sobaskeyさん(関西会員)のアヒル足裏治療法紹介  2010.1

 

切除をほどこしたアヒルはうちのアース・雌2歳・体重5.2sです。
成鳥になってからすぐに足裏のタコが大きくなり、
患部の壊死した真っ黒な部分に亀裂が入り出血することがしばしばでした。


当時は出血の対処として患部をアルコール消毒の後、亀裂部分にアロンアルファを流し込み、
しばらく抱きかかえ、アロンが乾けばOKということを繰り返しタコの対策には、
ヨードチンキの塗布、尿素配合のグリセリン溶液でマッサージなどの処置しか思いつかず、
これを繰り返していましたが、彼女のタコは大きくなる一方でした。

この写真はひどかったときの写真が一枚もありませんので、現在の足裏にイメージとして
患部を黒くぬり当時を再現しようとしたのですが、このイメージよりはるかに悪化していました。
よく、タコが大きくなってお困りの写真を見るたびに、「何だ、たいしたことないや」と
思っていたほどアースの患部はひどかったのです。
最大で500円玉を3枚ほど重ねたくらいの壊死部分となり、歩行に困難が出始め、
目から泡を出していました

 

岡崎支部長の提案で、思い切って壊死部分を鋭利な剃刀のようなもので切除して、
中の膿を掻き出そうということになり二人の時間が合う日に手術をと計画していました。

私の中には支部長の経験からの判断なので、確かに手術が最善と思いましたが、
術後のケアの難しさが頭の中からはなれませんでした。
手術そのものも巨漢で力の強いアースに施すことは困難を極めるでしょうが、
術後に感染症から患部を守ることのほうが遥かに難しいと思っていたのです。

いろいろな方法を模索しながら、とりあえずアースが寝る前に、
亀裂出血部分の壊死細胞のエッジを手で少しずつ取り除き、
アルコール消毒をしてドルマイシン軟膏をすり込み傷口乾燥のパウダースプレーを
施すことをしながら試行錯誤をしていました。

すると3日ほどで、傷が塞がってきたのです。
それも真っ黒な壊死細胞を押し広げて追い出すように下から綺麗な皮膚が生まれてきています。

 

ここから私の持論がはじまりました。「タコを新陳代謝させてやれば良いのではないか」と。
歩行をする以上、足の裏に角質ができるのは自然なことです。
これが蓄積されてタコになったのだから、これが代謝すれば問題はないわけです。

大ダコと化した壊死細胞を良く観察してみました。
すると亀裂部分にもですが、外輪にエッジができてそこが盛り上がっていました。
いかにも平らな固いところを歩いていると摩擦しなかったために溜まりました、と、
タコがそんなことを言ったように思えたのです。
その部分を取り除くと真ん中の壊死部分もそこに寄ってきてくれるのではないか?
・・・・全く都合の良いことを考え始めたのです。

とりあえず、最も雑菌にさらされる足の裏の出血は避けたいので傷はつけたくない、
支部長からアヒルレースのアヒルたちの足裏ケアの話も聞いていましたが、
そんなにうまくできはしないだろう。
私にできることは外側の取り除きやすい部分をコチョコチョとカットするくらいだと思いました。
しかし、私の思惑通りにタコが代謝してくれればケアはそれくらいで良いということになります。

暴れるアースを押さえつけ、ワカザギをあげてご機嫌をとったりとアースとの悪戦苦闘がはじまりました。
いろいろなカット道具をためしました。
一人で使えて、失敗が少なくアースが暴れたときにも安全な道具。見つけました。

 


「ロージーローザー キューティクルニッパー」

これは何かというと、ニッパー式爪きりはご存知ですよね。
初めはこれでやっていたのですが、爪用ですので刃が爪に沿うようにカーブしています。
そのためタコを切ろうとちょっと手元が狂うと先端部分で肉を傷つけて「あ!スマン!」ってなことによくなったのです。
刃がカーブしていないものはないかと探してみると、ありましたありました。

これは女性が爪の甘皮部分などのお手入れに使う、ニッパーで、オッサンがもっているとしたら
IKKOか私くらいではないでしょうか。
アマゾンで検索すると見つかります。1000円程度のものでしたのでお勧めいたします。
これで、真っ黒な壊死細胞の外輪を無理のない程度にコチョコチョとカットしていくのです。
出血は決してさせないように。
うまくいかなても少しだけでもトライするつもりで気長に毎日治療していくとたしかに、
壊死細胞が外輪に集まってくるのが確認できるようになりました。

そう、タコが中央部分から外側へ代謝しているということになりますね。
そして外輪部分から活性細胞に代わり、中央にわずかを残すようになりました。

この間一ヶ月ほどでした。

 

足裏の写真は現在のものです。

壊死細胞がなくなって黒い部分があるもののタコが代謝を繰り返しています。
ふくらみはありますがこれも徐々に小さくなってくるでしょう。
残念なのは最悪のときの写真がないことですね。あれを見れば今の状態は奇跡です。
岡崎氏もビックリでしたね。

いろいろとアヒルに個体差があると思います。
ですが、無理なくできることから初めてみて、よく観察してあげて試行錯誤を繰り返す。
そうすればきっとそのアヒルに合った処置方法が見つかるのではないでしょうか。

※足裏の趾瘤(シリュウ)症については、どのアヒルに対しても完全にこれで治る!という治療法はありません。
アヒル飼いの方たちでこれからも情報を集め公開していきますので、
合うか合わないかは、掛かりつけの獣医師さんとご相談の上ご自身でお試しください。

 

アヒルの健康へ