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Anomaly

2005/1/16
株は何曜日に買うのがお得?

長年株式相場を経験する(まだ8年程度ですが)と、いろいろと株価のパターンが見えてくることがあります。私が見かけるパターンの一つとして、何もニュースがないのに「金曜日は下げて終わることが多い」というものがあります。

こういった現象を「アノマリー」と呼ぶようです。大和證券のホームページでは、この「アノマリー」を「市場の変化について合理的な説明ができない現象」として用語解説しています。前々回に公表した投資戦略も「株価変動の季節性」の「アノマリー」ですね。

そこで今回は「曜日のアノマリー」について調査してみようと思います。理由はともかく、何曜日に株を買ったらお得なのか? 私の長年の経験の「金曜日は下げて終わることが多い」というのは本当か? などについて調べることにしましょう。

この「曜日のアノマリー」について調査するにあたり、祝日が存在する週については、計算から除外します。もう少し詳しく言えば、週の月曜日-翌週の月曜日まで、「祝日が入らない週のみカウントする」ことにします。従って、祝日が集中する「正月」「ゴールデンウィーク」近辺はカウントされていないことに注意してください。

それではまず、日経平均について、月曜日の始値からの株価の推移をみてみます。14年間の730週中521週が計算対象です。青色が「14年間平均」、ピンク色が「最近4年間(2001-2004)」、黄色が「最近の4年間を除く10年間」です。



グラフに傾向がはっきり出ていますね。最近の4年間はやや崩れ気味ですが、「月曜の終値から金曜の始値」まで上昇し、「金曜日の始値から翌月曜の終値」まで、その上昇した分を超える下落が発生しています。

つまり曜日を頼りに取引するのであれば、「買い」であれば月曜の終値、「売り」であれば金曜の始値が有効となります。「金曜は下げて終わることが多い」という私の感覚は、ある程度当たっているようです。

ここでもうちょっと深く傾向を探って見ましょう。前々回の投資戦略にて、「株価変動の季節性」で「1-4月」は上昇「5-12月」は下落傾向にあることがわかりました。それなら「1-4月」の上昇による曜日の変動と「5-12月」の下落による曜日の変動には差があるかもと思い、同様に調査してみました。



「5-12月」の下落傾向時期については、変わりなさそうですが、「1-4月」の上昇時期には大きく違う点が一箇所あります。それは「火曜日の急落」です。特にここ最近の4年間は、その傾向が強く出ています。

なぜ「火曜日の急落」が発生するのでしょうか? 「火曜日」「上昇時期」「ここ4年間」のキーワードを総合すれば、その原因は「信用取引」にあるのではないでしょうか。

現物取引で売買している人は意識する必要はありませんが、信用取引を行っている人は「借方金利」を気にします。株は、取引成立日の4日後に株の受け渡しが発生します。従って、火曜日に「信用買い」し、水曜日に「返売り」する場合には、株を金曜日に「受け取り」、月曜日に「受け渡す」ことになり、土日の2日分の金利を余分に負担する必要があります。

ということは、火曜日に「信用買い」の株を持ち越すことは、他の曜日よりもデメリットが生じます。特に金額を多く張る場合には目立ちます。従って、上昇期に信用買いをパンパンに張っている人が、火曜日に手仕舞いしても不思議ではありません。

事実1:
日経平均について、月曜日終値から金曜日始値までは上昇し、金曜日始値から翌月曜日の終値まで下落する傾向にある。
日経平均について、上昇期の1-4月期は、火曜日に急落し、翌水曜日に上昇するパターンが現れる。

次にJASDAQ平均についても見てみましょう。日経平均と同じように調査してみました。JASDAQ平均は、1998年からの7年間分についてです。





通年では日経平均と同じような傾向が出ていますが、少々違う点は、金曜日の終値まで上昇することと、火曜日に下落する傾向が強いことです。

そしてもうひとつ、1-4月の上昇期には、火曜日の下落があまり起きません。これは、日経平均よりも、JASDAQ銘柄の株価変動が激しいために、火曜日の「貸方金利」を吹き飛ばす利益が期待でるため、あまり気にしていないのではないかと想像します。

また、面白い現象として1-4月の上昇期には、翌日まで株を持ち越すオーバーナイトよりも、当日の始値と終値間の変動の方が激しいことです。当日間の株価の上昇が、更に買いを集めるようです。

事実2:
JASDAQ平均について、火曜日終値から金曜日終値までは上昇し、金曜日終値から翌火曜日の終値まで下落する傾向にある。
JASDAQ平均について、上昇期の1-4月期は、火曜日に急落パターンは発生しない。
JASDAQ平均について、上昇期の1-4月期は、オーバーナイトよりも、当日の株価の変動が激しい。

それではこれらの事実を基に、戦略に結び付けてみましょう。

結論:
一週間単位の短い期間での売買を行うのであれば、「週央」は買いスタンス、「週初、週末」は売りスタンスが良い。
日経平均の上昇期にあたる1-4月期は、日経平均銘柄の場合、信用買いの影響と思われる火曜日の急落、水曜日の急上昇を狙うと良い。
JASDAQ平均の上昇期にあたる1-4月期は、あまり火曜日を意識せずに、当日の上昇を狙うと良い。オーバーナイトはあまり効果がない。

少なくとも、デイトレードやスイングで売買を行う人は、曜日を意識した方がよさそうです。

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編集後記(From the Editor)

いつもそうなのですが、データを集めている段階では結果が全くわからず、最後の最後に計算が終わり、グラフにした瞬間に、その結果が見えます。その時に、ようやく苦労が報われた安堵感と、新たな発見の感動で、思わず「やった!」と心の中でガッツポーズをしてしまいます。

特に今回は全く想像がつかず、グラフにして傾向が見えたときに、オーバーなのですが、「自分が世界で一番最初に発見し、証明した人」のように思えて、一人で満足しています(もちろん、私が最初ではない可能性が高いですが)。

とはいえ、「ネタ切れ」気味で(笑)、いつも週末はどうしようか悩んでいたのですが、最近は皆様からメールでネタそのもの、もしくはネタのヒントを頂くことが多く、ありがたく思っています。皆様に支えられていると感じています。

そこで、できれば皆様のご要望にお応えしたく、こんなのを調査して欲しいというものがありましたら、メール頂けたらと思います。ただ、申し訳ないのですが、全てのご要望を叶えることは正直、難しいですので、その点はご容赦下さいませ。
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くれぐれも、自己責任の上で判断してくださいね!

GOOD LUCK!




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