ハンフリー・ボガート
  
  『カサブランカ』
(1899.1.23-1957.1.14)(アメリカ、ニューヨーク、ウェスト・アヴェニュー生まれ)
 
プロフィール 独自の作品解釈 年譜

〜プロフィール〜

 トレンチコートに深目に被ったソフトハットで拳銃を構えたり、煙草を噛みしめるように吸う男臭い『カサブランカ』のリック(“ボガート・ルック”として伝説となっている)に、何事にも動じない男の凄味を見せた私立探偵の『マルタの鷹』のサムと、『三つ数えろ』のフィリップ。
 それらはボギーことハンフリー・ボガートがハードボイルド・ヒーローとして脚光を浴び一世を風靡したキャラクターである。
 険のある風貌に哀調を帯びた男の色香を漂わせ、粋な大人のムードを備えたタフでダンディーなヒーローなのだ。


『カサブランカ』ハンフリー・ボガート

 だが、ボギーにはそれだけではない魅力があった。
 裡に秘めている人間味をチラリと見せ、優しさでググッと引き寄せる、それだ。
 それは『裸足の伯爵夫人』の人間的な哀感を漂わせ渋さを見せる監督ハリーや、温かさのある人間的魅力を見せる『麗しのサブリナ』のライナス、それに人情家のこそ泥の優しさの『俺達は天使じゃない』のジョゼフで、もっと深まってくる。
 また、ギャングの悲哀を演じても強烈に引き付ける。
 『ハイ・シェラ』の孤独な犯罪者ロイ・アールに、『必死の逃亡者』のグレンだ。
 それに『化石の森』のデュークや『デッド・エンド』のマーチンなどもそうだ。
 そして、欲に目が眩んだ『黄金』のドッブス、病的な狂気の『ケイン号の叛乱』の艦長クイーグ、『孤独な場所で』の脚本家ディクソンも忘れられない。
 アンチ・ヒーローを演じてもヒーローを演じても画面に釘付けにさせてしまう、それはリアルだからだ。

 ボギーは舞台俳優のかたわらスクリーンに登場し、脇役から悪役としてクロコダイル・フェイスで印象づけハードボイルド・ヒーローになっていったという。
 だから、ぶれがない。
 ボギーは共演する女優を輝かせる最もアメリカ的な男といわれた。
 納得だ。

 そのボギーがオスカーを手にしたのが飲んだくれ船長チャリイをコミカルに演じた『アフリカの女王』というのだから面白い。
 観客同様、選考員も豪快に笑い飛ばしたチャリイ役に驚いてしまったのだろう。

※ハンフリー・ボガートについて妻ローレン・バコールは「とても傷つきやすく、穏やかな人だった。そして嘘と名のつくものはすべて嫌った」と語っていたという。
※親しい友が多く、みんなからボギーの愛称で呼ばれていたという。冷戦中の“赤狩り”で共産主義者の嫌疑をかけられた友人たちをかばって、最後まで権力に抵抗したそうだ。
※アカデミー賞については「競 馬なら一着をきめるのは明確だが、毎年何百本もつくられる映画からいちばんいい俳優を選ぶなんて不可能だ。たとえば、みんなハムレットを演じればはっきり するがね。それに会員はみんな会社に所属しているから、個人を選ぶか、会社に中勤をはげむかで迷うが、賞をとれば興行価値が増すのだから、どちらに投票す るのかおのずと明らかだ。また、カムバックした俳優なんかに同情して投票するのもいやだし、舞台人がひょいときてオスカーをかっさらうのも映画のプラスに ならないね」(キネマ旬報増刊4・28号No.733『アカデミー賞50回事典』 抜粋)と辛らつに批判していた。
 晩年、『アフリカの女王』(1951)でオスカーを受け取るときは、ちょっと困ったな、というような顔をして「ベルギー領コンゴ(『アフリカの女王』のロケ地)からパンテイジス劇場までの道のりは長かったけれど、どちらかといえば、コンゴよりはここの方が居心地がいいですね」(キネマ旬報増刊4・28号No.733『アカデミー賞50回事典』 抜粋)といって笑わせたという。
※清水俊二訳『チャンドラーは語る』早川書房にハード・ボイルド作家と知られるレイモンド・チャンドラーは「ボギーはどのタフガイ役者よりもはるかにすぐれており、拳銃がなくてもタフになれる筋金入りの純血種であり、登場するだけで場面をさらってしまう存在感があるばかりか、冷たい皮肉をふくんだユーモアの感覚を持っているスター、ハードボイルド・ヒーローということになる」と載せている。
※『作家の秘密』新潮社にウィリアム・フォークナーは「ハンフリー・ボガートは、一番うまく呼吸の合った俳優だ。彼と僕とは『脱出』や『三つ数えろ』で一緒に仕事をした」と載せている。(小林信彦著「映画を夢みて」筑摩書房 参考)

Top

〜独自の作品解釈〜

1942 『カサブランカ』-Casablanca-
ストーリーの結末を載せていますので、映画をご覧になっていない方は、ご了承下さい。
1954 『麗しのサブリナ』-Sabrina-
1955 『必死の逃亡者』-The Desperate Hours-

Top

〜年譜〜
[1899][1920][1926][1928][1930 哄笑の世界 河上の別荘][1931 モダーン西部王 姉妹小町 肉と霊 化石の森][1936 太平洋横断機 化石の森 弾丸か投票か]
[1937 デッド・エンド 黒の秘密 札つき女 身代わり花形 倒れるまで][1938 汚れた顔の天使][1939 オクラホマ・キッド 彼奴は顔役だ 愛の勝利]
[1940 ヴァジニアの血闘 前科者][1941 ハイ・シェラ マルタの鷹][1942 カサブランカ 北大西洋][1943 サハラ戦車隊][1944 脱出 渡洋爆撃隊]
[1945 追求][1946 三つ数えろ][1947 潜行者 大いなる別れ 第二の妻][1948 キーラーゴ 黄金][1949 東京ジョー 暗黒への転落][1950 孤独な場所で]
[1951 モロッコ慕情 アフリカの女王 脅迫者][1952 デッドライン USA][1953 悪魔をやっつけろ][1954 麗しのサブリナ ケイン号の叛乱 裸足の伯爵夫人]
[1955 俺達は天使じゃない 見えざる神の手 必死の逃亡者 殴られる男][1957][2000 20世紀の映画スター ベストテン][雑誌]

