株式会社の解散

株主総会決議により解散・清算させ会社を消滅させる登記手続の概要と費用の目安は、こちらでご紹介しています。

1 株式会社の解散事由

株式会社は、以下の事由により「解散」します(会社法471条ほか)。

(1)定款で定めた「存続期間」の満了

(2)定款で定めた「解散事由」の発生

(3)株主総会の特別決議による解散決定

(4)吸収合併により消滅する会社の解散

(5)破産手続開始の決定

(6)裁判所の解散命令・解散判決

(7)休眠会社のみなし解散(会社法472条)

(8)営業にかかる免許等の取消し(銀行法40条、保険業法152条3項)

このうち、(1)(2)(3)の場合、「解散登記」を申請しなければなりません。
また、「清算手続」も必要です。

2 清算株式会社の譲渡制限株式について

定款と登記で、「当会社の株式を譲渡により取得するには、『取締役会の承認を要する』/『代表取締役の承認を要する』」との規定がある場合、株主総会で解散決議をする際は、株式譲渡の承認機関を変更する決議も同時に行うべきです。

なぜなら、解散後の清算株式会社には、「取締役会」も「代表取締役」もなくなるからです。

3 清算株式会社の機関設計

「解散」は会社の営業をストップさせ法人消滅へ向かう通過点を過ぎたことを意味します。清算人による「清算」が必要な場合、清算手続きを経て「清算結了」の登記により、法人格が消滅します。

よって、解散後、清算結了の時点ではまだ会社は存在しています。

つまり、解散後の清算株式会社はまだ存在し、一定の範囲で活動することができます(しなければなりません)。

そこで、清算株式会社の機関として、最低限、「株主総会」と「清算人」「代表清算人」が必要です。

この他、解散前に監査役設置会社であった場合、従前の監査役が清算手続中も監査役となります。なお、清算手続中は、監査役の任期に上限はなくなります(会社法480条2項)。解散前に監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社であった場合で、解散時に公開会社又は大会社であった場合、従前の監査等委員又は監査委員が監査役となります(会社法477条5項、6項)。

4 清算株式会社にできること・できないこと

清算株式会社は、清算の目的の範囲内で、清算が結了するまでは、なお存続します(会社法476条)。清算の目的の範囲内の行為のみでき、従前の営業に関わることは基本的にはできず、もっぱら営業のため機関を設置するような変更登記もできません。

いくつかの例をご紹介します。

◆商号の変更
 できます。

◆本店移転
 できます。

◆募集株式の発行・募集新株予約権の発行
 できます。

◆支配人の選任・支店の設置
 できます。なお、解散時点で従前の支配人はいったん退任し、登記されていた支配人の登記は登記官の職権で抹消されます。その後に新たに選任・登記ができる、ということです。

◆取締役の選任、取締役会の設置
 できません。

◆以下の組織再編行為
 できません。
・清算株式会社が存続会社となる合併
・清算株式会社が承継会社となる吸収分割
・株式交換、株式移転

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