グレース・ケリー
  
(1928.11.12-1982.9.15)(アメリカ、ペンシルヴェニア州フィラデルフィア生まれ)
 
プロフィール 独自の作品解釈 年譜

〜プロフィール〜

 上流階級の女神像に匹敵するグレース・ケリー。
 『白鳥』(1956)は、白鳥=グレース・ケリーというイメージが強い。

 ※『喝采』(1954)アカデミー主演女優賞受賞

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〜独自の作品解釈〜

1954 『ダイヤルMを廻せ!』-Dial M For Murder-
1956 『フィラデルフィア物語』と『上流社会』シネマトーク-The Phladelpha Story  High Society-

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〜年譜〜
[1928][1951 十四時間][1952 真昼の決闘][1953 モガンボ][1954 ダイヤルMを廻せ! 裏窓 緑の火エメラルド 喝采]
[1955 トリコの橋 泥棒成金 白鳥][1956 上流社会][1982][2000 20世紀の映画スター ベストテン][写真][雑誌]

1928

11月12日、アメリカ、ペンシルヴェニア州フィラデルフィア生まれ。
祖父の代でアメリカに来たアイルランド系の移民で、建築業で財をなし、グレースが生れた頃ケリー家は、フィラデルフィアきっての名家になっていた。
高校生の頃、女優業を志す。
高校生を出るとひとりニューヨークに出て、アメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツ演劇学校に2年間修業する。最初は舞台女優を目指していた。
この間にモデルのアルバイトもする。
学校を出ると、小さな役でテレビに出演し、ついで舞台にも出演する。(1989.11.10 小藤田千栄子著 雑誌『スクリーン 増刊 50周年記念 風と共に去りぬ特集号 クラシック映画の美しきヒロイン女優たち』近代映画社 参考)

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1951

『十四時間』
- 映画デビュー。小さな役で出演。日本未公開。

これが終わると引き続き、舞台の仕事を引き受けていた。

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1952

『真昼の決闘』-High Noon-(米.ユナイテッド・アーチスツ)(西部劇)
- 監督: フレッド・ジンネマン
- 製作: スタンリー・クレイマー
- 原作: ジョン・W・カニンガム
- 脚色: カール・フォアマン
- 撮影: フロイド・クロスビー
- 美術: ルドルフ・スターナド
- 編集: エルモ・ウィリアムス(アカデミー編集賞)
- 録音: ジーン・L・スピーク(アカデミー録音賞)
- 音楽: ディミトリ・ティオムキン
- 主題歌: ♪ハイ・ヌーン(作曲:ディミトリ・ティオムキン/作詞:ネッド・ウォシントン)(アカデミー主題歌賞)
- 出演: ゲーリー・クーパー(保安官/ウィル・ケイン)(アカデミー主演男優賞)/トーマス・ミッチェル(町長)/ロイド・ブリッジス(保安官補/ハーヴェイ・ベル)/カティ・フラード(ケティ・フラドーの表記も)(酒場の女主人のメキシコ人/ヘレン・ラミレス)/グレース・ケリー(ウィルの妻/エミイ)/オットー・クルーガー(判事)/ロン・チャニイ/ヘンリー・モーガン/アイアン・マクドナルド
- 人間の良心と、己の心の中の恐怖と戦う心理描写が、劇中と同時進行させる手法で固唾を呑ませる西部劇の傑作。
グレース・ケリーは新人を探していたプロデューサーのスタンリー・クレーマーのお目がねにかなったそうだ。(1989.11.10 小藤田千栄子著 雑誌『スクリーン 増刊 50周年記念 風と共に去りぬ特集号 クラシック映画の美しきヒロイン女優たち』近代映画社 参考)
※西部劇の代表的な監督ハワード・ホークスとスターのジョン・ウェインは、クーパーが演じた保安官が町の人々に助勢を求めたり、女性に助けられるのは腰抜けでウェスタンとは認められないといっていたそうだ。

 また、ジョン・ウェインはラストシーンで保安官がバッチを道に捨てて去って行くのに「米国のシンボルを侮辱したからアカだ。共産主義の映画だ」とののしったという。
※脚本のカール・フォアマンは撮影当時、ハリウッドに吹き荒れていた赤狩りの標的にされ、この作品後数年間、米国の映画界から完全に追放されたと記されている。(1992.9.6 朝日新聞鈴木雅人記事 参考)