1899

1月23日、アメリカ、ニューヨーク、ウェスト・アヴェニュー生まれ、本名、ハンフリー・ディフォレス・ボガート。愛称ボギー。
ニューヨークでも有名な外科医の父、イラストレーターの母。
エリート・コースを進み、エール大学へと希望のときに第1次大戦中に海軍志願。
帰還後、演劇プロデューサーの第一人者のウィリアム・プラディー(彼の元で仕事に就けることは演劇志願者の夢といわれる人物)の事務所で働く。
※ボギーの両親の家とプラディー一家の家が隣同士だったそうだ。
30才頃までマネージメントをする。
やがて脇役で舞台に立つようになる。

Top

1920

初舞台。

Top

1926

舞台女優ヘレン・メンケンと結婚。(28年まで)

Top

1928

舞台女優メーリー・フィリップスと2度目の結婚。(38年まで)

Top

1930

『哄笑の世界』-A Devil with Women-(米)(コメディー)
- 監督: アーヴィング・カミングス 
- 原作: クレメンツ・リプリー
- 脚色: ダドリー・ニコルズ/ヘンリー・M・ジョンソン
- 撮影: アーサー・L・トッド
- 出演: ヴィクター・マクラグレン/モナ・マリス/ハンフリー・ボガート/ルアナ・アルカニス/ミカエル・ヴァヴィッチ
- 映画デビュー。

『河上の別荘』-Up the River-(92分)(米、FOX)(白黒)
- 監督: ジョン・フォード
- 原作・脚色・台詞: モーリン・ワトキンス
- 撮影: ジョセフ・オーガスト
- 編集: フランク・E・ハル
- 出演: スペンサー・トレイシー(脱獄囚/セントルイス)/ウォーレン・ハイマー(相棒/ダン)/ハンフリー・ボガート(スティーヴ)/クレア・ルース(女囚/ジョディ)/ジョウン・ローズ/モーガン・ウォリス(詐欺師/フロスビー)/シャロン・リン/ウィリアム・コリアー・シニア
- スペンサー・トレイシーが映画に本格デビューした作品。
脱獄に成功した囚人が、刑務所内の野球大会に出場するために再び戻ってゆくという人間喜劇。
囚人同士の野球試合が行われる痛快コメディー。

Top

1931

『モダーン西部王』-A Holy Terror-(米)
- 監督: アーヴィング・カミングス
- 原作: マックス・ブランド
- 脚本: ラルフ・ブロック
- 撮影: ジョージ・シュナイダーマン
- 出演: ジョージ・オブライエン/サリー・アイラース/リタ・ラ・ロイ/ハンフリー・ボガート/ジェームズ・カークウッド

『姉妹小町』-Bad Sister-(米)
- 監督: ホバート・ヘンリー
- 原作: ブース・ターキントン
- 脚色: エドウィン・H・ノッフ/レイモンド・L・シュロック/トム・リード
- 撮影: カール・フロイント
- 出演: コンラッド・ネーゲル/シドニー・フォックス/ベティ・デイヴィス/ザス・ピッツ/スリム・サマーヴィル/チャールズ・ウィニンジャー/エマ・ダン/ハンフリー・ボガート

『肉と霊』-Body and Soul-(米)
- 監督: アルフレッド・サンテル
- 原作戯曲: エリオット・ホワイト・スプリングス/A・E・トーマス
- 脚本: ジュールス・ファースマン
- 撮影: グレン・マクウィリアムス
- 編集: ポール・ウェザーワックス
- 出演: チャールズ・ファーレル/エリッサ・ランディ/ハンフリー・ボガート/マーナ・ローイ/ドナルド・ディラウェイ

ハリウッドとはウマが合わなく、故郷ニューヨークに戻る。
名脚色者と知られた第一級劇作家ロバート・エメット・シャーウッドの舞台劇『化石の森』のギャング役デューク・マンティーの大役を掴む。
 
『化石の森』(V)
- 出演: レスリー・ハワード/ハンフリー・ボガート(ギャング/デューク・マンティー)
- 素晴らしくヒットし長らく共演したレスリーとボギーは親友となる。

Top

1936

『太平洋横断機』-China Clipper-(米)
- 監督: レイモンド・エンライト
- 脚色: フランク・ウィード/ジーン・ルイス
- 撮影: アーサー・エディソン
- SFX: フレッド・ジャックマン
- 出演: パット・オブライエン/ビヴァリー・ロバーツ/ロス・アレクサンダー/ハンフリー・ボガート/マリー・ウィルソン

『化石の森』-The Petrified Forest-(米)(白黒)
- 監督: アーチー・L・メイヨ
- 原作: ロバート・シャーウッド
- 脚色: チャールズ・ケニヨン/デルマー・デイヴス
- 撮影: ソル・ポリート
- 出演: レスリー・ハワード/ベティ・デイヴィス/ジュヌヴィエーヴ・トバン/ディック・フォーラン/ハンフリー・ボガート(ギャング/デューク・マンティー)
- ボギーが陰影のある脱獄囚デューク・マンティーをリアルに演じ、悪役で地位を固めた作品。
映画化ではデューク・マンティー役はエドワード・G・ロビンスンと契約されたが、レスリーがデューク・マンティー役は絶対にハンフリー・ボガートと言い張ったそうだ。

