1.大規模災害時 被災直後の災害状況を航空撮影・録画 状況把握を行い、必要な態勢をとる
  ID 番号制度を活用した避難者リストの作成
  民間航空機による物資輸送を可能とする法的整備、政府宣言・通達と許可の簡素化及び仕組みづくり



■ 大規模災害と想定される場合は、都道府県の災害部隊への災害救援出動要請を待たず、政府が状況把握のために迅速に航空機を飛ばし、災害箇所を見極め、その箇所を含めて周辺もすべてを撮影する行動を起こす。 このための、撮影位置、撮影時刻が写し込まれるビデオ機器搭載の航空機を複数配備する。これらのための法律の整備を行う。都道府県からの災害情報と政府が直接得た被害の規模、交通遮断が推定される状況などの情報をもとに、災害救助の派遣の指揮を執る

 2011年3月11日午後2時46分頃に、東北太平洋沖の海洋プレート付近の広い範囲の岩盤のズレに起因して発生したと想定された地震(震央位置: 北緯38.32度 東経142.37度 米国地質調査所発表)に伴い大津波が発生した。 北海道から関東に至る広範囲の市町村に壊滅的な被害をもたらした。
 大津波は、町村の防災本部の機能や通信手段をも破壊した。 県の防災本部が、町村と連絡がとれずに、被害の全容がつかめず、また、各地の避難の状況も把握できない状態が続いた。
 現在の法律では、都道府県知事が、災害時に自衛隊の出動を要請して初めて自衛隊が活動できる手続きになっているが、とにかく、災害時のすばやい状況把握を、政府の災害救助部隊が独自に実施すべきであると考えます。
 報道については、災害の大きさゆえに、多くの報道機関が、被害状況の悲惨なところを中心に、同じアングルでカメラ映像を放映する。 どこの局も同じだ。同じような映像ばかりだ。 すべての区域を隈なく知ることができません。
 今、その同じ時に、まさに救いを求めている人が、報道している箇所から少し外れた所にいるかもしれない。 ひとりでも多くの命を救う手助けをすべきであると思います。
 筆者は次のように希望します。このような大災害では、民間局が協力して、映像を交換し、民間機を飛ばすときは、航空法を改正した条件で撮影が可能な条件を法制化するものとし、各局ができるだけ種々の場所を飛び、上空から救助を求めている人達を慎重に探してもらいたい。 救助の観点から、望まれる人道的な行いであると考えます。

 一般的に、大規模災害時には、都道府県をまたいで複数の行政区で被害が起きるもので、交通不通、通信不通、電気・ガス・水道などの供給が止まることが想定され、被害が大きければ、被害の惨状を外部に発信することや被害救助要請を外部に伝えることもできなくなると予想されます。 
 各自治体の災害対策本部にもたらされる情報は限られ、被害の全体像の把握が進まず、負傷者、被害者の救助や避難所、医療機関への移送などの緊急活動ができないことが予想されます。
 市町村では、上空から被害の範囲・規模の全体を把握することが困難であるため、政府の防災部隊が入手した情報を都道府県、市町村と共有し、都道府県の要請を待たずとも、相互調整を行って、孤立集落、交通遮断された被災現場に、緊急に必要な救援部隊を送るシステムを確立することが求められます。 このような趣旨で、政府が一刻も早く、災害区域全体を撮影し、状況を把握すべきです。



■ 避難場所ごとに被災者のリストを作成し、氏名、人員構成、避難者の状況把握、避難場所の施設状況把握、救援物資の配布状況把握を可能とする。

 これは、多くの市町村民が被災した際に、住居が破壊された災害現場から脱出でき、避難する状態を想定したもの、及び、被災した際に、現住所に留まっていると、万が一、命の危険が及ぶ事態に至る可能性が高く、避難勧告を受けて避難を余儀なくされる状態を想定したものです。
 避難者が多く、また、避難所が多く、誰がどこに避難しているとか、地域の住人の安否情報が得られないとか、救援物資の支給状況が把握できないとかの事態が生じることが想定される。 このため、社会保障番号の本人ID 番号制度及び本人認証の技術を活用する制度を整備することを基本として、これを最大限に活用することで、避難者情報を整理する案を提案するものです。
 尚、国民 ID 番号制度を進める上で必要となる本人認証については、国民 ID 番号制度、本人認証、議員選挙の電子投票、国民による国政の電子議決、税制改革 に考えを示したので参照のこと。

