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朝日カルチャーセンター講座「輝く舞台俳優たち」参加報告 by nonさん

2005年6月18日(土)

朝日カルチャーセンターでの講座「輝く舞台俳優たち」を聞きに行きました。講師は演劇評論家の扇田昭彦さんです。
こちらの講座は6月11日(土)・18日(土)と2週にわたってのものでした。
1週目は市村正親さんをとりあげました。2週目になる今日はいよいよ藤原竜也さんです。今日はゲストとして翻訳家&劇評家の松岡和子さんもいらっしゃって、扇田さんとお二人の対談方式でお話が進みました。

松岡さんは身毒丸のオーディションのときから竜也さんを見つづけている、いわば、竜也さんの俳優としての誕生から知っているので、今回はぜひ語りたいとのことで来ていただいたそうです。松岡さんは身毒丸オーディションの選考委員のお一人だったのですが、この選考委員になったのにも訳があるとのこと。翻訳家である松岡さんがなぜ選考委員の一人になったか。シェークスピア作品ならまだしも、なぜ身毒丸の??(ちなみに蜷川さんのシェークスピア作品はほとんど松岡さん翻訳のものだそうです。)

松岡さんは武田真治さんのときの身毒丸を見て、なんて画期的な良い舞台だろうと思ったそうで、まわりにこの舞台の良さを広めていた、言ってみれば、宣伝部長や応援団長のようなことをしていたそうです。そういった経緯もあり、選考委員のお一人になったそうです。

オーディションでは40人→20人→10人と減らされていき、そこで、実際に撫子役(かわさきさん)をたて、セリフを言ってもらったそうです。ここまでくると大概みんなそこそこの演技ができる人ばかり。蜷川さんも、のってしまって、ここはもっとこういう風に…とダメだしをはじめたそうです。

竜也さんは6番目に座っていたそうですが、端から一人ずつ演技をするのですが、みんな1からスタートの演技をする。
でも、竜也さんは他の人のダメだしを聞いて自分のものにしてしまい、5からスタートをしたとのこと。後からですが、オーディションで撫子役をやった女優さんいわく、竜也さんに一番男を感じたとのこと。たった15歳の少年に。。。


終わったら、結局は選考委員9人が全員一致で竜也さんを選んだそうです。
そこにいくまでには、竜也さんは丸顔のため、ぽっちゃりして見え、写真写りが良くないのではと否定的な意見もあったそうです。
しかし、松岡さんは、(身毒丸の最後で)着物を着たらきっと似合うわよと竜也さんを推したのは覚えているそうです。

写真審査でもはじかれてしまうこともあったそうですが、竜也さんをスカウトしたホリプロのプロデューサーの方がその度にそーっと書類を戻していたそうです(笑)
そのプロデューサーの方は、池袋で竜也さんに目をつけ、身毒丸オーディションのチラシを渡したのですが、一緒にいた竜也さんのお友達の手前、竜也さんだけに渡すわけにもいかず、お友達の方にもチラシを渡したそうです。
でも、お友達だけが来て、竜也さんが来なかったらどうしよう。。。
ところが、不思議なことにお友達は来ないで、竜也さん一人だけがオーディションに来たのです。いろいろな経緯があったのですね。

そして、身毒丸はロンドンのバービカン劇場でのデビューでしたが、竜也さんは腰痛で舞台に立てなくなってしまいます。そして、みやわきたくやさんに代役がきます。
このたくやさん、急に代役がまわってきたにもかかわらず、セリフが全て入っていたとのこと。蜷川カンパニーには、こういった急な場面でも、じゃあ誰かできる人いないのかと言ったときセリフが入っている人が結構いるのだそうです。
セルマ・ホルトさんが言うには、この舞台は白石加代子さんが体調不良等で立てなくなったらキャンセルしましょう。竜也はダメでもまだ先がある。代役でいきましょう…と。
おまけにロンドンの観客の方は竜也さんもたくやさんもわかっていなかった(笑)らしいです。なので、舞台関係者はみんな代役でいく方向で考えていたそうです。
しかし、竜也さんは号泣し、出たいと訴えた。そして、最後の舞台に立ったそうです。
竜也さんの演技を見て、蜷川さんは、やっぱり竜也は違う…と言ったそうです。

ここで、フジTVで放送された「身毒丸と呼ばれた少年」のビデオの一部分を見ました。そして、次に、劇評家のシンポジウムで渡辺えり子さんとやった「卒塔婆小町」の朗読劇のビデオを見ました。
この朗読は合わせる時間もあまりなく、3度目でもう本番だったとのこと。
朗読劇なので、舞台用の朗読の本を持って、読みながらするのですが、最後の方で竜也さんは本を捨ててしまいます。
合わせではやっていなかったのに、本番でいきなりやり、渡辺えり子さんは「やられた!」と思ったそうです。

このビデオ、とても貴重でした。
松岡さんはこの次に司会があったらしく撮れなかったので、ビデオは松岡さんのお友達が撮ったものだそうなのですが、竜也さんばかりを撮っているのです(笑)
渡辺えり子さんの演技中でも、竜也さんが映っているのです(笑)
これがきっかけで、三島作品もいけるのでは…となり、近代能楽集の弱法師に至るそうです。
ここで、NHKBSの「今、裸にしたい男たち」の中の弱法師の場面のビデオを見ます。
竜也さんは受ける演技ができるようになった。
若さで突っ走るだけじゃなく、受け入れる技術も持ってきたと感じるとのこと。

