161.大学の役員輩出力:総括 (2013年1月18日記載)

 これまで3回にわたって、大学の役員輩出力を分析してきたが、ここで、今までの分析を総括してみたい。方法としては、社長輩出力を総括したのと同じく、2007年から2012年までの6年間の役員輩出数ベスト30にランクされた大学を対象として、学生数との比率(役員輩出指数)をまとめ、役員輩出数と役員輩出指数との両面から分析する事とした。
 今回の分析では、参考文献1~6に記載されている、2007年~2012年の6年間の大学別の上場企業の役員輩出数ベスト30と、参考文献7~12に記載されている、2007年~2012年の6年間の大学別の学生数を使って分析した。
  結論を先取りしていうと、役員輩出数からみたベスト5では、慶応⇒早稲田⇒東大⇒中央大⇒京大の順だが、役員輩出指数からみたベスト5では、一橋大⇒慶応⇒東大⇒京大⇒早稲田の順となっている。役員輩出指数トップの一橋大は、役員輩出数では8位であり、役員輩出数5位の中央大は、役員輩出指数では6位となっている。役員輩出力と同じく、総合大学としての東大・京大・早稲田・慶応の強さが際立っていることがわかるが、文系大学としては一橋大が頑張っていることがみてとれる。詳しくは本文を見て欲しい。


 注1: 参考文献1~6の役員輩出数ベスト30には、毎年ではないが、東大・京大・早稲田・慶応の「大学院」もランクインした年があったが、今回は大学に限定したので、これら四つの「大学院」は対象から外した。

目  次   3.学生数ランキングの推移
 1.役員輩出数ランキングの推移  3.1.国公立大グループ別
 1.1.役員輩出数ランキング表  3.2.私立大グループ別
 1.2.大学グループ別役員輩出数  3.3.国公立・私立別
 1.3.国立・私立別役員輩出数 4.役員輩出力の総合ランキング
2.役員輩出指数ランキングの推移  4.1.今までのランキング表のまとめ
 2.1.役員輩出指数ランキング表  3.2.ランキング表に基づく順位づけ
 2.2.グループ別役員輩出指数  3.3.役員輩出力ランキング
 2.3.国立・私立別役員輩出指数 5.最後に

1.役員輩出数ランキングの推移

 最初に、2007年から2012年までの年度毎、大学別役員輩出数のランキングの推移をみてみよう。以前分析した時は、2005年も加えてのべ7年分のデータを使用した(158.大学の出世力(4):役員輩出力(1)参照)が、ここでは、2007年から2012年までの6年分のデータで分析する。。

1.1.役員輩出数ランキング表(表1-1)

 2007年から2012年各大学別の役員輩出数ベスト30に基づくランキング表を下の表1-1に示す。2007年から2012年までの6年間の役員輩出数ベスト30にランクされた大学は、のべ32大学となった(前述の四つの大学院は除く)。表1-1の空白欄は、その年はベスト30から外れたために「役員輩出数」と「順位」が不明であることを示す。表を見やすくするために、「合計」欄は、黄色に、そして、11位から20位までは薄い青色にした。

 注1: 表1-1の通算順位とは、6年間の合計値に基づく順位である。
 注2: 表1-1の占有率とは、役員輩出数と合計値の比率である。

 
表1-1からわかるように、慶応大学の役員輩出数が、他大学を圧倒している。

表1-1  役員輩出数ランキング
通算
順位
区分 大学名 役員輩出数 占有率 役員輩出数順位
2007 2008 2009 2010 2011 2012 合計 2007 2008 2009 2010 2011 2012 合計 2007 2008 2009 2010 2011 2012
1 私立 慶応義塾大学 1,711 2,371 1,494 2,149 1,323 2,155 11,203 14.19% 13.43% 14.37% 13.94% 14.16% 13.45% 13.85% 1 1 1 1 1 1
2 私立 早稲田大学 1,405 2,077 1,234 1,832 1,107 1,893 9,548 11.65% 11.77% 11.87% 11.88% 11.84% 11.81% 11.80% 2 2 2 2 2 2
3 国立 東京大学 1,161 1,947 1,025 1,740 945 1,859 8,677 9.63% 11.03% 9.86% 11.28% 10.11% 11.60% 10.73% 3 3 3 3 3 3
4 私立 中央大学 656 1,186 573 1,068 511 977 4,971 5.44% 6.72% 5.51% 6.93% 5.47% 6.10% 6.14% 5 4 4 4 4 5
5 国立 京都大学 572 984 539 871 472 1,028 4,466 4.74% 5.58% 5.19% 5.65% 5.05% 6.41% 5.52% 6 5 6 5 6 4
6 私立 日本大学 675 807 559 696 505 662 3,904 5.60% 4.57% 5.38% 4.51% 5.40% 4.13% 4.83% 4 6 5 7 5 7
7 私立 明治大学 543 773 457 701 417 676 3,567 4.50% 4.38% 4.40% 4.55% 4.46% 4.22% 4.41% 7 7 7 6 7 6
8 国立 一橋大学 396 640 344 566 312 578 2,836 3.28% 3.63% 3.31% 3.67% 3.34% 3.61% 3.51% 9 8 9 8 9 8
9 私立 同志社大学 462 586 371 508 326 498 2,751 3.83% 3.32% 3.57% 3.29% 3.49% 3.11% 3.40% 8 9 8 9 8 10
10 私立 関西学院大学 359 480 299 416 267 411 2,232 2.98% 2.72% 2.88% 2.70% 2.86% 2.56% 2.76% 10 10 10 10 10 12
11 私立 法政大学 330 447 293 399 264 351 2,084 2.74% 2.53% 2.82% 2.59% 2.82% 2.19% 2.58% 11 12 11 11 11 16
12 国立 大阪大学 289 393 266 369 255 505 2,077 2.40% 2.23% 2.56% 2.39% 2.73% 3.15% 2.57% 13 14 13 14 12 9
13 私立 関西大学 319 423 287 383 246 371 2,029 2.64% 2.40% 2.76% 2.48% 2.63% 2.31% 2.51% 12 13 12 13 13 13
14 国立 神戸大学 270 448 241 397 224 425 2,005 2.24% 2.54% 2.32% 2.57% 2.40% 2.65% 2.48% 14 11 14 12 14 11
15 国立 九州大学 251 366 227 327 193 365 1,729 2.08% 2.07% 2.18% 2.12% 2.07% 2.28% 2.14% 18 15 16 15 18 14
16 国立 東北大学 257 364 212 322 195 359 1,709 2.13% 2.06% 2.04% 2.09% 2.09% 2.24% 2.11% 15 16 19 16 17 15
17 国立 名古屋大学 255 357 215 289 197 335 1,648 2.11% 2.02% 2.07% 1.87% 2.11% 2.09% 2.04% 16 17 18 18 16 17
18 私立 立命館大学 252 342 233 311 206 270 1,614 2.09% 1.94% 2.24% 2.02% 2.20% 1.68% 2.00% 17 18 15 17 15 18
19 私立 立教大学 241 317 216 273 187 248 1,482 2.00% 1.80% 2.08% 1.77% 2.00% 1.55% 1.83% 19 19 17 19 19 20
20 私立 青山学院大学 221 287 207 254 173 238 1,380 1.83% 1.63% 1.99% 1.65% 1.85% 1.48% 1.71% 20 20 20 20 20 21
21 国立 北海道大学 214 253 170 230 144 253 1,264 1.77% 1.43% 1.64% 1.49% 1.54% 1.58% 1.56% 21 21 22 21 22 19
22 私立 東海大学 196 212 177 199 163 184 1,131 1.63% 1.20% 1.70% 1.29% 1.74% 1.15% 1.40% 22 22 21 22 21 25
23 私立 専修大学 140 195 139 176 129 168 947 1.16% 1.10% 1.34% 1.14% 1.38% 1.05% 1.17% 27 24 23 23 24 27
24 私立 東京理科大学 154 168 134 156 133 187 932 1.28% 0.95% 1.29% 1.01% 1.42% 1.17% 1.15% 24 28 24 27 23 24
25 私立 上智大学 160 197 117 153 115 177 919 1.33% 1.12% 1.13% 0.99% 1.23% 1.10% 1.14% 23 23 28 29 27 26
26 私立 近畿大学 154 183 129 161 123 156 906 1.28% 1.04% 1.24% 1.04% 1.32% 0.97% 1.12% 24 25 25 26 26 29
27 私立 学習院大学 132 181 116 151 104 142 826 1.09% 1.03% 1.12% 0.98% 1.11% 0.89% 1.02% 30 26 29 30 29 30
28 国立 横浜国立大学 164 162 197 523 0.00% 0.93% 0.00% 1.05% 0.00% 1.23% 0.65% 30 24 22
29 公立 大阪市立大学 165 162 168 495 0.00% 0.93% 0.00% 1.05% 0.00% 1.05% 0.61% 29 24 27
30 私立 神奈川大学 151 171 120 442 1.25% 0.97% 1.15% 0.00% 0.00% 0.00% 0.55% 26 27 26
31 私立 甲南大学 135 164 110 409 1.12% 0.93% 0.00% 0.00% 1.18% 0.00% 0.51% 28 30 28
32 国立 東京工業大学 192 192 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 1.20% 0.24% 23
合 計  12,061 17,648 10,394 15,421 9,346 16,028 80,898 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

 ランキング表について、以下、その概要を眺めてみよう。

1.1.1.役員輩出数トップ3(図1-1-1)

 最初に、役員輩出数トップ3を概観してみよう。トップ3は、慶大⇒早大⇒東大の3校で、その順位は、6年間不動のままだった。下の図1-1-1に役員輩出数トップ3の状況を示す。左側の図1-1-1-1は、輩出数の推移を、右側の図1-1-1-2は、占有率の推移を示す。

