[512] ダンス物語(19)  投稿者:管理人 投稿日:2009/09/12(Sat) 15:44:55 No.512

「さあ、最初の踊りと今の踊りとどこが違いましたか。」
「歩幅。」
「ロァー。」
「張り。」
「音楽との一致性。」
「芸術性。」
「スイング。」
「パワー。」
「表情。」
「・・・。」
「はい、有難うございました。今、みなさんが言ってくれたようなスパイスを利かせることが必要なのです。
一度に全部というのは、まだ、身体が出来ていませんので、無理ですが、一つだけ、加えてみましょう。」
西島は会田と組んで、踊りながら解説した。
「クォーター・ターン、プログレッシブ・シャッセ、フォワード・ロック。」
「いいですか、一つのフィガーをワン・スイングで表現してみましょう。最初のスローで受けたパワーをクイック、
クイックで引き継ぎ、次のスローで受けた力をクイック、クイック、スローまで引き継ぎ、次のスローで受けた
パワーをクイック、クイックまで引き継いで踊りましょう。いわば、頭にパーーーンとパワーをぶつけて、後は
余韻を楽しむような踊り方をしてみましょう。」
「西島君、良いこと言うわね。あたしのレッスンみたい。」


[513] ダンス物語(20 投稿者:管理人 投稿日:2009/09/12(Sat) 16:40:31 No.513  

8月11日、若狭から急な執行部の招集がかかった。
「皆も知ってるとおり、新型インフルエンザの本格的な流行が始まった。9月の会場である早慶大のラグビー部
で集団感染が発生し、部員11名が感染とのことで、大学側から早慶大の全ての部で、活動自粛の要請があった
そうだ。」
「いつまでとか、期限はあるのか。」
白鳥が尋ねた。
「まさに、流行期に入ったばかりで、9月末から10月にかけてがピークかとも言われていて、読めないみたいだ。」
「困ったわね。」
「一応、早慶大がダメな場合は、常智大の体育館を会場として利用できるように手配した。」
清田が言った。
「政府の方は、経済が停滞している現状から、できるだけ集会・イベントの禁止とかは避けたいと考えているようだが、
何分得体の知れないウイルスが相手だけに、どう方針が変わるか・・・。」
「とりあえず、部員全員に感染予防策を徹底させよう。熱があったら部活動は禁止、部活動を始める前に3分間の
石鹸での手洗いの義務付け、混み合った場所への出入りは自粛。」
「学連の歴史で、これは、初めてだな。参ったなぁ。」