 国民 ID 番号制度と個人認証制度は、種々の行政サービスを合理的に行うことを目的として、社会保障制度、租税制度面から必然的に実施が整備・確立されるべきシステムであるが、このシステムの機能に種々の機能を付加して、データの保存・一元化を前提として、これを活用するものである。 医療情報、身障情報など、災害時などに十分情報が活用できる内容に高めることとする。 この情報は共有化され、安全が確保されたサーバー機器に整理・保存され、管理されることにする。 但し、公表できる部分と非公表の部分を区分し、非公表の部分の閲覧に関しては、秘密厳守と閲覧可能な関係機関における取り扱いを厳格にする。
 大規模災害時においては、このシステムが有効に活用できると信じるもので、被災者について、避難者、行方不明者を特定することが可能であり、避難所別に、避難者の名簿の作成、年齢構成、男女別、身障者の別・状況、現在の病歴・投薬、特異体質状況の把握や緊急な医療行為の情報などについて、別ファイルの電子情報にリスト化する。
 ID 番号制度と本人認証手段を整備してあると、避難者が所属の行政区の自治体から他府県へ移動した場合の情報の整理、連絡先の把握、不幸にして死亡した方の特定に寄与できるほか、災害弱者や医療支援の必要者の特定も容易に整理でき、支援に役立てることが容易になる。
 ID 番号、病歴、特異体質状況などの情報については、行政者のみが閲覧でき、これをもとに、医療関係者に避難者の医療に係る情報を提供できるようにする。
 本人情報のうち、避難所別に、避難者の現住所、氏名などをリスト化し、インターネット上に公表し、安否、居場所などを探している者が容易に探すことが出来るようにシステム化する。

 ID 番号、本人認証情報とその本人の認証手段などのシステムの整備、これを活用した社会保障、税制、医療のシステムによるデータの保存・一元化を前提として、これを災害時において活用するものであるが、以下のような主なメリットが考えられる。

 尚、このID 国民番号制度を実施し、社会保障や様々な住民サービスや租税や選挙や身分証明などに適用するにあたっては、他人が本人を偽ってなりすましにより、他人が勝手に個人の特定の情報を入手して悪用する危険があるため、この”なりすまし”による使用をほほ防ぐことができるシステム体系の整備が求められます。 本人認証、厳格な情報データの管理、通信などの不正アクセスに対してなど、十分安全性を確保する必要があります。 行政者、本人自身の閲覧、使用、内容変更申請と処理作業などすべての履歴とその人物の認証履歴が記録され、一般の住民行政サービスにおいても、国や地方の行政者が、勝手に閲覧しても認証結果が残り、その履歴の記録情報は本人に伝わりチェックされる仕組みや違反者への厳格処罰をおこなう罰則が確立されていなければなりません。 これらのことが可能となる本人認証手段とIC への個人の認識情報などを登録する法制度とその設備や装置の整備、どこでもIC 付きのID カードにより本人認証が可能となる設備や装置の製品の整備、IC の本人情報をコピーされない機能などについて機器・システムの設計仕様と法が定められた状況の基に制度が運用されることは言うまでもありません。

 参考として、筆者が思うところの、避難所、避難者情報の整理例を以下の表に示す。



表ー1  避難所及び避難者リスト (例)

   都道府県 市町村名 避難所名 :・・
都道府県番号市町村番号集落区域番号避難所番号・・
  《 公共避難施設・個人宅の避難施設の別 及び 代表者名 :》・・
施設装備電気ガス水道トイレ停電時の照明器具床のタイプ毛布暖房施設調理食器類衣料品医療器具&薬・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
総避難者数男女別人数乳児数幼児数小中学生数高校生数大学生&専門学校生数70歳以上の人数要介護者&身障者数病人数・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
支援状況・・
支援物資
内訳
支援日その他・・
・・・・・・・・・・・・
○月○日時点
不足用品
・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
番号公表有・無ID番号氏名男女別年齢住所家族関係乳児幼児小学生中学生高校生大学&専門学校生その他の年齢区分70歳以上高齢者要介護者&身障者病人家族の消息避難場所移動先連絡先検診&予防注射等その他身障状況医療&病歴&投薬特異体質等本人認証手段
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この色の欄は、行政あるいは医療関係者のみ閲覧できるようにして、公表されない仕組みとする。 
公表について、拒否する者については、公表を控える対応をとることが求められる。但し、犯罪の指名手配犯については、警察所に連絡する。




