外郭放水路までの道のり

ジオサイトプロジェクトの教訓で早めに出発。 開始1時間前(8時)に臨時駐車場に到着。看板はあれど辺りは人気がない。 送迎バスが止まっていたが乗る人は皆無…。 地図を見ながらしばらく歩くと向こうにそれっぽい建物が見えてきた。
看板でまず予習。龍Q館の地下には,調圧水槽や立坑(たてこう),地下トンネルなどいろんな設備が詰まっているらしい。 どうやらこの芝生の下が,例の調圧水槽。芝生のデカさに期待がふくらむ。 写真を撮っていたら犬の散歩中の地元民に「ナニを撮っているのだ?」と声をかけられる。 地元民は,見飽きているのか…。

龍Q館に到着した。

龍Q館についてみると先着のエクスプローラー達がいてちょっと安心。 龍Q館の中に入ってみると様々な展示物がありなかなか楽しい。 なかでも動くシールドマシンの模型はとても精巧。 シールドマシンの仕組みがよく分かる逸材だ。
3Fでは,館長(!?)の大久保さんがお出迎え。 今日は,特別な日ですよ。と声をかけられた。土日に見学できるのは,年に一度あるかないからしい。 調圧水槽の説明もしてくれて「まあ見れば分かります。」とのこと。待ち遠しい。
奥には,現場の必需品(!?)進捗ボード。一歩一歩完成に向けて工事は進んでいる様子。 他には,首都圏外郭放水路の全容が分かるパネル,羽根車とガスタービンの動く模型(これも精巧。)が展示されて いて調圧水槽に潜り込む前の勉強には最適だ。
龍Q館の3Fでは首都圏外郭放水路を監視するコントロール・ルームも見ることができた。 モニターがたくさん並んでいて秘密基地さながら。 ここで,ウルトラマンの撮影が行われたのも納得。俳優のサインがいくつも飾ってありました。
地底体感ホールでは,「龍伝説」という首都圏外郭放水路がわかるビデオが 上映されている。調圧水槽などの施設に目を奪われがちだが本来の働きを短い時間で知ることができる内容だった。

いよいよ地下へ

龍Q館の外に出て,ここからはいよいよ調圧水槽へ。 入口にいた,にこやかなドアマンがあっけなく地下への扉を開いてくれた。 どんな所なのか期待がふくらむ。
見下ろてみるとやはり深い。地下までは階段で136段あるらしい。 実は,この階段。調圧水槽の一部で水を溜めているときは水没するそう。 変色したコンクリートの壁が水が貯まっていたことを物語っていた。
地下に到着。思ったより狭い。(←あとで勘違いに気付く。) やはり水位計がある。ちなみにゼロ点は,荒川の水位だそう。 なぜかは,わからないとのこと。
国土交通省の人に促されて,ふと先を見るとだだっぴろい空間に巨大な柱が建ちまくり。 調圧水槽〈地下神殿〉のお目見え。狭いとかいってゴメンなさい。筆舌しがたい大きさ。

羽根車

まずは,今回の目玉。羽根車を見に行く。すでに人集り。 今回は,粋な計らいで羽根車のまわりの壁に自由に落書きができる。ポスカも用意されていた。 が,始まって間もないせいかみんな落書きも遠慮気味。 ヲレは,遠慮なく地下神殿に落書き。
羽根車とは,調圧水槽に貯まった水を江戸川にはき出すガス・タービンで回るデカイスクリュー。 このタービンは,航空機で使われるものと同じ力があって本気で回ると1秒間で25uプールの 水が空になる。現在は,このは羽根車が2機ある。最終的には,4機になるそうだ。
羽根車は,普段の見学ではお目に掛かれません。今回は特別に見学できるとあって人集りが。 近くで見るとなかなかの迫力。ライトアップされていて一段と際だっていました。 排水時には,コイツが1秒間に25uプールを空にするほどブンブン回る。
羽根車のそばにデカイ板が水路を塞いでいたので「なぜか?」と聞いたみた。 これは,調圧水槽と羽根車を遮断している板で羽根車側にだけ水を溜め試運転をするらしい。 水量が減る冬場でも,いざというときのため一ヶ月に1度は試運転をしているそうだ。 写真は,人知れずみんなの安全を守ってくれている男の後ろ姿。かっけー。どうもありがとう。

地下50mのパルテノン神殿

パルテノン神殿の呼び名もある調圧水槽をうろつく。 調圧水槽のスケールは,幅78m,長さ177m。サッカーグランドと同じくらい。 (地上は,ホントにサッカーグランド) と聞くとピンとこないかも知れないがホントにデカイ。人が作ったとは思えない。 地下にこれだけのものを造れる日本の建築技術はスゴイ。
調圧水槽の中には,巨大な柱が59本ある。一本の長さは7メートル,幅2メートル,高さ17メートル,重さは500トンもある。 写真で人と見比べるとデカサがわかる。ちなみにモデルはヲレ。 デカサの理由は,2つ。ひとつめは,コンクリートの天井を支えるため。 もう一つの理由は,調圧水槽が浮き上がるのを押さえるため。これだけ大きい空間に水が貯まると水の浮力で 調圧水槽ごと浮き上がってしまうらしい。巨大な柱は,それを押さえつけるための重りの役目も果たしている。

第一立坑(だいいちたてこう)

調圧水槽の奥には,第一立坑がある。調圧水槽とはまた違った印象で迫力満点。 立坑の深さは,60m。まだ深いとこまで続いているようだ。
コンクリートのミニ柱は,車などの転落防止だそう。
天井から差込む太陽の光が立坑を照らしそれが一段と雰囲気を高めてる。 見上げるとなんとカメラマンが居るではないか。あそこから見れるなんて羨ましい。と思うけど,きっとスゴイ怖い…。
ちなみにCHAGE氏がMissing Pagesというショートフィルムの1シーンを左手に見える階段で撮影している。 機会があったら見て頂きたい。

地上へ

地下神殿を満喫できたしそろそろ地上へ。エレベータなどなく階段で登る。 よくよく考えると,ここも水槽の一部でエレベータは,なくてあたりまえだと今頃気がつく。 振り返ってみると別世界の空間でした。
階段の途中からのフォト。コンクリートばかりで無機質な空間も絵になる。

マンホールのふた

地上に出ると第一立坑の蓋がある。マンホール最大の蓋だ。この蓋の下は,地下60m。下は,のぞけないが想像するとゾッとする。
これで,大人の社会見学は完結。首都圏外郭放水路〈地下神殿〉編は完結。

第三立坑

帰り道に国道16号の傍らに第三立坑が見えた。
ここも60mの深さがある立坑。第三立坑の底には,潜水艦の扉みたいな防水扉があるそうだ。 第三立坑には,エレベータなどの機械があるためだそう。うーむ…。見たい。
何気なく走っていた国道の地下50mには,6kmに渡ってトンネルが続いていたと知った。 人知れず,天災から私たちを守るために働いている多くの人達がいると思うと感慨深い。
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