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犬戻し峡遡行

upload 99. 8. 2

寂地峡-犬戻しの滝-寂地峡

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 寂地峡の”五竜の滝”は何度も見たけど、”犬戻しの滝”はまだ見たことがなかったので一度行きたいと思っていた所、トヨタのCM(山口県ローカルCM)で見て、”登れそう!”と思い、暑い夏の”納涼企画”として、”五竜の滝”の前から沢の中を”犬戻しの滝”まで登ってきました。
 途中、砂防ダムが3つもあって、捲くのに大変苦労しました。天気が悪かったのと、蜘蛛の巣や虫が多かったのがイマイチでしたが、ちょっとした冒険と渓谷美を楽しむことができました。
 滝は”CMに出てくる1つだけ。”と思っていましたが、”犬戻しの滝”は3つもあるようで、手前2つは登れず、遊歩道に上がることになりました。(地元、錦町のHPでは、3つの滝は、下から順に、”鳥越の滝””竜神の滝””犬戻しの滝”と記名しています。寂地峡駐車場の案内版には、3つとも”犬戻しの滝”であるように書かれていました。)3つめが例のCMで見覚えのあるの滝で、2段になっていて、1段めは楽に登れたものの、2段めは足場が少なく断念しました。しかし、楽に登れた1段めも、降りるのは厄介で、ずいぶん怖い思いをしました。あんなに苦労して降りるくらいなら2段めを登ればよかった、と後悔しています。
 と、言う訳で、犬戻し峡の源流(林道終点あたり?)まで行けずに帰ってきてしまいました。また今度挑戦しよう。
 
 ”犬戻しの滝”へは、寂地林道を登って行く途中にある休憩所から遊歩道がありますので、寂地山のついでに散歩に行ってみて下さい。

Caution! 沢の中を歩くのは、転倒、転落の危険が通常の山登りより遥かに高いので、初心者にはお薦めできません。特にこのコースは砂防ダムが3箇所、通過できない滝が2,3箇所あり、捲き道もなく、遡行コースとしては、適当ではありません。さらに登山道ではない所を歩くので、”熊の領域”に侵入してしまう恐れもあります。沢歩きには以上のようなリスクがあることを御承知下さい。


