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MSCI

2005/5/8
MSCI定期入れ替え銘柄を探る

5/5日早朝、日本はゴールデンウィークのお休み中のためか、ほとんどニュースになっていませんが、MSCI は、MSCI Standard Index Series の 定期入れ替えを行う旨の発表を行いました。銘柄発表日は 5/12日、入れ替え日は 5/31日を予定しています。

今回の入れ替えは、他の時期(2月,8月,11月)と異なり、年に1度の定期見直しです。従って「新規採用銘柄」および「除外銘柄」が出やすくなり、それなりの銘柄数が入れ替わると予想されます。

「Jパワー(電源開発)は2度急上昇する!?」でご紹介しましたが、MSCI買いは、TOPIX買いよりは弱いものの、それなりに買いインパクトがあります。よって、入れ替え銘柄候補を推測し、先回り投資を行うことができれば、成果を上げることができと想定できます。

そこで今回は、5/12日の発表日(日本時間では、5/13日早朝)に予想される「新規採用銘柄」「除外銘柄」を予想することに注力し、先回り投資の銘柄候補を絞り込むことにしましょう。

まず最初に知っておきたいのは、「MSCI Standard Index Series」の採用基準です。以前に「証券会社の挑発のウラをかく」でご紹介した通り、「新規採用」では、浮動株調整後の時価総額が US $750Mil (約800億円)、「除外銘柄」では、その半分の US $375Mil (約400億円) です。

ポイントは、単なる時価総額ではなく、浮動株調整後の時価総額であることです。この浮動株調整後の時価総額を、全ての銘柄について調査するのは、無理があります。しかしながら良い方法があります。TOPIXの浮動株調整比率を使った時価総額を代用するのです。

もちろん、TOPIXとMSCIでは、浮動株調整比率の適用ルールが違うため、全く一緒にはなりませんが、銘柄を絞り込む目的には、十分利用できると思います。また、東証1部以外に上場している企業は調査対象から外れてしまいますが、そう問題はないでしょう。

それでは早速、前回調査したデータを用いて、MSCI Standard Index Series に採用されていない銘柄のうち、TOPIXの浮動株調整後の時価総額が US $750Mil (約800億円) を超えるものをピックアップしてみます。

....そうしたらなんと、95銘柄も該当しました。該当全銘柄については、エクセルとしてダウンロードできるようにしますので、ここでは参考までにベスト10位を掲載してみます。

コード 銘柄 TOPIX浮動株調整後の
時価総額(億)
9433 KDDI 11313
7269 スズキ 5831
4528 小野薬品工業 4923
9504 中国電力 4497
8754 日本興亜損害保険 4408
9507 四国電力 4007
9505 北陸電力 3237
9042 阪急ホールディングス 3178
9404 日本テレビ放送網 2491
8379 広島銀行 2359

どの銘柄も、TOPIXの浮動株調整を基準とした場合、時価総額 800億円を軽々クリアしています。全体的に「電力」「銀行」「製薬」が多く該当しています。ここ最近の上昇傾向を表しているように思えます。

では MSCI は 95銘柄近くを採用するのでしょうか? 恐らく答えは No. でしょう。それはTOPIXの浮動株調整比率 と MSCI による浮動株調整比率の算出方法が違うためです。

これを上手く見分ける手段はないでしょうか? 簡単な所では、昨年の定期入れ替え前の時期と比べ株価が上昇していない銘柄は、時価総額が増加していないため、採用される確率は下がります。但し、公募増資や大株主の売却で、浮動株が増えた場合はこの限りではありません。

また、外国人持株比率規制がある、「航空」「放送」も浮動株比率が下がります。これは国際指標となっている MSCI の独特のルールです。

よってここで更に銘柄を絞り込むため、「昨年の定期入れ替え前の時期に比べ、株価が上昇している」「外国人持株比率規制がない」ことを条件に加えます。ここではベスト30位まで掲載してみます。