図1-1-1  役員輩出数通算トップ3の状況
図1-1-1-1  役員輩出数の推移 図1-1-1-2  役員輩出数占有率の推移

 ①役員輩出数通算順位トップの慶応大学は、2007年から2012年まで6年間連続してトップであり続けた。
 役員輩出数通算順位2位は、早稲田大学、2007年から2012年まで6年間連続してトップであり続けた。
 通算3位は、東京大学、2007年から2012年まで6年間連続してトップであり続けた。
 トップ3の役員輩出数の推移をみると、3校とも同じように、増減を繰り返している。一方、占有率の推移でみると、3校それぞれに特徴がある。2007年を起点としてみると、トップの慶大は、1年おきに下がっては上がるという変動であるが、3位の東大は、それとは逆に上がっては下がるという変動である。そして、2位の早大は、11%台で、ほぼ横ばいで推移した。

1.1.2.通算順位4・5・6・7位の推移(図1-1-2)

 次に、役員輩出数通算順位4・5・6・7位の状況を眺めてみよう。2007年~2012年の6年の間、4位~7位は、中央大、京大、日大、明大の4校が、入れ替わりで順位争いをしているが、この4校以外は順位争いに加わっていない。下の図1-1-2に役員輩出数4・5・6・7位の状況を示す。左側の図1-1-2-1は、輩出数の推移を、右側の図1-1-2-2は、占有率の推移を示す。

図1-1-2  役員輩出数通算4・5・6・7位の状況
図1-1-2-1  役員輩出数の推移 図1-1-2-2  役員輩出数占有率の推移

 ①図1-1-2-1が示す役員輩出数の変動のトレンドは、4校すべて同じで、増減幅に差はあるものの、4校一緒に増えたり、減ったりしている。しかし、図1-1-2-2が示す占有率の変動のトレンドは、4校それぞれであり、すべて一緒というわけではない。
 役員輩出数通算4位は中央大学。2007年は日大の後塵を拝して5位だったが、2008年から2011年までは連続して4位となった。しかし、2012年には京大に抜かれて再び5位に転落した。それでも、6年を通算すると4位に落ち着いた。占有率の変動は、輩出数の変動と同じく、2007年を起点とした時に、1年ごとに上がって下がるの繰り返しとなった。
 通算5位は京都大学。占有率の変動パターンは、中央大と同じだが、変動幅に差があり、結果、各年ごとの順位は、6位⇒5位⇒6位⇒5位⇒6位⇒4位と変動した。その結果、通算では5位となった。
 通算6位は日本大学。各年ごとの順位は、4位⇒6位⇒5位⇒7位⇒5位⇒7位であり、通算では6位だった。占有率の変動パターンは、輩出数のパターンとは逆で、2007年を起点とした時に、1年ごとに下がって上がるの繰り返しとなった。
 通算7位は明治大学。占有率は、4.5%前後のほぼ横ばいで推移した。各年ごとの順位も、7位⇒7位⇒7位⇒6位⇒7位⇒6位と、比較的安定している。その結果、通算では7位となった。

1.1.3.通算順位8・9・10位の推移(図1-1-3)

 さらに、役員輩出数通算順位8~10位の状況を眺めてみよう。下の図1-1-3に役員輩出数通算7~10位の状況を示す。左側の図1-1-3-1は、輩出数の推移を、右側の図1-1-3-2は、占有率の推移を示す。

図1-1-3  役員輩出数通算8・9・10位の状況
図1-1-3-1  役員輩出数の推移 図1-1-3-2  役員輩出数占有率の推移

 ①通算8・9・10位は、一橋大、同志社大、関西学院大の3校。このうち、一橋大と同志社大は、2007年から2012年までの6年間すべてで8位から10位に入ったが、関西学院大は2012年に12位となって、ベスト10から脱落した。
 役員輩出数通算8位は、一橋大学。各年ごとの順位は、9位⇒8位⇒9位⇒8位⇒9位⇒8位と変動したが、通算では、8位の座を確保した。占有率の変動は、順位と同じく2007年を起点に、各年ごとに上がったり下がったりを繰り返した。
 通算9位は、同志社大学。各年ごとの順位と占有率の変動は、一橋大と逆のパターンで推移した。順位は、2011年まで、8位⇒9位⇒8位⇒9位⇒8位と変動した後に、2012年には10位となった。その結果、通算では9位だった。
 通算10位は、関西学院大学。ここまでの9校は、いずれも、6年間を通じてベスト10内に留まった。しかし、関西学院大学の場合、2007年から2011年までの5年間は連続して10位だったが、2012年は12位となって、惜しくもベスト10から外れた。しかし、通算では10位となった。

1.1.4.通算順位11位以下について

 通算順位11位以下の大学を、以下の略述する。

 ①通算11位と12位を僅差で争ったのは、「法政大学」と、「大阪大学」。それに次ぐ、13位は、「関西大学」、少し遅れて14位に「神戸大学」、と続いている。ここまでの4校は、6年間の合計役員数で2千人台となっている。
 通算15位と16位は、6年間の合計役員数で1,700人台の「九州大学」と「東北大学」が僅差で続いている。そして、17位と18位は、6年間の合計役員数で1,600人台の僅差で、「名古屋大学」と「立命館大学」と続いている。
 通算19位から22位までは、6年間の合計役員数で100人以上の差がついて、「立教大学」、「青山学院大学」、「北海道大学」、「東海大学」の順となっている。ここまでの22校は、6年間の合計役員数が1千人を上回っている。
 通算23位から27位までの5校は、2007年から2012年までの6年間すべてでランクインを遂げている。通算順位で言うと、「専修大学」⇒「東京理科大学」⇒「上智大学」⇒「近畿大学」⇒「学習院大学」となっている。
 28位から31位までの4校は、2007年から2012年までの6年間のうち、3回だけランクインしている。通算順位で言うと、「横浜国立大学」⇒「大阪市立大学」⇒「神奈川大学」⇒「甲南大学」となっている。
 32位(最下位)の「東京工業大学」は、2012年に一回だけランクインした。

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1.2
大学グループ別役員輩出数推移:

 表1-1(2007年から2012年までに、役員輩出数ベスト30にランクインした大学の一覧表)にリストアップされた大学を下記8種類にグループ分けして、その推移を分析してみよう。

 (1)国公立:
  (1-1)旧七帝大グループ: 北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学
  (1-2)旧三商大グループ: 一橋大、神戸大、大阪市立大
  (1-3)その他国立グループ: 東京工業大学、横浜国立大学、
 (2)私立:
  (2-1)早慶グループ: 早稲田大学、慶応大学
  (2-2)MARCHグループ: 明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学
  (2-3)関関同立グループ: 関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学
  (2-4)その他関東の私立グループ: 学習院大学、上智大学、東海大学、専修大学、東京理科大学、日本大学、神奈川大学
  (2-5)その他関西の私立グループ: 近畿大学、甲南大学


 大学グループ別役員輩出数の推移を下の表1-2に示す。表1-2の占有率とは、役員輩出数がその合計値に占める割合の事である。
 表を見やすくするために、合計欄は背景を黄色にした。

表1-2  大学グループ別役員輩出数の状況
大学名 役員輩出数 占 有 率
2007 2008 2009 2010 2011 2012 合計 2007 2008 2009 2010 2011 2012 合計
旧七帝大 2,999 4,664 2,654 4,148 2,401 4,704 21,570 24.9% 26.4% 25.5% 26.9% 25.7% 29.3% 26.7%
早慶 3,116 4,448 2,728 3,981 2,430 4,048 20,751 25.8% 25.2% 26.2% 25.8% 26.0% 25.3% 25.7%
MARCH 1,991 3,010 1,746 2,695 1,552 2,490 13,484 16.5% 17.1% 16.8% 17.5% 16.6% 15.5% 16.7%
その他関東の私立 1,608 1,931 1,362 1,531 1,149 1,520 9,101 13.3% 10.9% 13.1% 9.9% 12.3% 9.5% 11.2%
関関同立 1,392 1,831 1,190 1,618 1,045 1,550 8,626 11.5% 10.4% 11.4% 10.5% 11.2% 9.7% 10.7%
旧三商大 666 1,253 585 1,125 536 1,171 5,336 5.52% 7.10% 5.63% 7.30% 5.74% 7.31% 6.60%
その他関西の私立 289 347 129 161 233 156 1,315 2.40% 1.97% 1.24% 1.04% 2.49% 0.97% 1.63%
その他国立 0 164 0 162 0 389 715 0.00% 0.93% 0.00% 1.05% 0.00% 2.43% 0.88%
合 計  12,061 17,648 10,394 15,421  9,346 16,028 80,898 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

 上の表1-2をグラフにして示したのが下の図1-2である。左側の図1-2-1は、輩出数の推移を、右側の図1-2-2は、占有率の推移を示す。

図1-2  大学グループ別役員輩出数の状況
図1-2-1  大学グループ別役員輩出数の推移 図1-2-2  大学グループ別占有率の推移

 ①グループ別でトップを争っているのは、「早慶グループ」と「旧七帝大グループ」。早慶グループはたった2校、旧七帝大グループは7校もあるが、その合計数では拮抗している。これは、大学別ベスト30のトップが慶大、2位が早大で、早慶グループがトップ2を独占しているためである。占有率も、それぞれが25%前後を占めており、合わせると過半数(50%)を超えている。ただ、2012年には、旧七帝大グループが、早慶グループをやや引き離している。これは、2012年には、東大と京大の役員輩出数が大きく伸びた結果を反映している
 グループ別第3位は、6年間を通じて「MARCHグループ」が占めている。占有率は、2007年から2011年までは16%強、2012年には16%弱、ということで、概ね横ばいで推移した。
 グループ別の第4位と第5位は「その他関東の私立グループ」と「関関同立グループ」が争っている。ただ、占有率をみると、「その他関東の私立グループ」は2007年の13%強から、そして、「関関同立グループ」は2007年の12%弱から、2012年の10%弱まで、両グループともに、上下動を繰り返しながら低下している、と言える。
 グループ別の第6位は、6年間を通じて「旧三商大グループ」である。占有率は、2007年から2012年まで、6%前後のほぼ横ばい状態で推移した。
 グループ別第7位と第8位は、「その他関西の私立グループ」と「その他国立グループ」の順位争いとなっている。ただし、「その他国立グループ」がランクインしたのは、2008年・2010年・2012年の3回のみなので、通算で言えば、「その他関西の私立グループ」が勝っている。


