谷中和志司法書士事務所 舞阪版 【静岡県】
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【旧原稿】 P3


舞阪版(ynk05-C1)


谷中和志司法書士事務所
浜松市西区舞阪町にて(H24夏)/10
浜松市西区舞阪町にて(H24夏)

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1−2(司法書士業務)

司法書士業務

 司法書士業務
 司法書士の業務範囲について大まかに説明すると以下のようになります。
  @登記申請代理
  A裁判所提出書類の作成
  B簡裁訴訟代理(簡易裁判所における請求額140万円以下の事件の訴訟代理)
 司法書士の業務範囲については、詳しくは、司法書士法第3条1項において定められています。
 また、司法書士法第3条1項に規定されていない司法書士の一般的な業務として成年後見人等もあります。
(→「司法書士業務の範囲」)

 簡裁訴訟代理/「代理権はあるのか?」
 簡裁訴訟代理とは、簡易裁判所における司法書士の訴訟代理です。
 本来、訴訟代理権は弁護士の独占業務ですが、司法書士も、特定の研修を終了し、さらに、法務大臣の認定を受けると、簡易裁判所における民事訴訟法の規定による手続であって訴訟の目的の価額が140万円を超えないものに限り代理することができます。
(→「簡裁訴訟代理権と訴額」)

 簡裁訴訟代理/「何を代理できるか?」
 簡裁訴訟代理権により、司法書士は簡易裁判所で訴訟代理を行うことができます。
 さらに、訴訟外で和解交渉(示談)を行うこともできます。示談が成立すれば裁判にはならずに穏便な解決を図ることが可能になります。簡裁訴訟代理権の範囲については、詳しくは、司法書士法第3条1項六号及び七号において定められています。
(→「簡裁訴訟代理権の範囲」)

 簡裁訴訟代理/「具体的には何ができるのか?」
 具体的な簡裁訴訟代理業務としては、売掛金請求や貸金返還請求、未払い賃金(残業代)支払請求、敷金返還請求、アパートの立ち退き請求等々です。
 なお、簡裁訴訟代理は簡易裁判所における少額の裁判の訴訟代理を想定していますが、少額といえども裁判のため、手続を進めていくためには「証拠」が必要になります。なお、何も「証拠」がなく、双方が自分の言い分のみを主張すると「水掛け論」に終わります。そのため、日常の生活で何かトラブルになりそうだと思ったら、証拠になりそうなものを残しておくのが重要です。
(→「裁判の証拠と費用」)



1−2−1(司法書士業務の範囲)

司法書士業務の範囲

 司法書士法3条1項(一)
 司法書士の業務範囲は、司法書士法3条1項により規定されています。
 さらに、司法書士法3条1項以外の業務として成年後見人等の業務もあります。
 @登記申請の代理業務
 A供託手続きの代理業務
 B法務局提出書類の作成業務
 C法務局への審査請求の代理業務
 D裁判所に提出する書類の作成業務
 E検察庁に提出する書類の作成業務
 F以上の業務についての相談業務
 G簡裁訴訟代理業務
 H簡裁訴訟代理業務についての相談業務
 I筆界特定手続の代理業務

 司法書士法3条1項(二)
1  登記申請の代理業務
 登記申請代理業務は、司法書士の主な業務です。
 主な登記には、不動産登記と商業登記があります。登記申請については、申請書類や添付書類を作成・収集するところから始める必要があります。「所定の用紙があって、それに名前と住所を記載して印鑑を押せば完成」ではありません。

2  供託手続きの代理業務
 供託とは、例えば、お金を返そうとしたが相手がそれを受け取らない場合等に法務局にそのお金を預けることです。供託により法務局にそのお金を預けてしまえば相手方に対してお金を返したのと同じことになります。そして、相手方は法務局からお金を受け取ることになります。

3  法務局提出書類の作成業務
 登記・供託以外の法務局に提出する書類としては、帰化申請等の国籍関係の業務があります。

4  法務局への審査請求の代理業務
 法務局への審査請求は、登記等についての登記官の処分に不当な点がある場合等に行います。

5  裁判所に提出する書類の作成業務
 裁判所提出書類作成業務は、司法書士の主な業務です。
 主な裁判所提出書類には、本人訴訟の場合の訴状・準備書面等や家事事件、破産、強制執行等についての書類等があります。裁判所における手続は多種多様であり煩雑です。