■ 孤立した被災者の支援、緊急な物資輸送を可能にする航空法について、特例措置の法的整備、あるいは、申請手続きの簡素化承認の措置を確立すべき

 地震津波襲来で壊滅的な被害を被って、命からがら助かった被災者が、孤立状態で、如何なる連絡手段もなく、寒さをしのぐ暖房器具・毛布も無く、食料も無い状態でいるところへ、報道のヘリが上空から報道しているだけで、何ら救援活動ができない状況は、人道的に見て納得できないことで、改められなければならないことであると思います。
 津波から逃れて生き残った被災者が、被災地の個別の非難シェルター場所において孤立した状態になっている状態が報道されていることがある。 緊急の食料、暖房のための装備などを求めていることを報道関係者が報道して訴えるだけで、政府の災害部隊が何ら緊急の救済支援を行えない状態が継続しているのである。 生き残った命が、命の危機に晒されている状況です。 
 政府の災害救助部隊が緊急に活動を行い、つなぎのための水、食料、通信手段などを提供すべきであるが、いつまでたっても支援が届かない場合には、民間航空機によりそれらが容易に可能となるように、法的整備を行い、政府の宣言・通達などにより承認手続きを簡素化し、状況を早急に打開できるようにすべきである。
 災害が幾度となく発生しているが、緊急時のニーズに応えられていない場合が多く見受けられます。 応えようとする議員の活動も無い。 命、法律の規制、どちらが重いのかは明らかですので、行政機関が民間ヘリコプターなどを用いて、早急なる支援活動を行い、財政的支援は処置後にとれる政策の手続きを整備・確立すべきであると考えます。



 (参考)航空法
・・・・・・・・・・・・ (略)・・・・・・・・・
(離着陸の場所)第79条 航空機(国土交通省令で定める航空機を除く。)は、陸上にあつては空港等以外の場所において、水上にあつては国土交通省令で定める場所において、離陸し、又は着陸してはならない。但し、国土交通大臣の許可を受けた場合は、この限りでない。
(飛行の禁止区域)
第80条 航空機は、国土交通省令で定める航空機の飛行に関し危険を生ずるおそれがある区域の上空を飛行してはならない。但し、国土交通大臣の許可を受けた場合は、この限りでない。
(最低安全高度)第81条 航空機は、離陸又は着陸を行う場合を除いて、地上又は水上の人又は物件の安全及び航空機の安全を考慮して国土交通省令で定める高度以下の高度で飛行してはならない。但し、国土交通大臣の許可を受けた場合は、この限りでない。
(捜索又は救助のための特例)第81条の2 前3条の規定は、国土交通省令で定める航空機が航空機の事故、海難その他の事故に際し捜索又は救助のために行なう航行については、適用しない。
(巡航高度)第82条 航空機は、地表又は水面から900メートル(計器飛行方式により飛行する場合にあつては、300メートル)以上の高度で巡航する場合には、国土交通省令で定める高度で飛行しなければならない。
2 航空機は、航空交通管制区内にある航空路の空域(第94条の2第1項に規定する特別管制空域を除く。)のうち国土交通大臣が告示で指定する航空交通がふくそうする空域を計器飛行方式によらないで飛行する場合は、高度を変更してはならない。ただし、左に掲げる場合は、この限りでない。
 1.離陸した後引き続き上昇飛行を行なう場合
 2.着陸するため降下飛行を行なう場合
 3.悪天候を避けるため必要がある場合であつて、当該空域外に出るいとまがないとき、又は航行の安全上当該空域内での飛行を維持する必要があるとき。
 4.その他やむを得ない事由がある場合
3 国土交通大臣は、前項の空域(以下「高度変更禁止空域」という。)ごとに、同項の規定による規制が適用される時間を告示で指定することができる。
(航空交通管制圏等における速度の制限)第82条の2 航空機は、左に掲げる空域においては、国土交通省令で定める速度をこえる速度で飛行してはならない。但し、国土交通大臣の許可を受けた場合は、この限りでない。
 1.航空交通管制圏
 2.第96条第3項第4号に規定する進入管制区のうち航空交通管制圏に接続する部分の国土交通大臣が告示で指定する空域
(衝突予防等)第83条 航空機は、他の航空機又は船舶との衝突を予防し、並びに空港等における航空機の離陸及び着陸の安全を確保するため、国土交通省令で定める針路、経路、速度その他の航行の方法に従い、航行しなければならない。但し、水上にある場合については、海上衝突予防法の定めるところによる。
(特別な方式による航行)
第83条の2 航空機は、国土交通大臣の許可を受けなければ、他の航空機との垂直方向の間隔を縮小する方式による飛行その他の国土交通省令で定める特別な方式による航行を行つてはならない。
(編隊飛行)第84条 航空運送事業の用に供する航空機は、国土交通大臣の許可を受けなければ、編隊で飛行してはならない。
航空機は、編隊で飛行する場合には、その機長は、これを行う前に、編隊の方法、航空機相互間の合図の方法その他国土交通省令で定める事項について打合せをしなければならない。
(粗暴な操縦の禁止)第85条 航空機は、運航上の必要がないのに低空で飛行を行い、高調音を発し、又は急降下し、その他他人に迷惑を及ぼすような方法で操縦してはならない。
(爆発物等の輸送禁止)第86条 爆発性又は易燃性を有する物件その他人に危害を与え、又は他の物件を損傷するおそれのある物件で国土交通省令で定めるものは、航空機で輸送してはならない。
何人も、前項の物件を航空機内に持ち込んではならない。
・・・・・・・・・・・・ (略)・・・・・・・・・
(物件の投下)第89条 何人も、航空機から物件を投下してはならない。但し、地上又は水上の人又は物件に危害を与え、又は損傷を及ぼすおそれのない場合であつて国土交通大臣に届け出たときは、この限りでない。
・・・・・・・・・・・・ (略)・・・・・・・・・




