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>>朝日カルチャーセンター講座「『近代能楽集』を観る」参加報告2005年6月9日(木)by Yori

朝日カルチャーセンター講座「『近代能楽集』を観る」参加報告
2005年6月9日(木)by Yori

”「近代能楽集」を観る”のプレレクチャー&アフタートーク。かなり貴重なお話ばかりでこれに参加することによってわざわざ、さいたままで観劇遠征してよかった!と思いました。その一部をご報告させていただきますね^^。
講師は俳優の壌 晴彦さん、演劇評論家であり翻訳家の松岡和子さんのお2人です。

<タイムテーブル>
12:00〜13:00 プレレクチャー (松岡和子さん) 
会場:レストランカルテット 集合 11:50
13:00〜 休憩 
14:00〜16:00 本公演鑑賞
16:30〜17:30 アフタートーク
(松岡和子さん×壌晴彦さん)会場:映像ホール

まずプレレクチャーのご報告を。

1ドリンク無料なので私はアイスコーヒーを注文しました。参加者の方はそれぞれ好きな丸テーブルに座ってドリンクを飲みながらお話を聴きます。レストラン内前方にマイクと椅子が置かれていました。参加者の人数は50人弱くらいでした。

松岡和子さん登場

場内拍手!ここからトークです。

まず、このトークには松岡さんの学生時代からの友人お2人が内緒で参加されていてびっくりしている、と仰っていました。お能をベースもして蜷川幸雄さんが現代劇にしていること、蜷川さんが「三島文学は俳優としての肉体や演出としての介入を拒否していて演出家としてはやりにくい」こと、逆にシェイクスピアはそういう意味ではやりやすいことを仰っていたそうです。

弱法師に関しては誰が見ても心ときめく美少年でなければならない。藤原竜也だから説得力があり、今回の俳優は強力な武器である、と。
でも筒井さんが今回弱法師に出演しなかった理由はなんと「飛行機に乗れないから」だそう!!!。ニューヨーク公演もあるこの公演、船で行くわけにも行かない・・と。なるほどというかびっくりでした^^:

松岡和子さんのお嬢様の松岡イズミさんも今度美術担当で「ニイハウス」という舞台でお仕事されるそうです。このお話をされるときの松岡さんのお顔、とっても嬉しそうでしたわ*^^*

今回はあらかじめわかってしまうような舞台装置をわざと作っているそうです。卒塔婆小町の今回の椿の花にしても安っぽく作りものであることがすぐわかってしまうようなものですが本来は蜷川さんチームで美術担当をされる方はいくらでもいい、本物そっくりのものを作れると。「俗悪」という作品だからこういう装置にしている、と。これにはなるほど、と思わせられました。

そして再演ということで今回キャストの皆様に課せられた課題について。高橋洋さんは壌さんを綺麗だと思いこまないといけない。弱法師に関してはいろんな意味で藤原竜也がでる必然性があったと。彼の身毒丸で蜷川演出がそこから変わったと。

身毒丸を再演するにあたり初演に出演した武田真治さんがでられなくなりそこでオーディションを大々的にイベントにしようというササベさんの案で実現し、そこから藤原竜也が生まれ、それが世界にすべき舞台となった・・藤原竜也の才能はみんなが認めホリプロでも大事に大事にしていたそうです。この時のオーディション秘話はたくさんあって、以前こちらでご紹介させてもらった次の朝日カルチャー講座”輝く舞台俳優たち”でお話しされるそうですよ^^

松岡さんが忘れられないシーンとして今となってはとても貴重な藤原竜也×渡辺えり子さんの「卒塔婆小町」の朗読舞台。最後のくだりで持っていた台本をばーっとすてて客席に向かって暗記していた台詞を藤原竜也がばーっと読んだとき。あの姿が忘れられない、と。渡辺えり子さんにしても、やられた、と思われたと。

弱法師はキャストが今回少し変わっていますが夏木マリさんが級子役を受けたとき、偉いな、と思われたそう。というのは高橋恵子さんが天女で本当にパーフェクトな級子だったから。でも今回の初日を観たときに蜷川さんが夏木さんに頼んだ意味も効果もわかったそう。(夏木さんのは)簡単に言えば天女じゃない。調停委員になる前は何やっていたの?という桜間さん。天女の神々しい力ではなく調教するような桜間さん。

1990年くらいから20本くらいハムレットを観て(この年はハムレットブームだったんですって)演出・俳優が変われば違う舞台になることを実感されたそう。
今回の舞台は演出は同じだがキャストが違う。夏木マリさんの勇気が凄い、と。初日を観たあと、是非夏木さんに一言いいたいと蜷川さんに言ったら蜷川さんは「是非言ってやって!」と松岡さんに仰られたそう。夏木さんに「勇気いったでしょ。」と言ったら「本当のことを言えば一抹の不安はあった。」とお答えになったと。「そうでしょ、そうでししょ。ニ抹も三抹もあったでしょ。」と松岡さん。

蜷川さんはいつもキャストのみなさんにおっしゃられるそうです。
「演出家の言うこと、信じてね。いろんな意見耳にして不安になることもあっても、稽古をしてきた一ヶ月、演出家の言うことを信じてね。」と。
松岡さん自身、蜷川さんとお話しているときふっと仰られたことに書き留めておかなきゃもったいない、というくらいの貴重なお言葉が多いと冒頭で仰られていましたわ。