  99. 7.20(火) 曇り 時々 霧雨

6:55 新南陽市発
 国道434をまたしても寂地に向う。空はどんより曇っていて、今にも降り出しそうで心細い。山の頂上は低い雲の中で全く展望はなさそう。山に登るのだったら中止の天候だが、今日は川登りなので雨さえ降らなかった大丈夫。(だけど、大丈夫そうな空模様ではない...。)
8:15 寂地峡着
 天候が悪いせいか駐車場にはまだ1台しか車がない。それもまだ山へは出発していないので、私が実質的には1番乗りだ。
8:20 登山靴に履き替え出発
 鈴鹿では、2度もサンダルで愛知川に行ったが、さすがにサンダルはまずいので、今回はテキトーな靴を買ってきた。私はテキトーな靴でごまかしますが、皆さんには沢登り用の靴(底がフェルトになってるやつ。)または、”地下足袋&わらじ”をお薦めしておきます。濡れた岩で薄くコケが着いてると、面白いくらいよく滑るので、靴底の材質によってはまともに歩けないことがある。私のテキトーな靴は、結構”適当”だったようで、それほど滑らずひと安心。
 さて、五竜の滝の前の”延命水”を汲んで沢に入る。少し歩くと、まだロッジも過ぎていないのに砂防ダムが現れ、早速、山によじ登るはめになった。ロッジの横から沢に入るのが正解であったようだ。少し行くと最初の滝が現れる。これを登って振り返ると、竜ヶ岳であろうか、険しそうなピークが見える。そんなに高くないのに上の方は霞んでいる。
 沢はあまり広くなく、両側から木が張り出していて、天候のせいもあるが、暗い雰囲気である。あまり広くないので、沢のまん中まで蜘蛛の巣が掛っていて難儀する。5mも歩くと蜘蛛の巣が、手に、足に、顔に絡んできて気持ち悪い。木の枝を拾い、蜘蛛の巣を払いながら歩く。もうひとつ気分が悪いのは、小さな虫。ワヤワヤと顔のまわりを飛んでうっとうしい。どうして顔のまわりばっかり飛ぶんだろう?
 それでも、小さな淵苔むした転石が”秘境探検”の冒険心を満足させてくれる。小さな滝を越えて進んでいくと、やがて木の架け橋が現れる。昔は遊歩道があったのだろうか? 今はほとんど人が通らないようだ。さらに行くと、砂防ダムが現れた。しかも2段構えで非常に高い。
10:00 砂防ダム
 沢を歩いていて1番困るのがこの砂防ダム。滝ならまだ登り様があるかもしれないが、砂防ダムは取り付く島もない。左手より山に登るが、長年の落ち葉が積もった急斜面は柔らかくて足場が悪く崩れ易い。ダムの高さ位まで登り、少しルートを変更して下ろうとした時だった。足元が崩れ、転落、と言うか滑落。2m位で止まったが手足は傷だらけで膝を強打した。
10:10 休憩
 なんとかダムを越えて、少し落ち着こうと、休憩。ドロドロになった靴や手足の傷を洗う。あちこち擦り傷で血がでてるのはともかく、強打した膝が痛く、右足が踏ん張れないのが辛い。
10:30 休憩を終え出発
 休憩していて、前方に高架の橋のようなものが見え、”林道は沢を渡ったりしなかったのに...。”と思っていたが、近付いてみると、これがまたしても砂防ダムでがっかり。しかし、今度は右手より、割と楽に捲けた。なんとなく踏み跡らしきものも認められ、たまには人が通ることもあるようだった。先の私が滑落したダムも右手をよく探せば捲き道らしきものがあったのかもしれない。”どっちも同じ。”と思ってよく様子を見ずに、左手に取り付いたのが間違いであったか?
 気を取り直して、さらに進む。小さな滝や、ちょっとした段差に模様を編み込むように伝い落ちる水小さな淵など、渓谷の様々な表情を楽しみながら進む。
 しばらく行くと、深い淵に行き当たった。淵の中を行くとパンツまで濡れそうなので淵の縁によじ登ると、丁度”犬戻しの滝休憩所”の横であった。
11:20 犬戻しの滝休憩所の横
 休憩所の横を過ぎてからが大変であった。少し行くとすぐに2段の滝が現れ、行く手を遮る。左から捲こうと山に入る。しかし1段めの上に出ることはできそうでも、2段めは越えられそうもない。一度戻って、右から再挑戦することにした。”登りはよいよい、下りは怖い。” 道なき道も登るのは比較的易しいが、降りるのは難しい。先程1度落ちているだけに慎重になる。柔い急斜面と30分くらい格闘してようやく降りることができた。
11:50 犬戻しの滝(1つめ、2段)(鳥越の滝)
 右手にまわると、なんとなく踏み跡らしきものがある。それでもやっぱり、1つめは越えられても2段めは難しい。2段めの滝の滝壷近くまでは行けたが、その先は断念。また困ったことになった。普通なら、引き返して休憩所まで戻るべきであるが、無理に登ってきた所を下るのは難しい。”登りはよいよい、下りは怖い。” 下るのは怖いので、そのまま無理矢理登っていくことにした。”右手に登っていけば林道に出るはずだ。” 無茶な判断であったが、幸いしばらく登ると、遊歩道に出ることができた。やれやれ。
12:10 犬戻しの滝(2つめ、3段、落差大)(竜神の滝)
 遊歩道を少し歩くと、下に3段構えで落差の大きな滝が見えてきた。これは到底越えられそうもない。周囲も切り立っていて捲くこともできそうもない。遊歩道を歩いていてよかった。遊歩道は、この滝の上へ続いているのだが、遊歩道さえ、崖の途中につっかえ棒を立てて張り出した形で危なっかしい。
 この滝の上に廻り込んだ所で、遊歩道から再び沢に降りる。沢の中を少し行くと、3つめの滝が見えてくる。
12:20 犬戻しの滝(3つめ、2段) 昼食
 CMで見覚えのある、溝のような滑滝とその奥にはもう1段の滝が見える。とりあえず、この滝を見ながら昼食。
13:10 滝にアタック
 いよいよ滝にアタック。手前の1段めは割と楽に登れた。しかし2段目は手強い。取っ掛かりが浅く、足が掛けられない。ザイルを固定する金具が打ち込まれていたので、ザイルが必要なのかもしれない。膝を強打して利き足が踏ん張れないのと、滑落して弱気になったのと、おまけに霧雨が降り出したので、今回はここで退却することにした。
 しかしこれは、文字通り”勇気ある撤退”となった。楽に登れた1段めの滝だが、下るとなると全く状況が違う。登る際には、手掛かり、足掛かりを確認しながら登れるが、下る際には、足場はよく見えない。”登りはよいよい、下りは怖い。” 今日は一度滑落しただけに恐怖心も大きい。ずいぶん怖い思いをして降りることになった。あんなに怖い思いをするのなら、2段めの滝を登った方が楽だったような...。
13:30 遊歩道を引き返す
 なんとか無事に滝から降りることができた。帰路は遊歩道。遊歩道は、この3つめの滝のあと山の方へ上がっていく(たぶん林道に出るものと思われる。)が、私は、もと来た休憩所の方へ降りる。約5分で休憩所に到着。
13:35 犬戻しの滝休憩所通過
 休憩所には、まるで”我が家”であるかのように、店を広げている人がいた。
 休憩所からは、林道を歩く。時折、沢が見下ろせて、”あそこを歩いたんだな。”などと思っているうちに、滝からわずか30分で駐車場に帰着。行きは休憩を除いても3時間以上掛ったのに...。
14:00 寂地峡駐車場帰着
 天気が悪いのに、近い方の駐車場はすっかり満車になっていた。やはり寂地峡は人気が高い。
 帰りに、鎖を使って竜ヶ岳に登るルートを行ってみるつもりだったが、天気が悪いのでやめにした。今日は晴れてても、たぶん行かなかったけど...。
14:10 寂地峡発
16:20 新南陽市帰着




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