■ 日本は、自衛隊の軍隊及び重火器の装備は必要ない。災害救助隊を設立し、災害時に必要となるさまざまな装備を有した、車輌、航空機の開発や特殊なクレーン車を運搬する航空機などを開発すべき

 国民として思うことは、災害ポテンシャルが高い日本においては、重火器の装備を使用する機会より、災害時に支援する装備を使う機会の方がが多いのであるから、これに対応することに重点を置くべきであり、日本においては、自衛隊の軍隊及び重火器の装備より、災害救助隊を設立することし、災害時に役に立つ機材・装備を充実させるべきである。
 国は、種々の災害経験で得られた知識や教訓をもとに、種々の災害において、災害時の救援、支援を容易にすると考えられたもの、一例として、避難者を容易に運搬できる航空機、特殊な車輌、特殊なクレーン、医療機器・装備、水処理装置、特殊なトイレユニット、トイレの汚物処理装置及び関連装置・機器、身障者との意思疎通を可能にする種々の装置や補助器具、孤立地との通信装備、人が近づけない災害地で機能するロボットアーム装置などの特殊機器・装置を開発し、それらを保有しておくべきであると考えます。
 大規模災害時には被災地へのアクセス道路が不通になり、救助のために重機を搬入することができなくなることが予想されます。 このため、被災地で構造物の下敷きになった人や、閉じ込められている人々を救出するために有効と考えられる特殊な機器・クレーンなどの運搬が可能となる航空機を保有することや、傷病者の運搬に特化した航空機などを保有することを積極的に進めるべきである。
 災害被害を被りながらも何とか助かった人々が一時的に不便な避難所に避難しているが、大規模災害時には市町村内のみで対応させるべきではありません。 不便な一時避難が継続することが十分予想される事態では、それらの避難住民をより快適な地区外へ、被害地の市町村外へ避難させればよいのです。 このため、孤立した場所から、数百人、数千人規模の住民などの移送を可能にする輸送車輌、輸送装備、輸送航空機などを、日本は災害のために保有すべきです。 日本は重火器の開発より、災害に特化した装備を開発することに重点を置き、それらを保有すべきです。 





■ 福島原発周辺住民の避難は長期化となることが確実であり、避難住民のための避難住宅の建設が必要

 3月末の福島原発の破壊状況と放射能汚染による影響状況から見て、周辺住民の避難を余儀なくしている。 
 住民の避難が解除されるのは、次のような状態へ移行した場合であって、それまで避難状態は継続されるのです。 

