ウェブから学ぶ

地質学入門

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まえがき

 

地質系学生のためのウェブ英語教材の例を紹介する.参考書を学生全てに購入させるのが困難な場合,あるいは非効率的な場合に利用できる.英語に慣れながら,「地球科学の基礎,地質時代と化石,地質図,地理情報システム,岩石の分類と顕微鏡観察法,資源と環境」を学習できる.

 

  次 

第1章          地球科学入門

第2章          地質図と地理情報システム

第3章          岩石の分類と顕微鏡観察

第4章          資源と環境

(付録:地学用語辞典,ニュース・雑誌・報告書,地質調査機関)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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1章 地球科学入門

1-1 プレートテクトニクス

「ダイナミックな地球:プレートテクトニクス物語」

アメリカ地質調査所で1996年に出版された参考書,Kious and Tilling “This Dynamic Earth: The Story of Plate Tectonics”のウェブ版である.HTML形式のほか,印刷物と同じ形のPDF版も入手できる(3.75MB).大陸移動からはじまるグローバルテクトニクス研究史,プレートテクトニクスの基礎の解説,火山や地震などプレートテクトニクスと社会との関わりにも触れている.図や写真も充実している.

 

1-2 地質時代

地質時代と化石

カリフォルニア大学バークレー校の地質入門サイト.地質時代全体の表がはじめに示され,それぞれの時代ごとにその時代が決められた経緯や主要な化石などの概略が説明されている.さらに代表的な露頭写真も示され,巡検ガイドも兼ねている.層序の細分や化石の詳しい説明にリンクしている.

 

地質時代の解説

アメリカ地質調査所普及サイトの地質時代解説である.はじめに地質時代の表があり,より詳しい説明へと入ることができる.放射年代の解説もある.地質関連の辞書ともリンクしているので,文中の不明な専門用語の中身を知ることができる.

 

 

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2章 地質図と地理情報システム

2-1 地質図入門

地質図とは

アメリカ地質調査所普及サイトの地質図の解説である.色をつける意味,略号の内容,地質境界線の種類,走向傾斜の解説について,実例を使って説明している.地質図作成の野外実習の前に通読しておくと,初歩的な疑問が解決するかもしれない.

 

2-2地質図の例

地質図にもっとなじむために,ウェブ上で容易に見ることができる地質図を紹介する.ウェブ上の地質図によっては,特殊なソフトウェアを必要とする地質図もあるが,ここではなるべくそのようなものは避けた.

 

米国州ごとの地質図

ウイスコシン大学Dutch氏による米国の州毎の地質図である.インデックス図の任意の州をクリックするとその州の地質図が表示される.凡例の表示や説明が整理よく表示されている.

 

米国全体の地質図

アメリカ地質調査所普及サイトのアメリカ合衆国全体の地質図である.地形陰影を施した図も選択できる.凡例が示されていないので,ある程度のアメリカの地質の基礎知識が必要かもしれない.この図はアメリカ地質調査所デジタルマップで公開されているもののダイジェストである.必要ならこのサイトのリンクから本体を入手できる.

 

英国の地質図

英国地質調査所の教育用にサイトの地質図を作成コーナーである.はじめの画面はこのコーナーの説明である.Enter Make-a-Mapから英国の地質概略図に入ることができる.ソフトのダウンロードが必要だが,一度行えば,以後ただちに地質概略図に入ることができる.そこでは英国全体について地質単元の加減,海岸線の加減,地名の加減などをしながら地質図に親しむことができる.その過程で英国の地質の概略を知ることができる.

 

オーストラリ質図

オーストラリア地球科学機構の各種図面類のサイトである.地質図のほか,地形図,サテライトイメージ,鉱物資源分布図,磁気異常や重力異常の地球物理図を選ぶことができる.オーストラリアの輪郭の白地図があるので,例えば,地理情報システムの実習用の基図に利用できる.

地質図を選ぶと,区画割をしたインデックス図が示され,希望の区画の25万分の1地質図のイメージを見ることができる.インデックス図の状態で,Geological Regionsを選択するとオーストリア全土の地質の概略も示すことができるので,区画の選択に便利である.

