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西安郊外の楊貴妃之墓(陝西省)(旅行記はこちら)

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カサブランカ百合(説明はここ)

歓迎光臨

    
  西安の市花・柘榴の花(説明はここ)
 

  長持に春ぞくれ行く更衣(ころもがえ)   井原西鶴

 6月1日は伝統的には衣替え、平安朝では、陰暦で4月1日と10月1日に衣服・調度を替え、それぞれ夏装束、冬装束に着替えた。江戸時代の町人社会では、綿入れの袷(あわせ) を長持ちにしまい、裏地のついた着物に着替えた。しかし今ではクールビズの影響などもあり、人々は窮屈なしきたりから解き放たれて、4月中旬にすでに5連続夏日、北海道では5月そうそうに各地で真夏日が続いた今年などは、5月からTシャツ、タンクトップ、短パン姿が目立って、いまさら衣替えもないもんだという感じがする。

 5月のカラっとした天気が過ぎれば、やがて梅雨が来る。気象庁によれば、梅雨入りの例年の平均は、沖縄が5月中旬、九州が5月末から6月はじめ、ぜんじ北上して東海・関東地方の梅雨入りは6月8日前後、東北北部が6月14日前後となる。南北では若干の長短差はあるが、およそ入りから明けまで40日間ほぼ6週間、ジメジメとした長雨が続く憂鬱な季節となる。

 沖縄ではこれを方言で”スーマンボースー”といっている。これは中国で古代から使われている二十四節気で立夏に次ぐ小満、芒種という節気の期間、およそ5月21日から6月20日頃をいう。沖縄の梅雨はほぼこの期間に入るので、こう呼ばれる。中国でも地方の農民はこれを芒種雨と呼んだりもする。

 この他、西日本、とくに西九州、山陰地方などで使われる言葉にくろはえ、しらはえというのがある。はえは南風のことで、黒南風は梅雨に入る頃の黒い雲の覆われた時期に吹く南風、白南風は梅雨明けの頃に吹く南風をいう。

 北原白秋は彼の第六歌集「白南風」の序で、こういっている。

 白南風は送梅の風なり。白光にして雲霧昂騰し、時によりて些か小雨を雜ゆ。欝すれども而も既に輝き、陰濕漸くに霽れて、愈々に孟夏の青空を望む。その薫蒸するところ暑く、その蕩搖するところ、日に新にして流る。かの白榮と言ひ、白映と作すところのもの是也。(以下略)   * 白南風は、白栄、白映とも書く。

 白秋はこの序言で、梅雨明けを送梅といっているが、中国では出梅あるいは出霉という。また、梅雨は、黄梅雨、霉雨という。入梅は入梅あるいは入霉という。霉は黴あるいはカビが生えるの意である。霉と梅はいずれも mei2 と発音し、同音である。黴雨、入黴、出黴とはよくいったものだ。
      * 霉は黴の簡体字。中国ではいま黴という漢字は通用していない。

 青梅の臀うつくしくそろひけり   室生犀星

 なんとも微笑ましい句ではないか。硬くて青い青梅(あおうめ)を眺めていると、つい赤ちゃんのポッチャリしたお尻を思い浮かべてしまう。青梅はこの季節の季語である。梅雨期に黄色く熟した梅の実は夏の季語では実梅(みうめ) という。ところが、中国では熟した梅の実は黄梅という。だから梅雨のことを黄梅雨ともいう。

 中国にももちろん梅雨はある。日本同様年により出入りはあるが、平均的にいうと、南嶺以南の華南地方の5月に始まり、江淮地区(長江中下流、淮河流域)の6月、華北地方の7月と梅雨は北上する。

    梅雨       杜甫(712〜770年)    
京犀浦道、四月熟黄梅 南京犀浦の道、四月 黄梅熟す
湛湛長江去、冥冥細雨來 湛湛たる長江は去り、冥冥たる細雨來たる
茨疏易濕、雲霧密難開 茅茨は疏にして湿易く、雲霧は密にして開き難し
竟日蛟龍喜、盤渦與岸迴 竟日 蛟龍は喜び、盤渦 岸を迴る

 * 南京=ここでは成都をいう。犀浦道=杜甫の住居のある犀浦の浦辺の道。湛=青く澄んだ。冥=暗い。茅茨=茅葺きの粗末な住居。蛟龍=中国の想像上の動物で、まだ竜にならない蛟(みずち)をいう。水中に潜み雲や雨にあって天上に上って竜になるとされる。また時運に恵まれず志を得ない英雄や豪傑をいう。盤渦=渦巻く水流。盤竜はとぐろを巻く龍を、盤香は渦巻き線香をいう。

 この詩は、760年、杜甫49歳の作で、当時杜甫は蜀の成都に草堂を構えていた。755年安禄山の乱が起こり、756年、唐の首都長安は安禄山に占領される。唐の文化栄える時代を担った玄宗皇帝は長安を脱出して、蜀に逃れ、成都に行在所(あんざいしょ) をおいた。そして成都は一方の首都として「南京」を称えた。長安陥落の当時、杜甫は下級官吏として朝廷に仕えていたが、安禄山軍に捕らえられ、なんとか脱出して、759年に成都に逃れた。

 楊貴妃が玄宗皇帝から死を賜ったのは、756年の皇帝蜀への脱出の途次で、杜甫があの有名な「国破れて山河あり、城春にして草木深し」を詠んだのも破壊尽くされた長安で囚われの身にあった757年のことである。結局、玄宗皇帝は1年有余の後成都を離れ、長安に戻るが悲嘆のうちに、762年に崩御されている。一方、杜甫は765年、成都を離れ、長江を下るが、5年後の770年、洛陽を経て長安に戻ろうとした途中に、湖南省湘江付近で舟の中で没した。
         * 楊貴妃殺害の様子はトップ写真下の旅行記をクリックすると詳しい。

 上に掲げた詩は、不遇のうち暗い一生を送った杜甫の、暗く閉じ込められた梅雨の雲霧のなかにあって、水中から天に上って龍になるという蛟龍の喜びを垣間見せる一条の光を感じる。それとも裏返しの絶望的な無念の表意か。

 圓けくて肉いろの月おぼろなり白南風あけの茅蜩(かなかな)のこゑ 白秋

 気分ははや梅雨をはるかに飛び越えて、蜩騒ぐ晩夏に向かっている。
                                                            (2017.06.05記) 
 
                               * * * * * *                
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Updated: June, 2017 .

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