 私立に関して、関東と関西で比べると、関東の圧倒的優位がみてとれる。早慶は別格としても、「MARCHグループ」は「関関同立グループ」を大きく上回り、「その他」でも、「関東の私立」が「関西の私立」を大きく上回っている。

 国立、公立、私立に分けてみた場合はどうなのか、次項で分析してみよう。



1.3.国立・公立・私立別役員輩出数推移:

 次に、国立・公立・私立別役員輩出数を眺めてみよう。国立・公立・私立別役員輩出数の推移を下の表1-3に示す。表1-3の占有率とは、役員輩出数がその合計値に占める割合の事である。表を見やすくするために、合計欄は背景を黄色にした。

表1-3  国立・公立・私立別役員輩出数の状況
区分 役員輩出数 占 有 率
2007 2008 2009 2010 2011 2012 合計 2007 2008 2009 2010 2011 2012 合計
私立 8,396 11,567 7,155 9,986 6,409 9,764 53,277 69.61% 65.54% 68.84% 64.76% 68.57% 60.92% 65.86%
国立 3,665 5,916 3,239 5,273 2,937 6,096 27,126 30.39% 33.52% 31.16% 34.19% 31.43% 38.03% 33.53%
公立 165 162 168 495 0.00% 0.93% 0.00% 1.05% 0.00% 1.05% 0.61%
合計 12,061 17,648 10,394 15,421 9,346 16,028 80,898 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

 上の表1-3をグラフにして示したのが下の図1-3である。左側の図1-3-1は、輩出数の推移を、右側の図1-3-2は、占有率の推移を示す。

図1-3  国立・公立・私立別役員輩出数の状況
図1-3-1   国立・公立・私立別役員輩出数の推移 図1-3-2   国立・公立・私立別占有率の推移

 国立・私立別にみると、「私立」は、6年間を通じて「国立」の倍以上であり、圧倒的な差をつけている。
 ただ、両者の増減のトレンドを、占有率でみると、私立は、70%から61%まで、上下動を繰り返しながら、緩やかに減少しているのに対し、国立は、30%から38%まで、ジグザグ上に増加していることがわかる。つまり、国立が緩やかながら、役員輩出力を回復しているのである。
 公立は、大阪市立大だけが、2008年・2010年・2012年の3回、ランクインしただけなので、占有率で言っても1%そこそこである。

 ここまで、役員輩出数だけでみてきたが、学生数が多ければ多いほど、役員輩出数も増えるであろうから、公平を期すために、次項では学生数を分母とする指数で、役員輩出力を分析してみよう

2.役員輩出指数ランキングの推移

 次に、2007年から2012年までの年度毎、大学別役員輩出指数のランキングの推移をみてみよう。

 注1: 役員輩出指数は、役員輩出数を分子、学生数を分母とし、それを千倍した値とした。つまり、学生千人当たり在職中の役員が何人いるかを示す値である。
 注2: 各大学の学生数については、第3項で取り上げる。

2.1.役員輩出指数ランキング表(表2-1)

 2007年から2012年各大学別の役員輩出数ベスト30に基づき算出した役員輩出指数ランキング表を下の表2-1に示す。2007年から2012年までの6年間の役員輩出数ベスト30にランクされた大学は、のべ32大学となったので、役員輩出指数ランキング表もその32大学が対象となっている(前述の四つの大学院は除かれている)。
 なお、表2-1の通算順位とは、6年間の平均値に基づく順位である。また、表2-1の空白欄は、その年はベスト30から外れたために「役員輩出数」と「順位」が不明であることを示す。表を見やすくするために、「平均」欄は、黄色に、そして、11位から20位までは薄い青色にした。
 
表2-1からわかるように、ここでは一橋大学の役員輩出指数が、他大学を圧倒している

 注1: 6年間連続してランクインしなかった28位以下の7校については、ランクイン回数⇒役員輩出数の多い順に順番をつけた。
 注2: 表2-1の右端の列には、表1-1で示した「役員輩出数の通算順位」を表示した。

表2-1  役員輩出指数ランキング
通算
順位
役員輩出指数 占有率 役員輩出指数順位 役員
輩出数
通算順位
区分 大学名 2007 2008 2009 2010 2011 2012 平均 2007 2008 2009 2010 2011 2012 平均 2007 2008 2009 2010 2011 2012
1 国立 一橋大学 65.3 107.0 58.2 87.5 48.4 89.9 76.0 12.60% 13.75% 13.43% 13.27% 12.50% 12.92% 12.19% 1 1 1 1 1 1 8
2 私立 慶応義塾大学 53.2 71.5 44.8 63.5 39.1 64.4 56.1 10.25% 9.19% 10.33% 9.63% 10.11% 9.25% 8.99% 2 2 2 3 2 3 1
3 国立 東京大学 44.8 70.0 39.9 67.8 33.7 67.3 54.0 8.63% 9.00% 9.20% 10.28% 8.72% 9.67% 8.65% 3 3 3 2 3 2 3
4 国立 京都大学 26.3 45.5 24.2 38.6 22.2 45.5 33.8 5.08% 5.85% 5.59% 5.85% 5.75% 6.55% 5.43% 4 4 4 4 4 4 5
5 私立 早稲田大学 26.0 39.2 23.5 34.5 20.8 34.8 29.8 5.01% 5.04% 5.43% 5.23% 5.36% 5.01% 4.78% 5 6 5 6 5 6 2
6 私立 中央大学 23.5 41.7 20.2 37.4 18.1 35.3 29.4 4.54% 5.36% 4.66% 5.67% 4.69% 5.08% 4.71% 6 5 6 5 6 5 4
7 国立 神戸大学 15.7 26.4 14.4 23.7 13.4 25.7 19.9 3.03% 3.40% 3.32% 3.59% 3.46% 3.69% 3.19% 12 7 7 7 7 7 14
8 私立 明治大学 17.5 24.8 14.4 21.4 12.7 20.7 18.6 3.37% 3.18% 3.32% 3.25% 3.27% 2.98% 2.97% 9 8 8 8 8 10 7
9 国立 名古屋大学 15.9 22.8 13.7 18.2 12.4 21.1 17.3 3.07% 2.93% 3.16% 2.76% 3.19% 3.03% 2.78% 10 10 11 13 9 9 17
10 私立 関西学院大学 18.3 24.1 14.2 19.6 11.4 16.8 17.2 3.53% 3.10% 3.27% 2.98% 2.94% 2.42% 2.76% 7 9 9 9 14 17 10
11 私立 同志社大学 18.1 22.5 13.8 18.4 11.5 17.4 16.9 3.49% 2.89% 3.18% 2.79% 2.96% 2.50% 2.70% 8 11 10 12 12 16 9
12 国立 東北大学 15.2 21.5 12.5 18.9 11.5 19.9 16.6 2.92% 2.76% 2.89% 2.87% 2.97% 2.87% 2.66% 13 13 13 10 11 11 16
13 私立 学習院大学 15.7 21.6 13.7 17.5 11.8 16.1 16.0 3.03% 2.78% 3.15% 2.65% 3.04% 2.31% 2.57% 11 12 12 14 10 18 27
14 国立 九州大学 14.2 20.9 12.2 17.4 10.2 19.3 15.7 2.73% 2.69% 2.82% 2.64% 2.63% 2.77% 2.51% 16 14 14 15 16 14 15
15 国立 大阪大学 14.6 16.2 11.2 15.5 10.8 21.4 15.0 2.82% 2.08% 2.58% 2.35% 2.78% 3.08% 2.40% 14 20 15 17 15 8 12
16 私立 上智大学 13.3 16.3 9.8 12.8 9.6 14.7 12.8 2.57% 2.10% 2.26% 1.94% 2.48% 2.11% 2.04% 18 19 20 21 17 19 25
17 私立 立教大学 13.6 16.7 10.8 13.4 9.0 11.9 12.5 2.62% 2.15% 2.49% 2.02% 2.32% 1.70% 2.00% 17 18 16 19 18 23 19
18 国立 北海道大学 12.4 14.2 10.0 13.7 8.6 14.3 12.2 2.40% 1.82% 2.30% 2.07% 2.23% 2.05% 1.96% 19 24 18 18 21 20 21
19 私立 法政大学 11.1 15.2 10.0 13.1 8.8 11.8 11.7 2.14% 1.95% 2.30% 1.98% 2.28% 1.70% 1.87% 21 21 19 20 19 24 11
20 私立 青山学院大学 11.1 14.4 10.4 12.5 8.6 12.0 11.5 2.14% 1.85% 2.39% 1.89% 2.23% 1.73% 1.84% 20 23 17 23 20 22 20
21 私立 関西大学 10.9 14.4 9.7 12.7 8.2 12.3 11.4 2.10% 1.85% 2.24% 1.92% 2.11% 1.77% 1.82% 22 22 21 22 22 21 13
22 私立 日本大学 8.5 11.1 7.8 9.5 7.0 9.2 8.8 1.64% 1.43% 1.80% 1.43% 1.81% 1.32% 1.42% 23 25 22 24 23 26 6
23 私立 専修大学 6.9 9.4 6.7 8.4 6.5 8.1 7.7 1.34% 1.21% 1.55% 1.28% 1.69% 1.17% 1.24% 27 27 23 26 24 27 23
24 私立 東京理科大学 7.6 8.1 6.6 7.5 6.4 9.2 7.6 1.46% 1.04% 1.51% 1.14% 1.66% 1.33% 1.21% 25 29 24 27 25 25 24
25 私立 立命館大学 7.1 9.7 6.4 8.5 5.6 7.6 7.5 1.37% 1.24% 1.47% 1.29% 1.46% 1.09% 1.20% 26 26 26 25 26 28 18
26 私立 東海大学 4.0 4.7 4.1 6.8 5.5 6.2 5.0 0.77% 0.61% 0.94% 1.03% 1.42% 0.89% 0.80% 29 31 27 28 27 29 22
27 私立 近畿大学 4.9 5.8 4.1 5.0 3.8 4.9 4.7 0.94% 0.74% 0.94% 0.76% 0.99% 0.70% 0.76% 28 30 28 29 28 30 26
28 公立 大阪市立大学 18.2 18.5 19.0 18.6 0.00% 2.34% 0.00% 2.80% 0.00% 2.74% 2.98% 15 11 15 29
29 国立 横浜国立大学 16.8 17.1 19.5 17.8 0.00% 2.17% 0.00% 2.59% 0.00% 2.80% 2.85% 17 16 12 28
30 私立 甲南大学 14.3 17.8 11.5 14.5 2.77% 2.29% 0.00% 0.00% 2.96% 0.00% 2.33% 15 16 13 31
31 私立 神奈川大学 8.4 9.4 6.4 8.1 1.62% 1.20% 1.48% 0.00% 0.00% 0.00% 1.29% 24 28 25 30
32 国立 東京工業大学 19.4 19.4 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 2.79% 3.11% 13 32
合 計  518.4 778.1 433.6 659.5 386.9 695.7 623.9 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