 その状態とは、原発事故の危機的状況を安定化するもので、冷却装置のシステムを修繕し、冷却の循環システムを維持し、原子炉内燃料である放射性材料を安全に新たな鞘管に入れる。
 もし、原子核燃料が溶融している場合にはそれらを取り除くのに時間を要することが予想されます。 原子炉内の燃料材の破損状況が問題となるほか、材料物質から出た放射性物質が施設外や地中に漏れていた場合の処理の程度によっては、放射性物質を当該地から除去するのに時間が掛かる。 必要なのは、放射能の漏れが完全に閉じ込められた状態になることです。 このときになって始めて避難体制が解除され、避難していた住民は、避難先から元の住居地に戻ることができるようになるのです。
 しかし、地震発生後20日経過した、2011年3月末になっても、放射能の数値が高い漏れの状態を解消できる目途がたたないことが次々発生する状況では、原発の安全性がいつ回復するのか全く不明であり、最低限の状態に復帰されるまで、長期間を要することは明らかになっています。 よって、原発周辺の強制避難住民の避難生活は、長期間となることを前提にした避難生活を計画することが必要であり、数週間の仮住まいや避難シェルターから一刻も早く移転させる対応を進めるべきである。 避難住民を公共のアパート、自衛隊のあらゆる用地などを利用した仮設住宅の確保が絶対条件である。 そして、その土地で生活を遅れるに十分な生活環境を自治体と協同して提供しなければなりません。 今すぐ始めなければなりません。 待ったなしです。
 また、原子炉を廃炉として解体する場合には、解体作業をどのように進めるかが課題であるが、解体作業の方法・進め方、及びその時の核物質や施設の解体部材からの放射能レベルによっては、住民の避難が更に延長されることが考えられます。 数十年以上の期間を要することが十分予測できます。 早く住民に説明すべきである。





■ 高齢者や乳幼児を抱えた家庭などの被災者は、電気、ガス、上・下水道が壊滅した被災地の避難所にいつまでも避難させておかないで、地域の多くの人をまとめて、被災地以外の地に避難場所を借り、その場所に移送すればよい。

 被災地における作業や不明者の確認などのため被災地を離れられない人、また、地元の代表的な一部の人たちを除き、避難者をすべて、ライフラインが正常に機能している地域に移送すれば、避難所の劣悪な環境から脱出でき、健康が損なわれる人間を少なくできるのです。 例えば、冬の寒い時期に、電気も暖房も無く、食料・水の供給が無く、トイレも不便な劣悪な環境に、いつまでも被災者を我慢させておく必要はありません。 住人の移送は集落ごとに行い、被災以前の近所づきあい的環境が維持できるように配慮すれば、被災者の精神的な支えとなることでしょう。
 被災地の不便な避難場所に避難を継続させている条件は、仮設住宅やライフラインが10日間程で整うような場合に限定すればよい。 それ以上の期間を要する場合は、ライフラインが正常に機能している地域に移送するべきである。 大災害時には、都道府県の枠を越えて被災地を支援すべきであると考えます。
 被災地に残る人たちと被災地を離れた避難場所に避難する人たちとは、インターネットのテレビ電話が可能となる環境・機器を整え、互いに必要な意見交換や情報を連絡するのです。 必要に応じては、特定の人を、その時にまた被災地に移送すればよいのです。
 仮に、他府県の避難所に移っても、避難所の性格から場所のスペースは限られ、ひとりひとりの空間スペースは狭いことは変わらないと予想されるが、その他の生活環境は良くなるのです。 今日にあっては、政府は、人間的な日々の生活を送れるように配慮すべきです。





2.被災地復興のための時限立法措置を講じ、国税収入を確保する対応を急ぐべき



■ 被災地の復興のための目的税として、1,2年間の時限立法として、国民の所得税に税率を付加して、臨時の国税収入を得る措置を講じるべき

 国民の善意の寄付やボランティア活動の支援、政府、金融機関の貸付制度での財政的支援、現国家予算の枠内での地方自治体への交付金では、未曾有の大災害から地域を復興し、生活のよりどころを取り戻すための資金が不足する状況であると想像されます。 よって、国民全体からのスピーディな支援が必要となります。
 日本がこの難局を克服するためです。 多くの国民は、被災者の痛手を理解し、彼らを救うために、政府が、国民への特別税の賦課を行うことも止むを得ないと認識して受け入れるに違いありません。 
 しかし、この課税を実施する場合には、国民のなかの財政面の弱者がいることを配慮して、課税の対象範囲は、一定の水準以下の所得者は除外することとする。 また、被災者、避難対象者、被災地域については除外する。 また、被害者に対して、所得額のある割合以上の寄付を行った者は除外することとする。
 このような時限立法を早急にまとめ、財政収入をあげる政策を実行すべきであると考えます。
 国民全体の消費マインドが落ち込み、市場が低迷し、景気が落ち込もうが止むを得ません。 日本の景気が少し落ち込もうが、復興して立ち上がればよいのです。、
 この特別税の措置は、所得税への追加であり、別枠の東日本震災復興税の目的税である。 現在の消費税に上乗せする増税であってはなりません。

