柏島周辺の岩盤は、もろい花崗岩で出来ており、荒波で削り取られた白い砂が海底に集まり白い海岸線を作っているようです。この極浅瀬の海底で数百万匹のキビナゴが産卵している映像が放送され、海の生物の不思議な生態に改めて驚かされました。
島へは橋でつながっていますが、古くからの橋に加え新しい柏島大橋が完成していました。太平洋に面したキャンプ場や漁港なども改修され、透明度20mと言われ魚の種類も豊富な柏島周辺はスキューバダイビングの基点となっています。この日も堤防に並んだ酸素ボンベや沖へ潜りに出かける観光客の往来に集落は活気付いていました。
北は宇和海、南は太平洋に突出た柏島では台風などの高潮に警戒が大切です。集落は殆んど島の北向きに集まっており、その集落も高い防波堤で守られています。集落の街並は意外に古く、所狭しと民宿などが並んでいます。島の高台には柏島小学校があり、緊急時の避難場所として使われていました。その柏島小学校の門の前に6体のお地蔵様が奉られています。今のように守りが頑強でない時代、柏島の歴史の中で幾つかの災難があったのではないかと考えてしまいました。