『弾丸か投票か』-Bullets or Ballots-(米)(白黒)
- 監督: ウィリアム・ケイリー
- 原作: マーティン・ムーニー/シートン・I・ミラー
- 脚色: シートン・I・ミラー
- 撮影: ハル・モーア
- 出演: エドワード・G・ロビンソン/ジョーン・ブロンデル/バートン・マクレーン/ハンフリー・ボガート(ギャング)/フランク・マクヒュー
- ギャング役。

Top

1937

『デッド・エンド』-Dead End-(米)(白黒)
- 監督: ウィリアム・ワイラー
- 製作: サミュエル・ゴールドウィン
- 原作戯曲: シドニー・キングスレー
- 脚色: リリアン・ヘルマン
- 撮影: グレッグ・トーランド
- 音楽監督: アルフレッド・ニューマン
- 出演: シルヴィア・シドニー/ジョエル・マクリー/ハンフリー・ボガート(ギャング/“ベビー・フェイス”・マーチン)/ウェンディ・バリー/クレア・トレヴァー/マージョリー・メイン(マーチンの母親)
- “ベビー・フェイス”と呼ばれているギャング、マーチン役。

『黒の秘密』-Black Legion-(米)
- 監督: アーチー・L・メイヨ
- 原作: ロバート・ロード
- 脚色: アベム・フィンケル/ウィリアム・ウィスター・ヘインズ
- 撮影: ジョージ・バーンズ
- 編集: オーウェン・マークス
- 出演: ハンフリー・ボガート/ディック・フォーラン/エリン・オブライエン・ムーア/アン・シェリダン/ロバート・バラット

『札つき女』-Marked Woman-(米)
- 監督: ロイド・ベーコン
- 製作総指揮: ハル・B・ウォリス
- アソシエイト・プロデューサー: ルイス・エデルマン
- 脚本: ロバート・ロッセン/アベム・フィンケル
- 撮影: ジョージ・バーンズ
- 音楽・作詞: ハリー・ウォーレン/アル・ダビン
- 出演: ベティ・デイヴィス/ハンフリー・ボガート(地方検事補)/ローラ・レーン/イザベル・ジュウェル/エドワード・チアネーリ
- タフな正義派の地方検事補を演じる。


『札つき女』ベティ・デイヴィス、ハンフリー・ボガート

『身代わり花形』-Stand-in-(米)
- 監督: ティー・ガーネット
- 製作: ウォルター・ウェンジャー
- 原案: クラレンス・バディントン・ケランド
- 脚本: ジーン・タウン/グレアム・ベイカー
- 撮影: チャールズ・G・クラーク
- 出演: レスリー・ハワード/ジョーン・ブロンデル/ハンフリー・ボガート/アラン・モウブレイ/マーラ・シェルトン

『倒れるまで』-Kid Galahad-(米)
- 監督: マイケル・カーティズ
- 原作: フランシス・ウォーレス
- 脚色: シートン・I・ミラー
- 撮影: ガエタノ・ゴーディオ
- 音楽・作詞: エム・ケー・ジェローム/ジャック・スコール
- 編集: ジョージ・エイミー
- 出演: エドワード・G・ロビンソン/ベティ・デイヴィス/ハンフリー・ボガート/ウェイン・モリス/ジェーン・ブライヤン

Top

1938

『汚れた顔の天使』-Angels with Dirty Faces-(米)
- 監督: マイケル・カーティズ
- 原作: ローランド・ブラウン
- 脚色: ジョン・ウェックスリー/ウォーレン・ダフ
- 撮影: ソル・ポリート
- 出演: ジェームズ・キャグニー/パット・オブライエン/ハンフリー・ボガート/アン・シェリダン/ジョージ・バンクロフト

舞台女優メーヨ・メソットと3度目の結婚。45年まで。

Top

1939

『オクラホマ・キッド』-The Oklahoma Kid-(米)
- 監督: ロイド・ベーコン
- 原案: エドワード・E・パラモア・ジュニア/ウォーリー・クライン
- 脚色: ウォーレン・ダフ/ロバート・バックナー/エドワード・E・パラモア・ジュニア
- 撮影: ジェームズ・ウォン・ホウ
- 音楽: マックス・スタイナー
- 出演: ジェームズ・キャグニー/ハンフリー・ボガート/ローズメリー・レーン/ドナルド・クリスプ/ハーヴェイ・スティーブンス

『彼奴は顔役だ』-The Roaring Twenties-(米)
- 監督: ラウール・ウォルシュ
- 原作: マーク・ヘリンジャー
- 脚色: ジェリー・ウォルド/リチャード・マコーレイ/ロバート・ロッセン
- 撮影: アーネスト・ホーラー
- 音楽: レオ・F・フォーブステイン
- 出演: ジェームズ・キャグニー/ハンフリー・ボガート/プリシラ・レーン/グラディス・ジョージ/ジェフリー・リン

『愛の勝利』-Dark Victory-(米)
- 監督: エドモンド・グールディング
- 製作: ハル・B・ウォリス
- 原作戯曲: ジョージ・エマースン・ブルーワー・ジュニア/バートラム・ブロック
- 脚色: ケイシー・ロビンソン
- 撮影: アーネスト・ホーラー
- 音楽: マックス・スタイナー
- 美術: ロバート・ハース
- 編集: ウィリアム・ホームス
- 出演: ベティ・デイヴィス/ジョージ・ブレント/ハンフリー・ボガート/ジェラルディン・フィッツジェラルド/ロナルド・レーガン

Top

1940

『ヴァジニアの血闘』-Virginia City-(米)
- 監督: マイケル・カーティズ
- 脚色: ロバート・バックナー
- 撮影: ソル・ポリート 
- 音楽: マックス・スタイナー
- 美術: テッド・スミス
- 編集: ジョージ・エイミー
- 録音: オリヴァー・S・ギャレットソン/フランシス・J・シェイド
- 出演: エロール・フリン/ミリアム・ホプキンス/ランドルフ・スコット/ハンフリー・ボガート/フランク・マクヒュー

