売買の登記

 不動産の売買が行われると、一般的に買主は契約時に手付金を、決済時に残金を支払います。代金と引き換えに売主は買主に物件を引き渡します。また、所有権が売主から買主へ移転します。買主が指定する第三者へ直接移転する場合もあります。いずれにせよ、買主などが権利を確保するためには買主などが登記名義を取得する必要があります。

 新築の建売住宅の場合は建物に関する所有権保存登記と土地に関する所有権移転登記、中古物件の多くは土地と建物に関する所有権移転登記を申請します。

 その他、売主がかつて購入した時に住宅ローンを利用してまだ住宅ローンが残っている場合など、買主から支払われる売買代金で残りのローンを完済することがあります。また、買主が手持ち資金と合わせて住宅ローンを利用して物件を購入することもあります。

 このような場合は、売主の抵当権の抹消登記と、買主の抵当権設定登記も同時に申請するのが一般的です。

 司法書士は登記の代理業務をすることが法律で認められた専門家として、これらの登記の申請に必要な書類がそろっていることを確認し、売主、買主、金融機関、仲介業者、皆様が安心して取引を進められるよう、決済に立ちあいます。



報酬基準(平成27年6月30日現在、税抜)

  業務の種類 報酬 実費 備考
主業務 所有権移転登記の申請 2万円~ 登録免許税
(※売1)
申請書1通あたりの報酬です。1件の取引でも複数の申請が必要な場合があり、そのときは申請件数ごとに報酬と実費がかかります。
  氏名・名称・住所の変更登記(または更正登記) 5千円~ 登録免許税1000円~ 登記申請時点における登記名義人の氏名(名称)住所が登記記録と一致しない場合、原則として、移転登記に先立って変更登記または更正登記が必要です。(※売2)
  抵当権抹消登記の申請 1万円~
(※売3)
登録免許税1000円から 売主が代金を受け取り、そのお金で住宅ローンを一括返済したような場合に、抵当権抹消登記を申請します。
  抵当権設定登記の申請 3万円~
(※売3)
登録免許税
(※売4)
買主が住宅ローンを利用して売買代金を支払うような場合に、抵当権設定登記を申請します。
附帯業務 住宅用家屋証明書の取得 3000円 1300円 居住用不動産として購入する際の所有権移転・保存登記と抵当権設定登記の登録免許税が減軽される場合があります(※売5)。
  住民票の写しの取得 1000円 300円  
  固定資産評価証明書の取得 1000円 300円  
  登記識別情報に関する証明 1000円 300円 登記識別情報(権利証)が通知されていたか、または失効していないかの証明です。
  インターネット登記情報の取得(1物件) 1000円 337円 相談時と申請直前など、複数回取得することもあります。
  インターネット地図情報(1物件) 1000円 367円  
  中国語文書の翻訳 3千円~ なし 難易度・字数により加算されることがあります。
  立会手数料 1万円~ なし 登記に必要な書類の原本がそろっていることを決済当日に確認します。
  本人確認情報の作成 8万円 なし 売主が有効な登記識別情報(または登記済証、いわゆる「権利証」)を所持せず、かつ事前通知制度を利用しない場合に必要となります。
  登記完了後の登記事項証明書の取得(1物件) 1000円 600円(書面請求) 登記完了後に登記事項証明書(旧称:登記簿謄本)の取得を希望される場合に必要な費用です
  郵送代 なし 実費 登記申請の準備・申請・完了後の書類回収とお届けの郵送代です。

 

(※売1)「売買」を原因とする所有権移転登記の登録免許税は、原則として固定資産評価額の2%です(税率を掛ける前の評価額は1000円未満の端数を切り捨て、税率を掛けた後の額は100円未満の端数を切り捨てます)。なお、固定資産評価証明書に「非課税」と記載された公衆用道路の場合、近傍宅地の評価額に100分の30を乗じて得た額が課税価格とされます。これに対し、公衆用道路であっても評価額がある場合は、当該評価額が課税価格となります。


(※売2)現在の登記名義人が登記された時点ですでに氏名・名称・住所のいずれかが間違っていた場合(原始的不一致)は更正登記、登記された後に婚姻や転居により変わった場合(後発的不一致)は変更登記を申請します。

(※売3)抵当権1個あたりの報酬です。

(※売4)抵当権設定登記の登録免許税は、原則として債権額の0.4%です(税率を掛ける前の債権額は1000円未満の端数を切り捨て、税率を掛けた後の額は100円未満の端数を切り捨てます)。例外として、同じ債権を担保するために複数の物件に抵当権を設定した場合は、登記が同一管轄の法務局で申請できる場合は1個の抵当権として登記申請できる(登録免許税法13条1項)ほか、追加設定の場合は、既に登記された抵当権の登記事項証明書を添付することにより1500円の登録免許税で登記を申請できます(同2項)。また、住宅用家屋証明書を添付した場合の減税については下記をご参照ください。

(※売5)住宅用家屋証明書を添付すると、登録免許税が以下のように減軽されます(租税特別措置法72条の2ほか)。なお、住宅用家屋証明書を取得するには、法定の要件を満たす必要があります。
①新築家屋等の所有権保存登記 0.4% → 0.15%
②家屋の売買による所有権移転登記 2% →0.3%
③抵当権設定登記 0.4% → 0.1%
④特定認定長期優良住宅の所有権保存登記 0.4% → 0.1%
⑤特定認定長期優良住宅の所有権移転登記 2% → 0.1%