|
大学2年の時、中部山岳国立公園内の山道を走り回るという激しいツーリングをした。それ以来、私は乗鞍高原(鈴蘭〜畳平)の虜となってしまい、何度か挑戦を試みた。何がいいって、この道は日本国内の車道で最も標高の高い場所(2740m)を通っているわけで、煙と一緒で高いところの好きな自分にとっては、いわば聖地のようなものである。 前回の挑戦から約3年、再び山々に呼ばれた気がした私は乗鞍へと自転車を走らせた。 今回はついでに、上高地も行ってきたとさ。あと、お決まりの温泉めぐりも欠かさない。自転車もさることながら、散策にも重点をおいた今回のツーリング…。 |
|
急行アルプスで予定通り午前4時半頃松本駅に到着。駅を出ると、上高地や新穂高方面へのタクシーの呼び込みが激しい。
大学に入るまでは、松本という街はまったく未知の街(そもそも中央線で高尾の先に線路が延びていることを知らなかった…)であったが、大学入学以来、松本という場所は、最も多く訪れる地方都市に昇格した。毎年少なくとも1度はこの松本駅に降り立つ。なんたって、サイクリングには絶好のロケーションである。東には美ヶ原や霧ヶ峰、白樺湖といった観光地を結ぶビーナスライン、西には乗鞍をはじめとした山々が控えている。 今回のツーリングは西へ向かう。5時前に出発し、R158沿いのコンビニまで進む。ここで朝食&昼食の買い出し。 今日は天気はまずまずだが、山の方に雲がかかっている。にしても、今日は腹の調子が悪い。例年夏場のツーリングでは、水分取りすぎで腹を壊すことが多いが、今日は走る前から調子が悪い。 新島々駅前で休憩。まだ朝の7時である。この先から登りが始まる。 「風穴の里」の駐車場で2回目の休憩。8時に出発。 今日は楽なコース設定なので、もともと時間が余りそうだったが、こういう日に限って調子がよくペースが速い。奈川渡ダムに8時30分到着。 ここには、東京電力のPR館である梓川テプコ館があり、時間が潰せるのだが、開館は9時30分。まだ早い。あたりをふらついて開館を待つ。…、といつのまにか開いていた。まだ9時半前なのに。 館内は開館直後ということもあって、人が少ない。これをいいことに、年甲斐もなくゲームやクイズに燃える。燃えた理由は賞品がもらえるから。 頑張った甲斐あって、プリクラとボールペンをゲット。 このままここを後にすると、ただのバカなお兄さんになってしまうので、11時から、ダムにある安曇発電所の見学に参加する。さっきまで館内の移動(1階〜4、5階)に使っていたエレベーターが、実は、150mほど下の発電所へ通じているとは思いもよらなかった(係員の人が操作しないと下へは行けない)。ちょっとびっくり、である。発電所見学は、小学生に混じってなかなか貴重な体験であった。ついでに得た豆知識として、この辺りの地名に多い「○○渡」(奈川渡、沢渡、黒川渡など)の「渡」は「川が合流するところ」という意味らしい。地図を見ると確かにその通りである。
結局テプコ館で3時間近く時間を潰し、12時に出発。奈川村に入ると路面が濡れている。どうも雨が降ったらしい。さきほどの暇つぶしが吉と出たらしい。
13時過ぎにすぐそばのA-coopで飲み物を買って、店の前で食事をしようとしたら、おばちゃんに声をかけられる。「このちょっと奥で民宿をやってるから、こんなところじゃなくて、うちに上がって食べていきなさい。」そんなにおっしゃるなら…、ということで車についていくが…、おいおい、どこがちょっとなんだよ、めちゃくちゃ遠いぞ。しかも登りだし。 結局2kmくらい走らされ、行き着いた先は奈川温泉の集落の一番奥であった。まあ、進行方向だからいいのだけど。しかし、昼食モードに入っていた私の体はすっかり目覚めてしまい食べ物を受け付けない。風呂上がりでさっぱりしたところで昼食、という気分も、汗だくで気持ち悪くなったし。
上高地乗鞍林道A区間に入り、登りつづける。それほどきつい道ではないが、最後の1、2kmは力尽きて押す。押しているうちに怪しげな雲が…。まだまだ、と思っていたら16時15分頃白樺峠の数百m手前で雨が降り出し、一気に本降りとなる。 白樺峠からの景色もまったくダメ。今日唯一の下りなのにストレスもたまる。ブレーキシューを新品に交換した直後なのにこの雨では一気に消費してしまう。一ノ瀬の辺りでようやくやみ、鈴蘭には17時に到着。
