伊豆堂ヶ島の海岸に1羽でいる白アヒル <2010.8> 経過観察報告者:静岡県会員藤井駿河守さん



あひるネットワークフォームメールより下記内容で依頼がありました

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8月2日の夕方頃、堂ヶ島付近の彫刻ラインを終えた辺りの石部海岸の石部交番が
ある橋の下に足が折れてあまり歩けなく、口ばしが黒くなっているアヒルを見つけました。
(川が海に流れ入る石がごろごろとあり、水は飲めるが歩きにくく泳ぐには浅く、
地上にはあひるではあがることができない環境でした)

パンをあげるとよく食べ、水も飲んでいました。
海岸に来てアヒルを見つけた人から餌をもらっているか、肉付きは良いのですが、
今後が心配です。とんびや人間の虐待など、何かあれば逃げられません。
私は家族と東京から旅行中で、連れて帰るか、近くの動物園などに飼育をお願いしようか、
いろいろと考えましたが、どうしていいか分からず、結局帰ってきてしまいました。
自分が飼える環境ならそうしたかったのですが、マンションのため難しいです。
でも、今でも心残りで、ダメもとで動物園にお願いすれば良かったかとも思い後悔しています。

会員の方も少ないとのことでその近くに会員の方がいて、そのアヒルを見つけて
保護して頂くことは、きっと奇跡に近いことだと思います。
ただ、今の自分に出来る事をしてみようと思ったのがこちらへの連絡でした。
今回のことで、あひるが野生でないことを初めて知りました。
人間の虐待や無責任な飼育などにより、安心して生きていけないあひるが、
少しでも減っていくことを願っています。


→アヒルのいる場所、状況の確認(宮永)

> ●場所はどこですか?(地図添付あり)
場所は静岡県松崎町石部にある橋の下です。近くには水門と駐在所があります。
その場所は河口付近の浅瀬で、泳いだりできる深さの水たまりがあります。
橋の下なので日差しは避けられる場所です。発見した日時は8/2(月)の夕方です。

> ●そのアヒルは白いアヒルですか?
はい、白いアヒルです。写真をご覧ください。

> ●どのように怪我をしていましたか?
両足とも極端に内股になっていてしまい、右足は水かき部分も丸まってしまっているようでした。
歩くことはできていましたが、とてもゆっくりで長距離の移動はまず無理そうに見えました。
また、口ばしが黒く汚れていて、擦り傷のような痕も見えました。

> ●他にアヒルはいましたか?
いえ、その一羽だけです。

その場所は海水浴場のそばということもあり、私たち以外の多くの海水浴客から
もエサをもらったりしている様子でした
(十分に肉付きが良く、極端に弱っている様子ではありませんでした)
ただ、川岸がコンクリートで囲われていた上、水辺を泳いでどこかへ行くこともできない場所に
いたため、人間からの虐待や天敵による襲来が心配です。
→8/8 静岡県会員藤井駿河守さんがお仕事で現場付近のことをよく知ってるとのことで現地へ向かう
 (保護した場合、ベランダでの一時保護ということを踏まえお住まいの大家さんに確認を取っています)


<投稿者の方に向けての報告、まとめ:宮永>

まず、あのアヒルさんは15年以上も前からあの場所に住み着いており、
側の民宿の方たちや地域の方たちに見守られずっと過ごしてきたようです。
(あるご老人は「20年前からいる」との証言)

片足が悪くなり思うように動けなくなってからは、台風や大雨で増水した際、
民宿の方が民宿内の庭へ避難させ様子を見ながらまた元の居場所へ戻すということを
繰り返し今現在に至ります。、エサは体格をみるとおり十分もらえる環境で
藤井氏が駆け付けたたときもよくエサを食べていたとのこと。

このままあの足であの場所に居させることは、私たちとしても心配なのですが、
地域の方たちにも支えられ、十年以上その場所で暮らしてきた
高齢のアヒルさんをどうするべきか?

もし手術となった場合、年齢を考えると麻酔中に悲しい結果になることも考えられます。


今日は駐在の警察官が巡回中で留守だった為、駐在さんとはコンタクトは取れていないのですが、
藤井氏は仕事の関係で週に2回はこの付近に寄られるとのこと。

アヒルさんに何かあった場合、民宿の方や駐在さんに連絡を入れて貰うルートを作り、
駆け付けられるような体制を整えておき、このままアヒルさんの経過観察を続けていきたいと思います。

今まで、野外で暮らしていた足を痛めたアヒルや具合の悪くなったアヒルを保護し、
治療や手術を受けるなど、アヒルに元気になって貰いたい気持ちで【捕獲保護→治療】を
優先としてきました。しかし、高齢のアヒルはその移動自体がきつい場合もあり、
また慣れ親しんだ環境を離れることにより多くの負担を掛けてしまうことがわかってきました。


何がアヒルにとって幸せなのか?

http://www.geocities.jp/ahiru_net2/protect.html
保護の基準からして、

・病気や怪我をしているとき に当てはまるのですが、

このまま暫く地域の方たちからも情報をやり取りし、経過観察を続けていきたいと思います。

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追加情報

「アヒルは元々1羽だったのか?」

→(藤井駿河守さん確認)

15年前にその民宿でアイガモさんたちを20羽くらい飼っていたそうです。
(年月は詳細には不明)
同じ町内、松崎町で故人の方が飼っていたアヒル(いまいる子です。)が一羽になり
かわいそうなのでアイガモたちと一緒に飼ってくれないかと頼まれたことが、
あのアヒルさんがあの場所にいることになった理由です。

民宿と川の往復生活をしていくうちに一羽一羽と寿命や、車にはねられる事故等もあり、
最終的にあのアヒルさんのみとなったようです。
松崎町で亡くなった方からこの場所に引っ越してきたとき、年齢が1〜3歳だったとしても

最低でも16歳以上ですね。


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まずは駐在さんと民宿の方たちと情報ラインを作ります。

打合せをした後、一旦保護をして病院へ連れて治療を受けるか検討します。
8/8 藤井氏からの報告画像より
TOP
その後、アヒルは最期まで地域の方に見守られ静かに息をひきとったと
駐在さんより連絡がありました。

「またアヒルを飼いたい」というご意志でしたが、砂利石の上でアヒルを
飼っていくことはアヒルの足を痛める原因になることや、人間の側を
離れた野外での飼育は難しい面もあると伝えています。