 ランキング表について、以下、その概要を眺めてみよう。

2.1.1.役員輩出指数トップ3(図2-1-1)

 最初に、役員輩出指数トップ3を概観してみよう。トップ3は、一橋大、慶大、東大の3校で、2007年から2012年までの6年間、この3校が占めた。下の図2-1-1に役員輩出指数トップ3の状況を示す。左側の図2-1-1-1は、輩出指数の推移を、右側の図2-1-1-2は、輩出指数占有率の推移を示す。

図2-1-1  役員輩出指数通算トップ3の状況
図2-1-1-1  役員輩出指数の推移 図2-1-1-2  役員輩出指数占有率の推移

 ①役員輩出指数通算順位トップは、役員輩出数の通算順位では8位だった「一橋大学」で、2007年から2012年まで、6年連続のトップであり、占有率も13%前後で横ばい状態で推移しており、ダントツの強さである。第3項で概説するが、一橋大学は、表1-1、2-1にランクされた32校の中で、最も学生数の少ない大学である。このために、輩出数では8位でも、輩出指数では、ダントツのトップを維持しているわけである。
 役員輩出指数通算順位2位と3位は、「慶応大学」と「東京大学」が激しい順位争いを演じている。役員輩出数では慶大は6年連続でトップ、東大は6年連続で3位だったが、役員輩出指数では、2位になったり、3位になったりで争った。占有率でみると、9%弱から10%強の間での小幅な変動となった。
 トップ3の推移をみると、輩出指数では、2007年を起点に3校一斉にジグザグ状で変動している。しかし、占有率でみると、多少の上下動はあるが、3校ともに概ね横ばい状態である、と言える。

2.1.2.通算順位4・5・6位の推移(図2-1-2)

 次に、役員輩出指数通算順位4・5・6位の状況を眺めてみよう。2007年から2012年までの6年間、4位は京都大学が独占し、そして、5位と6位は早稲田大学と中央大学が隔年で交代している。下の図2-1-2に役員輩出指数4・5・6位の状況を示す。左側の図2-1-2-1は、輩出指数の推移を、右側の図2-1-2-2は、輩出指数占有率の推移を示す。

図2-1-2  役員輩出指数通算4・5・6位の状況
図2-1-2-1  役員輩出指数の推移 図2-1-2-2  役員輩出指数占有率の推移

 ①役員輩出指数通算順位4位は、役員輩出数通算順位で5位だった「京都大学」。2007年から2012年まで、6年連続して4位のままだった。役員輩出数は、ジグザグ状に推移したが、占有率は、2007年の5%強から2012年の6.5%まで、若干の上下動はあるものの増大した。
 通算5位は、役員輩出数では通算2位だった「早稲田大学」。そして、通算6位は、役員輩出数では通算4位だった中央大学。この両校は、2007年から2012年まで、5位と6位を交互に繰り返した。結果、通算では、僅差で、早大が5位、中央大が6位となった。


2.1.3.通算順位7~10位の推移(図2-1-3)

 さらに、役員輩出指数通算順位7~10位の状況を眺めてみよう。通算で7~10位に入ったのは、神戸大、明大、名古屋大、関西学院大の4校。このうち、明大だけは6年間を通じて7~10位に留まったが、他の3校は、ベスト10から外れた時もあった。下の図2-1-3に役員輩出指数通算7~10位の状況を示す。左側の図2-1-3-1は、輩出指数の推移を、右側の図2-1-3-2は、輩出指数占有率の推移を示す。 

図2-1-3  役員輩出指数通算7~10位の状況
図2-1-3-1  役員輩出指数の推移 図2-1-3-2  役員輩出指数占有率の推移

 ①役員輩出指数通算7位は、役員輩出数では14位だった「神戸大学」。2007年こそ、12位と低迷したが、2008年以降2012年まで7位の座を確保し、通算でも7位となった。占有率は、2007年の3%強から2012年の3.7%まで、ジグザク状ながらわずかに上昇した。
 役員輩出指数通算8位は、「明治大学」、役員輩出数では7位だった。2007年は9位、2008年から2011年は8位、2012年には10位となって、通算では8位にランクされた。占有率は、2007年の3.4%から2012年の3.0%まで、神戸大とは逆に、ジグザグ状に下降していった。
 役員輩出指数通算9位は、役員輩出数では通算17位だった「名古屋大学」。名古屋大学の学生数は、6年間の平均値で15,854人であり、旧七帝大の中では最小である。この結果、役員輩出数では17位だったが、輩出指数では9位に浮上した。(旧七帝大の中では、東大・京大に続いて3位となった)。
 通算10位は「関西学院大学」、役員輩出数でも通算10位だった。2007年は7位、2008年から2010年は9位だったが、2011年には14位、2012年には17位、となって、順位を大幅に下げてしまった。しかし、通算では10位となりベスト10内に留まった。占有率でみると、2007年の3.5%から2012年の2.4%まで、若干のジグザグはあるものの、減少の一途となった。
 通算11位以下の大学で、各年度ごとにベスト10にランクインしたのは下記の通りである。
  ⅰ)2007年: 同志社大学が8位でランクインした。同志社大は、2008年は11位、2009年は10位、2010年・2011年は12位だったが、2012年は16位まで下がり、結果として、役員輩出指数の通算では、通算10位の関西学院大とは僅差で11位となった。なお、同志社大は、役員輩出数では通算9位で、ベスト10に入っていた。
  ⅱ)2008年: 該当大学は無い。つまり、2008年のベスト10は、通算順位ベスト10と同じメンバーだった。
  ⅲ)2009年: 2007年の項目で記載した通り、同志社大が10位にランクインした。
  ⅳ)2010年: 通算12位の東北大学が10位でランクインした。東北大は、2007年から2009年は13位、2011年と2012年は11位で、通算11位の同志社大とは僅差で12位となった。なお、東北大は、役員輩出数では、通算16位だった。
  ⅴ)2011年: 学習院大学が10位でランクインした。学習院大は、2007年は11位、2008年と2009年は12位、2010年は14位、そして、2012年は18位だった。その結果、通算では13位だった。なお、学習院大は、役員輩出数では、通算27位だった。学生数は6年間平均で8,599人、32校中31位だった。
  ⅵ)2012年: 8位で大阪大学がベスト10にランクインした。大阪大学は、2007年は14位、2008年から2011年までは15位から20位の間だったが、2012年にはいきない8位に浮上した。結果として、通算では15位となった。なお、大阪大学は、役員輩出数では、通算12位だった。

2.1.4.通算順位11位以下について

 通算順位11位以下の大学を、以下の略述する。

 ①通算11位・12位・13位を僅差で争ったのは、前述の「同志社大学」、「東北大学」、「学習院大学」の3校で、平均指数は16台である。
 通算14位は「九州大学」、役員輩出数では15位だった。そして、通算15位は前述の「大阪大学である。
 通算16位から18位までは、役員輩出指数12台の、「上智大学」、「立教大学」、「北海道大学」の3校がランクされた。
 通算で19位から21位までは、役員輩出指数が11台の、「法政大学」、「青山学院大学」、「関西大学」の3校がランクされた。
 通算で22位から27位までは、6年間連続してベスト30にランクインしたが、役員輩出指数では一桁台だった、以下の6校である:「日本大学」、「専修大学」、「東京理科大学」、「立命館大学」、「東海大学」、「近畿大学」。
 28位から32位までの5校は以下の通り。
  ⅰ)28位と29位は、2008年・2010年・2012年の3回ランクインした「大阪市立大学」と「横浜国立大学」。
  ⅱ)30位は、2007年・2008年・2011年の3回ランクインした「甲南大学」。
  ⅲ)31位は、2007年~2009年までの3回ランクインした「神奈川大学」。
  ⅳ)32位は、2012年に一回だけランクインした「東京工業大学」。

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2.2
大学グループ別役員輩出指数推移:

 表2-1(2007年から2012年までに、役員輩出指数ベスト30にランクインした大学の一覧表)にリストアップされた大学を下記8種類にグループ分けして、その役員輩出数の推移を分析してみよう。学生数を分母とした指数では、輩出数とは違った結果が得られた。

 (1)国公立:
  (1-1)旧七帝大グループ: 北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学
  (1-2)旧三商大グループ: 一橋大、神戸大、大阪市立大
  (1-3)その他国立グループ: 東京工業大学、横浜国立大学、
 (2)私立:
  (2-1)早慶グループ: 早稲田大学、慶応大学
  (2-2)MARCHグループ: 明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学
  (2-3)関関同立グループ: 関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学
  (2-4)その他関東の私立グループ: 学習院大学、上智大学、東海大学、専修大学、東京理科大学、日本大学、神奈川大学
  (2-5)その他関西の私立グループ: 近畿大学、甲南大学