 赤字国債発行、無利子にならないのか。 金持ちは、震災被害でも金が儲けられる仕組み、これが世の中の仕組みであるのか。 

国民が求める予算の捻出例
・特別会計には多くの歳出予備費が見込まれている。 国は、歳出の予備費を使わなくても済む様に予算の執行に努め、この歳出予備費の半分程度を当初より東日本大震災復興費に充てる。→約1兆円
・国家公務員の俸給の約15%を一律カットする。→約8千億円
・防衛費の施設整備や武器車輌航空機艦船装備費及び研究開発については年度計画を一部先延ばしする。 これらの予算費用からの一部を見込む。→約1千億円
・国債整理基金歳出予算は順送りで毎年約10兆円程度の剰余金を計上している。 国債償還のための予算額は確保していかねばならないが、1年間のみ、この剰余金を流用することとする。→約10兆円
・共産党を除き、政党に対して議員数に応じて政党交付金が支払われている。 この総計額は毎年約300億円である。 このうちから約100億円をカットし、これを廻す。→約100億円
・高速道路関連の予算の総計額について把握できていませんが、そのなかから約1千億円を充てる。→約1千億円
・復興特別税として、新たに所得税の現行税率の約10%を加算した税の乗率をもとに所得税を徴収する。 この加算分の増税額(所得税の歳入予定額の10%)を見込む。→約1兆円
 この程度の対応で既に約12兆100億円の復興予算額が見込めることになる。 更に、種々見込めばよい。
 2年次以降については、復興に要する年度計画を考慮し、年間の歳出予算額からの縮減、復興特別税の所得税、その他の歳出予算費目分から充当する。 それでも不足する場合には、その時初めて赤字国債等に言及できると国民は考える。

(追記)
 参考として、筆者が東日本大震災からの復興のための財源捻出案 10年計画試案というものを記しました。



3.三陸海岸地域の町の再建策 高所地への住居造成及び避難場所を整備する(全員避難計画)



■ 津波災害


 ■ 平成23年(2011年)3月11日の東日本大震災、あるいは、東北関東大震災

 平成23年(2011年)3月11日午後2時46分頃に発生した東北地方太平洋沖地震、及び、その後に連続して発生した茨城・千葉沖地震により、東北から関東の太平洋岸を中心に広範囲に地震・津波被害が生じた。
 津波は、岩手県のリアス式海岸特有の狭小地域では波が高く押し上げられ、また、低平地が続く地域では、平野部市街地の奥深くまで津波が到達し、その波はすべてを破壊して洗い流し、多くの人命と住民の生活の糧を一瞬にして奪ったもので、過去に例を見ない大災害となった。
 更に、津波によって、東京電力福島原子力発電所で、炉心の緊急停止装置は働いたが、すべての冷却水の循環系統が機能不全を起こし、放射漏れ事故が発生した。 そして、懸命な事故対応の日々が続いているが、種々の収拾できない極めて難しい事態が続いている。(20011年3月末時点)


 ■ 既往の被害津波(一部抽出)