6  検察庁に提出する書類の作成業務
 検察庁に提出する書類の例としては、犯罪についての告訴状や告発状があります。

7  以上の業務についての相談業務
 登記申請代理や書類作成についての相談も司法書士の業務に含まれます。

8  簡裁訴訟代理業務
 簡裁訴訟代理とは、簡易裁判所における司法書士の訴訟代理です。
 本来、訴訟代理権は弁護士の独占業務ですが、法改正により、司法書士も簡易裁判所における民事訴訟法の規定による手続であって訴訟の目的の価額が140万円を超えないものに限り代理することができるようになりました。

9  簡裁訴訟代理業務についての相談業務
 司法書士は、簡裁訴訟代理すなわち民事に関する紛争についての相談を受けることができます。

10 筆界特定手続の代理業務
 筆界とは、公法上の土地の境であり自分の家と隣の家の土地との境ではありません。後者は当事者間で話し合い等で境を決めることができますが前者は当事者間で勝手に境を決めることはできません。



1−2−2(簡裁訴訟代理権と訴額)

簡裁訴訟代理権と訴額

 簡裁訴訟代理権と訴額
 司法書士の簡裁代理権の範囲は、司法書士法第3条1項六号において「訴訟の目的の価額が裁判所法第23条第1号第1号に定める額を超えないもの」と定められています。そして、裁判所法第23条第1号第1号は簡易裁判所の裁判権の範囲を「訴訟の目的物の価額が140万円を超えない請求」と規定しています。
 そのため、司法書士の簡裁訴訟代理権の範囲は、訴額140万円までとなります。
 また、訴額が140万円以下の場合には、簡易裁判所が管轄裁判所となり、訴額が140万円を超える場合には、地方裁判所が管轄裁判所になります。さらに、裁判手続を行う際の印紙代(裁判所に収める手数料)は訴額により異なります。
 このように、訴額は、司法書士の簡裁訴訟代理権の範囲を決める基準だけでなく、裁判所の管轄を決める基準となり、また、裁判所に納付する印紙代(手数料)の基準になります。
 そのため、裁判手続を行うに当たっては、まずは訴額を計算する必要があります。

 訴額の計算
 訴額は「訴えで主張する利益」で算出されます。すなわち、裁判で全面勝訴した際に実現される経済的利益で判断されます。具体的には、金銭を請求する場合には、その請求額、金銭の支払い義務がないことを主張する場合には、その支払いを免れる額が訴額になります。金銭については、「経済的利益」は分かりやすいですが、不動産等になると何が「経済的利益」であるかは、分かりづらくなります。
 不動産については、訴額は原則として不動産の評価額で計算されますが、不動産の明け渡し請求の場合には、訴額は評価額の2分の1に修正されます。さらに、不動産が土地の場合には、さらに訴額は2分の1に修正されます。
 また、不動産については、不動産の明け渡し請求をする際に、未払いの賃料や損害金等も併せて請求する場合には、賃料請求等は付帯請求なので、その金額は訴額には加えられません。
 さらに、、訴額が算定不能の場合や算定が極めて困難な場合もあります。この場合は、訴額は140万円を超えるとみなされます。例えば、不当解雇された場合に解雇の無効を争うような場合は算定が困難な場合に当たります。 



1−2−3(簡裁訴訟代理権の範囲)

簡裁訴訟代理権の範囲

 簡裁訴訟代理権の範囲(一)
 司法書士の簡裁訴訟代理権の範囲は、司法書士法3条1項6号に定められています。
 司法書士が簡易裁判所において行える代理業務は、以下の業務で訴額が140万円以下のものに限られます。
 @訴訟
 A訴え提起前の和解
 B支払い督促
 C訴え提起前の前の証拠保全
 D民事保全
 E民事調停
 F少額債権執行

 簡裁訴訟代理権の範囲は、訴外の「民事に関する紛争」であり「訴訟手続きの対象になるもの」にも及びます。
 司法書士の訴外における簡裁訴訟代理業務等は、司法書士法3条1項7号に定められています。
 司法書士の訴外における簡裁訴訟代理業務等は、以下の業務で価額が140万円以下ものに限られます。
 @相談
 A仲裁
 B訴訟外の和解


 簡裁訴訟代理権の範囲(二)
1  訴訟
 訴訟とは、裁判所において当事者間の紛争を解決する手続です。裁判所が強制的に紛争を解決する手続のため、話し合いによる解決が望めそうもない場合に行います。

2  訴え提起前の和解
 訴え提起前の和解とは、裁判所において和解書を作成するこ手続です。裁判所で作成した和解書は執行力をもつため、当該和解書により強制執行を行うことが可能です。