<アフタートーク>

本公演が終わった後の松岡和子さんと壌晴彦さんのアフタートークです。ホールでお2人が舞台上でトークされるのを私たち参加者が客席に座って聴くという形です。だいたい松岡さんが壌さんにお話しを向けたり質問をされてそれに壌さんがお答えになるという形でした。

壌さんは卒塔婆小町をやって15年。詩人は3人目。今回の舞台は演出家 蜷川さんの指示は毎回変わる、毎日変わるそう(!) 前に蜷川さんが体調の悪い年があって体調が悪いときはダイレクトに響かないみたいで「テンションだよ、テンション~!」なんていわれてテンション上げてやると良くなったら「うるさすぎる!」なんてことがあったそう(笑)

今回はお能の匂いはやめてリアルにいこうということになったそう。初日の幕が開いてからずっと毎日少しずつ変わっていっているそう。大竹しのぶさん出演のマクベスも一万通りあると。壌さん自身はそのときに来たものに任せて演じたいほうだとか。なのでミュージカルは好きじゃないそう。音など同じ場面で歌わなきゃいけなかったりするのがおかしいと。自分がその時どう考えるかわからないほうがいいと。

蜷川さんとの出会いはロンドンが初日のマクベスだったそう。その時の蜷川さんのお言葉に「作品というのは世界の財産」というのがあるそう。素敵な言葉というのは俳優はそれを通す練習をしなければいけない、と。

ここで壌さんが逆に松岡さんに質問。
「テレビの民放プロデューサーは作家に○○レベルで言葉を書いて下さい。と注文するそうです。それが何歳(何年生)レベルかわかりますか?」松岡さんは「高校生くらい?」とお答えに。

・・・・なんと答えは「小学3年生レベル」だそう・・!小学3年生レベル以上だと視聴率が落ちるのだとか。これを恐ろしいことになっていると思われているそうです。昔、家の中心に仏壇があったところ、今はテレビになっている。テレビ世代が親になった。そんな親の話す言葉を子供は理解できる。そんな親を子供は尊敬できるんだろうか、と。この「言葉」のお話しを聞いて私はいろんな「本」をもっともっと読む必然性を自分自身に感じました。

壌さんは「表現」という言葉が大嫌いだそうです。自意識過剰気味に感じるとか。

壌さんのワークショップでのお話。

文化はヨーロッパはオペラとバレエですでに止っている。しかしJapanという国は世界の演劇の宝庫。世界一の人形劇、歌舞伎・・・・。今のヨーロッパ、アメリカの演劇人はものすごく日本を勉強しているそうです。modernismという言葉があります。「真のmodernismは自国の文化でしか生まれない。」国際人というのは昔は外国から帰ってきてそれを嫌味を持って教えていたけど今は自国の文化を体現で理解している。

ニューヨークは蜷川マクベス依頼二度目だそう。イギリスとアメリカでは三島の受け入れ方は違う、と松岡さん。おとずれたまんまやりたいと思っているけど過去のアメリカ ワシントンと西海岸でも反応は違ったそう。西海岸は(日本でいうと)大阪みたいと。日本でも東京と大阪では全然違う。東京ではクスリとも笑わないところが大阪・神戸ではドカンとくる。イギリスでは大爆笑。性をまたいで違うものになるという体験は役者ならではこそ、と。

最後は客席からの質問コーナーでした^^

Q1.「今まででたもの、でていないもので良かった作品を教えて下さい。」

難しいな〜でたものは全部好きなんですよ、と。でも出なきゃ良かった作品という芝居はあったそうですがそれは忘れることにしているそう。卒塔婆小町は大好きだそう。そして喜劇は好きと。

「喜劇って面白くしようとすれば失敗する。喜劇は当人にとっては悲劇である。笑われている間も悲劇。」

Q2.卒塔婆小町での「”日が落ちると影が長くなる”のくだりの意味を教えて下さい。」

イメージでやっているが・・自分の影を見つめながら歩いてゆく。長くなりながら時間の経過と共に影が長くなる。宵闇に流れていく。緩やかにながれていく。間違いなく自分という実態が影にまぎれていく・・・・・。そういう気持ちで演じていると。

Q3.台詞でもなんでもいいので一つやってください。

これには場内沸きました!ブッシという狂言のナゴリを・・
ということでスタンディング。やってくださいました、壌さん。もう圧倒!!会場静まりかえったあと凄い拍手〜!!!なんだかもうお話だけでも凄いのにとっても得した気分で。ここでお開きでした。

会場外で松岡さんも壌さんも参加者の方と談笑・サイン・写真撮影にも快くよく応じていらっしゃいました。私もお2人のサイン、壌さんにはツーショット写真もとっていただきました。(なぜかこの時着ていたわたしの服がブルーで壌さんとペアルック風^^;)松岡さんにはこのトークのために大阪から来たことをお話しするととても喜んでくださいました。地方でも是非これからこういうトーク付観劇、やっていただきたいことをお話しました^^

素敵なトークを本当に有難うございました!

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