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dantotsu

2004/12/19
掉尾の一振(とうびのいっしん)は存在する?

いよいよ年末が近づいてきました。最終日の大納会に近づくと、必ず囁かれる格言があります。それは「掉尾の一振(とうびのいっしん)」です。

「掉尾(とうび)」は耳慣れない言葉ですが、goo辞書によれば、「〔尾をふる意〕物事・文章などの終わりになって勢いを奮うこと。また、終わりごろ。最後。「―を飾る」」とのことで、一番最後の盛り上がりを指すようです。

これは経験上、年末に向けて株価が上昇しやすいことから名付けられた格言だと思うのですが、本当の所はどうなのでしょうか。早速調べてみることにしましょう。

今回、「日経平均」、「TOPIX」は過去13年分、「JASDAQ平均(インデックス)」は過去7年分(それ以前のデータが存在しません)の各インデックス値について、年末の大納会の終値を100とした場合の、前後10営業日づつ、計21営業日の終値の推移をグラフにしています。



「掉尾の一振(とうびのいっしん)」は、はっきりと現れています。大納会の4-6日前に底を打って、そこから大発会まで順調に上昇しています。日経平均やTOPIXは1-2%程度と、ほんの少しの上昇ですが、JASDAQ平均は上昇が顕著です。

また、大発会の「ご祝儀相場」も存在していることがわかります。ここが上昇のピークです。そこから値が下がります。

新年の3営業日からは、面白いことに、新興市場と伝統市場がはっきりと分かれます。新興市場はさらに勢いを増し、上昇を続け、「新年ダッシュ」を見ることができますが、伝統市場は、「新年疲れ」のようです。

結論1:
掉尾の一振(とうびのいっしん)は確かに存在する。日経平均、TOPIXは、わずかであるが、JASDAQ平均には、かなりハッキリ現れている。
大発会の「ご祝儀相場」も存在する。
新年に入ると、日経平均、TOPIXは「新年疲れ」で下落するが、JASDAQ平均は勢いを増して上昇する。

どうしてこういった「年末年始の特有な現象」といえるものが起るのでしょうか? ここからは推定ですが、こんなふうに考えてみるのはどうでしょうか?

大納会の4-6日前に底をつけるのは、節税対策の売りが出るため。昨年から損失の繰越ができるようになりましたが、それ以前は、利益も損失も繰越ができませんでした。利益がある人は、「含み損を売り」、損失がある人は、「含み益を売る」操作を行い、売りが先行しやすくなります。

また、「掉尾の一振(とうびのいっしん)」が起るのは、節税対策の売りが終わり、売り圧力が消えることと、機関投資家によって、年末を盛り上げるために買い上げを行うためではないでしょうか。

そして、「新年ダッシュ」が起るのは、個人投資家が、新年に「今年も頑張るぞ」と勢い良く買いに出るため、その資金が新興市場に集まりやすく、逆に「新年疲れ」が出るのは、機関投資家が、年末に相場を持ち上げた無理を解消するために売るのではないでしょうか。

それでは、これらの現象を投資戦略に結びつけることにしましょう。

結論:
掉尾の一振(とうびのいっしん)を狙うのであれば、新興市場の銘柄が良い。買い日は大納会の5日前(今年は12/22)付近である。年始に多少下げる場面もあるが、持ち続けるのが良い。
日経平均、TOPIXは、上昇率がわずかであるため、狙うのが厳しい。どちらかと言えば、年始の下げを狙って買う方が良い。
どうしても売りたい銘柄があるならば、大発会に合わせて売るが良い。

最後に、「日経平均」、「TOPIX」、「JASDAQ平均(インデックス)」の年度別の推移をグラフにしてみます。日経平均とTOPIXは毎年の格差があるため、狙いにくいのが良くわかります。JASDAQ平均は、ITバブルがあった 1999年, 2000年を除けば、意外と素直です。

JASDAQ平均に連動するETFがないのが、つくづく残念です。





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編集後記(From the Editor)

もうすぐ年末ですので、久々に「格言の真実」なるものを扱ってみました。このサイトを始めた頃の「格言の真実」の投資戦略を見ると、ちょっと恥ずかしいですね。「若かったなあ、あの頃は」みたいな感覚です。また数年後には、今回の記事を見ながら、同じような感想をもつのでしょうかね。

そういえば、米国でも同じような年末の上昇現象があるのを思い出しました。確か「サンタからの贈り物」とか言われていたように記憶しています。

そこでちょっと早いですが、メリークリスマス!! みなさんにサンタさんがやってきて、大切な贈り物が届けられ、ハッピーになることを願っています。
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くれぐれも、自己責任の上で判断してくださいね!

GOOD LUCK!





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