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インド四大古典舞踊のひとつバラタナティヤム
軽快なフットワークと軽やかな鈴の音。
美しい衣装を身にまとい、目を強調した独特なメイク。
瞬時に変わる手のムドラはひとつひとつ意味を持ち、
表情豊かな目は情感を物語る。
リズミカルな動きを体現し、心の動きもまた体現する。
神々の舞い降りる不思議な時間・・・。
バラタナティヤムは、南インド・タミルナドゥ州を発祥の地とするインド古典舞踊です。インド全土では、四種または七種の古典舞踊があるといわれていますが、バラタナティヤムはその中でも最古の舞踊の一つとされています。現在の踊りの形が成立したのは20世紀に入ってからのことですが、起源は、パッラヴァ王朝・チョーラ王朝の保護の下、ヒンドゥー教の寺院で神々に捧げるために踊られていた、デーヴァダーシ(神に仕える踊り子)の踊りといわれ、またさらに歴史を遡ると、紀元前2世紀頃に書かれたとされる最古の芸能経典「ナーティヤ・シャーストラ」を基盤にしていると伝えられています。
バラタナティヤムは、踊りを通して人間の持つあらゆる感情を表現し、その中で人生の生き方や哲学を伝える手段です。アビナヤ(表現)を中心とした曲の内容は、ほとんどがヒンドゥー教の神々と崇拝者のことですが、表現方法として恋人同士という形をとり、ヒロイン(崇拝者)がヒーロー(神)に愛を伝えたり、心の葛藤を伝えたりする中で、人間の内面を表現します。また、ステップを中心にした踊りは、とても激しい一方で心地の良い緊張感もあり、体力と同様、強い精神力も重要となっています。
私にとってこの踊りを踊る意義とは、目に見える美を追求するだけでなく、内面の向上に努めることにあるのだと実感しています。踊ることによって、万物への愛と感謝の気持ちに気づかされ、また、それを限りなく感じることが出来ます。踊りが私の人生観をどんどん変えていっている、と言っても過言ではありません。毎日の練習はいつも新鮮で、新たなことに気づき学ぶ事の出来る、最高の時間の一つです。 (文&写真:文香)