 大学グループ別役員輩出指数の推移を下の表2-2に示す。大学グループ別役員輩出指数とは、大学グループ別の合計学生数を分母、そして、大学グループ別の合計役員輩出数の千倍を分子として算出した割合である。つまり、各大学グループ毎に、そのグループに属する学生千人に対して何人の役員が輩出されたかを示している。また、表2-2の占有率とは、役員輩出指数がその合計値に占める割合の事である。
 表を見やすくするために、平均欄は背景を黄色にした。

表2-2  大学グループ別役員輩出指数の状況
グループ名 役員輩出指数 占有率
2007 2008 2009 2010 2011 2012 平均 2007 2008 2009 2010 2011 2012 平均
早慶 36.1 51.7 31.8 45.8 27.9 46.1 39.9 29.6% 27.1% 30.8% 27.6% 29.6% 25.7% 28.0%
旧三商大 20.6 39.2 18.6 35.2 16.9 36.8 27.9 16.9% 20.5% 17.9% 21.2% 17.9% 20.6% 19.5%
旧七帝大 22.2 32.9 19.0 29.5 17.0 32.6 25.6 18.1% 17.2% 18.3% 17.8% 18.0% 18.2% 17.9%
MARCH 15.7 23.5 13.5 20.3 11.8 19.1 17.3 12.9% 12.3% 13.0% 12.3% 12.5% 10.6% 12.1%
関関同立 12.7 16.6 10.4 14.0 8.8 13.0 12.5 10.4% 8.7% 10.1% 8.4% 9.4% 7.3% 8.8%
その他関東の私立 7.8 9.8 7.0 8.3 6.3 8.3 7.9 6.3% 5.1% 6.7% 5.0% 6.7% 4.6% 5.6%
その他関西の私立 7.1 8.5 3.2 3.9 5.6 3.7 5.3 5.8% 4.4% 3.1% 2.3% 5.9% 2.1% 3.7%
その他国立 8.8 8.8 19.4 6.2 4.6% 5.3% 10.9% 4.3%
指数合計 122.1 190.9 103.4 165.8 94.2 179.1 142.6 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

 表2-2の「その他国立」欄で、空白になっているのは、その年にベスト30にランクインできなかったからである。
 上の表2-2をグラフにして示したのが下の図2-2である。左側の図2-2-1は、輩出指数の推移を、右側の図2-2-2は、占有率の推移を示す。

図2-2  大学グループ別役員輩出指数の状況
図2-2-1  大学グループ別役員輩出指数の推移 図2-2-2  大学グループ別占有率の推移

 ①役員輩出指数のグループ別トップは、早慶グループ」。「役員輩出数では「旧七帝大グループ」とトップ争いを演じていたが、役員輩出指数では、ダントツのトップだった。これは、学生数が、早慶二校の合計学生数が、旧七帝大グループ七校の合計学生数の6割強と、少ないためである。6年間の平均値でみると、早慶グループは、学生数千人に対して役員輩出数は39.9人である。これに対し、旧七帝大グループは、学生数千人に対して役員輩出数は25.6人となっている。
 グループ別の第2位と第3位は、「旧三商大グループ」と旧七帝大グループ」の争いである。旧三商大グループは、役員輩出数では第6位だったが、合計学生数が旧七帝大グループ七校の合計学生数の4分の1弱と、少ないために、輩出指数では第2位・3位争いにに躍り出た。そして、旧三商大グループは、2008年・2010年・2012年の3年間は、旧七帝大グループを大きく引き離している。
 グループ別の第4位は、2007年から2011年まではMARCHグループ」だった。2012年には、「その他国立グループ」に僅差で抜かれて5位となったが、平均値では、4位となった。「MARCHグループ」は、役員輩出数では常に3位だったが、グループ5校の合計学生数も、グループ別では3位であり、結果、指数の平均値では4位だった。
 グループ別第5位は、、2007年から2011年までは関関同立グループ」。2012年には「その他国立グループ」が4位に躍進したので、6位となったが、平均では5位となった
 グループ別第6位・7位・8位は、2012年を除いて、「その他関東の私立グループ」、「その他国立グループ」と「その他関西の私立グループ」の争いだった。「その他国立グループ」は、2007年・2009年・2011年にはランクインできず最下位だったが、ランクインできた2008年・2010年・2012年には、順位争いに加わった。とくに、2012年には2校(横国大と東工大)がランクインしたおかげで、いきなり4位に浮上した
 私立に関して、関東と関西で比べると、役員輩出指数でも、関東の圧倒的優位がみてとれる。「早慶グループ」は別格としても、「MARCHグループ」は「関関同立グループ」を上回っているし、「その他関東の私立グループ」は「その他関西の私立グループ」を上回っている。

 国立と私立に分けてみた場合はどうなのか、次項で分析してみよう。

2.3.国立・公立・私立別役員輩出指推移:

 次に、国立・公立・私立別役員輩出指数を眺めてみよう。国立・公立・私立別役員輩出指数の推移を下の表2-3に示す。表2-3の占有率とは、役員輩出指数がその合計値に占める割合の事である。表を見やすくするために、合計欄は背景を黄色にした。

表2-2  国立・公立・私立別役員輩出指数の状況
グループ名 役員輩出指数 占 有 率
2007 2008 2009 2010 2011 2012 平均 2007 2008 2009 2010 2011 2012 平均
国 立 18.4 29.0 16.1 26.0 14.3 29.4 22.2 54.7% 42.3% 55.0% 41.3% 54.6% 44.2% 46.4%
私 立 15.2 21.3 13.1 18.5 11.9 18.0 16.3 45.3% 31.1% 44.9% 29.4% 45.4% 27.1% 34.1%
公 立 18.2 18.5 19.0 9.3 26.6% 29.4% 28.7% 19.4%
合 計 33.67 68.57 29.21 62.98 26.14 66.45 47.87 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

 表2-2の「公立」欄で、空白になっているのは、その年にベスト30にランクインできなかったからである。
 上の表2-3をグラフにして示したのが下の図2-3である。左側の図2-3-1は、輩出数の推移を、右側の図2-3-2は、占有率の推移を示す。

図2-3  国立・公立・私立別役員輩出指数の状況
図2-3-1  国立・公立・私立別役員輩出指数の推移 図2-3-2   国立・公立・私立別占有率の推移

 国立・私立別にみると、2007年から2012年まで、常に「国立」が「私立」を上回った。そして、「公立」がランクインできなかった2007年と2009年、2011年には、「国立」の占有率が50%を上回った。
 「私立」は、「公立」がランクインした2008年・2010年・2012年のうち、2008年は「公立」を上回ったが、2010年と2012年には「公立」にわずかに及ばなかった
 「公立」は、大阪市立大だけが、2008年・2010年・2012年の3回、ランクインしただけだった。




3.学生数ランキングの推移

 ここで、役員輩出指数ランキングの分母となった学生数について、2007年から2012年までの年度毎、大学別ランキングの推移をみてみよう。学生数は、参考文献7~12に記載されている「大学四季報」からとった。

3.1.学生数ランキング表(表3-1)

 2007年から2012年各大学別の役員輩出数ベスト30に基づく学生数ランキング表を下の表3-1に示す。2007年から2012年までの6年間の役員輩出数ベスト30にランクされた大学は、のべ32大学となった(前述の四つの大学院は除く)。
 なお、表3-1の通算順位とは、6年間の平均値に基づく順位である。表を見やすくするために、「平均」欄は、黄色に、そして、11位から20位までは薄い青色にした。
 
