はじめに

東中野氏の徹底検証 1
はじめに


 私が「南京事件」に関心を持ったのは、2001年11月頃のこと。「肯定派」「否定派」の描く「南京事件」像があまりに違うので(まるでパラレルワールドの出来事です)、どちらが正しいのか「実像」を知りたくなった、というのが、私のスタートでした。

 とりあえずは本屋を回り、関連書籍を片っ端から入手することから始めました。そうして入手した「否定本」は、10冊以上になります。「否定本」の中では、東中野修道氏の「南京虐殺の徹底検証」が、引用資料も豊富で一番の説得力を持つように感じましたので、私は、ひとつこの本を徹底的に検証してみよう、と思い立ちました。

 私が使ったのは、左側に「徹底検証」の記述をひたすらキーボードを叩いて書き写し、右側にそれに対応する「南京戦史」等ネタ本の記述を並べてみる、という、単純な方法です。




一般的に、「歴史書」は、いろいろな「資料」を一定のストーリー(あるいは「史観」)に沿って再構成し、事件の実像を描く、というスタイルで書かれていると思います。「南京事件」についての、洞氏、秦氏、吉田氏、笠原氏、藤原氏の概説書(と限らず、いわゆる「歴史書」一般)は、すべてこのスタイルです。

 当然のことですが、「資料」の意味を捻じ曲げて引用したり、「資料」から演繹的に読み取れること以外のことを勝手に付け加えたり、「ストーリー」と明らかに対立するデータを無視したり、意図して公正を欠く記述を行うことは、「禁止事項」です。これでは「歴史書」ではなく「歴史小説」になってしまいます。

 ところが東中野氏のこの本は、捻じ曲げ引用、勝手な解釈、対立データの無視、一方的な記述―「禁止事項」のオンパレードでした。いやはや、ここまでいいかげんな本だったとは・・・。


 私は、自身のささやかな発見を、K−Kさんの「南京事件資料集」掲示板に投稿しました。思いがけずも面白がっていただけたようで、K-Kさんに、私の拙い投稿を集めた「ゆうさんのページ」なるHPを立ち上げていただいた次第です。

 ただ、「南京事件」に関心を持って間もない頃に書いた文章だけに、今の目で見ると、かなりの手直しが必要になっていることも事実です。また、HP化など全く意識しない、思いつくままの投稿でしたので、全体の構成も再考の余地があります。

 そんなわけで、自前のHP立ち上げを契機に、「ゆうさんのページ」全面リニューアルを行いました。その後も順次コンテンツを増やしており、今やいっぺんで読み通すにはちょっと大変なページになった感があります。


 
 このページのテーマは、あくまで東中野氏「南京虐殺の徹底検証」の「いいかげんさ」にあります。誰にでもある程度納得していただけることを意図していますので、見解が分かれそうな部分についてはあえて表現を押さえていることもあります。人によっては「突っ込み不足」を感じるかもしれませんが、どうぞご了解ください。

(2002.12.1)


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