梅干しの作り方
材料下ごしらえ梅漬け込みしそ漬け込み土用干し保存

家に20本程ある梅林で採れる無農薬の黄熟梅で作る、自園自製の完全地産地消梅干し。私が梅を漬けるようになって約10年、試行錯誤を繰り返して蓄積した減塩梅干し作りのノウハウは、土用干しまでの間に、とにかく梅酢にカビを発生させないようにすることが全て。塩分を控えれば控えるほどカビ発生のリスクは大きくなります。私の経験では10%以下の極端な減塩はやめておいた方が無難です。また、減塩しすぎると酸味ばかりが立ってしまって、肝心の味の方も、あまり美味しくありません。健康上の理由などで何がなんでも減塩という場合は、食べる際に極薄い食塩水に長時間晒して塩抜きする方法が最も現実的です。

材料
梅: 黄色く熟した梅を使う。青くて固い場合は紙袋等に入れ2〜3日おいて、黄ばんでフルーティーな香りになってから使う。(あまり長くおくと傷んでしまうので要注意)

塩: 梅の重さの12%の粗塩を使う。「伯方の塩」・「赤穂の天塩」など天然のニガリを含んだ漬け物用の粗塩が良い。精製塩は純度が高く湿り気がないため、同じ重さの粗塩よりも塩辛くなってしまうので、味がマイルドな粗塩がベター。塩分濃度はカビの発生のリスクを考えると12%以下にはしない方が良い。カビが発生しない保証は出来ないが12〜15%くらいが手堅い線。

ホワイトリカー: カビ発生のリスクを徹底的に押さえ込むため、殺菌用に35度のホワイトリカーを用意する。

容器: 塩分を控えて作るので、カビ対策を考えるとポリエチレン製の漬け物桶と漬け物袋を使うのがベスト。ホーロー引きや陶製の容器も良い。ポリ容器は数年で劣化して重みで底が割れ易くなるので、必ず内側にビニールの漬け物袋をかけて使うようにする。底から梅酢が漏れたらすべてがパーになってしまいます。
昔のように30〜40%の濃度の塩を使って塩漬けみたいな梅干しを作るのなら話は別だが、木製の樽などはカビが発生し易いので不可。木製の押し蓋などはカビの温床になるので絶対に使わない方が良い。

重石: 梅の重さの2倍の重石を用意する。表面がポリエチレン製の物や陶製の重石を使う。途中で重石を減らすことを考慮して数種類の重さの物を組み合わせて用いると良い。

梅の下ごしらえ
@梅のヘタを竹串で一つ一つ丁寧に取り除く。青梅のうちは固く張り付いていて取りにくいが、熟してくるとヘタが萎れて取り除き易くなる。ヘタには特にカビが出やすいので億劫がらずに丁寧に全部取り除く。
A桶に水を張って梅をよく洗う。汚れが出なくなるまで何回か水を換えて手早く且つ念入りに。黄熟した梅はほとんどアクがないので、水に浸けてアク抜きする必要はない。逆にあまり長時間水に浸けておくと水を吸って茶色に変色してブクブクになってしまいます。
Bザルや野菜コンテナに上げてよく水切りする。
C粗塩の分量を計算するために梅の重さを量る。
一つ一つ丁寧に竹串でヘタを取り除く ヘタを取り除いた黄熟梅・水洗いしてよく汚れを落とす

梅漬け込み
@ホワイトリカーを入れたボウルに梅を入れて、ホワイトリカーをムラなく万遍なくまぶす。カビ発生防止の殺菌になり、塩もまぶし易くなって一石二鳥。
A別のボウルに移して梅に塩をまぶす。塩に馴染ませることで梅酢が早く上がり易くなる。
B容器の底に梅を隙間なく並べ、塩を振り入れ、その上に梅を並べ、また塩を振り入れる。これを1段ごとに繰り返す。塩は上段になるにつれて多めにするように按分する。塩は上の方ほど多くなるようにすると、梅酢が上がり易い。
C梅を全部容器に詰めたら、多めに残しておいた塩を振って上塩を効かせる。
D押し蓋をして、梅の重さの2倍の重石を乗せる。
Eホコリや雑菌が入らないように重石の上から大きなビニール袋等をかけてヒモで結え、さらに新聞紙等で覆い、納戸や納屋など日の当らない涼しい場所に置く。
F2〜3日後、梅酢が押し蓋の上まで上がってきたら、重石を半分の重さ(梅と同じ重さ)にする。この時、カビ防止のためにホワイトリカーと酢を少々梅酢に回し入れる。
G Eと同様に容器を覆い、6月下旬に赤紫蘇の葉が大きく育つまで、冷暗所に保管する。梅の様子(カビチェック)はビニールの上から見て、ビニールはむやみに開けないこと。雑菌が入ってカビの原因になる。
粗塩・漬物袋・ホワイトリカー ホワイトリカーで洗う役と塩をまぶして詰める役で分業
ホワイトリカーを入れたボールで梅を殺菌する 別のボールで粗塩をまぶす
一段ずつ丁寧に桶に詰めて塩を振る 全部詰め終えたら梅の2倍の重石を乗せる
2〜3日して梅酢が上がったら重石を半分に減らす 漬物袋の口を絞り、更に樽の口にビニールをかける