3  支払い督促
 支払督促とは、裁判所を通して督促状を送付することです。例えば、お金を貸したが、「借りてない」と言っているような場合には、訴訟による必要がありますが、単に「お金がなくて返せない」と言っているような場合には支払督促の方が有効です。

4  訴え提起前の前の証拠保全
 訴え提起前の証拠保全とは、訴え提起後では証拠調べできなくなる危険がある場合に、訴え提起前に証拠調べをすることです。「証拠隠し」の危険があるような場合に行います。

5  民事保全
 民事保全とは、訴訟が終わるのを待ってたのでは、たとえ勝訴したとしても、権利の実現を図ることができない場合に行います。例えば、マンションの明け渡し請求中に、マンションの占有者が入れ替わってしまうと、訴訟の相手方も変更しなければならないため、入れ替わりの危険がある場合には、占有の移転を禁止しておく必要があります。

6  民事調停
 民事調停とは、裁判所において当事者間で話し合って紛争を解決する手続です。調停委員が仲介してくれますが、当事者間で話し合う必要がありますので、相手方が裁判所に来そうもない場合には、調停でなく訴訟による必要があります。

7  少額債権執行
 強制執行については、簡裁訴訟代理権の範囲に含まれていないため、強制執行を行う場合には、書類作成業務により本人名義で行う必要がありますが、少額訴訟債権執行は簡裁訴訟代理業務の範囲に含まれています。少額訴訟債権執行は、少額訴訟による判決に基づく銀行預金や給料等の金銭債権の差押えに限られます。

8  相談
 法律相談も簡裁訴訟代理権の範囲に含まれます。法律相談は本来は弁護士の独占業務のため、法律に規定がなければ行えません。たかが相談くらいと思うかもしれませんが、弁護士以外が法律の規定なく法律相談を業として行うと、非弁行為として処罰されます。

9  仲裁
 仲裁とは、当事者の合意により、第三者が当事者間の紛争を解決する手続です。裁判所が判断するのではなく、第三者が判断する点で訴訟とも異なりますし、当事者間の話し合いによる解決でなく、三者の判断に基づく紛争の解決という点で調停とも異なります。

10 訴訟外の和解
 訴訟外の和解とは、いわゆる示談です。裁判所は関与したないため「誰でも行えそう」と思われがちですが、あるテレビドラマで行政書士が示談交渉を行ったため、ドラマの中の話ではなく現実にある弁護士会がテレビ局に怒鳴りこんだこともあります。そのため、裁判外の和解も、弁護士以外が法律の規定なく行うと、非弁行為として処罰されます。



1−2−4(裁判の証拠と費用)

裁判の証拠と費用

 「水掛け論」と「費用倒れ」
 具体的な簡裁訴訟代理業務としては、売掛金請求や貸金返還請求、未払い給料(残業代)支払請求、敷金返還請求、アパートの立ち退き請求等々ありますが、いかなる請求をするにしても、裁判において重要なことは「証拠」と「費用」です。
 まず、証拠がないのに自分の言い分のみを主張すると単なる「水掛け論」になります。そのため、何とかして証拠を収集する必要があります。しかし、簡裁訴訟代理は簡易裁判所における少額の裁判の訴訟代理を想定しています。そのため、証拠収集のために労力や費用をかけすぎると、いわば「費用倒れ」になりかねません。すると、場合によっては、泣き寝入りせざるを得ない場合もあり得ます。
 他方、証拠がしっかりとそろっていれば、簡易な手続きで解決する場合があるため、費用対効果も十分に図ることがてきます。例えば、知り合いにお金を貸したが返してもらえない場合に、しっかりとした契約書があれば、訴訟でなく支払督促(裁判所に督促状を出してもらう手続)による解決も可能な場合もあります。
 そのため、日常の生活で何かトラブルになりそうだと思ったら、証拠になりそうなものを残しておくのが重要です。