『前科者』-Invisible Stripes-(米)
- 監督: ロイド・ベーコン
- 製作総指揮: ハル・B・ウォリス
- アソシエイト・プロデューサー: ルイス・エデルマン
- 原作: ウォーデン・ルイス・E・ロウス
- 脚本: ジョナサン・フィン
- 脚色: ウォーレン・ダフ
- 撮影: アーネスト・ホーラー
- 音楽: ハインツ・ロームヘルド
- 音楽監督: レオ・F・フォーブステイン
- 出演: ジョージ・ラフト/ジェーン・ブライアン/ウィリアム・ホールデン/ハンフリー・ボガート/フローラ・ロブソン

Top

1941

『ハイ・シェラ』-High Sierra-(米)
- 監督: ラウール・ウォルシュ
- 製作総指揮: ハル・B・ウォリス
- 原作: W・R・バーネット
- 脚色: ジョン・ヒューストン/ W・R・バーネット
- 撮影: トニー・ゴーディオ
- 音楽: アドルフ・ドイッチェ
- 出演: アイダ・ルピノ(マリー)/ハンフリー・ボガート(ロイ・アール)/アラン・カーティス(ベーブ)/アーサー・ケネディ(レッド)/ジョーン・レスリー(老人の孫/ヴェルマ)/ヘンリイ・トラヴァース(老人/グッドヒュー)/コーネル・ワイルド(メンドーザ)/バートン・マクレーン(ジョーク)
- 孤独な犯罪者ロイ・アールを演じたこの作品はクリフォード・マッカーティのいうボガートのターニング・ポイントとなった。
渋く、苦しく、悲しく、切ないロイ・アールを脳裏に焼き付ける演技を見せたからだ。
※当初、ロイ・アール役は撃たれて死ぬのが嫌だとジョー ジ・ラフトがおり、ラフトがおりた役ならとポール・ムニも蹴る。そして、エドワード・G・ロビンソンが辞退し、ジョン・ガーフィールドも断るなど、4人の 俳優を転々とし、やむを得ず起用されたのがボギーだったという。(「風貌談 男優の肖像」文藝春秋 参考)
『俺が犯人(ホシ)だ』(1955)監督:スチュアート・ヘイスラー、主演:ジャック・バランス、シェリー・ウィンタースでリメイクされる。

『マルタの鷹』-The Maltese Falcon-(米)
- 監督: ジョン・ヒューストン
- 製作: ハル・B・ウォリス
- 原作: ダシール・ハメット
- 脚色: ジョン・ヒューストン
- 撮影: アーサー・エディソン
- 音楽: アドルフ・ドイッチェ
- 出演: ハンフリー・ボガート(私立探偵/サム・スペード)/メアリー・アスター/グラディス・ジョージ/ペーター・ローレ(ピーター・ローレの表記も)/バートン・マクレーン/エライシャ・クック
- 何事にも動じない男の凄味を見せた私立探偵サム・スペード役でハードボイルド・ヒーローとして脚光を浴びる。


『マルタの鷹』ハンフリー・ボガート、エライシャ・クック


『マルタの鷹』ペーター・ローレ、ハンフリー・ボガート

Top

1942

『カサブランカ』-Casablanca-(米)(白黒)(アカデミー作品賞)
- 監督: マイケル・カーティス(アカデミー監督賞)
- 製作: ハル・B・ウォリス
- 原作: マーレイ・バーネット/ジョアン・アリソン
- 脚本: ジュリアス・J・エプスタイン/フィリップ・G・エプスタイン/ハワード・コッチ(アカデミー脚色賞)
- 撮影: アーサー・エディスン
- 音楽: マックス・スタイナー
- 出演: ハンフリー・ボガート(リック・ブレイン)/イングリッド・バーグマン(イルザ・ラント)/クロード・レインズ(警察署長/ルノー)/ポール・ヘンリード(ビクター・ラズロ)/コンラッド・ファイト(ストラッサー少佐)/ドゥーリー・ウィルソン(サム)
- 挿入曲: 『時の過ぎゆくまま』♪アズ・タイム・ゴーズ・バイ
- トレンチコートに深目に被ったソフトハットで拳銃を構えていた男が、煙草を噛みしめるように吸うリックの男臭さは“ボガート・ルック”として伝説となっている。
ハードボイルド・ヒーローとしてボギーが憧れられている作品だ。
また、イングリッド・バーグマンの美しさは観客をスクリーンに釘付けにさせた。

1940年、カサブランカ(モロッコの首都)はフランス領であったが占領軍のドイツが暗い支配の影を投げかけてきていた。
そのカサブランカにはアメリカ亡命を狙って多くのヨーロッパ人が逃げ延びて来ていた。
そこで“カフェ・アメリカン”を経営するリック(ハンフリー・ボガート)は陰のボスのような存在であった。
レジスタンスを指導するラズロ(ポール・ヘンリード)も旅券を手に入れるために妻イルザ(イングリッド・バーグマン)を連れてリックの店を訪ねた。


『カサブランカ』ドゥーリー・ウィルソン、ハンフリー・ボガート

だが、彼女とリックはかつてパリでふとしたすれ違いから別れてしまっていた恋人同士であった。


『カサブランカ』イングリッド・バーグマン、ハンフリー・ボガートら

時代の中で翻弄される男女の関係。
愛、思想、友情が名台詞と共に描かれた娯楽作である。

リック(ハンフリー・ボガート)がイルザ(イングリッド・バーグマン)に向って言う「Here's looking at you,kid」(かわらぬ愛に乾杯!)は、「君の瞳に乾杯!」に訳されているが、ボギー(ボガートのニックネーム)「イングリッド・バーグマンに見つめられると男はみんなセクシーになる」と言わしめる魅惑の瞳(2002.6.5山田宏一著『恋の映画誌』新書館 参考)と、美貌が際立っている映像(クローズ・アップをソフト・フォーカスで撮る)を観るとそう訳したくなるだろう。
そして、リック。
タフでダンディーな人情家は、
リック…「君と幸せだったパリの思い出があるさ
 ゆうべ甦った
 君の瞳に乾杯!
 今度は きれいな友情が 芽生えそうだな」
と、名文句で惹きつける。[全文へ]


