2001/10/10 水曜日

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脂質・・・「とらない」ではなく、「とりすぎない」こと

脂肪酸の分類

脂肪酸
飽和脂肪酸(S)
人体内でも合成できる
不飽和脂肪酸
多価不飽和脂肪酸(P)
人体内で合成できない
=必須脂肪酸
一価(モノ)不飽和脂肪酸(M)
人体内でも合成できる
n−6系列 n−3系列 n−9系列
リノール酸など EPA、DHAなど オレイン酸

脂肪酸の種類

脂肪酸(赤字は必須脂肪酸) 主な働きと効能
多く含む食品 上手なとり方は
パルミチン酸

飽和脂肪酸

 
パーム油、ラード、ヘッド、バター、
マーガリン、ショートニング、
綿実油、米糠油、落花生油、
とうもろこし油、大豆油、オリーブ油、
胡麻油、椰子油、ミルクチョコレートなど
オレイン酸

一価(モノ)不飽和脂肪酸 n-9系

  • 血液中のコレステロールを除いて動脈硬化を予防する
オリーブ油(75%以上)
キャノーラ(菜種)油(50%以上)
マカデミアンナッツ、アーモンド、カシューナッツ、
ピーナッツなどのナッツ類
  • 酸化されにくいので、揚げ物、炒め物といった加熱調理にも使える。
  • 生野菜、和え物、おひたし、スープ、味噌汁などに2〜3滴落とせば、コクが増し、味わいがよくなる。
リノール酸

多価不飽和脂肪酸 n-6系

  • 血中コレステロール値を下げる効果がある
  • とりすぎるとLDLばかりでなくHDLまで減ってしまう
  • 過剰摂取の弊害として、アトピー性皮膚炎、花粉症といったアレルギー症状が発症しやすくなったり、免疫力が低下して、感染症にかかりやすくなる
サフラー(紅花)油(70%以上)
ひまわり油、綿実油、大豆油、コーン油、
胡麻油、落花生油、米糠油、菜種油、
オリーブ油などの植物油
胡桃、落花生、松の実、胡麻などの種実類
  • とりすぎの弊害を防ぐためには、α−リノレン酸をはじめとするn-3系列の脂肪酸とのバランスを上手にとるようにする。
  • 酸化されやすいので、鮮度に注意する。
α−リノレン酸

多価不飽和脂肪酸 n-3系

  • 体内でEPA、DHAに変わる
    • 動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞、脳卒中、高脂血症などの予防・改善
    • 癌の発生・増殖の抑制
  • 体内でリノール酸の作用を抑制する
    • アトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー症状の改善
  • 脳細胞や神経細胞を活発化する
    • ボケ防止や精神症状の改善
しそ油、えごま油、亜麻仁油(50%以上)
菜種油、ひまわり油、サラダ油、大豆油、
オリーブ油、コーン油、胡麻油、サフラワー油など、
ほとんどの植物油
  • 酸化しやすいので、封を開けたものは空気に触れないようにして冷暗所に保存する。
  • 酸化は加熱によっても進むので、ドレッシングにするなど、できるだけ生で食べるとよい。
アラキドン酸

多価不飽和脂肪酸 n-6系

  • γ−リノレン酸とともに「ビタミンF」とも呼ばれる
  • 胎児・乳児の正常な発育に欠かせない
  • 高血圧、動脈硬化、心不全、胃潰瘍、月経困難症、アレルギー性疾患などの予防・改善にも有効だが、とりすぎると逆効果になる
牛・豚・鶏のレバー、卵白、サザエ、アワビなど
  • 動物性食品を多くとるようになった昨今では、不足の心配はないと思われます。
EPA(エイコサペンタエン酸)

多価不飽和脂肪酸 n-3系

  • 血小板を凝集させるトロンボキサンの生成を抑えて血液をさらさらにするなどの働きがある
  • 動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞、脳卒中、高脂血症などの予防・改善
  • アトピー性皮膚炎、花粉症、気管支喘息、慢性関節炎など、アレルギー症状や炎症性疾患の症状改善
マイワシ、サバ、サンマなどの背青魚、
マグロのトロ、キンキ、ハマチ、ブリ、
ウナギ、身欠きにしん、すじこなど
植物油などに含まれるα−リノレン酸
  • 新鮮なものを新鮮なうちに食べましょう。
  • できるだけ脂肪を外に逃がさない調理法(刺身、煮魚、グラタンなど)を工夫します。
DHA(ドコサヘキサエン酸)