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1953

『モガンボ』-Mogambo-(米.MGM)
- 監督: ジョン・フォード
- 製作: サム・ジンバリスト
- 原作: ウィルソン・コリソン
- 脚本: ジョン・リー・メイン
- 撮影: ロバート・サーティース/フレディ・ヤング
- 美術: ジョーン・ブリッジ/アルフレッド・ジュネ
- 出演: クラーク・ゲーブル(ヴィクター・マースウェル)/エヴァ・ガードナー(ショウ・ガール/エロイズ・ケリイ)/グレース・ケリー(生物学者ドナルドの妻/リンダ)/ドナルド・シンデン(英国の生物学者/ドナルド・ノードリイ)/フィリップ・ステイントン()/エリック・ポールマン/デニス・オディア
- 『紅塵』(1932)のリメイクでゲーブルエヴァ・ガードナーが大人の味をみせてくれた。


『モガンボ』エヴァ・ガードナー、グレース・ケリー、クラーク・ゲーブル

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1954

『ダイヤルMを廻せ!』-Dial M For Murder-(米)(カラー)
- 監督: アルフレッド・ヒッチコック
- 製作: アルフレッド・ヒッチコック/ワーナー・ブラザーズ
- 原作: フレデリック・ノットの同名戯曲
- 脚本: フレデリック・ノット
- 撮影: ロバート・バークス
- 出演: レイ・ミランド(トニー・ウェンディス)/グレース・ケリー(マーゴ/マーゴット・ウェンディス)/ロバート・カミングス(アメリカのテレビ作家/マーク・ハリデー)/ジョン・ウィリアムズ(ハバード警部)/アンソニー・ドーソン(スワン・レズゲイト)/レオ・ブリット(ナレーター)/パトリック・アレン(ピアソン)/ジョージ・リー(ウィリアム)/ジョージ・オルダーソン(刑事)/アルフレッド・ヒッチコック(カメオ/同窓会の写真の中の手前の方の男)
- 鍵をめぐる謎解きにはオートロックでもなさそうなドアなのに違う鍵で、トニー(レイ・ミランド)がどうして閉められたのだろうと言う不可解なところもあるが、“そんなことはどうでもよい 娯楽として楽しめばいいんだ”とヒッチコックが言ってそうな気がする作品のひとつだ。
首を絞められているマーゴ(グレース・ケリー)がデスクの鋏を手にするシーンは、カメラをデスクの表面ギリギリに据えて撮ったという。その結果、あの緊迫感を持たせたシーンになった訳だ。
また、鋏を背中に突き刺されたスワン・レズゲイト(アンソニー・ドーソン)が倒れ込むシーンでは、わざわざ床を掘ってレンズの位置を床面まで引き下げて撮ったという。その結果、鋏が背中に更に深く食い込んでゆくリアルなシーンが撮れた訳だ。
見事なものだ。
このシーンを観るだけでも緊迫感を十分味わえるが、ヒッチコック、お気に入りのブロンド美人のグレース・ケリーの魅力も楽しめる。
ラストシーンでハバード警部役のジョン・ウィリアムズが、事件を解決して得意げに口髭をピンと撥ね上げるのが、実にいい。[『ダイヤルMを廻せ!』へ]
『ダイヤルM』(1998)としてマイケル・ダグラス、グウィネス・パルトロウ主演でリメイクされた。

※ブロードウェイのヒット舞台の映画化。
※もともと3D映画(赤と青の色つき眼鏡をかけて観る)として製作されたが、その後に平面版にニュープリントされたそうだ。
鋏のカットではカメラをデスクの表面ギリギリに据え、殺人者が倒れ込むカットではわざわざ床を掘ってレンズの位置を床面まで引き下げたという。(島田荘司/井上夢人/服部真澄/中条省平/山口雅也『生誕100年 映像の魔術師 ヒチコック』朝日新聞社より 転載)


『ダイヤルMを廻せ!』ロバート・カミングス、グレース・ケリー


『ダイヤルMを廻せ!』アンソニー・ドーソン、グレース・ケリー

『裏窓』-Rear Window-(米.パラマウント)(カラー)
- 監督: アルフレッド・ヒッチコック
- 製作: アルフレッド・ヒッチコック/パラマウント
- 原作: コーネル・ウールリッチの同名の短編小説
- 脚本: ジョン・マイケル・ヘイズ
- 撮影: ロバート・バークス
- 出演: ジェームズ・スチュアート(L・B・ジェフリーズ、通称ジェフ)/グレース・ケリー(リザ・フレモント)/ウェンデル・コーリー(トマト・J・ドイル刑事)/セルマ・リッター(看護婦ステラ)/レイモンド・バー(ラース・ソーウォルド)/ジュディス・イヴリン(ミス・ロンリーハート)/ロス・バグダサリアン(作曲家)/ジョージーヌ・ダーシー(グラマーな踊り子)/ジェスリン・ファクス(女流彫刻家)/ランド・ハーパー(新婚の夫)/アイリーン・ウィンストン(ソーウォルド夫人)/アルフレッド・ヒッチコック(カメオ/アパートの作曲家の家で時計を巻く男)
- ヒッチコック、お気に入りのブロンド美人のグレース・ケリーのファッションが楽しめる。