 被害津波の中から、マグニチュード規模、津波の波に高さ、津波の海岸部への到達時間などの例として、数件を抽出して表に示した。
 

表- 1  既往の津波(一部のみ抽出したもの)
年月日
呼称
震源地マグニチュード波高、打上げ高到達時間備考
1896年
6月15日
(明治三陸津波)
三陸沖M8.6綾里38.2m(現大船渡市)、吉浜(現大船渡市)24.4m、田老(現宮古市)14.6m
岩手県;
田野畑村羅賀29.0m、小本村(現岩泉町)茂師20.2m、宮古町、重茂村など(現宮古市)姉吉18.9m、吉浜村・越喜来村・綾里村(現大船渡市)綾里・白浜38.2m、小友村・田村・高田町など(現陸前高田市)広田・集26.7m
夜7時32分頃に地震があり(震度は2〜3程度)、早い所でその後30分程度で最初の到達。北海道から宮城県に至る太平洋一帯に津波。 
1923年
9月1日
(関東大震災)
関東南部M7.9熱海12m、相浜9.3m11時58分頃地震があり、東京は震災後火災発生。関東沿岸に津波が襲来。早い所で地震後約10分後に神奈川に津波到達。網代、伊藤に4,5分〜7,8分後に到達。
1933年
3月3日
(昭和三陸津波)
三陸沖M8.1綾里28.7m(現大船渡市)
宮城県;
十五浜村(現石巻市)荒10.0m、女側村(女川町)女川浜2.4m、歌津村(南三陸町)港4.3m、田ノ浦5.4m、石浜7.6m、馬場6.7m
岩手県;
広田村(陸前高田市)泊4.5m、根崎集11.2m、末崎村(大船渡市)泊里5.7m、門ノ浜6.5m、舟河原3.9m、唐丹村(釜石市)荒川7.8m、小白浜6.0m、花露辺8.3m、重茂村(宮古市)千鶏13.6m、姉吉12.4m、里10.9m、田老村(宮古市)田老10.1m、小本村(岩泉町)茂師17.0m、譜代村の堀内19.1m、譜代11.5m、久慈町(久慈市)港14.5m
早い所で地震後20分〜30分後に津波が襲来。 
1960年
5月23日
日本時間(チリ津波)
チリ沖M8.5北海道から九州に至る太平洋岸。波高は三陸津波5〜6m、その他で3〜4m約22時間後 
1983年
5月28日
(日本海中部地震津波)
秋田県沖M7.7早いところでは、警報発令以前。地震後約10〜15分。釣り人、能代港の建設工事従事者、海岸に遠足に来ていた学童が巻き込まれた。
1993年
7月12日
(北海道南西沖地震津波)
北海道南西沖M7.8青苗地区で10mを超える午後10時17分頃地震があり、早い所で地震後約5分。10時40分頃には火災発生。揺れを感じている間に避難した者のみ助かっている。
(平成23年度理科年表 国立天文台編;日本付近のおもな被害地震年代表などより )
(参考)緑字は、「津波てんでんこ(山下文男著)」記載 (「宇佐見龍夫 日本被害地震総覧、及び、山口弥一郎 津波と村」などより出典との記載)の高さの一部を載せたもの

 既往の被害地震のうち、マグニチュードM7.5以上について、その震源のおおよその位置を整理し図-1に示す。
 筆者がプロットした根拠の資料名は図の下に示した資料に基づいている。
 尚、気象庁のホームページには、地震と津波についての詳しい説明や多くの地震の震源位置の図などの情報があります。

被害地震の震源位置図
 図-1   被害地震(M7.5以上)の震源位置図
(出典)平成23年度理科年表(国立天文台編)、津波てんでんこ(山下文男著)を参考にして整理
(注意)平成23年3月11日の東北沖地震の青丸震源位置は、米国地質調査所による発表をもとにした位置
(注意)平成23年3月11日の茨城沖の地震の青丸震源位置のデータが得られなかったので、筆者が、便宜的に銚子沖約100kmにプロットした仮定箇所。



■ 大津波警報発令、及び、地震の規模がマグニチュード7.5以上の地震発生時には、必ず被害津波が襲ってくるので、海岸地域の市町村の住民は、とにかく回避できる高さの避難所まで逃げること(筆者は訴えたい)

・津波警報・注意報

 気象庁の資料によると次のように説明されています。、
 地震発生後、津波による災害の発生が予想される場合、順次津波警報・注意報、津波情報を発表しているとし、津波による災害の発生が予想される場合に、地震が発生してから約3分(一部の地震については最速2分以内)を目標に津波警報(大津波、津波)または津波注意報を発表します。

表- 2  津波警報・注意報の種類
種類 解説発表される津波の高さ
津波警報大津波高いところで 3m 程度以上の津波が予想されますので、厳重に警戒してください。3m、4m、6m、8m、10m以上
津波高いところで 2m 程度の津波が予想されますので、警戒してください。1m、2m
津波注意報 高いところで 0.5m 程度の津波が予想されますので、注意してください。0.5m