『カサブランカ』ハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマン


『カサブランカ』ポール・ヘンリード、ハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマン


『カサブランカ』イングリッド・バーグマン、ハンフリー・ボガート


『カサブランカ』イングリッド・バーグマン


『カサブランカ』ハンフリー・ボガート


『カサブランカ』イングリッド・バーグマン、ハンフリー・ボガート


『カサブランカ』ポール・ヘンリード、イングリッド・バーグマン、ハンフリー・ボガート

『カサブランカ』は、ボガート、バーグマンの顔合わせは予定になく。最初はのちの大統領ロナルド・レーガンとアン・シェリダンで撮ることになっていて、ついでヘディ・ラマーと変更されたが、色々あってボガートとバーグマンがすべり込んで決定となったそうだ。(1992.3.20 野口久光著『素晴らしきかな映画』晶文社 参考)
※デビッド・O・セルズニック名プロデューサーのお目に留まり、スウェーデンからハリウッドに招かれたバーグマンは、この作品後、世界的な大スターとなり、ボガートは永遠のハードボイルト・ヒーローとなった。

『北大西洋』-Action in the North Atlantic-(米)
- 監督: ロイド・ベーコン
- 原作: ガイ・ギルパトリック
- 脚色: ジョン・ハワード・ロウソン
- 撮影: テッド・マッコード
- 美術: テッド・スミス
- 編集: トーマス・プラット
- 音楽: アドルフ・ドイッチェ
- 音楽監督: レオ・F・フォーブステイン
- 出演: ハンフリー・ボガート/レイモンド・マッセイ/アラン・ヘイル/ジュリー・ビショップ/ルース・ゴードン

Top

1943

『サハラ戦車隊』-Sahara-(米)
- 監督: ゾルタン・コルダ
- 脚本: フィリップ・マクドナルド
- 脚色: ジョン・ハワード・ロウソン/ゾルタン・コルダ
- 撮影: ルドルフ・マテ
- 音楽: ミクロス・ローザ
- 出演: ハンフリー・ボガート/ブルース・ベネット/ロイド・ブリッジス/レックス・イングラム/J・キャロル・ナイシュ

Top

1944

『脱出』-To Have and Have Not-(米)
- 監督製作: ハワード・ホークス 
- 原作: アーネスト・ヘミングウェイ
- 脚色: ジュールス・ファースマン/ウィリアム・フォークナー
- 撮影: シド・ヒコックス
- 出演: ハンフリー・ボガート(スティーヴ・モーガン)/ウォルター・ブレナン/ローレン・バコール(マリー)/ドロレス・モラン/ホギー・カーマイケル
- ボギーは『カサブランカ』の二番煎じの作品で共演した新人のローレン・バコールと出会った瞬間に恋に落ち4度目の結婚へ。


『脱出』ハンフリー・ボガート、ローレン・バコール


『脱出』ハンフリー・ボガート、ローレン・バコール

ローレン・バコール(彼女も4度目の結婚)と4度目の結婚。(ボギー46才、バコール21才)
ニューヨーク生まれ同士のバコールとは死ぬまで固く結ばれた。

『渡洋爆撃隊』-Passage to Marseille-(米)
- 監督: マイケル・カーティズ 
- 製作: ハル・B・ウォリス
- 原作: チャールズ・ノードッフ/ジェームズ・ノーマン・ホール
- 脚色: ケイシー・ロビンソン/ジャック・モフィット
- 撮影: ジェームズ・ウォン・ホウ
- 音楽: マックス・スタイナー
- 出演: ハンフリー・ボガート/クロード・レインズ/ミシェル・モルガン/シドニー・グリーンストリート/フィリップ・ドーン

Top

1945

『追求』-Conflict-(米)
- 監督: カーティス・バーンハート
- 製作: ウィリアム・ジャコブス
- 原作: ロバート・シオドマク/アルフレッド・ニューマン
- 脚色: アーサー・T・ホーマン/ドワイト・テイラー
- 撮影: メリット・B・ガースタッド
- 音楽: フレデリック・ホランダー
- 出演: ハンフリー・ボガート/アレクシス・スミス/シドニー・グリーンストリート/ローズ・ホバート/チャールズ・ドレイク

Top

1946

『三つ数えろ』-The Big Sleep-(米)
- 監督製作: ハワード・ホークス
- 原作: レイモンド・チャンドラー(ハード・ボイルド作家と知られている)
- 脚色: ウィリアム・フォークナー/リー・ブラケット/ジュールス・ファースマン
- 撮影: シド・ヒコックス
- 音楽: マックス・スタイナー
- 音楽監督: レオ・F・フォーブステイン
- 編集: クリスチャン・ナイビー
- 出演: ハンフリー・ボガート(私立探偵/フィリップ・マーロウ)/ローレン・バコール/ジョン・リッジリー/マーサ・ヴィッカーズ/ドロシー・マローン
- 私立探偵フィリップ・マーロウ役でハードボイルド・ヒーローとして定着する。


『三つ数えろ』ハンフリー・ボガートら

Top

1947

『潜行者』-Dark Passage-(米)
- 監督: デルマー・デイヴス
- 製作: ジェリー・ウォルド
- 原作: デイヴィッド・グーディス
- 脚色: デルマー・デイヴス
- 撮影: シド・ヒコックス
- 音楽: フランツ・ワックスマン
- 出演: ハンフリー・ボガート/ローレン・バコール/ブルース・ベネット/アグネス・ムーアヘッド/トム・ダンドリー