表3-1からわかるように、学生数のトップは「日本大学」、第2位は「早稲田大学」である。

表3-1 学生数ランキング
通算
順位
大学名 区分 学 生 数 占 有 率 学生数順位
2007 2008 2009 2010 2011 2012 平均 2007 2008 2009 2010 2011 2012 平均 2007 2008 2009 2010 2011 2012
1 日本大学 私立 79,475 72,426 71,746 73,607 72,117 72,127 73,583 10.47% 9.59% 9.50% 9.79% 9.56% 9.52% 9.74% 1 1 1 1 1 1
2 早稲田大学 私立 54,083 52,935 52,408 53,071 53,343 54,336 53,363 7.13% 7.01% 6.94% 7.06% 7.07% 7.17% 7.06% 2 2 2 2 2 2
3 東海大学 私立 49,153 44,785 43,224 29,158 29,684 29,745 37,625 6.48% 5.93% 5.72% 3.88% 3.93% 3.93% 4.98% 3 3 3 9 9 8
4 立命館大学 私立 35,612 35,340 36,539 36,576 36,485 35,714 36,044 4.69% 4.68% 4.84% 4.87% 4.83% 4.71% 4.77% 4 4 4 3 3 3
5 慶応義塾大学 私立 32,191 33,170 33,352 33,827 33,825 33,481 33,308 4.24% 4.39% 4.42% 4.50% 4.48% 4.42% 4.41% 5 5 5 4 4 4
6 明治大学 私立 31,074 31,219 31,733 32,715 32,945 32,583 32,045 4.10% 4.13% 4.20% 4.35% 4.37% 4.30% 4.24% 7 7 6 5 5 5
7 近畿大学 私立 31,533 31,730 31,643 32,242 32,079 32,008 31,873 4.16% 4.20% 4.19% 4.29% 4.25% 4.22% 4.22% 6 6 7 6 6 6
8 法政大学 私立 29,789 29,416 29,439 30,488 29,889 29,642 29,777 3.93% 3.89% 3.90% 4.06% 3.96% 3.91% 3.94% 8 8 9 7 8 9
9 関西大学 私立 29,293 29,319 29,540 30,178 30,147 30,127 29,767 3.86% 3.88% 3.91% 4.02% 3.99% 3.98% 3.94% 9 9 8 8 7 7
10 中央大学 私立 27,865 28,439 28,335 28,547 28,158 27,648 28,165 3.67% 3.77% 3.75% 3.80% 3.73% 3.65% 3.73% 10 10 10 10 11 11
11 同志社大学 私立 25,533 26,049 26,868 27,609 28,428 28,642 27,188 3.37% 3.45% 3.56% 3.67% 3.77% 3.78% 3.60% 12 12 11 11 10 10
12 東京大学 国立 25,944 27,817 25,702 25,658 28,022 27,642 26,798 3.42% 3.68% 3.40% 3.41% 3.71% 3.65% 3.55% 11 11 12 12 12 12
13 大阪大学 国立 19,799 24,241 23,793 23,789 23,702 23,558 23,147 2.61% 3.21% 3.15% 3.17% 3.14% 3.11% 3.06% 17 13 13 13 13 14
14 京都大学 国立 21,709 21,623 22,246 22,559 21,233 22,576 21,991 2.86% 2.86% 2.95% 3.00% 2.81% 2.98% 2.91% 13 14 14 14 15 15
15 関西学院大学 私立 19,599 19,895 21,118 21,182 23,494 24,452 21,623 2.58% 2.63% 2.80% 2.82% 3.11% 3.23% 2.86% 18 18 15 15 14 13
16 東京理科大学 国立 20,323 20,762 20,435 20,755 20,672 20,243 20,532 2.68% 2.75% 2.71% 2.76% 2.74% 2.67% 2.72% 14 15 17 17 17 18
17 専修大学 私立 20,157 20,637 20,666 20,858 19,779 20,617 20,452 2.66% 2.73% 2.74% 2.78% 2.62% 2.72% 2.71% 15 16 16 16 19 17
18 青山学院大学 私立 19,938 19,924 19,996 20,357 20,046 19,776 20,006 2.63% 2.64% 2.65% 2.71% 2.66% 2.61% 2.65% 16 17 18 19 18 19
19 立教大学 私立 17,756 18,934 19,991 20,444 20,877 20,910 19,819 2.34% 2.51% 2.65% 2.72% 2.77% 2.76% 2.62% 20 19 19 18 16 16
20 神奈川大学 私立 17,950 18,286 18,707 18,944 18,693 18,912 18,582 2.37% 2.42% 2.48% 2.52% 2.48% 2.50% 2.46% 19 20 20 20 21 21
21 九州大学 国立 17,717 17,478 18,588 18,765 18,967 18,925 18,407 2.34% 2.31% 2.46% 2.50% 2.51% 2.50% 2.44% 21 22 21 21 20 20
22 北海道大学 国立 17,224 17,867 17,028 16,834 16,700 17,718 17,229 2.27% 2.37% 2.25% 2.24% 2.21% 2.34% 2.28% 22 21 22 23 24 23
23 東北大学 国立 16,953 16,951 16,898 17,035 16,981 18,003 17,137 2.23% 2.24% 2.24% 2.27% 2.25% 2.38% 2.27% 24 23 23 22 22 22
24 神戸大学 国立 17,183 16,942 16,727 16,746 16,730 16,558 16,814 2.26% 2.24% 2.21% 2.23% 2.22% 2.19% 2.23% 23 24 24 24 23 24
25 名古屋大学 国立 15,999 15,682 15,689 15,854 15,948 15,895 15,845 2.11% 2.08% 2.08% 2.11% 2.11% 2.10% 2.10% 25 25 25 25 25 25
26 上智大学 私立 12,001 12,080 11,929 11,963 11,986 12,075 12,006 1.58% 1.60% 1.58% 1.59% 1.59% 1.59% 1.59% 26 26 26 26 26 26
27 横浜国立大学 国立 9,892 9,735 9,598 9,472 10,183 10,112 9,832 1.30% 1.29% 1.27% 1.26% 1.35% 1.33% 1.30% 28 27 27 27 27 27
28 東京工業大学 国立 10,036 8,967 8,832 8,959 10,108 9,903 9,468 1.32% 1.19% 1.17% 1.19% 1.34% 1.31% 1.25% 27 30 30 29 28 28
29 甲南大学 私立 9,416 9,217 9,226 9,442 9,593 9,734 9,438 1.24% 1.22% 1.22% 1.26% 1.27% 1.28% 1.25% 29 28 28 28 29 29
30 大阪市立大学 公立 9,100 9,043 8,898 8,758 8,604 8,820 8,871 1.20% 1.20% 1.18% 1.17% 1.14% 1.16% 1.17% 30 29 29 30 31 31
31 学習院大学 私立 8,393 8,367 8,487 8,652 8,849 8,844 8,599 1.11% 1.11% 1.12% 1.15% 1.17% 1.17% 1.14% 31 31 31 31 30 30
32 一橋大学 国立 6,063 5,982 5,907 6,465 6,450 6,431 6,216 0.80% 0.79% 0.78% 0.86% 0.85% 0.85% 0.82% 32 32 32 32 32 32
合 計  758,753 755,258 755,288 751,509 754,717 757,757 755,547 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

 ランキング表について、以下、その概要を眺めてみよう。

3.1.1.平均学生数が3万人を超える7大学(トップから7位まで)

 最初に、6年間の平均学生数が3万人を超える7大学を取り上げる。

 ①平均学生数順位トップは、日本大学で、唯一7万人を超える7万3,583人。2007年から2012年まで6年間連続して7万人台で、トップであり続けた。
 平均学生数順位2位は、早稲田大学で、5万3,363人。2007年から2012年まで6年間連続して5万人台で、ずっと2位だった。
 通算3位は、東海大学、2007年から2009年までは4万人台で3位だったが、2010年以降は2万人台に急減して、9位となった。2012年は8位だったが、通算では3位である。
 通算4位は、立命館大学、2007年から2012年まで3万5千から6千人台で推移し、平均学生数は3万6,044人となった。
 通算5位は、慶応大学、2007年の万32,191人から2010年の3万3,827人まで増えた後、若干下降気味に推移した。
 通算6位は、明治大学、2007年の万31,074人から2011年の3万2,945人まで増えた後、若干下降気味に推移した。
 通算7位は、近畿大学、3万2千人前後でほぼ横ばい気味に推移した。

3.1.2.平均学生数が2万人台の11大学(8位から18位まで)

 次に、6年間の平均学生数が2万人台の11大学を取り上げる。

 ①僅差で通算8位と9位を3万人前後で争ったのが、法政大学関西大学。2011年・2012年と連続して関西大学が法政を上回ったが、6年間の平均学生数では、10人差で法政が上回った。
 通算10位・11位・12位は、中央大学同志社大学東京大学が、学生数2万5千~2万8千人台で争った。6年間の平均では、結局、中央、同志社、東大の順序となった。
 通算13位から18位までは、大阪大学京都大学関西学院大学東京理科大学専修大学青山学院大学の順となっている。このうち、18位の青山学院大学の学生数が2万人を超えたのは、2010年・2011年の2回だけだが、6年間の平均学生数ではぎりぎりで2万人を超えた。

3.1.3.平均学生数が1万人台の8大学(19位から26位まで)

 三番目に、6年間の平均学生数が1万人台の8大学を取り上げる。


 ①通算19位は、平均が1万9千人台の立教大学。2010年以降2万人をややオーバーしたが、平均では2万人を少し割り込む1万9,819人となった。
 通算20位・21位は、平均が1万8千人台の神奈川大学九州大学。そして、平均が1万7千人台の北海道大学東北大学が僅差で22位と23位を争っている。 通算24位は神戸大学、25位は名古屋大学、そして、26位は上智大学と続いている。
 なお通算25位の名古屋大学と、通算26位の上智大学は、6年間を通じてこの順位を保ち続けた。

3.1.4.平均学生数が1万人未満の6大学(27位から32位まで)て

 最後に、6年間の平均学生数が1万人未満の8大学を取り上げる。

 ①通算27位の横浜国立大学と、通算28位の東京工業大学は、年度によっては1万人を超えたこともあるが、平均では1万人に届かず、9千人台に留まった。
 通算29位の甲南大学は、僅差で東工大に負けたが、6年間一貫して9千人台の学生数で推移した。
 通算30位の大阪市立大学と、、通算31位の学習院大学は、平均学生数が8千人台である。
 最下位)通算32位)は一橋大学。学生数は、常に他校よりは大きく離れて6千人台、そして、順位も、当然ながら、常に最下位(32位)だった。

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3.2
大学グループ別学生数推移(図3-2)

 表3-1(2007年から2012年までに、役員輩出指数ベスト30にランクインした大学の一覧表)にリストアップされた大学を下記8種類にグループ分けして、学生数の推移を分析してみよう。

 (1)国公立:
  (1-1)旧七帝大グループ: 北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学
  (1-2)旧三商大グループ: 一橋大、神戸大、大阪市立大
  (1-3)その他国立グループ: 東京工業大学、横浜国立大学、
 (2)私立:
  (2-1)早慶グループ: 早稲田大学、慶応大学
  (2-2)MARCHグループ: 明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学
  (2-3)関関同立グループ: 関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学
  (2-4)その他関東の私立グループ: 学習院大学、上智大学、東海大学、専修大学、東京理科大学、日本大学、神奈川大学
  (2-5)その他関西の私立グループ: 近畿大学、甲南大学


 大学グループ別学生数の推移を下の表3-2に示す。また、表3-2の占有率とは、その年の学生数がその合計値に占める割合の事である。
 表を見やすくするために、合計欄と平均欄は背景を黄色にした。

表3-2  大学グループ別学生数の状況
グループ名 学 生 数 占 有 率
2007 2008 2009 2010 2011 2012 合 計 2007 2008 2009 2010 2011 2012 平 均
その他関東私立 207,452 197,343 195,194 183,937 181,780 182,563 1,148,269 27.3% 26.1% 25.8% 24.5% 24.1% 24.1% 25.3%
旧七帝大 135,345 141,659 139,944 140,494 141,553 144,317 843,312 17.8% 18.8% 18.5% 18.7% 18.8% 19.0% 18.6%
MARCH 126,422 127,932 129,494 132,551 131,915 130,559 778,873 16.7% 16.9% 17.1% 17.6% 17.5% 17.2% 17.2%
関関同立 110,037 110,603 114,065 115,545 118,554 118,935 687,739 14.5% 14.6% 15.1% 15.4% 15.7% 15.7% 15.2%
早慶 86,274 86,105 85,760 86,898 87,168 87,817 520,022 11.4% 11.4% 11.4% 11.6% 11.5% 11.6% 11.5%
その他関西私立 40,949 40,947 40,869 41,684 41,672 41,742 247,863 5.4% 5.4% 5.4% 5.5% 5.5% 5.5% 5.5%
旧三商大 32,346 31,967 31,532 31,969 31,784 31,809 191,407 4.3% 4.2% 4.2% 4.3% 4.2% 4.2% 4.2%
その他国立 19,928 18,702 18,430 18,431 20,291 20,015 115,797 2.6% 2.5% 2.4% 2.5% 2.7% 2.6% 2.6%
合計 758,753 755,258 755,288 751,509 754,717 757,757 4,533,282 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