しそ漬け込み
材料
赤紫蘇・・・紫蘇の分量は漬けた梅の重さの約10%くらいが目安。
粗塩・・・・・紫蘇の葉の重さの18〜20%

↑↓種を蒔いて栽培したちりめん紫蘇 ↑↓畑や庭に自生している赤紫蘇

紫蘇を塩で揉む
@赤紫蘇の葉を茎から摘み取る。
A葉をよく洗って水気を切り、ボウルに入れる。
B半分の量の塩を振り入れ、全体に馴染ませてから両手で押すようにしてよく揉む。赤黒く濁った汁が出てくるが、これはアクなので、手できつく絞って水気を切り、アクは捨てる。
Cボウルをきれいに洗って絞った紫蘇を戻し、残り半分の塩をまぶして再びよく揉み直す。ここで出てくるアク汁もきつく絞って捨てる。
よく揉む、よく絞るの作業を怠ると、キレイに発色しないので注意する。
半分の量の塩を振り入れて全体に馴染ませる 両手で押すようにしてよく揉む
手できつく絞って水気(アク)を切る 一回目の揉みででたアク。捨ててボウルを洗う。
紫蘇をほぐして残り半分の塩をまぶす 再びよく揉み直す
ここで出てくるアク汁もきつく絞って捨てる 揉んで絞ってを繰り返して完成した紫蘇

揉んだ紫蘇を漬け込む
Dボウルをきれいに洗い、絞った紫蘇を入れる。
E梅を漬けた容器から少量の梅酢を取り出してボウルに入れ、絞った紫蘇の葉をほぐす。発色してキレイな紫紅色になる。
Fほぐした紫蘇の葉を梅の上に平に乗せ、紫蘇をほぐして出来た赤梅酢も容器に戻す。
G押し蓋が梅酢の下に沈んでいれば良いので、重石の重量は梅の重さの約半分〜3分の1に減らし、覆いをして、土用干しまで日の当らない涼しい場所に保管する。ビニールを外さずにマメにカビチェックする。
梅を漬けた容器から梅酢を少し取り出す ボウルに入れて絞った紫蘇をほぐす
ほぐした紫蘇の葉を梅の上に平に乗せ、紫蘇をほぐして出来た赤梅酢も容器に戻す
数日後、キレイに赤く発色した赤梅酢 軽めの重石に替える
ビニール袋をかけて口を縛る このような状態で土用干しまで冷暗所に保管する

土用干し
梅雨明け後の7月下旬〜8月上旬頃、天気予報と睨めっこして晴天が続きそうな日を選び、ザルに重ならないように梅を並べ、赤紫蘇の葉も梅酢を絞ってからよくほぐしてザルで干す。1日1回裏返して全面を干し、夜間や雨天は屋内に取りこむようにする。季節柄、北関東では午後は急な雷雨に要注意。
赤梅酢も容器をビニールで覆い、日光に当てて消毒する。
一般に「三日干し」と言われるが、お天道様と相談しながらあくまでも臨機応変に。干し過ぎるとここまでの苦労が台無しになってしまいます。
晴天が続きそうな日を選んで土用干し 赤梅酢も容器をビニールで覆い、日光に当てて消毒する
1日1回裏返して全面を干す 紫蘇もザルに広げて干す
いい感じに干した梅干し 干しあがった赤紫蘇

保存
用意する物: 保存ビン・霧吹きとホワイトリカー・赤ザラメ砂糖

干しあがった梅干しは保存ビンやカメに詰める。梅を1段詰めるごとにホワイトリカーを霧吹きで少量吹きかけ、赤ザラメ砂糖を少量パラパラと振りかけると、酸味がまろやかになってしっとりと仕上がる。
干した赤紫蘇は梅の上に覆うように乗せて保存する。
赤梅酢はガーゼ等で濾して、ビンに詰めて保存する。
保存ビン・ホワイトリカー・霧吹き・ザラメ砂糖 ひと粒ひと粒丁寧に詰める
ザラメ砂糖をパラリと入れてホワイトリカーを軽く吹く ビン詰め完了・冷暗所に保管する

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