話は「ロミオとジュリエット」にうつります。
以前、たぶん佐藤藍子さんと大沢たかおさんの「ロミオとジュリエット」を見に行ったときのようですが、松岡さんは竜也さんに、会場で売られていた自分の翻訳した「ロミオとジュリエット」の本を購入し、竜也さんに渡そうとしたそうです。
ところが竜也さんは「もう持ってます。蜷川さんからもらいました。」と言われたそうです。

蜷川さんは既に「ロミオとジュリエット」を竜也さんで考えていたのですね。
「ロミオとジュリエット」は今までジュリエット中心の話だったと。
結婚を切り出すのも、ロミオとの別れの朝、ひきとめるのもジュリエット。。。
バカじゃないロミオを見たのは、松岡さんいわく、レオナルド・ディカプリオの「ロミオ+ジュリエット」だそうです。
しかし、あれは最初からディカプリオ中心というのが決まっていたので、ジュリエットのセリフがカットされてしまっていた。
それを考えると、去年12月の日生劇場での「ロミオとジュリエット」はロミオがバカじゃない、成長するロミオが見られたとのこと。

松岡さんが富山あたりの公演を見に行ったときの話です。
あまりに長い舞台のため、みんな受けるところだけおさえてしまっていたそうです。
あの杏ちゃんでさえ、止まっていたと。。。 ですが、竜也さんは成長していた。
薬屋での場面で、間の取り方が違っていたそうです。いつもより長かったとのこと。
これを見て松岡さんは竜也さんにすごく良かったと伝えたところ、「ハムレットと同じなんですよね。」という言葉が返ってきたそうです。

ハムレットをやったことでわかった。ロミオはバカじゃない。
モンタギューとキャピュレットの間に立たされ、人を殺してしまう。そして、追放。一気に色んなことを経験してしまう。そんな成長するロミオを見せてくれたと。俳優によって新たにこうやって教えてもらえる。松岡さんいわく、そんな俳優はそうはいないと。

また、扇田さんはバルコニーのシーンであんなに喜びまわるロミオは今まで見たことがないと言っていました。喜びまわるのは蜷川さんも言ってないようなので、おそらく竜也さん自身で考えたロミオのはしゃぎっぷりのようです。こういった解釈は他の誰もしないのでは…と。

そして、ロミオのバルコニーのシーンのビデオを見ました。
このビデオ、またまた貴重で、松岡さんが撮ってきたものです。稽古場でのものでした。杏ちゃんや嵯川さんがビデオカメラにむかってピースしてきたりします。
竜也さんももちろん映っていました。稽古場に持ち込まれた竜也さんの荷物も映ったり。ティッシュペーパーやお水、そして、鼻炎用の何やら怪しげなドリンク剤。。。
竜也さんは効くって言ってました(笑)発声練習をしている竜也さんの声も入っていました。

また、杏ちゃんの「素敵なモンタギュー」のセリフにあわせて舞台を上るタイミングを何度もあわせている竜也さんと杏ちゃんの姿も映っていました。こういった一つ一つの努力で舞台は作られているのですね。扇田さんは松岡さんによくこんなビデオが撮れるよねと感心していらっしゃいました。

松岡さんはこういったビデオは門外不出で、特別なときにしか公開はしない、けっして悪いことには使用しないと蜷川さんに了承を得ているとのことです。
蜷川さんより信頼を得ている松岡さんだからこそのことですね。
このビデオを見たところでそろそろ時間になってしまい、質問コーナーに入りました。

Q:お二人が良かったと思った竜也さんの舞台は??

松岡さん

   ○弱法師,ロミオとジュリエット
   △ オイル,エレファントマン(竜也さんでなくても良かったのでは…)

扇田さん

   ○弱法師,ロミオとジュリエット

松岡さんが言うには、弱法師の4人(川島夫妻&高安夫妻)は「(竜也さんの)邪魔にならない様に」と言い合っているそうです。高安夫人役の神保さんはとても厳しい人らしく、相手の俳優さんでも厳しく切り捨てるそうです。その人にそう言わせられる竜也さんはすごいということですね。
神保さんは、竜也さんの他には唐沢寿明さんにも信頼をおいているそうです。

Q:共演してほしい相手は??

松岡さん

小栗旬さんのオーフィディアス(?)と竜也さんのコリオレイナス(?)

扇田さん

大竹しのぶさんと。

(「フェードラ」(?)が良いのではとのこと。)

Q:市村正親さんと共演してほしいのですが…「アマデウス」のサリエリとモーツアルトなんてどうでしょう??(以前、小田島雄志さんがおっしゃっていたそうです。)

これは扇田さん、松岡さんも同感していらっしゃいました。…ですが、扇田さんは「幸四郎が(「アマデウス」は)離さないと思うよ。」と言っていました(笑)
最後に松岡さんは「これからも竜也を見守って応援していきましょう!」と締めくくっていかれました。お話の中では「天才」という言葉がよくでてきました。やはり竜也さんは「天才」なのだなと思いました。松岡さんは、それでも竜也さんはものすごい努力もしていると言っていました。

1%の才能とあとは努力だと。扇田さん、松岡さん、貴重な映像&楽しいお話をありがとうございました!!


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