今日の宿泊地は3年前にも泊まった観光センター前の駐車場。今回は雨も降りそうなので、建物入り口の庇の下にテントをはる。夏休みということもあって、車中泊の輩も多い。キャンピングカーも多いが、ああいう車を買う人というのは、どういう人なのだろう。普通の人は買わないよな(高価だし)。本当に車でキャンプが好きな人か、ただの金持ち道楽不良野郎が買うものだと思うのだが…。 にしても、1グループ夜の12時頃までうるさい。ここはキャンプ場じゃないぞ。ちょっとは考えろ。 |
|
5時前に起きる。さっさとテントをたたむ。隣に泊まっていた夫婦にコーヒーをもらう。いい人たちだ。6時半頃出発。
今日の目標は4時間で畳平に到達すること。早い時間について、山頂まで行かねばならない。午後遅い時間になると、天気が崩れそうだし。 7時20分、約3分の1地点(鈴蘭から7km)の三本滝に到着。いいペースである。15分休憩後出発。 ところが、すでにバテ始める。第2の目標地点の冷泉小屋が遠い。バテた理由は、ハンガーノックのような気がしたので、チョコベビーを投入。以前はチロルチョコ派だったが、最近はチョコベビーを自転車のお供にすることが多い。
へろへろになりつつ8時40分冷泉小屋到着。水切れになりそうだったので、冷泉水をペットボトルに汲む。この味にももう慣れっ子で、冷たくておいしい。でも、この後の位ヶ原山荘ではおいしい水が汲めたはず。
かなりへばりながらも、ほぼ目標どおり10時40分に畳平に到着。まずは食事。500mlペットボトルは200円だが、抵抗なく買う。食事中、窓の外を見ると霧が晴れてきた。今がチャンス! しかし、食事が終わって出る頃には、また霧の中。11時40分山頂に向けて歩き出す。始めの方は自転車で疲れた足には結構効く登りもあったが、何とか進む。途中、朝コーヒーをもらった夫婦と再会。もう下って帰るところだった。やはり車は速い。40分で畳平まで着いたそうだ。 剣ヶ峰には13時到着。ガイドブックなどにかかれている標準時間(1時間30分)より10分ほど速い。やはり霧。山頂には神社があって、お守りなど売っている。売っているのはSAM風のオヤジ。山頂到達の記念に何とか鈴を買う。
霧が晴れるのを願って1時間ほど粘るが、完全に晴れることはなかった。あきらめて2時頃下り始める。疲れたひざに負担がかかる。 肩の小屋に着いたところで雨が降り出したので売店に逃げ込む。待ってましたとばかりに売店でレインコートを売り始める。商魂たくましい。 実はカッパを自転車に置いてきてしまっていた(自転車のところに置きっぱなしのザックなどには、いない間に降られても大丈夫なように防水対策を施しておいたのに…)のでどうしようかと思っていたが、こんなところで余計なものを買うわけには行かないので、濡れてもいい服装(上着を脱いだ状態)で荷物はゴミ袋に入れて出発(さながらサンタクロースのような姿である)。幸い雨は小降りになっていて気になるほどでなかった。
畳平に戻って、レストハウス内で1時間ほど休んだ後、雨だか霧だかわからないような状態の中、16時15分出発。視界は10mもなさそう。すぐに完全に雨になる。いくら夏とはいえ、標高2600mくらいから雨の中を約20km下っていれば寒い。 三本滝のレストハウスでいったん休憩。時節柄(というか車種も含めて)、乗鞍のレースのトレーニングに来た人と勘違いされるのだが、こちらにはそんなつもりは毛頭なく、ただの趣味で登っているだけである。だいたい、重い荷物背負ってトレーニングするアホはそうそういないだろう。 しばらく雨宿りした後出発、鈴蘭には17時30分に到着。この辺はまだ雨が来ていない。昨日と同じく湯けむり館へ。 戻ってきて、昨日と同じ場所にテントをはる。すでに雨も来ているが、狙いどおりこの場所は雨がほとんど入ってこない。今日の晩御飯はポテトチップ。 週末ということもあり、昨日よりも宿泊の車が多い。人が多ければ、それだけマナーのなってない連中も多いわけで、駐車場の入り口脇にテントをはってる馬鹿者(すぐに怒られて、移動してたけど)などもいる。歯磨きをしにトイレにいったら、2台の洗面台を占領して洗い物をしている者2名。こちらが嫌そうな顔(するつもりはなかったが、つい自然と出てしまったらしい)をしたのが鏡に映ってしまったらしく、一人がどいてくれた。やさしいお姉さん。…、ってちょっと待て!ここは男子トイレだぞ。 |
| ショートツーリング編メニュー | 自転車日記メニュー | TOP |