『大いなる別れ』-Dead Reckoning-(米)
- 監督: ジョン・クロムウェル
- 製作: シドニー・ビッデル
- 脚本: オリヴァー・H・P・ギャレット/スティーヴ・フィッシャー
- 撮影: レオ・トーヴァー
- 音楽: マーリン・スカイルズ
- 出演: ハンフリー・ボガート/リザベス・スコット/モーリス・カーノフスキー/チャールズ・ケイン/マーヴィン・ミラー

『第二の妻』-The Two Mrs. Carrolls-(米)
- 監督: ピーター・ゴッドフリー 
- 製作: マーク・ヘリンジャー
- 原作戯曲: マーティン・ヴェール
- 脚色: トーマス・ジョブ
- 撮影: ペヴァレル・マーレイ
- 音楽: フランツ・ワックスマン
- 出演: ハンフリー・ボガート/バーバラ・スタンウィック/アレクシス・スミス/ナイジェル・ブルース/イソベル・エルソム

Top

1948

『キーラーゴ』-Key Largo-(米)
- 監督: ジョン・ヒューストン
- 製作: ジェリー・ウォルド
- 原作戯曲: マックスウェル・アンダーソン
- 脚本: リチャード・ブルックス/ジョン・ヒューストン
- 撮影: カール・フロイント
- 音楽: マックス・スタイナー
- 出演: ハンフリー・ボガート/エドワード・G・ロビンソン/ローレン・バコール/ライオネル・バリモア/クレア・トレヴァー


『キーラーゴ』ハンフリー・ボガート

『黄金』-The Treasure of Sierra Madre-(米)
- 監督: ジョン・ヒューストン(アカデミー監督賞)
- 製作: ヘンリー・ブランク
- 原作: B・トレヴン
- 脚色: ジョン・ヒューストン
- 撮影: テッド・マッコード
- 美術: ジョン・ヒューズ
- 音楽: マックス・スタイナー
- 出演: ハンフリー・ボガート(ドッブス)/ウォルター・ヒューストン(金鉱掘り老人/ハワード)(ジョン・ヒューストンの父)/ティム・ホルト(カーティン)/ブルース・ベネット(コディ)/バートン・マクレーン(請負師/コーミック)/アルフォンゾ・ベドヤ/ジョン・ヒューストン(白人旅行者)
- 3人のアメリカ人がメキシコの山中で砂金を探し当てたが、欲にとりつかれ仲間割れする。
砂金への欲によって歪んでゆくドッブスをボギーがリアルに演じた傑作。


『黄金』ハンフリー・ボガート、ウォルター・ヒューストンら

Top

1949

『東京ジョー』-Tokyo Joe-(米)
- 監督: スチュアート・ハイスラー
- 製作: ロバート・ロード
- 原作: スティーヴ・フィッシャー
- 脚本: シリル・ヒューム/バードラム・ミルハウザー
- 撮影: チャールズ・ロートン・ジュニア
- 美術: ロバート・ピーターソン
- 編集: ヴァイオラ・ローレンス
- 音楽: ジョージ・アンシール/モリス・W・ストロフ
- 録音: ロッセル・マルムグレン
- 出演: ハンフリー・ボガート/アレクサンダー・ノックス/フローレンス・マーリー/早川雪洲/テル・シマダ
- ボギーの憧れのマトだった早川雪洲と共演。

『暗黒への転落』-Knock on Any Door-(米)
- 監督: ニコラス・レイ
- 製作: ロバート・ロード
- 原作: ウィラード・モトレイ
- 脚本: ダニエル・タラダッシュ/ジョン・モンクス・ジュニア
- 撮影: バーネット・ガフィ
- 音楽: ジョージ・アンシール/モリス・W・ストロフ
- 出演: ハンフリー・ボガート/ジョン・デレク/ジョージ・マクレディ/アリーン・ロバーツ/スーザン・ペリー

Top

1950

『孤独な場所で』-In a Lonely Place-(米)
- 監督: ニコラス・レイ
- 製作: ロバート・ロード
- 原作: ドロシー・B・ヒューズ
- 脚本: アンドリュー・ソルト
- 脚色: エドモンド・H・ノース
- 撮影: バーネット・ガフィ
- 美術: ロバート・ピーターソン
- 編集: ヴァイオラ・ローレンス
- 音楽: ジョージ・アンシール
- スクリプター: ヘンリー・S・ケスラー
- 出演: ハンフリー・ボガート(脚本家/ディクソン)/グロリア・グラハム(ローレル)/フランク・ラヴジョイ(刑事/ニコライ)/アート・スミス(メル)/カール・ベントン・リード/マーサ・スチュアート(ミルドレッド)/ジェフ・ドンネル(ニコライの妻)/ジャック・レイノルズ(ミルドレッドの婚約者/ケスラー)
- ローレル役のグロリア・グラハムが魅力的だ。

Top

1951

『モロッコ慕情』-Siricco-(米)(ラブロマンス)
- 監督: カーティス・バーンハート
- 製作: ロバート・ロード
- 原作: ジョゼフ・ケッセル
- 脚色: A・I・ベゼリデス/ハンス・ヤコービー
- 撮影: バーネット・ガフィ
- 出演: ハンフリー・ボガート(武器商人)/マータ・トーレン/リー・J・コッブ/エヴェレット・スローン/ジェラルド・モア
- 反骨の武器商人役。

『アフリカの女王』-The African Queen-(英)
- 監督: ジョン・ヒューストン
- 製作: S・P・イーグル 
- 原作: C・S・フォレスター
- 脚色: ジェームズ・エイジイ/ジョン・ヒューストン
- 撮影: ジャック・カーディフ
- SFX: クリフ・リチャードソン
- 美術: ウィルフレッド・シングルトン
- 編集: ラルフ・ケンプレン
- 音楽: アラン・グレイ
- 出演: ハンフリー・ボガート(飲んだくれ船長/チャリイ・オルナット)(アカデミー主演男優賞)/キャサリン・ヘプバーン(宣教師の妹/ローズ・セイヤア)/ロバート・モーレイ/ピーター・ブル/セオドア・バイケル
- オンボロ蒸気船「アフリカの女王」の飲んだくれ船長チャリイ(ハンフリー・ボガート)と敬虔な宣教師ローズ(キャサリン・ヘップバーン)の波乱の航海を描く痛快アドベンチャー映画。