 
 上の表3-2をグラフにして示したのが下の図3-2である。左側の図3-2-1は、学生数の推移を、右側の図3-2-2は、占有率の推移を示す。
 表とグラフからわかるように、学生数は、年によってそれほど大きくは変動しない。

図3-2  大学グループ別学生数の状況
図3-2-1  大学グループ別学生数の推移 図3-2-2  大学グループ別占有率の推移


 ①学生数のトップは、校が含まれる「その他関東の私立グループ」。通算学生数トップの日大と、3位の東海大が含まれているので、グループとしてトップとなった。2007年は21万人に迫っていたが、2010年以降は18万人強ほどに減った。
 2位は、7大学が含まれている「旧七帝大グループ」。2007年の13万5千人台から2012年の14万4千人台まで、約9千人増加した。
 3位は、5大学が含まれる関東の「MARCHグループ」。6年間を通じて、ほぼ13万人前後で推移している。
 4位は、4大学が含まれる関西の「関関同立グループ」。2007年の11万人強から2012年の11万9千人弱まで9千人弱ほど増加した。
 5位は、たった2校しかない「早慶グループ」。6年間を通じて、ほぼ8万7千人前後で推移した
 6位以下は大きく引き離されている。6位は、2校からなる「その他関西の私立グループ」で4万人から4万1千人台で推移している。
 7位は、3校が含まれる旧三商大グループで、3万2千人前後で推移した
 最下位(8位)は、2校しかいないその他国立グループ。6年間を通して2万人前後で推移した。


 国立と私立に分けてみた場合はどうなのか、次項で分析してみよう。

3.3.国立・公立・私立別学生数推移(表3-3)

 最後に、国立・公立・私立別役員輩出指数を眺めてみよう。国立・公立・私立別役員輩出指数の推移を下の表3-3に示す。表3-3の占有率とは、学生数がその合計値に占める割合の事である。表を見やすくするために、合計欄は背景を黄色にした。

表3-3  国立・公立・私立別学生数の状況
区分 学 生 数 占 有 率
2007 2008 2009 2010 2011 2012 合 計 2007 2008 2009 2010 2011 2012 合計
私立 550,811 542,168 544,947 539,860 540,417 541,373 3,259,576 72.6% 71.8% 72.2% 71.8% 71.6% 71.4% 71.9%
国立 198,842 204,047 201,443 202,891 205,696 207,564 1,220,483 26.2% 27.0% 26.7% 27.0% 27.3% 27.4% 26.9%
公立 9,100 9,043 8,898 8,758 8,604 8,820 53,223 1.20% 1.20% 1.18% 1.17% 1.14% 1.16% 1.17%
合計 758,753 755,258 755,288 751,509 754,717 757,757 4,533,282 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

 上の表3-3をグラフにして示したのが下の図3-3である。左側の図3-3-1は、学生数の推移を、右側の図3-3-2は、占有率の推移を示す。
 表とグラフからわかるように、学生数は、年によってそれほど大きくは変動しない。

図3-3  国立・公立・私立別役員輩出指数の状況
図3-3-1  国立・公立・私立別学生数の推移 図3-3-2   国立・公立・私立別占有率の推移

 国立・私立別にみると、私立は55万人前後(占有率では72%前後)でほぼ横ばいで推移している。
 一方、国立は、20万人前後(占有率では27%前後)でほぼ横ばいで推移している。
 また、公立は。学生数では1万人弱、占有率では1%前後で推移している。

4.役員輩出力の総合ランキング

 ここまで役員輩出力について、様々な角度から分析してきた。そこで、それらを総合して、役員輩出力のランキングを作ってみよう。

4.1.今までのランキング表のまとめとランキング表に基づく順位づけ(表4-1)

 ここまで、大学の役員輩出力を、輩出数・輩出率・輩出指数の三つのポイントから比較分析してきた。

 注1: 役員輩出率とは、「就職人数」を分母、役員輩出数を分子として算出した。
 注2: 役員輩出指数とは、「学生数」を分母、役員輩出数の千倍を分子として算出した。

 その3回分のランキングを一括して下の表4-1にまとめて示す。ここに示したランキングは、通算でのランキングである。
 表4-1-1は、 このコラムでの分析結果をそのまま利用した。つまり、2007年から2012年までの役員輩出数ベスト30に一回でもランクインした事のある大学をまとめたものである。
 表4-1-2は、コラム「159.大学の出世力(5):役員輩出力(2)」でまとめた「2007年から2011年まで」の5年間の「役員輩出率ベスト15」に一回でもランクインした事のある大学をまとめたものである。
 表4-1-3は、今回のコラムで分析した「役員輩出数ベスト30」をベースに「役員輩出指数ベスト30」としてまとめたものである。
 役員輩出力のランキングを行ううえで、輩出数よりは、輩出率や輩出指数のほうがより重要と思えるので、表4-1-2と表4-1-3の順位に基づいて、新たな順位表を作成し、表4-1-4としてまとめて示す。なお、各表にランクされていない場合には、その順位は33位とした。表4-1-2ではのべ23校、表4-1-3ではのべ32校であるがこの二つの表を合わせると、のべ38校となった。

表4-1 役員輩出力ランキング比較
表4-1-1 輩出数ベスト30 表4-1-2 輩出率ベスト15 表4-1-3 輩出指数ベスト30 表4-1-4 役員輩出力総合ランキング
通算
順位
区分 大学名
1 私立 慶応義塾大学
2 私立 早稲田大学
3 国立 東京大学
4 私立 中央大学
5 国立 京都大学
6 私立 日本大学
7 私立 明治大学
8 国立 一橋大学
9 私立 同志社大学
10 私立 関西学院大学
11 私立 法政大学
12 国立 大阪大学
13 私立 関西大学
14 国立 神戸大学
15 国立 九州大学
16 国立 東北大学
17 国立 名古屋大学
18 私立 立命館大学
19 私立 立教大学
20 私立 青山学院大学
21 国立 北海道大学
22 私立 東海大学
23 私立 専修大学
24 私立 東京理科大学
25 私立 上智大学
26 私立 近畿大学
27 私立 学習院大学
28 国立 横浜国立大学
29 公立 大阪市立大学
30 私立 神奈川大学
31 私立 甲南大学
32 国立 東京工業大学
X
X
X
X
X
X
通算
順位
区分 大学名
1 国立 一橋大学
2 国立 京都大学
3 国立 東京大学
4 私立 慶応義塾大学
5 国立 名古屋大学
6 私立 早稲田大学
7 公立 大阪市立大学
8 私立 中央大学
9 国立 横浜国立大学
10 国立 九州大学
11 私立 明治大学
12 国立 神戸大学
13 国立 北海道大学
14 国立 金沢大学
15 国立 小樽商科大学
16 国立 東北大学
17 国立 名古屋工業大学
18 公立 横浜市立大学
19 私立 大阪経済大学
20 私立 同志社大学
21 私立 関西学院大学
22 私立 東京経済大学
23 私立 甲南大学
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
通算
順位
区分 大学名
1 国立 一橋大学
2 私立 慶応義塾大学
3 国立 東京大学
4 国立 京都大学
5 私立 早稲田大学
6 私立 中央大学
7 国立 神戸大学
8 私立 明治大学
9 国立 名古屋大学
10 私立 関西学院大学
11 私立 同志社大学
12 国立 東北大学
13 私立 学習院大学
14 国立 九州大学
15 国立 大阪大学
16 私立 上智大学
17 私立 立教大学
18 国立 北海道大学
19 私立 法政大学
20 私立 青山学院大学
21 私立 関西大学
22 私立 日本大学
23 私立 専修大学
24 私立 東京理科大学
25 私立 立命館大学
26 私立 東海大学
27 私立 近畿大学
28 公立 大阪市立大学
29 国立 横浜国立大学
30 私立 甲南大学
31 私立 神奈川大学
32 国立 東京工業大学
X
X
X
X
X
X
総合
順位
区分 大学名 順 位
指数 合計
1 国立 一橋大学 1 1 2
2 国立 京都大学 2 4 6
2 私立 慶応義塾大学 4 2 6
2 国立 東京大学 3 3 6
5 私立 早稲田大学 6 5 11
6 私立 中央大学 8 6 14
6 国立 名古屋大学 5 9 14
8 国立 神戸大学 12 7 19
8 私立 明治大学 11 8 19
10 国立 九州大学 10 14 24
11 国立 東北大学 16 12 28
12 公立 大阪市立大学 7 22 29
13 私立 関西学院大学 21 10 31
13 私立 同志社大学 20 11 31
13 国立 北海道大学 13 18 31
16 国立 横浜国立大学 9 23 32
17 私立 学習院大学 33 13 46
18 国立 金沢大学 14 33 47
19 国立 大阪大学 33 15 48
19 国立 小樽商科大学 15 33 48
21 私立 上智大学 33 16 49
22 国立 名古屋工業大学 17 33 50
22 私立 立教大学 33 17 50
24 私立 甲南大学 23 28 51
24 公立 横浜市立大学 18 33 51
26 私立 大阪経済大学 19 33 52
26 私立 法政大学 33 19 52
28 私立 青山学院大学 33 20 53
29 私立 関西大学 33 21 54
30 私立 東京経済大学 22 33 55
31 私立 日本大学 33 24 57
32 私立 専修大学 33 25 58
33 私立 東京理科大学 33 26 59
34 私立 立命館大学 33 27 60
35 私立 東海大学 33 29 62
36 私立 近畿大学 33 30 63
37 私立 神奈川大学 33 31 64
38 国立 東京工業大学 33 32 65


