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【奥多摩】 小川谷右岸下段歩道(旧小川谷林道)・1480m峰(喜右衛門尾根・上滝尾根)・酉谷山・石楠花尾根




新緑の時期を待って久しぶりの日原入り。
今回は小川谷上流の三又から北西へ1480m峰を辿って長沢背稜に突き上げる尾根(喜右衛門尾根・上滝尾根)を登路に
酉谷山へ上がり、坊主山南尾根たる石楠花尾根を下降して三又に戻りました。

三又までは、行きは小川谷右岸の下段歩道(旧小川谷林道)を歩きましたが、
鳥居谷付近より奥は崩落・道の欠損が相次ぎ、通行自体非常に危険な状態です。

とにかく新緑・芽吹き・新緑の一日。
その素晴らしさは譬えようがありません。

【日程】  2003.05.10 (Sat)      【天候】 晴 のち 曇
【山名】  酉谷山(1718.3m)
【メンバ】  komado
【地図】  1/25000  武蔵日原
      エアリア   '02「奥多摩」
【コース】 奥多摩駅 07:02→ 東日原 07:30− 取付 08:10− 鳥居谷 09:30− 三又 10:05/10:15−
      1380m圏 11:10/11:40− 1480m峰 11:55− 長沢背稜縦走路 12:15− 酉谷山 12:50−
      酉谷山避難小屋 13:00/13:30− 石楠花尾根乗越 13:50− 三又 14:45/15:00−
      賀郎橋 16:20− 東日原 17:05

二ヶ月ぶりの日原。いつの間にか緑は濃くなり、
バスの車窓からは藤の花がたくさん。すでに初夏の様相になっていた。

東日原でバスを降り、さっそく歩き出す。
麓の緑は濃いが、正面に見える稲村岩尾根を見れば上へ向かって緑のグラデーション。
鷹ノ巣山頂あたりはまだまだ茶色だ。

東日原から40分ほどで人形尾根の取付に。
ここで山道に入り人形尾根を乗越し下段歩道へ。新緑に埋まった小川谷の右岸沿いをゆるゆる歩く。

最初の崩落部を高捲いて篶坂ノ丸の山腹にはいると、道もしっかりする。
ブナやミズナラ、そしてシオジの新緑も見事。

このまま いい気分で三又まで行けるかも、と思っていたらやはり甘く、
鳥居谷を前にして道は崩落したデブリに埋まって行く先を塞いでいた。

デブリを慎重に乗り越えて、許ない桟道をわたり鳥居谷を越える。
が、今度は道が欠損。急な斜面を慎重に高捲くしかない。

この後も崩落、欠損が相次ぎ思いもかけない緊張を強いられたが、
ようやく四軒小屋尾根の道をあわせて一安心。無事 三又に降り立った。

三又あたりはもうシオジやサワグルミの緑でいっぱい。
パンを食べ、みどりを胸一杯に吸い込んだら心身ともに落ち着いた。さぁ出発だ。

滝谷を少し遡ってから、右手の斜面に適当にとりつく。
ぐずぐずの急斜面を登り切れば、そこはもう広尾根の一角。
新緑に包まれた自然林の中をゆるゆると歩くだけ。もう緊張することもないだろう。

スズタケはやはり枯れていて、下道もしっかり。難渋することは無かった。
とにかく広尾根をゆるゆると歩いて徐々に薄らぐ緑を楽しむのみ。
その素晴らしさには、言葉も出ない。

1380m圏のピークを越えたブナの林立する広い鞍部でランチをとる。
本当はもっとのんびりしたかったのだが、
虫が多くて30分ほどで退散せざるを得なかったのがなんとも残念だった。

鞍部から1480m峰に向けて登る箇所が唯一藪の濃い箇所。
枯れたスズタケが倒れていてさすがにここは歩きづらかった。

ダケカンバやブナの林立する広い1480m峰にあがるれば
辺りは新緑というよりまだ薄い芽吹きといったところ。
ゆるく鞍部に下ると、長沢背稜縦走路への急登がはじまる。

急登が一段落すると今までの和やかな広尾根は一気に痩せ、ヒノキやアセビが
目立つようになる。そして鞍部から15分ほどであっさり縦走路に飛び出した。

稜線も薄い芽吹きといったところ。
でも登山道の両脇にはオオカメノキが花を咲かせてほのかな香りを振りまいている。
花の少ない山域ゆえ、この彩りは心底うれしいもの。

行福ノタオを過ぎて、まもなく酉谷山への直登路に入り
20分ほどえっちら登ると酉谷山の山頂に着く。

スズタケを刈られ変わり果てた山頂は、いつ来てもどうもしっくりこない。
早々に避難小屋へ降り、崩落を辛うじて逃れたヤマザクラを愛でながらノンアルコールビールを空ける。

誰もいない小屋でのんびりしていると、ハイカーが一人入ってきた。
なんとこの日初めての人。少し会話をした後、おいとまして坊主山に向かう。

日向沢ノ頭と坊主山の鞍部下にあった矢岳への道標はとうとう無くなっていた。
坊主山へは上がらず、登山道が尾根を乗越す箇所まで歩いて石楠花尾根に入る。

枯れたスズタケの覆うやせた尾根。下道はしっかりしている。
しかし地面には大量のシカの乾いた糞が散らばっていた。
ここは位置的に見ても日当たりの良さそうな所。
雪が積もるとシカがこちらに一斉に逃げ込むのだろう。

やがて岩がちのやせ尾根に変わると、意外や満開のアカヤシオが迎えてくれた。
色もひときわ鮮やかで、今シーズン一番のアカヤシオ。
アカヤシオが目的でない日に一番の花に出逢うなんて、なんとも皮肉な話だ。

1450m圏のピークを過ぎると、一面枯れたスズタケの覆う自然林の斜面に変わる。
獣道が交錯して下道をロストするが、尾根が痩せれば下道は難なく見つかった。

1205m峰をすぎると、下の沢音が微かに聞こえてくる。
三又の辺りは切れ立っているので南東に延びる枝尾根を捉えて下ると、
割谷の流れが見えてきた。ここで尾根から離れて斜面を西へトラバース。
5分ほどで酉谷と割谷の出合が見えたので適当に下って三又に降り立った。

新緑に覆われた河原でひとり、パンを頬張る。
下降が終わればあとはバスに乗るだけ、と錯覚してしまうが、
東日原までまだ二時間以上の道のりが待っているのだ。
でも身体いっぱいに緑を満たしたあとの事、いい気分で帰れそうだ。




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花のひかり