『アフリカの女王』キャサリン・ヘップバーン、ハンフリー・ボガート


『アフリカの女王』ハンフリー・ボガート

『脅迫者』-The Enforcer-(米)
- 監督: ブレテイン・ウィンダスト
- 製作: ミルトン・スパーリング
- 脚本: マーティン・ラッキン
- 撮影: ロバート・バークス
- 編集: フレッド・アレン
- 音楽: デイヴィッド・バトルフ
- 出演: ハンフリー・ボガート(地方検事補)/ゼロ・モステル/テッド・デ・コルシア/エヴェレット・スローン/ロイ・ロバーツ

Top

1952

『デッドライン USA』-Deadline U.S.A-(米)
- 監督: リチャード・ブルックス
- 製作: ソル・C・シーゲル
- 脚本: リチャード・ブルックス
- 撮影: ミルトン・クラスナー
- 美術: ライル・ウィーラー/ジョージ・パトリック
- 編集: ウィリアム・B・マーフィー
- 音楽: ライオネル・ニューマン
- 出演: ハンフリー・ボガート(編集長)/エセル・バリモア/キム・ハンター/エド・ベグリー/ウォーレン・スティーヴンス
- 暗黒街の権力と戦う編集長役。

Top

1953

『悪魔をやっつけろ』-Beat the Devil-(米)
- 監督: ジョン・ヒューストン
- アソシエイト・プロデューサー: ジャック・クレイトン
- 原作: ジェームス・ヘルヴィク
- 脚本: トルーマン・カポーティ
- 撮影: オズワルド・モリス
- 美術: ウィルフレッド・シングルトン
- 編集: ラルフ・ケンプレン
- 録音ジョージ・ステファンソン
- 音楽: フランコ・マンニーノ
- 音楽監督: ランバート・ウィリアムソン
- 出演: ハンフリー・ボガート(アメリカ人/ビリー・ダンルザー)/ジェニファー・ジョーンズ(ハリーの妻/グェンドリン・チェルム)/ジーナ・ロロブリジーダ(ビリーの妻/マリア)/ロバート・モーレイ(ピータースン)/ペーター・ローレ((オハラ)/マルコ・ツリ(ラヴェロ)/アイヴァ・バーナード(ロス少佐)/エドワード・アンダーダウン(イギリス人/ハリー)

Top

1954

『麗しのサブリナ』-Sabrina-(米)(白黒)
- 監督製作: ビリー・ワイルダー
- 原作: サミュエル・テイラー
- 脚本: ビリー・ワイルダー/サミュエル・テイラー/アーネスト・レーマン(ゴールデン・グローブ脚本賞)
- 撮影: チャールズ・ラング・Jr
- 音楽: フレデリック・ホランダー
- 衣装デザイン: イデス・ヘッド/ユベール・ド・ジヴァンシー(数点のデザイン)
- 出演: オードリー・ヘプバーン(サブリナ)/ハンフリー・ボガート(ライナス)/ウィリアム・ホールデン(デビッド)
- 挿入曲: ♪バラ色の人生
- オードリーのサブリナは、可愛い。それに、抜群のプロポーションだ。当時、ファッションが女性たちに影響を与えたのも頷ける。
ララビー家のお抱え運転手の娘サブリナは、次男のデビッド(ウイリアム・ホールデン)に憧れていた。だが、プレイボーイのデビッドはサブリナが目に入っていなかった。思い詰めたサブリナは自殺しようとする。 


『麗しのサブリナ』オードリー・ヘプバーン

こう書くと、悲惨な展開なようであるが、そこは、『お熱いのがお好き』ビリー・ワイルダー監督だ。台詞の妙味を生かした才気たっぷりの演出で楽しませる。可笑しい。
ポコポコと噴出す排気ガスといい、それに、向かって「シー」とするオードリーの表情といい、実に可笑しい。
このサブリナを助けるのが長男ライナス(ハンフリー・ボガート)だが、ボガードの仕草まで可笑しい。何時見ても笑ってしまう。
先に進めよう。
サブリナはデビッドへの思いを抱いたまま、父に進められていたパリの料理学校に留学する。そこで知り合った長老の男爵の導きでレディへと…[全文へ]


『麗しのサブリナ』オードリー・ヘプバーン


『麗しのサブリナ』オードリー・ヘプバーン 衣装デザイン(ユベール・ド・ジヴァンシー)


『麗しのサブリナ』撮影時 ビリー・ワイルダー、オードリー・ヘプバーン、ウィリアム・ワイラー


『麗しのサブリナ』ハンフリー・ボガート、オードリー・ヘプバーン、ウィリアム・ホールデン


『麗しのサブリナ』オードリー・ヘプバーン


『麗しのサブリナ』オードリー・ヘプバーン

『ケイン号の叛乱』-The Caine Mutiny-(米)
- 監督: エドワード・ドミトリク
- 製作: スタンリー・クレイマー
- 原作: ハーマン・ウーク
- 脚本: スタンリー・ロバーツ
- 撮影: フランク・プラナー
- 美術: ルドルフ・スターナド/ケーリー・オデール
- 編集: ウィリアム・ライオンら
- 作曲: マックス・スタイナー
- 出演: ハンフリー・ボガート(艦長/クイーグ)/ホセ・フェラー/ヴァン・ジョンソン/フレッド・マクマレイ/ロバート・フランシス

