小泉郵政民営化の姿が見えた  
 
 小泉内閣が9月10日に閣議決定した内容は、2007年4月に
国が全株式を所有する純粋持ち株会社のしたに郵便事業、郵便貯金、郵便保険(簡易保険)、窓口ネットワークに分社化(将来は貯金・保険は地域会社に分割)、郵貯、郵便保険会社の業務は資金運用、企画立案、システム管理に絞り、郵貯は3〜4000人、郵便保険は2〜3000人規模とする。郵便局で働く郵貯、簡保の営業マンらは原則、窓口ネットワーク会社の社員とし、郵貯、郵便保険会社から業務委託する仕組みとする方針だ。民間金融機関の賞品を段階的に拡大し、郵便は国際物流企業へ進出し、2017年に完全民営化すると言う内容だ。
 郵貯、郵便保険会社の業務を切り離すのは、国民から幅広く資金を集める両社に、郵便、窓口会社の赤字や倒産の危険性が及ばないようにする「リスク遮断」が主な目的だ。
 民営化方針は、@採算を基準に「設置見直し」が条件付けられた窓口ネットワーク会社は自治体統合の受け皿として「自治体事務」を引き受け、過疎地からの支店自動予払機の縮小・撤退を進める民間金融機関の業務を受託し投資信託なども扱う窓口の配置も「住民のアクセスが確保されるよう・努力義務」にとどまっています郵便会社は広く国内外の物流事業を行うとして物流企業への転換をはかろうとしています。
 原案では、日本郵政公社の約27万人(現在)の職員について、郵貯、郵便保険の両社のほかは、窓口会社が16万人、配達を担当する郵便会社が10万人、4社を傘下に収める持ち株会社が数百人の規模となることを想定している。公社の非常勤職員(2003年度、10万3000人程度)は、郵便配達の関連業務に従事している職員が多いため、大半は郵便、窓口会社による雇用の継続を見込んでいる。
 また、関連施設の扱いについては、
〈1〉「かんぽの宿」に代表される簡保加入者の福祉施設は郵便保険会社に含める
〈2〉郵貯関連の宿泊施設「メルパルク」や逓信病院は持ち株会社に帰属させる――方向となっている。
 
まだ流動的な雇用問題、形態
 
 日本郵政公社を2007年4月に民営化した後の職員の身分や雇用
に関する政府原案が、新聞報道などで明らかになっているが、雇用面では、公社の全職員27万人を民営化時に新会社が雇用することを民営化の基本法案などに明記する一方、民営化後は一定期間の雇用継続などの保証は行わず、新会社の経営陣の判断に委ねるとしている。自民党内などから、雇用への十分な配慮を求める声が根強く、今後の大きな焦点になりそうだ。
 職員の身分については、民営化後の職員は原則として非公務員となる。ただ、特別送達や内容証明郵便などの集配を行う職員、郵便局窓口で自治体から受託した住民票発行業務などを行う職員に限っては、刑法の収賄罪などが適用される「みなし公務員」とする。
 民営化会社の職員(社員)は、民間企業と同様の扱いとなる。実際には、雇用不安に配慮して、当分の間、雇用は継続される見通しだが、経営状況などによっては人員削減が行われる可能性もある。新会社は将来的に合理化を進めやすくなるが、民営化に反対している労働組合や、全国特定郵便局長会などが反発するのは必至で、政府がどう理解を得ていくかがカギを握る。また、「みなし公務員」規定は、職務上の制限をなるべく加えないようにするため、適用を限定することにした。
 一方、はがきや封書などの信書や小包の集配、窓口業務を行う職員については、民間事業者による信書の配達を認めた信書便法と同様に、職務上知り得た他人の秘密を守る秘密保持規定や、罰則規定を設ける方向で調整している。と報道されている。