伝統工芸品

 

 

 

漆器

伝統工芸品 川連漆器


川連漆器

川連漆器(かわづれしっき)は、秋田県湯沢市川連町で作られる約800年の歴史をもつ漆器で、国の伝統的工芸品に指定されています。

川連漆器の特徴

川連漆器の特徴は、「地塗り」と呼ばれる下地に柿渋と生漆を直接塗っては研いで塗る工程を繰り返す技法を重視している漆器であることです。この工程を繰り返すことが、実用的な堅牢さ、美しさを持つ漆器の裏付けとなっています。箸や椀の他、仏壇、アクセサリー等、幅広い商品バリエーションも特徴です。

川連漆器の歴史

鎌倉時代初期から約400年間、県南一帯を治めていた小野寺重道の弟・道矩が、古四王野尻(現・湯沢市川連字大館)に館を築き、家臣や農民の内職として刀の鞘、弓、鎧などに漆を塗らせたのが川連漆器の始まりとされています。1804年から1830年(文化年間から天保年間)になりますと、漆器の販路を他国にもひらき、藩の保護政策のもとに椀、膳、重箱など多様な漆器工芸品が作られるようになりました。川連漆器に見られる沈金、蒔絵といった装飾の、伝統基盤も大きく築かれていきました。明治に入って、工芸品として川連漆器の名は広く知られていきました。1976年(昭和51年)に国から伝統的工芸品の指定を受けています。

川連漆器の職人

川連漆器は工芸品です。工芸品と言うのは手作業によってよって作られねばなりませんから、職人さんが必要です。
川連漆器業を営む事業者は、秋田県南に位置する川連地区を中心に、戸数は200戸(2011年)を数えます。後継者や若手工人などのグループ活動も盛んであり、着実にその伝統工芸品としての漆器技法が伝えられています。

川連漆器の作業工程

木地
伝統工芸品川連漆器の最初の工程は木取りから始まります。ロクロや木工旋盤を用いて削り出されるものを挽物といいますが、これは木取りと言って、輪切りした原木を所定の寸法に切ることから始まります。

塗り
地塗りと呼ばれる下地に柿渋と生漆を直接塗っては研いで塗るという工程を繰り返す技法から始まります。この仕上がりに向けた下地塗りが伝統工芸品川連漆器の持つ堅牢さの秘訣になっているのです。

沈金
沈金は、塗装された漆器の表面に点や線、模様を鉋を用いて浅く彫り、彫った部分に生漆をすりこんで金箔を置く方法です。また、金粉、朱、青そのほかの漆粉を蒔くものもあります。沈金彫は伝統工芸品川連漆器の得意とする独特の加飾技法です。

蒔絵
蒔絵は、下絵付けした模様に平描漆で模様をなぞり、内部に粉を蒔き、更に細かい葉の筋などを蒔絵筆で加工し漆器として仕上げる方法です。
置目、下絵・平描、粉蒔・毛打、粉蒔と進めていきます。

川連漆器の取り扱い方

伝統工芸品川連漆器は塗り物ですが怖がることはありません。大切にしてやればそれで充分です。
最初に使用するときは表面のゴミを払い、濡れふきんで拭きます
漆器の使用後は長時間水に浸けたままにしない
川連漆器は国の伝統的工芸品に指定されていることを念頭に置き、大切に取り扱うようにしたいものです。

川連漆器の漆

漆器などの漆工芸品には主に光沢や粘度を調節するために精製された漆が使われています。植え付け後15年程経ち太さが10から20cmくらいになると漆を採取できます。現在では、1本の木から1年ですべての漆を採り尽くし、伐採する「殺し掻き」という方法がとられています。1年のうちにその生命を使い切るため、漆掻き職人は1滴たりとも無駄にはしません。


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