二万字が自由に打てる

漢字入力方式「葦手入力」

難波江の葦手かきわけふみみれば濱つ千鳥の跡ぞおきける

 ようこそ。ここは、管理人の春明が現在開発を進めている、コンピューター用の漢字入力方式「葦手入力」(あしで入力)の情報を発信するサイトです。葦手入力は、漢字の形を片仮名に分解して打鍵を与えて、あらゆる漢字を思いのままに入力できる新しい入力方式です。初めての方はページ下の説明書きをご覧ください。

開発状況については、開発日誌(ブログ)をご参照ください。

連絡先はyoskxcm@とゆうgmailアドレスです。

30/4/28 葦手第三版 出来しました


目次

公開ファイル置き場 ……導入はこちらから

使用方法

  打鍵字母・字素対応表 ……葦手入力で使う仮名と漢字の字形要素との対応表

  打鍵分析法 ……字形から打鍵を引き出す方法

  字素習得の栞 ……打鍵字母・字素対応を覚えるための手引き。主要な偏旁の打鍵を列挙

  偏旁部首打鍵一覧 ……字典部首字の打鍵の一覧

工具

  打鍵・分析式索引 ……打鍵や分析方法を調べることができます

  シミュレーター ……葦手入力を体験できます

参考文献


更新履歴

30/5/6 「字素習得の栞」のページを作成。首頁の解説に、「使い始め方」の記事を追記。

30/4/29 第三版公開。内容は、公開ファイルの更新履歴を参照。これに伴って使用方法のページを更新。打鍵・分析式索引の字素画像も作成。

30/3/30 「打鍵・分析式索引」を改修。(文字検索と偏旁検索との機能分け。偏旁点画専用字の分析式を表示)

過去の更新履歴


この漢字入力方式について

 これは、コンピューターで漢字を入力するのに、読み仮名の変換によらず、字の形から漢字を入力する漢字入力方式です。
 本方式は、漢字を一定の規則に基づいて分解し、それにより取り出された原素となる偏旁や点画の形を、片仮名の形に当てはめて打鍵を構成し、その仮名文字列の入力を漢字に変換する仕組みを取っています。これを使うことで、仮名漢字変換では入力の煩しい、普段見慣れない漢字、読みがわからない漢字、IMEに登録されていないやうな専門用語の文字や熟字、或いは新しい俗語、人名の字面、もしくは、漢文の文章や、古文書や古い文章の翻刻、表現の豊かな創作の文章などを簡単に入力することができます。
 この入力法を導入するには、漢字に対応する仮名列を読み仮名として設定したIME辞書をコンピューターに登録するだけでできるので、とても簡単です。
 漢字を字形から打ち込む方式はタイプライターの時代から日本にも中国にもありますが、本方式は、香港や台湾で普及している「倉頡輸入法」を参考にしつつ、漢字の分解方法をより体系的に構築し、日本人が使いやすいように打鍵に片仮名の字形を利用する新方式として開発しました。これによって情報処理における漢字入力の幅が広がることを希望しています。仮名漢字変換の代替とはなりませんが、入力の補助として、研究論文や小説の執筆、目録や名簿の作成などに役立つと思われます。

使用方法

 本方式の導入はIMEに専用の辞書を登録することでできます。辞書の漢字の読み仮名として、漢字の字形を規則的に分解してその要素を片仮名の字形に対応させた仮名列で設定してありますので、その分析の規則と、字形要素の種類と、それと仮名との対応規則をおぼえるだけで、理論的にはコンピューターに内蔵されたあらゆる漢字が打てるやうにできます。
 そこで、この入力方式を使うには、まず基本に、字の分析の法則と、分析して得られる最小単位の字素の種類と、それに対応する打鍵とを覚えて、次にそれを頼りに実際に個々の文字の打鍵を習得することで使えるようになります。打鍵は、個々の文字の形から推理することもできるし、使っていく内に体で覚えていくことで、あたかも筆を走らせる時のように、一々文字の像を想起せず指の叩くままに速やかに文字を打ち込んでいくことも理論的には可能です。
 打鍵は、仮名列で設定されていますので、推奨は仮名入力ですが、入力の仕組みは仮名漢字変換と同じなので、ローマ字入力でも使用できます。鍵配列によつて打ちやすさは左右されますが、特別な配列の暗記などは必要ありません。