『裸足の伯爵夫人』-The Barefoot Contessa-(米)
- 監督脚本: ジョセフ・L・マンキーウィッツ
- 撮影: ジャック・カーディフ 
- 出演: ハンフリー・ボガート(映画監督/ハリー・ドーズ)/エヴァ・ガードナー(ダンサー/マリア・ヴァルガス/伯爵夫人)/ロッサノ・ブラッツィ(ファブリーニ伯爵)/エドモンド・オブライエン(宣伝担当/オスカー)
- ボギーは映画監督役で渋みを見せていたが、何といってもスペインの踊り子を演じたエヴァの官能的な魅力が溢れている作品だ。
エヴァは【ほ とんど黒と言っていい濃いブルネットの髪鋭い切れ長の大きな瞼に深いグリーンの瞳、女性にはめずらしく割れ目がくっきりと刻まれたあごそして豹のようにし なやかで獰猛な美しい肉体の動き。その強烈で野性的な魅惑によって誇り高く奔放な美しい野獣にたとえられたハリウッドのスター。そうしたイメージの頂点で あり、この女優を神秘的な高みにまでもちあげた名作である】と評された。


『裸足の伯爵夫人』ハンフリー・ボガート、エヴァ・ガードナー

Top

1955

『俺達は天使じゃない』-We're No Angels-(米)
- 監督: マイケル・カーティズ
- 製作: パット・ダカン
- 原作: アルベール・ユッソン
- 脚色: ラナルド・マクドゥーガル
- 撮影: ロイヤル・グリグス/リチャード・ミュラー
- 美術: ハル・ペレイラ/ローランド・アンダーソン
- 音楽: フレデリック・ホランダー
- 出演: ハンフリー・ボガート(脱獄囚/ジョゼフ)/アルド・レイ(脱獄囚/アルバート)/ピーター・ユスティノフ(脱獄囚/ジュールス)/ジョーン・ベネット/ベイジル・ラスボーン
- 人情家のこそ泥の優しさに触れさせる作品。

『見えざる神の手』-The Left Hand of God-(米)
- 監督: エドワード・ドミトリク
- 出演: ハンフリー・ボガート(米軍パイロット)/ジーン・ティアニー/リー・J・コッブ/アグネス・ムーアヘッド/E.G.マーシャル/ジーン・ポーター
- 中国の辺境で捕虜となり司祭のふりをして逃げ回る米軍パイロットが、布教団の看護師との愛に苦悩する。

『必死の逃亡者』-The Desperate Hours-(米)
- 監督製作: ウィリアム・ワイラー
- 原作脚本:  ジョゼフ・ヘイズ
- 撮影: リー・ガームス
- 音楽: ゲイル・クビク
- 出演: フレデリック・マーチ(ダン・ヒリアード)/ハンフリー・ボガート(脱獄囚/グレン・グリフィン)/メアリー・マーフィ(シンディー)/マーサ・スコット(エリー)/デューイ・マーティン(ハル・グリフィン)/アーサー・ケネディ(ジェス・バード保安官補)
- 3人の脱獄囚に飛び込まれ、たてこまれた家族と脱獄囚の人間模様が描かれた。[『必死の逃亡者』へ]


『必死の逃亡者』フレデリック・マーチ、ハンフリー・ボガートら


必死の逃亡者ハンフリー・ボガートら


必死の逃亡者ハンフリー・ボガート

『殴られる男』-The Harder They Fall-(米)
- 監督: マーク・ロブソン
- 製作: フィリップ・ヨーダン
- 原作: バッド・シュールバーグ
- 脚本: フィリップ・ヨーダン
- 撮影: バーネット・ガフィ
- 美術: ウィリアム・フラナリー
- 作曲: ヒューゴー・フリードホーファー
- 出演: ハンフリー・ボガート(スポーツライター)/ロッド・スタイガー/ジャン・スターリング/マイク・レーン/マックス・ベア
- 筋金入りのスポーツライター役。

Top

1957

1月14日、食道癌で死去。(享年57才)

Top

2000
 
[20世紀の映画スター ベストテン]
/
1位
2位
3位
4位
5位
6位
7位
8位
9位
10位



三船敏郎 石原裕次郎 森雅之 高倉健 笠智衆 市川雷蔵 勝新太郎
阪東妻三郎
-
渥美清
中村錦之助
森繁久弥
-



原節子 吉永小百合 京マチ子
高峰秀子
-
田中絹代 山田五十鈴 夏目雅子 岸恵子
若尾文子
-
岩下志麻
藤純子



ゲーリー・クーパー チャールズ・チャップリン
ジョン・ウェイン
-
マーロン・ブランド
アラン・ドロン
ジャン・ギャバン
-
-
ハンフリー・ボガート
スティーブ・マックイーン
-
ショーン・コネリー
ポール・ニューマン
-



オードリー・ヘプバーン マリリン・モンロー イングリッド・バーグマン ヴィヴィアン・リー マレーネ・ディートリヒ グレース・ケリー フランソワーズ・アルヌー ル
ベティ・デイビス
ジョディ・フォスター
グレタ・ガルボ
アンナ・カリーナ
ジャンヌ・モロー
ロミー・シュナイダー
エリザベス・テーラー
-
-
-
※2000.6.1  朝日新聞記事
映画誌『キネマ旬報』が、映画評論家や俳優、脚本家ら74人に回答を求めて「20世紀の映画スター」を選出し、ランキングを発表した。

〜雑誌〜


1976.5『文藝春秋デラックス 懐かしのロマン 世界の映画 5月号』文藝春秋 表紙

Top

※記号[:特に好きな作品 :面白い作品]
Top
前へ-次へ
参考文献
『カサブランカ』
『麗しのサブリナ』
『必死の逃亡者』
ウィリアム・ホールデン
キャサリン・ヘプバーン
スペンサー・トレイシー
ロッド・スタイガー
イングリッド・バーグマン
エヴァ・ガードナー
オードリー・ヘプバーン
ウィリアム・ワイラー
ビリー・ワイルダー
男優
サイトマップ
映画ありき
〜クラシック映画に魅せられて〜


1
1
1 1