TOPへ戻る スリーネーションズリサーチ株式会社 H16.8.30
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H16.8.30付
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植草一秀氏コメント
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関係各位殿

 

 私、植草一秀はさる3月23日の東京地方裁判所の判決について、控訴しないことと致しました。事件について私が無実潔白を主張していることについては、まったく変わるところはありませんが、以下に述べる四点を熟慮してこのように決断しました。

 

 第一は、今後の裁判に信頼を置いて無実の証明を果たすことについての希望を持ちえなくなったことです。事件発生からの1年にもおよぶ期間、弁護人を中心に私の無実潔白を明らかにするための緻密な立証活動を積み重ね、無実を証明する重要な事実を立証してまいりました。警察官の目撃証言等に含まれる多くの矛盾点を丹念に洗い出した結果として、私の無実潔白は完全に明らかにされたと確信しておりました。

ところが、判決ではこれらの数多くの重要な主張が完全に無視されてしまいました。裁判官の不正義に失望、落胆したと言わざるをえません。一時的にせよ、虚偽の調書作成の方針に同意してしまったことは私の誤りであり、このことは反省もし、後悔もしておりますが、この点を割り引くとしても、判決は弁護側主張の重要なポイントについての判断を素通りした想像を絶する不当なものでありました。

私は法廷の正義を信頼し、全力を投入して裁判に取り組んでまいりましたが、この思いは完全に裏切られました。本来、不当判決の場合は当然控訴する考えでおりましたが、実質的な吟味の無い、あまりにも空虚な判決を眼にして、裁判を継続することについての疑念が一気に広がってしまいました。残念ながら現実の裁判制度は私が期待したものとはまったく異なっておりました。この下で裁判を継続することの意義を見出すことができなくなり、控訴しないことを決しました。

 第二に、裁判を継続する場合、今後も一部の無責任なマスコミによる、好奇心等に基づく不適正な報道が繰り返されることが予想され、これ以上報道被害を受けたくないと考えたことです。過去1年間のマスコミ報道には、無数の虚偽が含まれておりました。報道被害は甚大であり、著しい人権侵害が繰り返されてまいりました。こうした被害を防ぐことも控訴をしない大きな理由のひとつとなりました。なお、これまでの誤った報道等については、法的な措置を含めて対応を検討しております。

 第三に、裁判を継続することに伴う時間とエネルギーを振り向けるべき、別の分野があることを痛感し続けてきたことです。裁判で闘うためには、膨大な時間とエネルギーの投入が必要です。裁判を継続することは、私が本来取り組むべき業務への力の投入を著しく制約することになります。日本はいま国の衰亡にかかわるような重要な問題に直面しており、これらの問題に対して力を振り向けることは、自らに課せられた一種の使命と私は感じてまいりました。多くの信頼をおける皆様からも、裁判に振り向ける時間とエネルギーを本来業務に注ぐべきであるとのご意見を頂戴してまいりました。このことも控訴しない理由のひとつとなりました。

 第四に、私が無実潔白であることは厳然たる事実であり、これはいかなる判決が出されようとも揺るがないものです。裁判は続けませんが法廷の外において無実を示してゆくための活動は可能であり、今後はじっくりとどんなに時間がかかろうとも冤罪を晴らす活動を続けてゆこうと考えております。

今後はいろいろなかたちで事件の全容を公表し、支援者の皆様とも連携させていただきながら、本来業務に力を注ぎつつ、並行して無実立証のための活動を展開してまいりたいと考えております。

今後の活動を通じて、無実を立証するための重要な新しい証拠も発見できるのではないかと考えております。必ず真実を明らかにしてまいりたいと考えております。

 

 控訴をしないことを、判決を是認したと見なす向きがあることは十分承知しております。しかし、誰にも動かすことのできないこととして、「私が無実潔白であるという事実」は厳然と存在しております。天は私の無実を知っております。私としては、「真実は必ず勝利する」とのインドの父マハトマ・ガンディー氏の言葉を胸に刻み、法廷の外に場を移し、冤罪の汚名を晴らすために命を懸けて闘いぬいてまいる覚悟でおります。

 今後は、本来業務に力を注ぎ、微力ながらも日本の復興のために努力してまいりたいと考えております。事件発生から今日まで、多くの素晴らしい方々が私を力強く支援してくださいました。こうした皆様がいなければ今日の私は存在しなかったものと思います。この場をお借りいたしまして厚くお礼を申し上げたく思います。こうしたかたちでとりあえずは誠に不本意な決着をつけることにつきましては、忸怩たる思いが残りますが、現実社会のさまざまな制約の下での判断として理解を求めてまいりたいと考えております。

 また、二度とこのような冤罪事件が発生しないための措置についても考察を深めてまいりたいと思います。

 

 以上、誠に簡単ではありますが、控訴しなかったことについてのコメントを述べさせていただきました。

 ご精読くださいましてありがとうございました。

 

平成17年4月7日

  植 草 一 秀





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