税務調査の対処法


事業を営んでいる以上、いつかは「税務調査」を受けることになります。

日頃からきちんとした経営・経理を行っている方でも、税務署から調査の連絡が入ると、調査官との対応をどのようにしたらよいかわからず、何かミスをしていないかと、不安になるものです。

「備えあれば憂いなし」と言うように、税務調査に対する予備知識があれば、堂々と対応できると思います。

今回から、税務調査で備えておくべき対応策を解説していきますので。お役立てください。

 税務調査の時期はいつ頃か?

● 個人事業者の場合

 毎年、個人事業者の所得税は3月15日、消費税の申告期限は3月31日とされています。
税務署では、その申告書が提出される前に、青色申告者と白色申告者に区分し、さらに、売上階級別に仕分けたうえで、次の1〜4の資料を集め、申告者と照合しています。
〇申告書と照合する資料
@ 利子・配当・給料・家賃などの支払者からの「法定調書」

A 各企業の協力により集めた商取引の「一般収集資料」

B 税務調査官が実際の調査で集めた「実地調査資料」

C 一人ひとりの個人情報

照合の結果、正しい申告が行われていないと思える場合は、電話や文書で説明を求め、修正申告や期限後申告となります。もしも、それに納税者が応じない場合は、事業所まで調査官が来て調査が行われます。


● 中小法人の場合

税務署では、法人を次のように区分けして税務調査を行っています。

継続管理法人 多額の不正が見込まれる会社
循環接触法人 不正に加担しているなど不審な点が多い会社など
周期対象除外法人 経営者や事業規模などに大きな変化があり、申告内容を解明する必要がある会社

一般には実地調査は4〜5年に一度ですが、継続管理法人は3年に一度、周期対象除外法人は10年近く実地調査が行われないケースもあります。

税務職員が来るときは

 税務調査が行われるときには、

@会社や顧問税理士に事前連絡がある場合
A事前連絡のない場合

とあります。法律上は、税務署に調査の事前連絡を行う義務がありません。従って、事前連絡なしの調査が普通であると考えてください。

しかし、税務署では調査を行う場合、納税者に事前連絡をするようにしています。
これは、事業者に調査への準備期間を与えることで税務調査がスムーズに運ぶと考えているからです。

●税務署から事前連絡があった場合

「〇月〇日〇時」、「××部門の××氏」とメモをとっておきます!

税務署から「×月×日に調査にお伺いします。」という連絡があったら、まず、その日でよいかどうかなど冷静に対応してください。
都合が悪ければ変更もできますが、特別な理由がない限り税務署の指定日を優先した方が有利です。
 理油もなく調査を延期させると、調査官に良い印象を与えず、次回から事前連絡が行われなくなることもあります。



その際、調査に来る税務署の担当官の氏名、部署、調査日時を知らせてください。

また、不安な点や相談しておきたいことがある場合は、事前に相談してください。そのときに調査を行う担当官の名前を聞いておいた方が役立ちます。税務職員の名簿から経歴などを調べて調査能力を推し量ることができるからです。

突然、税務署がやって来たら

申告内容に疑いが持たれ、証拠いん滅が予想されるときに税務署は事前連絡なしで事業所にきます。そのときは、

任意調査を甘く見て頑固に調査を拒否すると、調査官にさらに疑いを持たれます。ただし、調査官による不当な調査を避けるためにも顧問税理士の立ち合いを要求すべきです。調査の開始は税理士が来るまで待ってもらい、それまではムダ話もせず、毅然とした態度をとります。


●社長や経理担当がいないとき
ともかく事業所の幹部が対応します。誠意をもって対応しないと不利だからです。そして、お引取り願うのが一番賢明です。

しかし、税務署側は調査を実行しようとするものです。そこで社長と連絡がとれるならば、調査官と電話で打ち合わせをさせます。調査官に与えられている「質問調査権」は、事業所の代表者だけではなく、従業員に行使できるようになっています。

知っておきたいのは、任意調査である以上、代表者や経理担当者がいないのに金庫や机の引出しなどを開けることができないということです。

 調査最中の対応はどうすればいい?

●社長と経理担当者の態度

調査官の質問について、細かい数字は経理担当者が受け持ち、会社の業績や取引先との関係などは社長が答えるようにします。その手際の良さが調査官に好感を与え、あらぬ疑いをかけられないひとつのテクニックです。

調査官はその道のプロです。素人のふりをして、社長の話から売上状況を把握するケースがあります。
実際は安い値段で手に入れて高く販売しているのに、「なかなか手に入らない代物で、仕入に苦労しています」などと調子に乗って話してしまうと、調査官はあらかじめ仕入れ値を調べているので販売価格との差額を計算し、「かなり儲けている。仕入の水増しに要注意だ」との調査のポイントを把握します。調査官にウソは通用しません。

●調査は机の引き出しまでチェックする


任意調査でも、必ず金庫や経理担当者の机の引出しの中までチェックされると思っていた方が良いでしょう。
金庫や引出しには不要なメモ類が入っていたりするものです。不要なメモはすぐに廃棄するよう、従業員に徹底しておいてください。

調査の前に社員にも取引関係資料や契約書などの不備がないかを確認します。そして、自分の仕事以外のことを聞かれた場合、想像で話をしたり、自分の意見を述べたりしないことを注意しておくべきでしょう。




























 
税務調査も準備すれば安心です

税務調査管「この支払はなにですか?」・・・