次世代を守るために

2000/11/22 水曜日

豊かさの弊害
食習慣を見なおそう
太っているのは遺伝?
家庭科・・・冷遇される重要科目
辛抱できる子に育てよう

かつて「成人病」と呼ばれたように、2型糖尿病は成人、それも中年以降に発症する病気で、子供や若者に発症するのは1型糖尿病(若年型)というのが常識でした。ところが最近、子供たちに2型糖尿病が増えています。

  豊かさの弊害  

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せめて子供にはお腹いっぱい食べさせてやりたい。

これがこれまでの当然の親心でした。飢えの恐怖から解放されたのは、ごく最近のことなのです。学校給食の開始も、食糧不足が背景にありました。子供にひもじい思いをさせたくない。そう願って、親たちは暮らしてきたのです。
しかし、今は飢えの代わりに過食と飽食からくるカロリー過多と偏食による栄養の偏りが問題となっています。加えて、車社会は運動の機会をさらに少なくしてしまいました。
豊かで便利な社会が、今、子供たちの健康を蝕みはじめています。

健康であり続けるためには、生活習慣を意識して改める必要があります。

  食習慣を見なおそう  

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スーパーなどで、買い物篭の中身がインスタント食品やスナック菓子、清涼飲料水の大型ペットボトルばかりというお母さんを見かけることがあります。子供の好物を切らさないようにという親心なのかもしれません。
しかし、好きだからとそんなものをいつも食べさせていては、カロリーや塩分の取りすぎになります。特に清涼飲料水は思いのほか糖分を多く含んでいます。大量に飲むと、ペットボトル症候群といって、高血糖昏睡を引き起こすこともあります。
食べないコツは買わないこと。必要な分だけを買うように心がけてください。

惣菜コーナーも大繁盛です。共稼ぎが当たり前の時代ですから、スーパーの惣菜コーナーの充実は、忙しいお母さんにとっては心強い味方といえますが、揚げ物が多い、野菜が少ない、味付けが濃いといった点を考えると、しゅっちょう利用するのは考えものです。

生活時間のずれから、独りで食事をする子供たちが増えています。不規則な食事時間や好き嫌いを注意されることもなく、中には大人になってから人前で食事をするのが苦痛になる人さえいます。
家族で食べる食事をもう一度見なおしてみませんか?

  太っているのは遺伝?  

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お母さんが太っていると、子供も太っていることがあります。遺伝だからと諦めていませんか?
太りやすい体質は確かに遺伝しているかもしれません。でも、一番の原因は太りやすい環境かもしれません。
太ったお母さんは太りやすい生活を続けた結果かもしれません。
同じ環境にあるために子供も太っているのかもしれません。
でも、太ったお母さんは自分が太っているから気にしません。遺伝だと思っているからです。

もう一度、生活をチェックしてみませんか?

  家庭科・・・冷遇される重要科目  

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家庭科は非常に重要な科目です。なぜなら毎日の生活に密着した学問だからです。
家庭科には簡単な栄養学も含まれていますが、毎日の食生活を考える上で助けになると思いませんか? 特にDM患者が食事療法に取り組む時、栄養学の基礎なりとも学んでいれば、食品交換表ももっと理解しやすいだろうと思います。私の場合は、高校時代の食物の授業が非常に役に立っています。

残念ながら、家庭科は受験の役には立ちません。そして、受験に役立つか否かという観点からしか評価されないという昨今の教育事情を考えますと、果たして真面目に取り組みがなされているのか、一抹の不安を覚えないでもないのです。

現在は男女とも履修することになっていますが、男子には必要のないものと考える性役割分担的な考え方も根強く残っています。自分の健康維持に役立つかもしれない学問をそんなに冷遇してもいいものか、今一度考えてみてください。

  辛抱できる子に育てよう  

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子供にだけは不自由な思いをさせたくない。

日本の親たちはそう考えて頑張ってきました。でも、何不自由ない暮らしというのは、本当に幸せでしょうか? 物質的に恵まれれば恵まれるほど、心の飢えは強まってはいないでしょうか?

辛抱というのは、今では流行らないかもしれません。でも、何事も思いどおりになる人生というのはあり得ません。我慢を教えるのも親の役目ではないでしょうか?