多価不飽和脂肪酸 n-3系

  • 脳に多く含まれており、脳内のDHA量が減ると、脳の発育が悪くなったり、脳の機能が低下する
    • 腱脳効果
    • 動脈硬化、狭心症、心筋梗塞、脳卒中、免疫性疾患などの予防・改善
マグロの目の周囲の脂肪の約30%
マグロ、トロ、ブリ、サバ、ハマチ、ウナギ、キンキ、サンマ、イワシなど脂肪の多い魚やすじこなど
  • かま(魚の頭の部分)の目の周囲の脂肪に豊富に含まれているので、煮魚など脂肪を外に逃がさないような魚料理がよい。
  • 酸化されやすいが、魚の身には抗酸化作用の高いアスタキサンチンが含まれているので、魚を丸ごと食べるのがよい。
  • 魚油の体内での酸化を防ぐには、β−カロテンやビタミンEの豊富な食品を組み合わせる。

 

特徴的な脂肪酸を多く含む食品(単位g)

食品名 パルミチン酸 オレイン酸 リノール酸 α−リノレン酸




バター 22.1      
豚脂 25.3 40.5   0.7
牛脂 24.3 40.9    
牛脂身肩ロース 20.6      
牛脂身サーロイン 20.2      
豚脂身ロース 19.4      
豚脂身肩 17.4      


オリーブ油 9.3 70.5   0.8
胡麻油 8.4 36.6 42.0 0.6
米糠油 14.9 38.2 33.3 1.3
サフラワー油   12.7 72.3  
大豆油 9.7   49.9 7.5
調合サラダ油   45.8 29.5 9.3
トウモロコシ油 10.5 32.5 47.3 1.4
菜種油   55.2 20.5 10.2
ひまわり油   17.9 65.8 0.7
綿実油 18.8 17.3 53.5  
落花生油 11.1 40.4 34.0  
ショートニング 19.2 29.9   0.9
マーガリン ハード 15.2 32.4    
マーガリン ソフト     24.9 2.1





炒り胡麻     23.3  
胡桃     41.2 9.0
松の実(炒り)     25.9  
落花生(炒り)   23.2 15.0  
アーモンド(炒り)   35.4 12.9  
ピスタチオ(炒り)   30.2 16.3  
ヘイゼルナッツ(炒り)   45.9    
国産大豆       1.8
きな粉       1.7

魚介類に多いEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)

魚介類 1単位重量g EPA(mg) DHA(mg)
まあじ 56 229 419
あなご 47 222 311
いさき 65 200 431
うおぜ(いぼだい) 47 126 345
まいわし 38 525 432
うなぎの蒲焼 24 207 358
かます 63 115 392
きんき(きちじ) 31 455 455
キングサーモン 40 315 227
白鮭(生鮭) 48 236 394
白鮭(新巻鮭) 52 190 384
紅鮭 58 301 379
さば 33 399 587
さわら 45 216 535
さんま 33 279 461
まだい(養殖) 71 770 1299
たちうお 61 177 315
にしん 35 346 302
はも 40 204 603
はまち(養殖) 33 510 570
ぶり 31 279 553
にじます 49 121 482
本まぐろ・大トロ 25 322 719
ホタルイカ 73 423 411
すじこ 32 607 696
イクラ 29 467 537

キャノーラ油

これまではコレステロールを減らす効果があるからと、サフラワー油に代表されるリノール酸を多く含んだ油がもてはやされてきました。
でも、最近はリノール酸のとりすぎの害が指摘されるようになって、関心はα−リノレン酸に移ってきています。
スーパーの店頭で、「キャノーラ油」という油をよく見かけるようになりましたね。
ちょっと横の表示を見てください。「なたね油」と書いてありますね。
そうです。キャノーラ油というのは、菜種油のことなんです。
菜種油は、昔は普通に食用油として使われていました。
調合サラダ油も、菜種油と大豆油のブレンドしたものです。