コード 銘柄 TOPIX浮動株
調整後の時価
総額(億)
5/6日
株価
昨年5/11
日株価
上昇率 候補
対象
9433 KDDI 11313 497000 600000 -17.17%  
7269 スズキ 5831 1812 1700 6.59%
4528 小野薬品工業 4923 5400 4370 23.57%
9504 中国電力 4497 2050 1805 13.57%
8754 日本興亜損害保険 4408 727 616 18.02%
9507 四国電力 4007 2105 1860 13.17%
9505 北陸電力 3237 1995 1754 13.74%
9042 阪急ホールディングス 3178 408 409 -0.24%  
9404 日本テレビ放送網 2491 16420 16000 2.63% △(注)
8379 広島銀行 2359 519 486 6.79%
9401 東京放送 2151 2015 1815 11.02% △(注)
5214 日本電気硝子 2137 1735 1182 46.79%
7270 富士重工業 2071 487 518 -5.98%  
8359 八十二銀行 2035 732 612 19.61%
7202 いすゞ自動車 2022 271 262 3.44%
8327 西日本シティ銀行 2013 421 404 4.21%
8015 豊田通商 1972 1759 967 81.90%
8369 京都銀行 1910 906 665 36.24%
6448 ブラザー工業 1902 1009 1000 0.90%
8404 みずほ信託銀行 1859 189 210 -10.00%  
8761 あいおい損害保険 1844 556 451 23.28%
7261 マツダ 1816 385 329 17.02%
9048 名古屋鉄道 1798 365 377 -3.18%  
8585 オリエントコーポ 1792 376 270 39.26%
8328 札幌北洋ホール 1702 797000 548000 45.44%
8385 伊予銀行 1671 893 681 31.13%
4508 田辺製薬 1625 1107 1013 9.28%
8382 中国銀行 1537 1260 1000 26.00%
9533 東邦瓦斯 1523 399 359 11.14%
4062 イビデン 1503 2305 1395 65.23%

KDDI や 阪急ホールディングス が除外されます。但し、公募増資や大株主の売却で、浮動株が増えた場合はこの限りではないことをご承知下さい。また、外国人持株比率規制がある日本テレビや東京放送は厳しそうです。

事実:
TOPIX浮動株比率を基準にすれば、MSCIの採用候補は95銘柄存在する。その多くは「電力」「銀行」「製薬」銘柄である。

次に除外候補銘柄についてです。ここは単純に、MSCI採用銘柄で、MSCIの浮動株基準で、400億を下回る銘柄を探ってみます。

コード 銘柄 時価総額(億)
9697 CAPCOM CO 464.68
2262 SNOW BRAND MILK PRODUCTS 464.26
7581 SAIZERIYA CO 403.94
3102 KANEBO 303.83

カネボウは、ほぼ除外確定です。 最近の株価下落がここにも影響を及ぼしています。サイゼリアもかなり危うい状況です。もう少し株価が下がるか、円安になると、除外されます。それ以外は大丈夫でしょう。

事実:
MSCI除外候補となる銘柄は「カネボウ」のみである。ただし「サイゼリア」についても、これから少しでも株価が下がるか円安になると、除外される可能性がある。

以上のことから、結論を導き出してみましょう。

結論:
MSCIの採用候補として有力なのは、去年に比べ株価上昇率が大きい「小野薬品工業」、「中国、四国、北陸電力」、「日本興亜損害保険」、「日本電気硝子」あたり。発表日前に仕込み、発表後に上昇したあたりで売るのが良い。
MSCIの除外候補は「カネボウ」であり、まず間違いなく除外される。「サイゼリヤ」も可能性がある。発表日前に「サイゼリヤ」を信用売りするのも面白い。

買い候補はたくさんありすぎて、迷ってしまいますね。TOPIX浮動株調整によって買い増し候補ともなっている「小野薬品工業」「四国電力」あたりが面白かもしれませんね。

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編集後記(From the Editor)

今週も「投資戦略」を休みそびれてしまいました。GW中は休みっぱなしを予定していたのですが全然ダメでした。血液型がA型なので、なんかサボれない性格なんでしょうね(笑)。

実はこの投資戦略は、来週お届けするはずだったのですが、それではMSCIの銘柄発表後になってしまいますので、予定を変更して今週掲載しました。

来週あたりは本当に休もうかと思っています。何もイベントがなければ...

さてとお待ちかね?? 採用候補95銘柄をエクセルファイルにてお送りします。都合により、ファイル公開を取りやめることもありますので、ご承知下さい。また、最初のタブにある「はじめに」は、必ず読んでくださいね。

MSCI 2005年5月 採用候補銘柄一覧

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くれぐれも、自己責任の上で判断してくださいね!

GOOD LUCK!




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