 

総合地質情報データベース

地質調査センターで整備した、わが国の国土に関する基盤情報に関するデータ.地質図にとどまらず,火山,地質標本などさまざまな情報を得ることができる.

 

日本のシームレス地質図

地質調査総合センターで行われているシームレス地質図プロジェクトの成果である.これは20万分の1地質図の精度で全国を統一凡例で編集するというプロジェクトである.新たな地質情報が加わるたびに随時更新され最新の地質情報が提供されている.

 

2-3 新しい地質図

新しい地質図の動向

地質図に対しての要請は変化してきている.また急速なIT化に対応した地質図が要求されている.英国地質調査所の普及雑誌Earthwiseへのリンク.その第20号が新しい地質図の特集.地質図を改訂することの重要性などを指摘している.

 

2-4 地理情報システム

地理情報システムのフリーソフトとサンプルデータ

MicroImages社のフリーソフトのダウンロードサイトである.小規模な作業用だが,一通りGIS機能を備えたTNTliteやビュアーソフトTNTatlasをダウンロードできる.同じサイトにある解説を参照しながら地理情報システムに慣れることができる.ただし,全く予備知識なしでこのサイトで地理情報システムを学ぶのは難しいかもしれない.またサイトにあるサンプルデータはあるものは規模が大きく,フリーのTNTliteでは作動しない.

 

そこで次にフリーソフトを使えるデータをサンプルとして紹介する.

デジタル版モンゴル地質入門

地質調査総合センター研究資料集413.モンゴルの地質鉱物資源の概略と首都ウランバートル周辺の地質見学案内.データのほか,使い方の説明や上記で記したビュアーソフトTNTatlasをダウンロードできる.

 

2-5 リモートセンシング入門

オーストラリア東部の例

オーストラリア地球科学機構の教育サイトにあるイメージプロセッシングのコーナーである.スタートを押すとオーストラリア東海岸のランドサット画像のイメージが現れる.RGBの赤(R),緑(G),青(B)のバンドを変更して,さまざまなイメージ像を試すことができる.バンドの組み合わせについての説明もある.

 

北東アジアのイメージ

東北大学で公開している北東アジアのイメージ.シベリア,モンゴル,中国,韓国そして日本周辺の衛星画像を見ることができる.利用法として,先に述べた地理情報システムのフリーソフトを利用して,自分なりに作成した地質図などの主題図に重ねる(あるいは下に置く)イメージとして使うことができる.

 

 

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3章 岩石の分類と顕微鏡観察

3-1 岩石の分類

(1) James Madison大学のFichter氏による火成岩,堆積岩,変成岩それぞれのウェブ中の基礎的な分類を以下に示す.

火成岩の基礎的分類

火成岩の分類とその同定法を標本の写真を使って説明している.プレートテクトニクスに絡めた火成岩の分布の説明があり,分類だけでは退屈な者にも興味を抱かせる.分類表のチャートがpdf版でも得られるようになっている.

 

堆積岩の基礎的分類

堆積岩生成の単純なモデルをまず示し,それを基に,砕屑岩,化学的沈殿岩,生物化学的岩石ごとに細分している.さらに砕屑岩の三角図を用いた分類などもっと詳しい説明にも進めるようになっている.

 

変成岩の基礎的分類

変成岩について,組織と組成の組み合わせでどんな岩石名になるかについて基礎的なところをまず解説している.変成作用のうち,広域変成作用と接触変成作用を例に,変成作用の概念を説明して,それぞれのプロセスでどんな岩石が生じるかを解説している.ここでももっと詳しい説明に進めるようになっている.

 

(2) 英国地質調査所の分類

岩石の分類法

英国地質調査所で用いられている分類法.火成岩,変成岩,堆積物と堆積岩,人工ならびに天然の表層堆積物それぞれについての分類をpdf形式で配信している.

