FORD ZODIAC MARK III  ( 1962 year )




私が生まれた時に父が乗っていた自動車です。このクルマは、初代スカイラインからの乗り換えで我が家にやって来たらしいのですが、詳しい購入時期は聞かずじまいでした。恐らく仕事用のアングリアバンと同時に購入したと思われるので、1962年末から1963年初頭だと思われます。

この「ゾディアック」は、当時のイギリスフォードではフラッグシップモデルに当たります。そのルーツを遡れば1951年に発売された世界最初のストラットサスペンションを搭載車である「コンサル/ゼファー」に辿り着くようです。コンサルは1.7Lの4気筒エンジンを搭載したミドルクラスサルーンで、このコンサルのボンネット部分を延長(!)して、2.3Lの直列6気筒エンジンを搭載した高性能モデルがゼファーだったという事です。ゼファーはそれまでのV8パイロットというモデルの後継車という位置づけでした。そして然る後、1953年にゼファーの上級モデルとして登場したクルマが初代ゾディアックでした。 1956年には二代目の「ゾディアック マーク2」が直6ユニットを2.6Lに排気量をアップして登場、この三代目では排気量はそのままにチューン度合いを高めて1962年にデビューしたという事です。
名前の通り三代目であるゾディアックマーク3の特徴は、当時としては最先端のアメリカンデザインを取り入れた事だと思います。1950年代から始まったテールフィンは、60年代に入って航空機の垂直尾翼そのもののデザインと進化して行ったのですが、これをいち早く積極的に取り入れた欧州車こそ、ゾディアックであったようです。このテールフィンデザインは世界中の自動車デザインを席巻してしまい、とうとうメルセデス・ベンツでさえ羽根を付けたSクラスが登場した程でした。

もうひとつの特徴は積極的なモータースポーツへの参加でした。旧式の6気筒OHV、2.6Lと言えども、これに比類、または凌駕するパフォーマンスを発揮するクルマは、遥かに高価なジャガーやアストンマーティンしか無かった時代であった為、ツーリングカーレース(ETC)やラリーでは入門車的な役割を担っていたようです。




  FORD ZODIAC MARK III ( 1962year )
Motor   L6 OHV 2553cc
MaxPower   109HP/4800rpm   ( SAE-gross )
MaxTorque   19.4kgm/2900rpm  ( SAE-gross )
WB   2720mm
L W H   4640mm 1760mm 1440mm
MaxSpeed   160km/h
Weight   1288kg


当時のゾティアック写真を見ると、フェンダーミラーで右ハンドルという形態になっている事が判ります。恐らくイギリス本国仕様そのままで日本に輸入されたようですが、当時の日本車と同一の形態であったので、使用する上では全く違和感無く乗ることが出来たように感じられます。

フロントの4灯式ヘッドライトも国産車ではプリンス自動車のスカイラインやグロリアにしか無かったもので、当時では高価な安全機能?のひとつであったようです。また、欧州フォード車の特徴的なこのフロントグリルは、このあと10年以上も継承されて行ったようです。