4.2.役員輩出力ランキング(表4-1-4)

 表4-1-4が、役員輩出力の大学別総合ランキングと考えられる。以下、表に基づいて概説する。

 ①
役員輩出力の総合トップは、「一橋大学」である。輩出率でも、輩出指数でもトップであり、文句なしのトップと言えるであろう。、、「。この4校の中で、トップは「一橋大学」としてもよかろうが、残りの3校を順位づけることは難しいので、同順で2位としたい。
 総合2位は、「京都大学」、「慶応大学」、「東京大学」の3校が並んだ。この3校の優劣はつけがたいので、同順で2位としたい。
 総合5~7位は、「早稲田大学」、「名古屋大学」、「中央大学」の3校を挙げることができるだろう。この3校の中では、早稲田がやや抜きんでているので、早稲田を5位とし、残りの2校を同順で6位としたい。
 8位~10位には、「神戸大学」、「明治大学」、「九州大学」、の3校をノミネートできる。輩出率と輩出指数の順位の合計から見て、神戸大と神戸大と明大が8位、九州大が10位とするのが妥当であろう。
 11位から16位には、僅差で、「東北大学」、「大阪市立大学」、「関西学院大学」、「同志社大学」、「北海道大学」、「横浜国立大学」の6校を挙げることができる。輩出率と輩出指数の順位の合計から見て、総合順位通りに順位づけしたい。
  ⅰ)東北大学」は11位、と「大阪市立大学」は12位とする。
  ⅱ)関西学院大学」、「同志社大学」、「北海道大学」の3校は同順の13位、「横浜国立大学」は16位とする。
 17位以下の順位付けは、相当に困難である。表4-1-4の17位以下の大学で、表4-1-2と表4-1-3の両方にノミネートされたのは「甲南大学」のみであるが、「甲南大学」は表4-1-4の総合順位でいえば、24位となっている。そして、総合17位以下の順序の合計値を比べると、僅差で38位まで続いている。ここでは、順序の合計値に従って順位付けする事とする。

4.3.役員輩出力ランキングをグループ別に見た場合(表4-3)

 表4-1-4の役員輩出力ランキングを区分別・グループ別にみると下の表4-3のようになる。

表4-3  役員輩出力ランキング
表4-3-1  トップから20位まで 図4-3-2   21位以下
連番 総合
順位
区分 グループ 大学名
1 1 国立 旧三商大 一橋大学
2 2 国立 旧七帝大 京都大学
3 2 国立 旧七帝大 東京大学
4 2 私立 早慶 慶応義塾大学
5 5 私立 早慶 早稲田大学
6 6 国立 旧七帝大 名古屋大学
7 6 私立 MARCH 中央大学
8 8 国立 旧三商大 神戸大学
9 8 私立 MARCH 明治大学
10 10 国立 旧七帝大 九州大学
11 11 国立 旧七帝大 東北大学
12 12 公立 旧三商大 大阪市立大学
13 13 国立 旧七帝大 北海道大学
14 13 私立 関関同立 関西学院大学
15 13 私立 関関同立 同志社大学
16 16 国立 その他国立 横浜国立大学
17 17 私立 その他関東の私立 学習院大学
18 18 国立 その他国立 金沢大学
19 19 国立 旧七帝大 大阪大学
20 19 国立 その他国立 小樽商科大学
連番 総合
順位
区分 グループ 大学名
21 21 私立 その他関東の私立 上智大学
22 22 国立 その他国立 名古屋工業大学
23 22 私立 MARCH 立教大学
24 24 公立 その他公立 横浜市立大学
25 24 私立 その他関西の私立 甲南大学
26 26 私立 MARCH 法政大学
27 26 私立 その他関西の私立 大阪経済大学
28 28 私立 MARCH 青山学院大学
29 29 私立 関関同立 関西大学
30 30 私立 その他関東の私立 東京経済大学
31 31 私立 その他関東の私立 日本大学
32 32 私立 その他関東の私立 専修大学
33 33 私立 その他関東の私立 東京理科大学
34 34 私立 関関同立 立命館大学
35 35 私立 その他関東の私立 東海大学
36 36 私立 その他関西の私立 近畿大学
37 37 私立 その他関東の私立 神奈川大学
38 38 国立 その他国立 東京工業大学
X
X

 ①トップ10を国立・公立・私立別にみると、国立が6校、私立が4校で、公立はゼロある。
  ⅰ)国立は、旧七帝大から4校(東大、京大、名古屋大、九州大)、旧三商大から2校(一橋と神戸大)。
  ⅱ)私立は、早慶の2校、MARCHから2校(中大と明大)、である。
 11~20位に含まれる10校を国立・私立別にみると、国立が6校、公立が1校、私立が3校である。
  ⅰ)国立は、旧七帝大が3校(東北大、北海道大、大阪大)、その他国立大が3校(横浜国立大、金沢大、小樽商科大学)。
  ⅱ)公立は、旧三商大が1校(大阪市立大)。大阪市立大学は、学生数が1万人に満たない小規模校である。
  ⅲ)私立は、関関同立が2校(関西学院大、同志社大)、その他関東の私立が1校(学習院大)である。学習院大は、学生数が1万人に満たない小規模校である。
 21~30位に含まれる10校を国公私立別にみると、国立が1校、公立が1校、私立が8校である。
  ⅰ)国立は、その他国立が1校(名古屋工業大)。名古屋工業大学は、学生数が1万人に満たない小規模校である。
  ⅱ)公立は、その他公立が1校(横浜市立大学)。横浜市立大学は、学生数が5千人にも満たない零細規模校となっている。
  ⅲ)私立は、MARCHが3校(立教大学、法政大、青山学院大)、関関同立が1校(関西大学)、その他関東の私立が2校(上智大、東京経済大)、その他関西私立が2校(甲南大、大阪経済大)となっている。東京経済大、甲南大、大阪経済大は、学生数が1万人に満たない小規模校である。
 31位以下の8校を国立・公立・私立別にみると、国立が1校、私立が7校で、公立はゼロある。
  ⅰ)国立は、その他国立が1校(東京工業大)、東京工業大の学生数は、2007年は1万人をわずかに超えたが、2008年以降は1万人未満である。
  ⅱ)私立は、関関同立が1校(立命館大学)、その他関東の私立が5校(日大、専修大、東京理科大、東海大、神奈川大)、その他関西の私立が1校(近畿大)である。
 ここまでの分析で、対象となった38校を分類すれば、国立が14校、公立が2校、私立が22校となる。これをさらにグループ別にみれば以下の通りである。
  ⅰ)国立は、旧七帝大が7校すべて、旧三商大が3校すべて(ただし、1校は公立)、そして、その他の国立が4校となっている。
  ⅱ)私立は、早慶の2校、MARCHの5校、関関同立の4校、その他関東私立が8校、その他関西私立が3校である。

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3.最後に

 今回は、「大学の役員輩出力」の総括として、今までの分析結果を総括した。今回の分析からは以下の事が言えるであろう。

 ①役員輩出力の量(役員輩出数)では「慶応大学」がトップだが、質(就職人数を分母とする「役員輩出率」と、学生数を分母とする「役員輩出指数」)では「一橋大」がトップとなっている。
 役員輩出力2位は、質量の両面から、「東京大学」と「京都大学」、及び、「慶応大学」の3校となった。なお、役員輩出数では2位の早稲田大学は、質の面を考えて、5位という事にした。ここまでのトップ5は、すべて学生数が2万人を超えている。
 トップ10の残り5校は、国立が3校(名古屋大、神戸大、九州大)、私立が2校(中央大学と明治大学)。国立3校すべてが、学生数1万人台であり、私立2校は、学生数が2万人~3万人台である。
 11位以下をながめると、国立では、名門と言われる「旧七帝大」や「旧三商大」がすべてランク入りているし、私立でも、早慶・MARCH・関関同立、といった名門校がすべてランクインしている。役員を輩出するためには、伝統の力が重要である、という事であろう。
 一方、学生数規模が1万人に満たない小規模校(国立の東京工業大学・一橋大学、公立の大阪市立大学、私立の学習院大学・甲南大学・東京経済大学・大阪経済大学)、あるいは5千人に満たない零細規模校(公立の横浜市立大学)の健闘も目立つ。

 ここまで、4回にわたり、大学の役員輩出力を、大学別役員輩出数、大学別役員輩出率、大学・学部別役員輩出数、大学別役員輩出指数といった4点から分析してきた。次回は、大学の出世力の総仕上げとして、役員輩出力と社長輩出力の対比を試みるつもりである。

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参考文献: 1.「PRESIDENT 2007.10.15号」、プレジデント社
        2.「PRESIDENT 2008.10.13号」、プレジデント社
        3.「PRESIDENT 2009.10.19号」、プレジデント社
        4.「PRESIDENT 2010.10.18号」、プレジデント社
        5.「PRESIDENT 2011.10.17号」、プレジデント社
        6.「PRESIDENT 2012.10.15号」、プレジデント社
        7.「週刊東洋経済 2007.10.13号」、東洋経済新報社
        8.「週刊東洋経済 2008.10.18号」、東洋経済新報社
        9.「週刊東洋経済 2009.10.24号」、東洋経済新報社
        10.「週刊東洋経済 2010.10.16号」、東洋経済新報社
        11.「週刊東洋経済 2011.10.22号」、東洋経済新報社
        12.「週刊東洋経済 2012.10.27号」、東洋経済新報社



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大学の出世力に関するコラムは以下の通り。

154.大学の出世力(1):社長輩出力(1)
155.大学の出世力(2):社長輩出力(2)
156.大学の出世力(3):社長輩出力(3)
157.大学の社長輩出力:総括
158.大学の出世力(4):役員輩出力(1)
159.大学の出世力(5):役員輩出力(2)
160.大学の出世力(6):役員輩出力(3)
161.大学の役員輩出力:総括



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