『裏窓』ジェームズ・スチュアート、グレース・ケリー

『緑の火エメラルド』-Green Fire-(米MGM.)(冒険映画)
- 監督: アンドリュー・マルトン
- 製作: アーマンド・ドゥイッチ
- 脚本: アイヴァン・ゴフ/ベン・ロバーツ
- 撮影: ポール・C・ヴォーゲル
- 音楽: ミクロス・ローザ
- 作詞: ジャック・ブルックス
- 美術: セドリック・ギボンズら
- 編集: ハロルド・F・クレス
- 録音: ウェズリー・C・ミラー
- 出演: スチュワート・グレンジャー(鉱山技師/ライアン・X・ミッチェル)/グレース・ケリー(キャサリン・ノーランド)/ポール・ダグラス(ヴィク)/ジョン・エリクソン(ドナルド)/マーヴィン・ヴァイ

『喝采』-The Country Girl-(米.パラマウント)
- 監督: ジョージ・シートン
- 製作: ウィリアム・パールバーグ
- 原作戯曲: クリフォード・オデッツ
- 脚色: ジョージ・シートン
- 撮影: ジョン・F・ウォレン
- 作曲: ヴィクター・ヤング
- 美術: ハル・ペレイラ/ローランド・アンダーソン
- 録音: ジョン・コープら
- 振り付け: ハル・ペレイラ
- 出演: ビング・クロスビー(ミュージカル・スター/フランク・エンジン)/グレース・ケリー(フランクの妻ジョージー)(アカデミー主演女優賞)/ウィリアム・ホールデン(ブロードウェイの演出家/バーニー・ドッド)/アンソニー・ロス/ジーン・レイノルズ


アカデミー賞授賞式で グレース・ケリー

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1955

『トリコの橋』-The Bridges at Toko-ri-(米.パラマウント)
- 監督: マーク・ロブソン
- 製作: ウィリアム・パールバーグ/ジョージ・シートン
- 原作: ジェームズ・A・ミッチェナー
- 脚色: ヴァレンタイン・デイヴィース
- 撮影: ロイヤル・グリグス
- 空中撮影: チャールズ・G・クラーク
- 作曲: リン・マレー
- 美術: ハル・ペレイラ/ヘンリー・バムステッド
- 編集: アルマ・マックローリー
- 録音: ジーン・ガーヴィンら
- 出演: ウィリアム・ホールデン(ハリー・ブルーベイカー中尉)/グレース・ケリー(ブルーベイカーの妻/ナンシー)/フレドリック・マーチ(司令長官/ジョージ・タラント少将)/ミッキー・ルーニー(マイク)/ロバート・ストラウス()/淡路恵子(マイクの恋人/キミコ)

『泥棒成金』-To Catch A Thief-(米)(カラー)
- 監督: アルフレッド・ヒッチコック
- 製作: アルフレッド・ヒッチコック/パラマウント
- 原作: デヴィッド・ドッジの同名小説
- 脚色: ジョン・マイケル・ヘイズ
- 撮影: ロバート・バークス(アカデミー撮影賞)
- 音楽: リン・マレー
- 衣装(デザイン): エディス・ヘッド
- 出演: ケーリー・グラント(宝石泥棒“キャット”/ジョン・ロビー)/グレース・ケリー(アメリカ娘/フランシー・スティーヴンス)/シャルル・ヴァネル(チャールズ・ヴァネルの表記も)(ベルタニ)/ジョン・ウィリアムス/ジェシー・ロイス・ランディス(スティーヴンス夫人)/ブリジット・オーベール(ダニエル・フッサール)/ルネ・ブランカール(ルピック警視)/アルフレッド・ヒッチコック(カメオ/バスの最後部でキャットの隣に座っている男)
リゾート地、南仏のカンヌとニースを舞台に繰り広げられる宝石泥棒との死闘。


『泥棒成金』グレース・ケリー


『泥棒成金』グレース・ケリー、ケーリー・グラント


『泥棒成金』ケーリー・グラント、グレース・ケリー

『白鳥』-The Swan-(米.MGM)(カラー)
- 監督: チャールズ・ヴィダー
- 製作: ドア・シャーリー
- 原作戯曲: フェレンク・モルナール
- 脚色: ジョン・ダイトン
- 撮影: ジョセフ・ルッテンバーグ/ロバート・サーティース
- 音楽: ブロニスロー・ケイパー
- 美術: セドリック・ギボンズ/ランダル・デュエル
- 出演: グレース・ケリー(アレクサンドラ姫)/アレック・ギネス(皇太子/アルバート殿下)/ルイ・ジュールダン(フェンシング教師/ニコラス・アギ)/アグネス・ムーアヘッド(マリア・ドミニカ女王)/ジェシー・ロイス・ランディス(ビアトリクス)