 過払い金返還請求
 過払い金返還請求は「証拠」と「費用」について心配のいらない簡裁訴訟代理業務です。そのため、簡易裁判所における裁判といえば過払い金返還請求が大半です(少し前は「大半」どころか「ほとんど」でした)。
 なお、「過払い金返還請求」とは、貸金業者に法律で定める限度以上の利息を支払いすぎたため、それを貸金業者から返してもらう請求のことです。
 理由としては、過払い金返還請求で証拠として使用する「取引履歴」は貸金業者から提供されるため、多少複雑な案件にでなければ証拠を集めるのに苦労することがありません。そして、確実な証拠があり、およそ勝訴する見込みがあるため、費用についても心配せずに済みます(着手金を0円としている司法書士時事務所や弁護士事務所はが多く存在するのはこのためです。もっとも、敗訴してもお金を返さない貸金業者は多数存在します)。そのため、「請求しなければ損」ということで事件件数が驚異的に増えました。
 裏を返せば、過払い金返還請求でなく、未払い給料(残業代)支払請求、敷金返還請求等々であっても、確実な証拠を確保しておき、それにより、ある程度勝訴が見込めるのであれば泣き寝入りせずに済むことになります。



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家事事件の種類

家事事件の種類も多くあります。家事事件を大きく分けると、家事事件には審判手続と調停手続とがありますが、司法書士の裁判所提出書類作成業務になじむのは審判手続です。けだし、審判手続のうちの特別代理人や遺言書検認は司法書士の主な業務である登記業務との親和性が高いためです。さらに、司法書士の家事事件としては成年後見等の財産管理業務もあります。これらは司法書士の比較的新しい業務です。

家事事件の種類

 家事事件の主な手続は、「相続放棄の申述」「相続の限定承認の申述」「相続財産管理人の選任」「特別縁故者への財産分与」「遺言書の検認」「遺言執行者の選任」「遺留分放棄の許可」「特別代理人の選任」「養子縁組許可」「氏名の変更許可」「親権者の変更」「未成年後見人選任」「成年後見人選任」「不在者財産管理人選任」「失踪宣告」等です。これらは全て審判手続ですが、家事事件にはこの他にも調停手続があります。家事事件も登記業務と並ぶ司法書士の主な業務です。

相続放棄の申述

 相続放棄とは、相続人が相続する権利を放棄する手続です。相続が開始すると相続人は次のいずれかの手続を行うことができます。@相続の承認、A相続の放棄、B相続の限定承認です。このうちの相続放棄をすると相続人の地位を失い相続する権利を失います。なお、相続する権利を失うのは相続放棄の手続をした時からではなく、相続の開始時からさかのぼって相続する権利を失います。すなわち、相続放棄をした人は最初から相続人でなかったことになります。相続放棄は借金等を相続したくないときに行います。借金等の消極的財産でなく預貯金や不動産等の積極財産を相続したくないときには相続放棄の手続を行う必要はありません。遺産分割協議の際に何も相続しなければ足ります。

相続の限定承認の申述

 相続の限定承認とは、相続人が相続財産の範囲内でのみ債務を負担する手続です。相続の限定承認は相続開始の際の手続である相続の承認、相続の放棄と並ぶ手続ですが、手続が煩雑のため利用頻度は低いです。相続の承認は裁判所の関与は不要ですが、相続の放棄と相続の限定承認は裁判所の関与が必要となります。そして、相続の放棄は主に裁判所への申述のみで足りますが、限定承認の場合には裁判所に対する申述だけでは足りず、限定承認の公告や相続財産の競売、債務者への弁済等の手続が必要となります。限定承認は主に相続財産に借金があるが金額が分からないような場合に利用します。このように限定承認は極めて限定的な場合になされる手続です。

相続財産管理人の選任

 相続が開始しても相続人が不在の場合や不明の場合には、相続財産は一旦、法人となり、相続財産管理人が選任されます。その上で、相続財産管理人が債務の弁済や相続人の調査行った上で、最終的には相続財産を国の財産に帰属させます。なお、相続財産管理人を選任するためには裁判所への申立てが必要です。

特別縁故者への財産分与

 相続人が不在の相続財産は最終的には国に帰属するのが原則ですが、相続人でなくとも特別縁故者であれば相続財産の分与を受けることができます。特別縁故者とは、内縁配偶者等の相続人と生計を同じくしていた者や、相続人でない親族が介護等をしていた場合です。特別縁故者へ財産を分与するためには裁判所への申立てが必要です。

遺言書の検認

 遺言書が自筆証書遺言の場合には、遺言書の検認が必要となります。検認の手続を経ていない遺言書では相続手続きを行うことはできません。また、遺言書に封がなされている場合には、勝手にこれを開けることはできず、遺言書の検認の際にこれを開封する必要があります。勝手に開封した場合には罰則もあります。

