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中国少数民族トン族集落の村はずれで写す(広西壮族自治区三江程陽橋) (旅行記はこちら   

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   カサブランカ        

歓迎光臨

 
        笹百合


香水百合・天上百合・卡薩布蘭卡 

 さみだれの雨今こそは晴れぬなれ あかりて匂ふ姫ゆりの花     安藤野雁
    * あんどうぬかり 1815−1867 江戸後期の歌人 福島県桑折(こおり)生れ。
   

 梅雨の晴れ間を縫って、お隣の庭のカサブランカが明るく純白の大きな花を咲かせた。また7月が戻ってきたなと実感する。華麗で濃艶なカサブランカの花はまさに百合の女王だ。白いユリと赤いバラは、純潔と熱情、仙界と人界、ある意味では聖と俗、処女と性愛、互いに女王の座を争って譲らない強敵同士だ。

 ユリの花は古くから日本で愛されてきた花であるが、万葉集に大伴家持の面白い歌がある。原文を省略して要訳すると、

 庭の中の花を詠む長歌一首。天平感宝元年(749年)閏五月  大伴家持

 天領の地を治める役人として雪降る越の国に赴任して5年、愛しい人の手枕もなく、一人ごろ寝をするばかりで退屈した。気を紛らすために屋敷内に撫子の種を蒔いて育て、夏の野に生えた百合の花を引いてきて植え、花が咲くたびに撫子のように愛しい妻に幾年か後には会えるというなだめる気持ちがなかったなら、地方の田舎に一日たりとも居られない。
    

 天平時代すでに山野に咲くユリを愛でるだけでなく、庭に植えて鑑賞したことが伺える。

 この他、万葉集にはユリを詠い込んだ和歌が十首あまりあるが、多くは由利または由理で表記され、上代東国方言である由留(ゆる)が一首あるが、真名で百合と表記している歌も一首ある。また、多くは後(このあと、将来)または〜からを表す「ゆり」の枕詞に用いられている。上記の長歌で「幾年か後には」の部分の原文はつぎのようになっている。

 左由理花   由利母安波無等  奈具佐無流草 
   さゆりばな    ゆりもあはむと     なぐさむる

 「由利母」を引き出すために「左由理花」を前置して枕詞に用いている。「ゆり」(=のち、から)は、古語であるが、それでも私が今用いている BaiduIME で「ゆり」を変換すると「百合 後 ユリ ゆり・・・」の順に変換する語が示される。

 万葉集の編纂は奈良末期とされているが、奈良朝成立の翌々年 712年に成立した古事記の神武天皇皇后選定に天皇が狭井(さゐ)河のほとりに姫を訪れ一夜を共にした(後にこの姫が皇后となる)という記述が見られ、その注に「其の河を佐韋河と謂ふ由は、其の河の辺に山由理草多に在りき。故、其の山由理草の名を借りて佐韋河と号けき。山由理草の本の名は佐韋と云ひき」とある。山百合の元の名を「佐韋」といっており、これがユリの初見とされている。

 奈良市最古の寺といわれる率川(いさかわ)神社は飛鳥時代、推古天皇元年(593年 法隆寺建立は七世紀初め))に創祀されたが、主祭神は神武天皇の皇后となられたこの姫である。これを記念して毎年6月に三枝祭が行われ、笹百合が献花される。三枝はミツマタ説が主流だが、ヤマユリとする説もあり、三枝祭はまた百合祭とも呼ばれている。なお、万葉集に見える三枝は「さきくさ」(和名抄などには、佐岐久佐)と読まれているが、その実体は諸説あって特定に至っていない。

 ところで万葉時代から詠まれてきたユリは、山百合、ササユリの類であるようだが、日本のユリがヨーロッパに移入され、交配・品種改良されて、いわゆるオリエンタルハイブリットとして世に広まったことはよく知られている。大輪で純白の花を咲かせ今や百合の女王と称されるカサブランカは、そのひとつである。

 カサブランカは中国でも最も美しい百合として香水百合あるいは天上百合と呼ばれてもてはやされているが、ときにはエキゾチックな趣きのあるカサブランカをそのまま漢音表記した「卡薩布蘭卡*」も用いられている。もっとも多くの人はカサブランカといえば、あの謎めいた北アフリカの都市だと思い、花の名だと気づく人はまだ少数派である。   *  卡 = [上/ト]
 
 このユリの花を見て私がすぐ思い出すのはむしろあの街ではなく、映画「カサブランカ」の最後の場面、世紀の美女イングリッド・バーグマン扮するイルザと渋い男性の魅力を振りまくハンフリー・ボガード演ずるリックの別れのシーンでの、イルザのリックから離れがたく訴えるようにじっとリックを見つめるあのうるんだ瞳の美しさだ。かつてパリで愛し合った二人は、フランスからの亡命先のカサブランカで再会する。リックはイルザと夫のラズローを亡命の中継地カサブランカから第三国へ脱出する手助けをするが、飛行機に乗り込むのを拒んでリックとカサブランカに残りたいと訴える。しかし、リックは自分の心とは裏腹に「君はラズローのものだ。ぼくにはやらなければならない仕事がある。」といって敢えてイルザを国外に送り出す。君の瞳に乾杯!の名台詞*、As Time Goes By.の名曲!血のたぎるような名画だった。  * Here's looking at you, kid !   Here's は Cheers に同じく乾杯! 「君の瞳に」は名日本語訳であった。

 この名曲の一節を紹介しておこう。百合の女王カサブランカが語りかけてくるようだ。 これは誰も否定できない。

  Moonlight and love songs
  Never out of date.
  Hearts full of passion
  Jealousy and hate.
  Woman needs man
  And man must have his mate
  That no one can deny.
  

   大伴坂上郎女歌一首 (万葉集巻八1500)

    夏野之   繁見丹開有   姫由理乃  不所知戀者   苦物曽
    
なつののの しげみにさける  ひめゆりの   しらえぬこひは くるしきものぞ

 夏の野の草の茂みの中に咲いている姫百合ではないが、思う人に知られないでいる恋は苦しいものだ。

   大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)は大伴家持の叔母、姑となるが、生涯男性遍歴も多く恋多き女性であった。万葉女性の恋も激しいものがある。

                              ( 2016.07.01記)   
         * * * * * *
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Updated: July, 2016

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