『白鳥』グレース・ケリー


『白鳥』グレース・ケリー、ルイ・ジュールダン

カンヌ映画祭でモナコ国王レーニエ三世と出会う。
婚約発表は、当時においても世界的な大ニュースでまさにシンデレラ物語として受けとめられた。
この時、既に『白鳥』を撮り上げていたが、急ぎ最後の作品『上流社会』を仕上げる。(1989.11.10 小藤田千栄子著 雑誌『スクリーン 増刊 50周年記念 風と共に去りぬ特集号 クラシック映画の美しきヒロイン女優たち』近代映画社 参考)

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1956

『上流社会』-High Society-(米.MGM)(カラー)
- 監督: チャールズ・ウォルターズ
- 製作: ソル・C・シーゲル
- 原作: フィリップ・バリー
- 脚色: ジョン・パトリック
- 撮影: ポール・C・ヴォーゲル
- 音楽: コール・ポーター/ジョニー・グリーン/ソール・チャップリン/チャールズ・ウォルターズ
- 出演: グレース・ケリー(デクスターと隣家の富豪ロード家の令嬢/トレーシー)/フランク・シナトラ(ゴシップ誌の記者/マイク)/ビング・クロスビー(富豪/デクスター・ヘイヴン)/ルイ・アームストロング(特別出演/アームストロング)/セレステ・ホルム(カメラマン/リズ)/ジョン・ランド(ジョージ・キトリッジ)/ルイス・カルハーン(叔父/ウィリー)
- 挿入曲: ♪トゥルー・ラブ♪ナウ・ユー・ハズ・ジャズ
- 『フィラデルフィア物語』のリメイクで、モナコ王妃となったグレースの最後のハリウッド主演作。
全編にコール・ポーターのミュージカル・ナンバーが流れる。


『上流社会』ビング・クロスビー、グレース・ケリー

『フィラデルフィア物語』『上流社会』〜 シネマトーク

4月18日、モナコ国王レーニエ三世と結婚。


レーニエ三世、グレース・ケリー

王女キャロリーヌ、王子アルベール、王女ステファニーと三人の子供に恵まれる。

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1982

9月14日、交通事故に遭いモナコ市内の病院で亡くなる。
運転中に脳内出血したと言われている。(享年53才)

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2000
 
[20世紀の映画スター ベストテン]
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1位
2位
3位
4位
5位
6位
7位
8位
9位
10位



三船敏郎 石原裕次郎 森雅之 高倉健 笠智衆 市川雷蔵 勝新太郎
阪東妻三郎
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渥美清
中村錦之助
森繁久弥
-



原節子 吉永小百合 京マチ子
高峰秀子
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田中絹代 山田五十鈴 夏目雅子 岸恵子
若尾文子
-
岩下志麻
藤純子



ゲーリー・クーパー チャールズ・チャップリン
ジョン・ウェイン
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マーロン・ブランド
アラン・ドロン
ジャン・ギャバン
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ハンフリー・ボガート
スティーブ・マックイーン
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ショーン・コネリー
ポール・ニューマン
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オードリー・ヘプバーン マリリン・モンロー イングリッド・バーグマン ヴィヴィアン・リー マレーネ・ディートリヒ グレース・ケリー フランソワーズ・アルヌー ル
ベティ・デイビス
ジョディ・フォスター
グレタ・ガルボ
アンナ・カリーナ
ジャンヌ・モロー
ロミー・シュナイダー
エリザベス・テーラー
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※2000.6.1  朝日新聞記事
映画誌『キネマ旬報』が、映画評論家や俳優、脚本家ら74人に回答を求めて「20世紀の映画スター」を選出し、ランキングを発表した。

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〜写真〜


グレース・ケリー


グレース・ケリー


グレース・ケリー


グレース・ケリー


グレース・ケリー


グレース・ケリー


グレース・ケリー


グレース・ケリー


グレース・ケリー

〜雑誌〜


1987.7.20『文藝春秋7月臨時増刊 わが青春の女優たち』文藝春秋 表紙

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※記号[:特に好きな作品 :面白い作品]
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参考文献
グレース・ケリー写真館
エヴァ・ガードナー
ウィリアム・ホールデン
クラーク・ゲーブル
ケーリー・グラント
ゲーリー・クーパー
ジェームズ・スチュアート
ルイ・ジュールダン
アルフレッド・ヒッチコック
女優
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〜クラシック映画に魅せられて〜

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