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MSCI

2007/5/6
MSCIを攻略する-2007年度版

5/4日の早朝に MSCI Standard Index(以降 MSCI と記載) について、2つの大きな発表がありました。ひとつめは恒例のMSCIの年次入れ替え発表です。もうひとつは今後のMSCI算出方法変更についてのルールと、そのルールに沿った場合の、採用、除外される銘柄についてです。この両方の発表について追いかけてみたいと思います。

最初にMSCIの年次入れ替え発表についてですが、今年の採用銘柄と除外銘柄を確認しておきましょう。どちらも9銘柄です。今年は5/31日の引け後に入れ替えですので、例年より結構長めです。

採用銘柄
コード 銘柄
1662 石油資源開発
3116 トヨタ紡織
3231 野村不動産ホールディングス
4817 ジュピターテレコム
5019 出光興産
8359 八十二銀行
8379 広島銀行
8593 三菱UFJリース
8905 イオンモール

除外銘柄
コード 銘柄
2873 加ト吉
4521 科研製薬
4835 インデックス・ホールディングス
6436 アマノ
6815 ユニデン
7518 ネットワンシステムズ
7873 アーク
8112 東京スタイル
8597 SFCG

次に、これら銘柄について今後の値動きを推測するため、過去3年間の採用銘柄の推移と過去2年間の除外銘柄の推移を見ています。市場の影響を排除するため、TOPIXで差分調整しています(TOPIXに比べてどれだけアウトパフォームしたかが分かります)。縦の点線は、MSCIの採用日(MSCI買い日)です。




新規採用分については年々上昇率が低下しています。昨年はとうとうマイナスになりました。「採用発表後上昇する」「採用日には上昇する」という共通点はあります。ただし、昨年の採用銘柄のうち、ウエイトが大きい銘柄が、採用当日に値下がりする逆現象が見られました。

除外銘柄分については「除外発表後下落する」ことが共通点ですが、昨年はその値下がり率も縮小し、最終日には値上がりする逆現象が見られました。正直ポジション取りが難しいです。

更に、ウエイトが増加、減少が大きかった銘柄についてもチェックしてみます。既に採用されている銘柄について、発行株式数が増減した場合、浮動株が増減した場合にも、この時期に調整します。

昨年のウエイト増加、減少が大きかった上位5銘柄づつについて、値動きの推移をグラフにします。少々注意して欲しいのですが、MSCIから直接取得したデータではありません(データを取得するには契約が必要)ので、参考情報程度に留めてください。


採用前日まではあまり値動きに差がなく、最後だけ大きく差分が出ています。ウエイトの調整は最終日に多く入るようですね。

結論:
MSCI銘柄を狙うには難易度が高い。狙うとすれば、採用銘柄が衝動買いにより上昇した所を売るか、ウエイトの調整が大きい銘柄を最終日に売買するあたりである。

次にMSCIの算出方法の変更(新方式)についても見ていきましょう。今回の入れ替えでは旧方式のままで特に変更はありません。旧方式から新方式へと移行するために、2007年11月に半分、2008年5月にもう半分、銘柄を入れ替えて移行が完了します。

それでは旧方式と新方式の差分を表にしてみます。英語の文章なので間違って解釈している部分があるかも知れません。もし間違っているようでしたら、ご指摘頂けると嬉しいです。

  旧方式 新方式
入れ替え時期 5月に年次入れ替え、2月,8月,11月に四半期入れ替え
⇒ 大きな入れ替えは年に1度
5月、11月に半期入れ替え、2月、8月に四半期入れ替え
⇒ 大きな入れ替えは年に2度
採用ルール 「業種別」で85%の浮動株調整後の時価総額を満たす。 「全業種」で85%の浮動株調整後の時価総額を満たす。
IPO銘柄の最低取引期間 特に定めなし。 四半期入れ替えタイミングまで最低4ヶ月の取引か、半期入れ替えタイミングまで最低3ヶ月の取引期間が必要。
MSCIの構成 特になし。 LARGE Cap と MID Cap で構成される。
流動性 流動性について明確な数値基準の発表はなし。 流動性について明確な数値基準の発表あり。

イベント投資として影響があると思われるのは、上から3つまでのルールです。入れ替え時期について、今までは5月だけに注意を払っていれば、ほぼ大丈夫だったのですが、今後は11月も要注目です。

また、採用ルールについては、業種の制限が取り払われましたので、今まで浮動株調整後の時価総額が基準を満たしているのに、なぜ採用されないの? といった銘柄がなくなるはずです。

そしてIPOについてですが、ある程度取引期間がないと「採用候補にならない」ことに注意する必要があります。ただし、超巨大銘柄(過去に電源開発の例あり)については、従来通りにIPO後1-3日内に臨時採用の発表があります。

移行までにまだ半年ありますので、ゆっくりと対策を考えることにしましょうかね。

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編集後記(From the Editor)

MSCIに関わる値動きは、年々予想が難しくなっていて、正直この機会を生かせるかどうかは分かりません。そこでちょっと目を外に向けて見ると「新興国アジア」に「China Shenhua Energy H」という銘柄が、ウエイト2.59% と、日本の三菱UFJ並にインパクトがある銘柄が採用されます。

この銘柄について調べてみたところ、ハンセンH株、中国神華能源(チャイナ・シェンフア・エナジー)1088.HK として見つかりました。楽天証券でも扱っているようですね。

こういった採用銘柄の過去の株価推移を調べたことがないので、今後どうなるかについてはコメントできませんが、こういった銘柄を狙うのも面白いかも知れませんね。イベント投資の海外進出です(笑)。

一番最後に、ルール変更後に採用予定の17銘柄を記載しておきます。除外される銘柄も実は44銘柄あります。ライブドアショック後にずりずりと値を下げた銘柄が大量に除外されます。

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くれぐれも、自己責任の上で判断してくださいね!
GOOD LUCK!









ルール変更後に採用予定の銘柄
コード 銘柄
4506 大日本住友製薬
4528 小野薬品工業
5486 日立金属
6448 ブラザー工業
7202 いすゞ自動車
7211 三菱自動車
7261 マツダ
7262 ダイハツ工業
7269 スズキ
7270 富士重工業
8304 あおぞら銀行
8404 みずほ信託銀行
8754 日本興亜損害保険
8761 あいおい損害保険
9504 中国電力
9505 北陸電力
9507 四国電力

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