花の疑問・謎
花の疑問・謎
 
 
 
皆さん、ご無沙汰しておりました、またまた登場ヤソンです。
今回のテーマは「花の疑問・謎」です。
といっても、上に大々的に掲げておりますが・・・
どういう視点で今回は見ていくかというと
”なぜ、せっかく一つの花におじべ・めしべが備わっているのに自らで受粉させる機能が備わっていないのか”
”なぜ、ほかの動物や自然現象に子孫繁栄のために不可欠なな花粉を預ける必要があるのか”
”なぜ、わざわざ雄花・雌花、雄株・雌株に分かれる必要があったのか”
この三つをまず手始めに解いていきたいと思います。
 
まず、一つ目”なぜ、自ら受粉させる機能が備わっていないのか”
まぁ、この質問の対象は両性花(おしべ・めしべが備わっている花)に限られるわけですが
実は、自ら受粉する機能がある花があるんです。
その例として一つアサガオをあげましょう。
左側が開花前、右側が開花後です。何か変わってことはありませんか?
おしべの長さが変わっているでしょう。これが味噌です。
実は開花に伴いおしべが伸びるのです。開花前はめしべより短いおしべですが、
開花が近づくにつれおしべは伸び、開花したときにはめしべの長さを追い越します。
おしべがめしべを追い越すときにおしべのやくがめしべの柱頭にこすりつけられます。
つまり、開花したときにはすでに受粉は完了しているのです。
なので、一切虫が来ない環境であっても種子を結ぶことができます。
こういう、自分の花粉が自らの柱頭について受粉することを自家受粉といいます。
アサガオは自家受粉を率先して行っているのです。
自家受粉を率先して行うことで花粉の生産用を少なくできます。
なぜならば、花粉を柱頭に確実につける手段があれば花粉が少なくても受粉できるからです。
また、子孫を確実に増やすことができるというメリットもあります。
しかし、見るといいことずくめですがデメリットも無論あります。
それは、遺伝子の少ない交換の機会を失うということです。
種子は種の保存、および繁栄のために作られるわけですが、
種を保存するためには自らの遺伝子だけではいけませんし、
繁栄するためには他の遺伝子(もちろん、同じ仲間)が必要です。
それはなぜかというと、種の保存・繁栄のためには
子孫は自分とは違った自分よりも強い個体を生み出す必要があるからです。
そのためには、自分の遺伝子だけではなく、他の遺伝子が必要なのです。
よって、自家受粉が必ずしもいいとは限らないのです。
 
では、これらを踏まえて
”なぜ、ほかの動物や自然現象に花粉を預けなければならないのか”
”なぜ、雄花・雌花、雄株・雌株にわかれる必要があるのか”
これを同時に考えていこうと思います。
先ほども述べましたように、自家受粉が必ずしもいいとは限りません。
なので、蜜を作り、匂いを漂わせ、花粉をたくさん生成して体力を消耗してでも
種の保存・繁栄のためにそうする価値があるということです。
雄花・雌花に分かれていれば、まずその花の中で受粉してしまうことはないですし、
雄株・雌株に分かれていれば、絶対に別固体の遺伝子が手に入ります。
別の個体の花粉が柱頭につくことを他家受粉といいますが、
これらの植物は他家受粉を目的にしているというわけです。
しかし、他家受粉は体力の消耗のほかに、一種賭け要素が含まれています。
いくら蜜や花粉を用意していても花粉が、別個体の柱頭につかなければ
それは、無駄骨ということになってしまいます。
体力の消耗が激しい割には成功確率が低いということです。
まぁ、これは虫媒花や鳥媒花のはなしであって、
蜜やきれいな花弁を持たないものが多い風媒花や水媒花は
縁遠い話になってしまいますが・・・。
しかし、自然現象という生物よりもさらに不確かなものに任せる以上
花粉の生成は多くならざるおえませんね。
話はそれてしまいましたが、ようは何かに花粉を託して
受粉をしないことには種の保存・繁栄につながらないということ、
雄・雌に分かれているのは自家受粉を防ぐためということです。
 
お堅い話になってきましたが、もう少しお話しましょう。
実は、上記の以外の自家受粉を防ぐ方法がもうひとつあります。
それは、雌雄異熟というものです。
呼んで字のごとく、おしべとめしべが成熟するタイミングが違うということです。
たとえば、咲き始めはおしべが花粉を放出し、
放出し終わればめしべが成熟し花粉を受け入れるようになるっていうわけです。
その例として、”キキョウ”を取り上げましょう。
下の写真はキキョウの花の写真です。左は咲き始め。右は咲いて数日たったものです。
 
さらに、ズームして撮ったものが下の写真です。
 
そうですね。めしべの先が、左では開いてないのに、右では開いています。
柱頭が開くことはつまり、花粉を受け入れることができるようになったということです。
さらによく見ると、右の写真ではおしべが横になっているのがわかるでしょうか?
これは、花粉を放出し終わったあとのおしべです。
つまり左の写真ではわかりづらいのですが、おしべは花粉を放出しているのです。
キキョウはこのようにして自家受粉を防いでいるのです。
その逆ももちろんあります。
 
また、閉鎖花という花をつける植物もいます。
その一つにスミレという植物があります。
スミレといえば皆さんのイメージではきれいな花を思い浮かべると思いますが、
実は、そんなスミレには似合わないまったく開かない花をつけるのです。
まさに、「閉鎖」の花です。開かない花なんて
いったいなんの役に立つんだ思うでしょう。
それは、花の中で自家受粉しているのです。
スミレは普段は普通の花を咲かせ他家受粉を目的にしています。
しかし、もしも種子が結べなかったときのために
一種の保険として閉鎖花をつけるのです。
普通の花は種の保存・繁栄のためにつけ、
閉鎖花は確実に種子を結ぶ保険というわけです。
 
このように、植物はさまざまな工夫をして生きているわけです。
では、そろそろこの長い話にも飽き飽きしてきたでしょう。
今日はこの話をお開きにしたいと思います。
ではではまた次回。
 
 
 
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