遺言執行者の選任

 遺言執行者は、遺言書もしくは家庭裁判所により選任されます。遺言者の意思の尊重の観点より、遺言書により選任されるのが原則ですが、遺言書に遺言執行者の指定の記載がない場合や遺言執行者が死亡等した場合には家庭裁判所に対して遺言執行者の選任の申立てを行うことができます。

遺留分放棄の許可

 遺留分とは、相続人必ず取得できる遺産の一定割合であり、遺言によってもこれを相続人から奪うことはできません。遺留分は相続人の権利であるため、相続人自身がこれを放棄することは原則として自由のはずですが、全くの自由とすると相続人が放棄を強要される等の危険があるため、遺留分の放棄には許可が必要とされています。

特別代理人の選任

 未成年者と親権者との利益が相反する場合には、本来ならば未成年者の代理人である親権者に代わって未成年者の代理人となる特別代理人を選任する必要があります。そして、特別代理人は未成年者の代理人として売買や遺産分割協議等の法律行為を行い、もって未成年者の利益を保護します。

養子縁組許可

 他者の子を自分の子とすることは、養親となる者と養子となる者の間の問題であり、当事者間において問題がなければ、本来は自由ですが、その子が未成年者の場合には、自分の意思で養子となることを判断できない未成年者の利益を保護するために、家庭裁判所の許可が必要とされています。

氏名の変更許可

 氏名も変更することが可能です。例えば、親の離婚に伴い子の氏を変更するこ可能です。また、親の離婚等の事情がなくともやむを得ない事情があれば氏の変更は可能です。他方、名についても正当な事由があれば変更が可能です。もっとも、氏及び名の変更とも、変更の際には家庭裁判所の許可が必要です。

親権者の変更

 両親は共同して子供に対して親権を有しますが、親が離婚した場合には、親権者を一方の親にすることができます。そして、親権者である一方の親が死亡等した場合には、さらに、親権者を他方の親に変更することができます。すなわち、親権は親権者である一方の親が死亡等したからといって当然に他方の親に変更されるものではありません。

未成年後見人選任

 未成年の子は行為能力が制限されているため親権者である親に子の代理権が付与されています。しかし、未成年の子に親がいなければ、未成年の子は行為能力が制限されているにも関わらず、代理人もいないことになりかねません。そのため、未成年の子に親権者がいなければ未成年後見人を選任する必要があります。

成年後見人選任

 未成年の子には親権者や未成年後見人といった代理人が存在しますが、成年者であっても認知症等により判断能力が不十分になった場合には代理人が必要な場合もあります。このような場合に成年者の代理人となるのが成年後見人です。成年後見人は親権者や未成年後見人と同様に包括的な代理権を有します。

相続財産管理人選任

 相続人の存在が明らかでない場合には、相続財産は法人となり、相続財産管理人を選任する必要があります。その上で、相続財産管理人は、相続財産のうちに債務があれば債務者に対して返済を行い、次いで、相続人を捜索した上で、相続人が不在の場合には相続財産は国に帰属します。

失踪宣告

 行方不明者であっても相続人となるため、その者がいなければ遺産分割協議を行うことはできません。しかし、長い間、行方不明の場合には、もはや死亡している可能性があり、もはや戻ってこない場合もあります。このような場合に、行方不明者を死亡したものとみなす制度が「失踪宣告」です。

任意後見契約

任意後見と成年後見との違いの一つとして代理権の範囲があります。成年後見の場合には、後見人は包括的な代理権を有しますが、任意後見の場合には、そもそも任意後見は契約によるため、その代理権の範囲も契約内容として当事者間で自由に決めることになります。そのため、契約内容で後見人の代理権の範囲内と規定されていない事項については、任意後見人はこれを代理して行うことはできません。いろいろと難しいのです。

任意後見契約

 任意後見も成年後見と同様に後見人の業務は財産管理と身上看護のため、代理権の範囲も財産管理に関するものと身上看護に関するものになります。主なものとしては、「金融機関との取引」「金銭のの支払い」「金銭の受取り」「不動産管理」「相続手続」「保険手続」「介護契約の締結」「医療契約の締結」「住居に関する手続」「訴訟・不服申立て」「登記・供託」等です。もっとも、任意後見の代理権の範囲は当事者間で自由に決めることが可能です。そのため、これら以外の事項をばい利権の範囲に含めることも可能です。任意後見も成年後見と同様に司法書士の業務の一つです。