特色

 葦手入力は、「漢字直接入力」(漢直)と称される入力法の一種であるといえます。漢直は、漢字を二打や三打の特定の打鍵の組み合わせに当てた入力方式で、ワープロ以前の古くからさまざまなものが開発・実用されており、打鍵数が少なく高速で打てることから、職業タイピストを中心に使用されてきているようです。漢直の打鍵の当て方は、方式によって大きく連想式と無連想式との二種類に分かれます。連想式は、打鍵の仮名列が、字の意味や読みや関係する事物などその漢字を想起しやすいものに工夫して暗記を便利にさせた方式であり、無連想式は、漢字と打鍵とに関連性がなく、むしろ運指や打鍵効率に重きを置いた方式です。
 漢直は、漢字を高速で入力するという、職業タイピストの現場における能率に対しては効果のあるものですが、無連想式にしろ連想式にしろ、字ごとの打鍵を個別に覚えなければならず膨大な量の暗記が必要であることから、学習負担が多いので一般の人々には習得しづらく、また、人間の暗記力の限界のために必然的に当てることのできる漢字の数が制限されて、あらゆる漢字が打てるわけではありませんし、暗記していない文字は入力することができません。暗記を便利にした連想式にしても、開発者の任意の連想によって打鍵が与えられているにすぎず、一つ一つ覚えておく必要があるのには変わりありません。
 葦手入力は、しくみは漢直の連想式に似ていますが、専門職の仕事の能率を主眼とした漢直とは異なり、万人があらゆる漢字を自由に打てることを指向したものです。そのため、暗記量が少なくて誰でも習得しやすく、コンピューターに搭載されたあらゆる漢字を、個別の打鍵の暗記無しに形を見たままから直截指定して入力することができるので、漢直にはない自由さを持っています。
 誰でも習得がしやすいとは、誰もが知っている片仮名の字形を利用して漢字の字形に当てはめたことです。その片仮名にあてる規則も単純で、複雑な例外規則はなるべく排除しました。
 コンピューターに搭載されたあらゆる漢字が打てるとは、常用される漢字だけでなく、難しい漢字やあまり使われない漢字についても、コンピューター内の基本的な漢字集合(中日朝統合漢字表)に含まれる漢字全てに、打鍵を付与できる工夫をして、最大五打鍵乃至六打鍵で入力できるようにしてあります。対応できる文字集合は、今後増やしていく予定です。
 形を見たままから直截入力できるとは、打鍵を、漢直のように開発者の任意によって付与するのではなく、個々の字形を機械的に分析して打鍵にあてはめることで、打鍵が字形と規則的な対応していることです。入力者は一定の手順に沿って字形を分析することで、初めて出会う漢字でも簡単に打鍵を導き出して実際にその場で入力できます。これは学習にも有効で、頭ごなしの暗記をしないでも、字に出会うごとに推理しながら打鍵を手に覚え込ませることで、自然に多くの文字を打てるようになっていきます。
 初めてみる字でも思い通りに字を入れることができるので、なんの気なしにでたらめに漢字を打ち込んでいるだけでも、とても楽しいです。

使い始め方

 葦手入力を使うには、当ページの目次の「公開ファイル置き場」からIME辞書ファイルを落として、コンピューターのIMEに導入すればすぐに始められます。
 導入する前に試してみたい場合は、目次の「工具」>「シミュレーター」で使い方を試すことができます。
 使い方を覚える場合は、目次の「使用方法」から、まず、「打鍵字母・字素対応表」ページ中の「字素字母対応表」にざっと目を通して、うちだせそうな字を色々シミュレーターで試してみてください。この時点で全ての対応を覚える必要はありません。十字ぐらい、簡単な字や難しい字を試してみたら、出てくる字も思い通りに出てこない字もあると思います。次に「打鍵分析法」のページで、打鍵の導きだし方を理解します。この規則を理解すれば、思う通りに打ち出せる字が増えると思います。
 基本的な規則(「結構」「分析手順」「分析規則」の三項目)を覚えたら、「字素習得の栞」のページで、今度は、字母と字素との対応を体系的に習得しながら、基本的な偏旁の打鍵に慣れます。これを手になじませてしまえば、あとは適宜、打鍵索引で打鍵を確認しながら打鍵分析法を見直したりしている内に、自然と多くの字が打ち出せるようになると思います。

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 利用・改変・再配布は自由です。


謝辞 Y.T.さん S.S先生 M.T.さん H.T.さん K.S.さん 等には多くの助言や協力を賜りました。ここにお礼申し上げます。


管理者・開発元 中山春明(神奈川県)

by Haruakira NAKAYAMA in Kanagawa Pref., Japan, from Heisei 29(2017 CE)

(背景画像・葦手下絵和漢朗詠集)