2007新アルバムレビュー

まず、シングル「そっとくちづけを」

愛しの人に「そっとくちづけを」すること、それが私の生き甲斐といっていい。彼に気づかれないように、彼の首筋、腕、足、どこでもそっとくちづけするとき、私の幸せは頂点に達するのだ。

そして今日も、仕事に没頭しているあの人の背後へまわり、そっとくちづけをする。しばらく彼には会えなくて、今日のこの日を首を長くして待っていた。
今日は彼の無防備な左の肘あたりにまずそっとくちづけをした。

彼の皮膚が微妙に動き、そして私は彼の皮膚のあたたかさと脈打つ動きに包まれながら、そっとくちづける。その間私は彼の熱いものを体全体で受け止めてもいる。そして次の瞬間絶頂を向かえ、私の全身全霊は融けて行くかのような陶酔感さえ覚える。まさに自分が生きていると実感できる瞬間でもある。

ただ私が嫌なのは、私がそっとくちづけをした後の彼の態度だ。彼愛用の香水を、私がそっとくちづけした場所に、これみよがしにつけるのだ。彼はその香水の香りに気分がすっきりするらしい。が、私はその香りがとても嫌いなのだ。一度、鼻を近づけるとめまいがしたこともあったくらい。でも彼はそれをやめないし、第一、私の目の前でそんな冷たい態度をとるのは、いつもひどいと思う。でも、私は彼の熱いものが好き。彼にそっとくちづけをすることは、絶対にやめない。私の生きる意味のすべてと言っていいことだから!

そして、私はまた彼が気を抜いたときを狙い、香水の香りがしない箇所にそっとくちづけをし、もう一度あの、たまらない陶酔感に何度も包まれて行くのだ。

でも、今日の彼はいつもの彼じゃないみたい。香水と同じ香りのするケースを見ながら何やらニヤニヤしてご機嫌のよう。
この香りいつもより強いみたい。少し離れていても、私の鼻腔に勝手に入ってくる。とてもつらい。
「ねえ!気分が悪くなるの!どうして私のお願いは聞いてもらえないの?やめて、やめて!それを閉まってよ。お願いだから!」

私が急に興奮して大きな音を立てたから?急に彼の目が怖くなり、私は恐ろしさのあまり動けなくなった。そしてついに彼の怒りの平手打ちが私の全身を襲い、、、、、。


バシッ!

「やった、やっとしとめた。この『蚊』め!散々俺の貴重なA型の熱い血を吸いやがって!左手2カ所、首筋に2カ所、赤く腫れて、かゆくてたまらんじゃないか。」

とうとう蚊の出てくる季節になった。特に夕方は多い気がする。

久しぶりに虫さされの薬(仮称:かゆみにスースー)を使ったが、やはりこのスースー感といい、すっきりする刺激の強さは虫さされには抜群だ。

それにしても今日届いた沢田研二様のニューシングルの匂いと同じというのは何と言う偶然だろうか。シングルに入っているこのセルロイドから発散される匂いは強烈だ。
だからだろうか、このシングルを見ている時、急に蚊のなく音が耳に飛び込んできたのだ。しかもなんだかその音がいつもとは違い、とてもつらそうで、それで今日たまたま気づいたようなもんだ、、。

もしかしてこのシングルのセルロイドの香りを、虫さされの薬と勘違いしたのか、、、、?スースーする匂いは蚊が苦手だと、どこかで聞いたことがある。


まさかね、そんなことは、ないだろう、、、。

はかなくも悲しい一匹の蚊の一生が終わった、、、。

アルバムの方は、においがしませんでした。シングルの方が微妙に厚みがありますね。何か考えがあってのことでしょうか?
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