金融機関との取引

 金融機関との取引には、預貯金の管理や入金・払い戻し・振り込み・解約等が含まれます。全財産を全て現金でもっている人は多くなく、ほとんどの人は全財産の大半は預貯金しているため、金融機関との取引は財産管理の典型です。ATMならばカードさえあれば取引可能ですが、窓口では本人もしくは代理人が取引を行う必要があります。

金銭の支払い

 生活していく上では、家賃の支払や、水道光熱費の支払い、物品の購入は不可欠です。もっとも、支払と方法には金融機関からの引落もありますが、そのためには引落の契約を行う権限が必要となります。さらに、そもそも、これらの支払いを行うためには基となる契約(賃貸借契約・物品購入契約)の締結の権限も必要となります。

金銭の受取り

 高齢者の収入のほとんどは年金であり、年金は振り込みで金融機関の口座に入金されるため、金融機関との取引ができればこと足りそうですが、高齢者の収入は年金に限られず、不動産を人に貸しているような場合には、家賃収入や地代収入が入ります。そして、これらの収入を受け取るためにはそのための権限が必要となります。

不動産管理

 不動産の管理とは、土地・建物の保存・利用・処分等です。自宅を所有している場合には、本人が施設等に入所していても、それを放っておくわけにはいきません。そのまま維持するなり、人に貸すなり、売却するなりする必要があります。自宅の他に賃貸用の物件を所有している場合にはなおさらです。

相続手続

 高齢者なら相続手続の機会が多くなります。例えば、配偶者が亡くなれば相続が発生し相続手続きが必要になります。また、子がいない兄弟姉妹が亡くなったような場合には相続が発生し相続手続きが必要になります。そして、相続手続として、遺産分割や相続の放棄等の手続をとる必要があります。

保険手続

 保険手続とは、保険契約の締結や解除、変更、保険金の受領等です。保険手続についても、相続手続と同様に、やはり高齢者になると多くなります。多くなると言っても頻繁に手続が必要になるわけではありませんが、それでも、やはり代理権の範囲内に含めておかなければ手続を行うことができません。

介護契約の締結

 介護契約の締結は、後見人の業務の内の身上看護の内でも最も一般的なものです。介護契約は各業者と個別に締結する必要があります。なお、介護は事実行為のため、介護すること自体を代理権の範囲内に含めることはできません。代理権の範囲内に含めることができるのは法律行為だけです。

医療契約の締結

 医療契約の締結も、介護契約の締結と同様に、後見人の業務の内の身上看護の内でも最も一般的なものです。そのため、契約時に病気等の確認が不可欠です。もっとも、代理権にも限界があり、尊厳死や安楽死については代理人は判断できません。尊厳死については任意後見とは別の手続が必要となります。

住居に関する手続

 どこに住むかは、生活する上で最も重要な事項の一つです。どこに住みたいのか聞いておくのは重要です。住居も多種多様であり、自宅もあれば老人ホーム等の施設もあり、その中間のような高齢者住宅もあります。自宅ならば不動産管理、老人ホームならば介護契約の締結ですが、高齢者住宅の場合には、借家契約の権限も必要となります。

訴訟・不服申立て

 裁判所に対する訴訟や行政機関に対する不服申し立てについては、それほど頻繁にあるものではありませんが、かと言って、代理権限がない場合にはこれらの手続を行うことができなくなります。すると、場合によっては、著しい不利益を被るおそれもあります。そのため、訴訟や不服申立ての権限も代理権の範囲内に含めておく必要があります。

登記・供託

 登記や供託についても、訴訟や不服申立てと同様にそれほど頻繁にあるものではありませんが、かと言って、代理権限がない場合にはこれらの手続を行うことができなくなります。登記権限がなければ、不動産の売買や不動産を担保に借り入れを行うことができなくなるため、少なくとも登記の権限は不可欠です。

死後事務

 葬儀等の死後事務については任意後見の代理権の範囲内に含めることはできません。けだし、本人が亡くなればその時点で代理権限も消滅するためです。代理権限が消滅すれば葬儀等の死後事務を代理することはできなくなります。そのため、死後事務については任意後見とは別の契約で行う必要があります。

【リンク】

谷中和志司法書士事務所・藤枝版 「債務整理原稿保管サイト」


谷中和志司法書士事務所・焼津版 「個人再生原稿保管サイト」


浜松市西区舞阪町にて(H24夏)/3
浜松市西区舞阪町にて(H24夏)

 谷中和志司法書士事務所
 司法書士 谷中和志(やなか かずし)
 静岡県浜松市西区舞阪町舞阪141番地
 静岡県司法書士会所属

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