関西百名山(52)   六甲山(ろっこうさん)   931m

六甲山最高峰標柱
平成5年に国土地理院と神戸市が一等三角点の説明と方位盤を設置
                                      (2010年5月17日  ozesouさん撮影)



六甲山最高峰 標柱


六甲山最高峰 ケルン


六甲山一等三角点標石(手前)と

一等三角点の説明を書いた大きい石(向こう側)


説明板を拡大したもの




六甲全山縦走記録一覧表


平成4年まで設置されていた大型のパラポラアンテナの前での集合写真

                                         昭和62年3月1日
                              





六甲最高峰への最も利用されるコースは、阪急芦屋川駅から高座の滝、ロックガーデン、風吹岩、
雨ヶ峠、本庄橋、七曲り、一軒茶屋、最高峰で、私も阪急電鉄ハイキングなどでよく歩いていた。

その他にもコースは実に多くあるが、中でも六甲全山縦走は六甲の登山コースをひと通り歩いた総仕上げとして、数回挑戦した。

六甲全山縦走は、JR塩屋から宝塚までの56kmで、一般の登山・ハイキングが一日に14〜15kmとして、その4倍の長さで、これを一日で歩くのは、実に過酷である。

出発地点を西の塩屋(今は須磨浦公園)からが順コースで、東の宝塚からの逆コースは、前半は緩やかな登りだが、後半の菊水山からのアップダウンはとても厳しくなる。

最初から六甲全山縦走をするのは無理で、先ず全コースを二分し、東の宝塚から六甲最高峰を経由し、摩耶山までを1973年(昭和48年)の体育の日に初めて歩いた。

翌年の体育の日に、逆コースの摩耶山から宝塚まで歩く。

いよいよ2年後に、塩屋から市ヶ原までの半縦をする。その年の1975年(昭和50年)に、神戸市が主催の六甲全山縦走市民大会が始まったが、私はまだ全縦をする自信はなかった。

1977年(昭和52年)の第3回になって、六甲全山縦走を申込む。その後4年連続でこの大会に参加した。毎回の参加者数は約2000人以上と聞く。

全山縦走の前夜から、神戸市から紹介された宿泊施設に泊まり、早朝4時過ぎに、10数人が送迎車で出発地点まで移動する。ヘッドランプをつけてスタート時間まで並んで待つ。

ゴールの宝塚では、大勢の拍手で迎えられ、完走記念の『銅版の楯』と表彰状を受け、一人一人記念撮影がある。

この日は一気に阪急電車に乗って帰宅しないと、足が全く動かなくなり、ホームの階段の上り下りでさえおぼつかなくなる。

最初の全縦はこうして無事に終った。


第3回 六甲全山縦走市民大会 56km完走

1977年(昭和52年)11月13日 曇のち雨
     註(赤字は関西百名山)

1977年(昭和52年)の第3回六甲全山縦走市民大会
完走記念の『銅版の楯』

1979年(昭和54年)の第5回六甲全山縦走市民大会
地 名 タイム
塩屋駅 発 04:50
旗振山 05:18
鉄拐山 05:27
栂尾山(274m) 05:50
横尾山(312m) 06:07
須磨アルプス 06:15
東 山(253m) 06:20
萩の寺 07:00
高取山(320m) 07:25〜07:30
鵯越駅   08:05
菊水山(459m) (軽食) 09:00〜09:05
鍋蓋山(487m) 09:50
大竜寺赤門 10:08
市ヶ原 (天狗道を行く) 10:20〜10:25
天狗道展望良 (軽食) 11:00〜11:10
摩耶山(698m) 11:50
六甲山ホテル 12:45
記念碑台 12:50
極楽茶屋 13:15〜13:18
六甲最高峰(932m) 13:50〜13:55
東六甲分岐点 (軽食) 14:03〜14:10
船坂峠    14:45
大平山 15:00
大谷乗越 15:08
塩尾寺 15:32〜15:35
宝塚駅 15:58
ゴール 驚異のタイム
合計所要タイム 10時間08分
休 憩 43分
歩行タイム 9時間25分





その後、所属の山岳会で、六甲全山縦走の例会をすることになる。
チーフリーダーは、菊水山のふもとに住み、長きにわたり菊水山へ毎日登山をし、六甲山のすみずみまで精通されている平岡 明氏で、私もサブリーダーとして参加することになった。

2回に分けて(須磨〜旗振山〜横尾山〜大竜寺赤門〜新神戸)と
(市ヶ原〜摩耶山〜記念碑台〜六甲最高峰〜大平山〜宝塚)の半縦例会もし、いよいよ全縦の前夜になり、宿舎での席で平岡氏から、「突然の体調不良によりチーフリーダーを断念する」との説明がある。

『本例会の企画発案の一人であり且つチーフリーダーでありながら、その責務を果たし得ず不甲斐なさに切羽致すと共に、吾れ老いたるかと無念でなりません。ここに深くお詫び申し上げます』
の挨拶と共に、急遽私がチーフリーダーをすることになる。

私は一瞬、驚いたが、長年何度も歩いたコースなので、不安は全くなく重責を果たすことが出来たことは、今も忘れられない。


         


以下は、(愛好会会報 第88号に発表した例会報告文より)