 

3-2 偏光顕微鏡と造岩鉱物

偏光顕微鏡の基礎

英国ブリストル大学Gladstone氏による偏光顕微鏡の原理と基本的な使い方の解説のコーナーである.平行ニコルと十字ニコルで観察できることを一通り解説している.最後に代表的な鉱物の決定法を流れ図で示している.

 

鏡下の観察

米国ノースカロライナ大学におけるバーチャル地質学プロジェクトの一環として作成されたものである.火成岩と変成岩の顕微鏡写真アトラスである.内容は,鉱物,深成岩,火山岩,変成岩からなる.平行ニコルと十字ニコルの写真が示されている.

 

鉱石鉱物の観察

SME(The Society for Mining, Metallurgy, and Exploration Inc.) がスポンサーとなって,英国バーミンガム大学IxerDuller両氏が作成した鉱石鉱物の顕微鏡写真及びその解説である.さまざまな鉱床の例を示し,その地質学的な説明もある.

 

 

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4章 資源と環境

4-1 鉱床学

鉱床モデル(その1)

鉱床モデル(その2)

米国地質調査所研究報告にはさまざまな鉱床の報告があるが,これらはさまざまな鉱床の体系的なリストである.もともとはその11986年に同報告1693号,その21992年に同報告2004号として刊行されたものである.とりまとめはその1Cox and Singer,その2Blissである. PDF形式とHTML形式の二通りで配信している.

 

4-2 最近の資源と環境の話題

鉱物資源とエネルギー資源

英国地質調査所の普及雑誌Earthwiseにリンク.同誌の第19号が資源特集.

 

4-3 鉱山と環境の事例研究

アラスカにおける鉱山と環境問題

コロラドにおける鉱山と環境への影響

米国地質調査所研究報告で公表された鉱山開発と環境保全の事例研究.アラスカの例は同報告2153号にGray and Sanzoloneが編集したもので,1996年に出版されたものをPDFで配信している(1MB).コロラドの例は,同報告2220号にKingがとりまとめたもので,Summitville地域を対象としている.1998年に出版されたものでPDFにて配信している(1.4MB)

 

4-4 自然の営みと人(火山,地震,砂漠)

米国地質調査所では一般向けの出版物を整備している.それらはオンラインで閲覧可能となっている.その中には人為的な環境問題や自然災害の小冊子もあり,地質と人間生活の関わりを考える上で参考となる.

 

火山

Robert I. Tilling氏によるもので最終稿は1997年である.火山や火山噴火のタイプ,海底火山,プレートテクトニクスによる火山形成の場など火山に関する全般的な解説から,火山のモニタリングや火山と人との関わりまで触れている.

 

地震

Kaye M. ShedlockLous C. Pakiserの両氏によるもので最終稿は1997年である.どこでどのようにして地震が起こるか,地震をどのように調べるか,火山に関連する地震,地震予知などについて説明している.

 

砂漠:地質と資源

A.S.Walker氏によるもので最終修正は1998年である.砂漠の定義,大気の流れと砂漠形成の場の関係,砂漠の種類などの砂漠全般の説明から砂漠という自然条件で形成される鉱物資源の解説や砂漠化の問題にも言及している.

 

 

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付録:

辞典

地質学辞典

米国地質調査所国立公園普及サイトの簡単な地質用語辞典.

古生物分野の辞典

カリフォルニア大学バークレー校の地質入門サイトに準備された一般地質と古生物に関する辞典.

 

ニュース誌

地球科学の最近の動向を知るのに便利なHTML形式のニュース誌を以下に記す.

GSA Today

アメリカ地質学会のニュース誌.

EARTH

アメリカ地質協会のニュース誌.

Earthwise

英国地質調査所のニュース誌.

AusGeo News

オーストラリア地球科学機構のニュース誌.

 

単行本

TERRAPUB e-Library

テラパブでは一定期間を過ぎた出版物をフリーで公開するようになった.

USGS Special books

USGSのオンライン単行本

 

地質関連公的機関

地質調査総合センター

米国地質調査所

英国地質調査

石油天然ガス・金属資源機構

 

 

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