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以下に授業用プリント「コンピュータの歴史」とその解説を提供します。(リンクをクリックすると註の説明が読めます。)
 右にプリントのPDF版があります。

 文書中の注釈リンクの内で、ワトソンが特に読んで欲しい内容を含むものは大文字にしています。

コンピュータの歴史

 アメリカの未来学者アルビン・トフラーによると、人類は生活や文化に影響を与える3つの波を経験しているという。第1の波は数千年にわたる緩やかな農業革命であった。 第2の波は蒸気機関の発明から始まる産業革命であり、第3の波は1960年頃に起源を発する情報革命とそれを支える電子工学の急激な進歩である。
 現代に生きる私たちはいやおうなくこの波の只中にいるわけである。この第3の波では、コンピュータが大きな役割を演じている。 ここでは、コンピュータがどのように誕生し進化していったか調べてみよう。

1.コンピュータ前史

(1)手動式計算機
 soroban手動式計算機としてわれわれに馴染みのあるそろばんは、 古代中国の周の時代にすでに使われていたという。 ヨーロッパでは、17世紀に対数を利用した計算尺が発明された。これらは電卓ができるまでは広く一般に使用されていた。

  
                計算尺
(2)機械式計算機
 pascal17世紀に哲学者・数学者として有名なパスカルが歯車を使用した加算器を発明し、ついでライップニッツが加減乗除の四則演算を行えるように改良した。 また19世紀には、バベッジが階差計算機を発明した。 歯車式計算機は、特に正確に割り算ができる手回し卓上計算機として数十年前まで活躍していた。                      パスカルの加算器
     
ライプニッツの歯車式計算機  バベッジの階差計算機    タイガー計算機(日本)
(3)電気機械式計算機
mark1 1930年代後半にリレー(電磁断続器)を用いた2進演算による計算機が出現した。 この計算機は穴あき紙テープによるプログラミングが可能なものであり、1940年代にはエイケンとIBMにより、MarkT、MarkUが開発された。
        
                                       MarkT(IBM)

2.コンピュータの誕生

(1)ABCマシン
abc computer 1939年にアメリカの研究者アタナソフが学生ベリーを助手として世界初の真空管による電子式計算機ABC(Atanasoff-Berry Computer)を試作した。 実用化はされなったが、2進法の採用、コンデンサーによるメモリ等、現代のコンピュータにも通じる当時としては革新的なアイデアが採用されていた。 しかしこれらの事実は近年まで殆ど知られていなかった。
                                         ABCマシーン
(2)ENIAC
eniac1 第二次大戦中、ペンシルバニア大学のモークリーとエッカートは米国陸軍弾道研究所の資金を得て1943年にENIAC(Electoric Numerical Integrator and Computer)の開発を始め、1946年に完成した。 真空管18,000本以上を使用し、消費電力140KW、重さ30トンの巨大な計算機械であった。これが世界最初の実用された電子計算機である。 しかし、プログラムは配線やスイッチの設定を変えることによってなされ、その変更には多大な手間がかかった。
                                                     ENIAC
   
  配線を変えてプログラム作業          切れた真空管の取り替え
(3)EDVAC
neumann このENIACの欠点を解決するため、後にこのプロジェクトに加わったフォン・ノイマンは、プログラムを回路の配線で行う代わりに、 処理の手順をソフトウェアの命令コードとしてメモリー(記憶素子)に蓄積しておき、一つずつ読み出して逐次実行する方式を提案した。 この型(逐次処理のプログラム記憶方式)のコンピュータこそ、現在使われているノイマン型コンピュータと呼ばれているものである。 この方式でEDVAC(Electronic Discrete Variable Calculator)という新しい機械が開発された。またイギリスでは1949年に同方式のEDSACコンピュータがつくられ、この方が先に完成する。
                                                         フォン・ノイマン
(4)商用コンピュータ
 1950年代には、EDVACを作ったモークリーとエッカートは会社を設立して、世界初の商用実用コンピュータのUNIVAC Tを作った(会社名は後のユニシス)。日本でも、1956年には富士フィルムの岡崎文次により真空管式コンピュータFUJICが作られる。
   
       UNIVAC T                    FUJIC(富士フィルム)
 また、先にリレー計算機Mark Tを開発していたIBM社は電子計算機の製造を始め、磁気ディスクやトランジスタを用いた大型汎用コンピュータを次々に開発・販売した。 特に集積回路(IC)を用いて1964年に作ったIBM/360シリーズは大きなシェアーを得て汎用コンピュータの代名詞ともなった。 また、1976年には科学技術用に特化したスーパーコンピュータがクレイ社から発売された。
          IBM360
                   IBM/386シリーズ

