自家製・釜炒り茶
茶摘み手揉み乾燥させるお茶を淹れる

釜炒り茶とは佐賀県の嬉野茶など九州地方で昔から飲まれているお茶の製法で、茶葉を蒸さずに生のまま熱した釜で直接炒るのが特徴。埼玉県で狭山茶を生産(栽培・製造)している渓流釣り仲間の友野園さんのアドバイスによると、釜炒り茶は作り方が比較的簡単で非常に自家製向きとのこと。5月上旬、自宅の裏に生えているお茶の若葉を摘んで、釜炒り茶を作ってみた。
製茶指導:埼玉県入間市友野園さん

茶摘み
新芽の先端から二枚の葉のついた部分を摘み採る「一芯二葉」もしくは新芽の先端から三枚目の葉までを摘み採る「一芯三葉」でお茶の若葉を摘む。共に玉露や煎茶の上級品を作る際の摘み方。たとえ思うようなお茶に仕上がらないにしても、気持ちだけは高級茶を作るくらいの意気込みで、という訳です。
自宅の裏庭のお茶の木で茶摘み お茶の若葉
手揉み1回分の収量(鉄鍋が小さいため) 一芯二葉で摘み取って気分だけは高級茶

手揉み
@厚手の鉄鍋を強火〜中火で、茶葉を入れた瞬間パチパチと音がするくらい(表面温度270℃くらい)に熱して生茶葉を入れ、軍手と菜箸やシャモジを使い、焦げないように上下によく攪拌しながら3〜5分炒って、茶葉をしんなりさせる。強火で炒らないと「釜香」という釜炒り茶独特の香ばしい香りが出ないので、焦げないように注意してよく攪拌する。焦がしてしまうと当然出来上がったお茶が焦げ臭くなってしまいます。
A茶葉がしんなりしたら鍋から出して、ゴザの上に茶葉を広げて冷まし、体重をかけて揉む。手揉みの台は板にゴザを巻きつけた物を使用した。
B手揉みした茶葉を、火加減を中火〜弱火に落とした鉄鍋に戻して攪拌しながら炒って水分を飛ばし、再びゴザに広げて冷まして手揉みする。
C「鉄鍋で炒ってゴザの上で揉んで」の作業を数回(3〜4回)繰り返して、しっかりと茶葉を揉む。
攪拌しながら生茶葉を炒ってしんなりさせる 板に巻いたゴザの上で力いっぱい揉む
再び鉄鍋に戻し焦がさないように注意して炒る 炒って揉んでを数回繰り返す

乾燥させる
D「炒って揉んで」を繰り返して茶葉を充分揉んだら、鉄鍋を弱火で熱して茶葉を入れ、手で鍋底に擦るようにして炒る。
E徐々に水分が飛んで乾燥してきたら擦るのをやめて、茶葉を焦がさないように手で攪拌しながら乾燥させる。火加減は一番弱火にする。
F充分に乾燥したら完成。
充分手揉みしたら弱火にした鍋に投入 最初は鍋底に擦るようにして炒る
茶葉を焦がさないように攪拌しながら乾燥させる 充分乾燥したら完成

お茶を淹れる
釜炒り茶の特徴は、「水色は煎茶に比べて透明感があり、黄色みかかった黄金色をしていて、「釜香」と呼ばれる香ばしい香りがあり、渋みが少なくすっきりとした飲み口」ということだが、かなり以上の条件にかなったお茶が出来たような気がする。私のお茶作りの家元の黒田園や友野園の煎茶の足元にも及ばないのは至極当然だけど、香りも味もそこそこではないでしょうか? 家元!
試しに電動ミルで茶葉を細かく挽いて粉茶のようにして淹れたら、煎茶のような緑色のお茶が出た(右下の写真)。釜炒りなのに煎茶みたいで、こういうのもまた一興かも。
鉄鍋いっぱいだった茶葉が完成したら僅か茶筒1缶分 茶葉アップ・烏龍茶みたいな感じの縮れ具合
透明感のある黄色が釜炒り茶本来の水色 茶葉をミルで細かく挽いて淹れたら緑色になった

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