近畿山岳愛好会の創立15周年記念イベントに特別企画した六甲全山縦走56kmは、筆舌には言い表わせぬ感激のシーンが、次々と展開させていった。

固い信頼と厚い友情によって達成された「全員完走」のこの喜びを、支援隊の皆様とともに分かち合いたいと思う。

前日、梅田駅の出発に本山理事長の見送りを受けたことに始まり、突発的腰痛のためこの山行のチーフリーダーを断念された平岡 明さんの、責任感に満ちた態度に、必ずや「全員完走」の悲願を胸に秘める。須磨の宿舎での最終ミーティングと、スタート地点での見送り。乗り物をフル活用して菊水山頂と、摩耶山頂の全縦中間点での激励、果ては宝塚ゴール地点の出迎えなど、平岡さんの無念さと成功への執念が、神出鬼没の行動となり、全員完走へと導いたのである。

大竜寺では、大田垣、井ノ上両氏引率の全縦支援例会に参加下さった方々の、物心両面にわたるご好意はありがたく、その友情に対して全員が涙した。摩耶山でもまた別の4名が応援に駆けつけ、大わらわの差し入れがあり、細やかなお心遣いがうれしい。

ゴールの宝塚では、「祝、六甲全山縦走56km完走」と大書きされた幟旗を押し立て、電池を振りながら駆け寄って『お疲れさま』と慰労の言葉を11名の方々から頂く。その上私が代表して、彩り華やかなスイートピーの素敵なブーケを頂戴する。ホットコーヒーや、缶ビールでのどを潤す。夜空にカメラのフラッシュがまばたき、大歓迎の熱気は広がる。まさに本会のチームワークの良さが実証され、大歓迎の極致に涙が止まらない。

10日後、神戸ワイン城で、六甲全山縦走56km完走の反省会を、支援頂いた人達も交え行う。


1989年(平成元年)4月2日 近畿山岳愛好会・創立15周年記念山行
4時20分、昨夜、一泊した須磨荘を出発。須磨浦公園で満開まぢかのサクラを見ながらスタート。鉢伏山、旗振山、高倉山を過ぎ、すばらしいご来光に足を止め、幸先良かれと祈る。

須磨アルプス東山で朝食。ツバキの美しい花の道が両側に続き、高取山のミツバツツジが疲れを癒す。月見茶屋を過ぎるとレンギョウ、ユキヤナギ、コブシ、白モクレン、ヤマブキ、サクラが繚乱である。

菊水山の急登は木陰もなく、気温が上昇して苦しい。山頂付近から「お〜ぅい」の声が届き、平岡さん
の姿が確認されると急に力が出てくる。
「全員とても快調で〜す」と報告。

鍋蓋山の急な坂は涼風に吹かれて気持ちよく歩ける。山頂で休憩し、いよいよ全縦の支援例会の人達に出会えると思い、心がはずむ。

最初に2人が愛好会旗を振って迎えて下さり、5分ほど歩くと3人が、又5分ほど歩けば3人といった調子で、友情あふれる応援態勢に胸が熱くなる。
大竜寺では20数名の支援隊から、熱い味噌汁、ドリンク剤から冷やしたフルーツ、お菓子など沢山ご馳走になり出発する。

天狗道は暑さが加わり、ピッチを落として摩耶山に着く。ここでも応援の人達から、ホットレモンティや、リンゴを頂き一息入れる。心配して下さる平岡さんに「全員相変わらず快調です」と。

昨夜のミーティングでは、これよりは全て車道を歩くと発表したが、春休みで暴走車両が目立ち、事故防止の見地から山道の縦走コースを歩くことにする。

東六甲縦走分岐点に予定通りの17時。ここまで来ると先が見え本当にうれしい。

大平山で小休止、大谷乗越までは薄暮の中を何んとか電池を使わずに歩けた。塩尾寺で隊列を整え疲れを見せず元気に坂道を下って行く。宝石をちりばめたように、キラキラ輝く宝塚の夜景に万感の思いがこもる。

約束通りに全員完走。
所要タイム15時間20分(宿舎より16時間)は
体感温度26度以上の暑さの中では、まずまずの成績だと言えよう。感謝、感謝。
六甲全山縦走 56km完走
男性 7名。女性 8名。 サポーター 20数名。
            註(赤字は関西百名山)
地 名 タイム
須磨浦公園 発 05:00
旗振山 05:27
鉄拐山 05:40〜05:43
栂尾山(274m) 06:14〜06:20
横尾山(312m) 06:32〜06:34
須磨アルプス 06:43〜06:45
東 山(253m) (朝食) 06:52〜07:07
禅昌寺 07:33〜07:35
高取山(320m) 08:15〜08:20
鵯越駅 09:04
菊水山(459m) (軽食) 09:57〜10:15
鍋蓋山(487m) 11:06〜11:16
大竜寺赤門 (21名 応援)  11:38〜11:58
市ヶ原 (桜茶屋) 12:10〜12:15
天狗道展望良 (軽食)  13:10〜13:25
摩耶山(698m) 13:53〜13:58
六甲山ホテル 15:07〜15:17
記念碑台 15:25〜15:31
極楽茶屋 16:05〜16:08
六甲最高峰(932m) 16:40〜16:43
東六甲分岐点 (軽食) 16:58〜17:00
船坂峠  17:40
大平山 18:02〜18:09
大谷乗越 (電池点灯) 18:29
塩尾寺(後続を待ち 疲れる) 19:20〜19:45
宝塚駅 20:20
合計所要タイム 15時間20分
休 憩 2時間44分
歩行タイム 12時間36分



ゴールの宝塚駅にて

                                           (2010年5月30 日 記)

    関西百名山