3.コンピュータの動作原理

 ここでコンピュータの動作原理を説明する。コンピュータは演算や条件判断を行う頭脳に相当する中央処理装置(CPU Central Processing Unit)とメモリー、 および外部の周辺装置との入出力を行う部分から成り立っている。CPU内部にはレジスターと呼ばれるメモリーがあり、 通常レジスターに置かれたデータ同士で加算や乗算がなされる。
 メモリーには命令コードが書かれた命令領域と処理するデータを書き込むデータ領域からなる。

コンピュータの動作原理

 コンピュータはクロック信号に同期して時間的にもデジタル的に進んでいく。すなわちCPUにはプログラム・カウンターと呼ばれるレジスターがあり、 クロック信号により通常数クロックで1ずつカウントアップされるようになっている。
 このプログラムカウンタは機械語命令の置かれたメモリー番地を指しており、順次この番地に置かれた命令コード(と呼ばれるデジタルデータ) をCPUに読み込み解読し(=この命令コードでハード的な演算回路の切り替えを行い) 次のクロック周期で命令に基づく動作(レジスタ間の演算やレジスターからメモリーへの書き込みやメモリーからレジスターへの読み込み等)を行う仕組みになっている。 このようにメモリーに書かれた命令を順番に読み込んで自動的にその処理を行っている。
 この演算には算術的なもの以外に演算結果の値によって条件分岐させる(プログラムカウンターの値を1ずつ増やすのではなく別の値にジャンプさせる)命令を含んでいる。 これにより、あたかもコンピュータがその時点での結果に基づいて自ら条件判断して別の動作(他の場所に書かれた命令群を実行)をするようにプログラムすることができる。 これが、コンピュータが単なる計算機ではなく知的判断ができる「情報処理マシーン」とでも呼べる画期的な機能である。
 コンピュータが実行する機械語1命令は上述のように単純な動作であるが、これらを高速に多数回繰り返す(殆どの処理は繰り返しループである) と高度な処理を行ったように見える。プログラムの工夫でさらに複雑な動作が可能となる。

4.マイクロ・コンピュータとパソコンの出現

(1)電卓
 1964年シャープが世界初のトランジスター電卓CS-10Aを発売(\535,000)したが、大きな旅行かばん程の大きさがあった。 1970年には同じくシャープがLSIを使った小型電卓を10万円を切る値段で発売、以降電卓ブームが起こる。
           
    CS-10A(SHARP)  
(2)マイクロ・プロセッサの誕生
4004 1969年日本の電卓メーカであったビジコン社がアメリカのICメーカであるインテル社と共同で、電卓用に使う目的で開発したのが、 1チップのマイクロ・プロセッサi4004である。これは電卓としても使えるようにプログラムできる4ビットの汎用コンピュータとして設計されたものである。 インテル社はこの後、8ビットのCPUであるi8080(1972年)、16ビットのi8086(1976年)と開発を続け、 現在の32ビットPentiumプロセッサにつながる流れを作ることになる。

(3)パソコン
 1974年にi8080を使ってMITS社のアルティアという組み立てコンピュータが出現。 1975年には、ビル.ゲイツとポール.アレンがこの機械に搭載するプログラム言語としてBASICを開発し、マイクロソフト社を設立する。
                                      アルティア

 1976年には、ウォズニャックとスティーブン・ジョブズが別のCPUを使ったAppleT($666.66)という1ボードコンピュータを販売しアップル社を設立する。 翌年にはAppleU($1,298)というベストセラーとなるパーソナルコンピュータを発売し、パソコンの時代をつくる。

TK-80 日本でも1976年にはNECがi8080を使った1ボードコンピュータ TK−80 (\88,000)を発売。 1979年には日本初のパーソナルコンピュータPC−8001(\168,000)が発売され、日本のパソコン時代が始まる。 1981年にはIBM社の16ビットパソコンIBM/PCが、日本では翌年NECの16ビットパソコンPCー9801が発売される。日本では日本語入力や文書作成のための日本語ワープロが開発され人気を集める。

    TK−80(NEC)                                         PC−8001

(4)グラフィカル・ユーザーインタフェースの出現

 1970代末からゼロックス社のパロアルト研究所では、マウスで画面上のアイコンをクリックしてソフトウェアを起動させるGUI(グラフィカルユーザインタフェース)方式を研究していた。1983年アップル社はこの方式を採用したLisa($9,995)を作るが販売不振のため、1984年に廉価版のMacintosh($2,495)を発売し好評を得る。 マイクロソフト社もそれまでの文字ベースのOSであったMS−DOSに加え、1985年にGUI技術を使ったMS−Windowsという16ビットOSを開発し、1994年にはその32ビット版のWindows95を発売する。以降、パソコンの主流はGUIを用いたOSとなる。また、インターネットとパソコンの結びつきが深まる。

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