・避難所地盤高に関して筆者が思うところ

 地震津波が発生し、大津波警報が出された場合に、避難に際して注意すべきことがあります。 それは、大津波警報が、例えば、津波の高さが 4m 、・・、10m と発令され、避難が呼びかけられた場合には、一般住民から見れば、海岸から陸地に入った地点において、地盤高が4m 、・・・、10m 以上あればよいのだと受け取ってしまう恐れがあります。
 実際、津波は一面の海水表面が持ち上げられた状態で押し寄せてくるので、海底高が浅くなってくると先頭部の波の進行スピードが遅くなってくる、或いは、防波堤で進行が押さえられた波が行き場をなくしているが、そこに背後から物凄い量の海水が次々に押してくる状態であるので、波がどんどん高くなり、また、町の地盤勾配を逆に高いほうに向かってせり上がっていくのです。 このため、地盤高が4m 、・・・、10m 程度のところに避難していた場合に、実際は、標高としての波の高さは、これを上回ってどんどん波が這い上がって押し寄せてきて、すべてを押し流してしまう危険があるのです。
 よって、これを考慮した、大規模津波に対応した津波襲来範囲と高さの予想をもとにした避難箇所の設定を行い、その避難箇所への避難到達時間内での住民の避難を完了できることが絶対条件です。
 このために、防災無線による避難警報の呼びかけ、住民間での協同作業による避難を行うことが求められます。
 また、避難場所となる高所がない場合には、避難場所を作る必要が生じます。 市町村の枠にとらわれない避難場所の整備が求められます。
 そして、大津波に備えて、避難訓練の徹底が必要となるのです。 大津波は、必ず起こるのですから。

・大津波警報の発令による住民への避難のアナウンスは、地震規模のマグニチュードを同時に伝えることが住民への避難行動を促すことに役立つと筆者は考えます

 季節や昼夜を問わず、いつ発生するか予知できない地震津波。 地震津波は広い範囲に及び、震源からの距離が離れている地域まで高い波が襲来して被害をもたらすのです。 しかし、震源に近いところではより高い波が襲来することが予想されますし、また、湾の深さや形状、平野部の形態、形状、地盤高、川の存在などによっては、海岸から津波が到達する範囲が拡大されます。 また、地震の規模(マグニチュード)が大きければ大きいほど、津波のエネルギーが大きく、被害が大きくなることが予想されます。 
 大津波警報が発令され、避難を呼びかける住民へのアナウンスが行われていたとしても、過去に被害が生じて後、今日に至るまで、津波警報が多発しても、比較的規模の小さい津波しか観測されてこなかった地域の住民にとっては、いつもの津波警報や少し大きめな大津波警報程度であろうという思い込みがあり、住民の感覚を麻痺させているに違いないと思われます。 このため、彼らの避難行動は素早く行われない可能性が高いと危惧されます。

 大地震時に、地震津波が直ぐに襲来する海岸地域において、ほぼ電力供給がストップして停電状態になることや通信が不能になること、交通が遮断されることがほぼ確実であろうと予想されます。 津波が発生すると懸念される規模の地震において、そのような状況下で、如何に住民に対して津波の襲来を知らせ、避難発令を知らせるかが課題となります。
 地震の発生で、例えば、室内の家具が倒れ、物が落下し、ガラス類が割れ、壁がひび割れ、道路がでこぼこになったり、電柱が倒れたりしている。 津波発生が夜間の場合には、暗がりの中で、何も情報が得られない状態に陥ることでしょう。 頼りは市町村の伝える防災無線からのアナウンスやサイレンなどの避難の合図だけであろうと思われます。

 各自治体では防災計画を策定しており、例えば地震災害に対して、気象庁が発表する津波警報(大津波警報)などが都道府県の防災担当部署に即時に伝達される一方、都道府県から市町村の防災担当部署へ、あるいは、気象庁から直接に電話回線で即時に情報が伝達される仕組みになっており、住民に津波に対する避難の呼びかけ、勧告が行われる体系が構築されています。 しかし、住民たちの緊急避難行動が遅れることや短時間で避難できる津波対応の避難場所が十分に整備されていない状況であるのが現実であると言えるでしょう。
 2011年3月11日に発生した地震規模が日本で過去最大規模であったこと、津波が襲来するまでの時間が場所によっては20分程度と比較的短いこと、この津波に対しての避難場所となる施設や高所の広場スペースが、付近にあまり存在していなかったこと、津波から避難する警告が住民に適切に伝わらず、住民が津波の規模に対して十分認識できていなかったこと、避難行動が遅れたことなどが複合して、東北から関東地域までの広範囲にわたって、構造物のみならず、非常に多くの住民の命が奪われたのです。

 市町村の街の復興再建に際しては、将来、津波による被害を極力軽減しなければなりません。 それが可能となる計画の立案が要求されます。 少なくとも、人的被害を如何に少なくするかが課題です。
 このような悲しい事態が起こることを避けるために、過去の資料や今回の被害の実態を調査し、それらをもとに地震規模と津波の高さなどの関係について、住民に理解してもらうことが重要であると思います。 そして、住民に避難の迅速性を促し、住民相互が協力して高い避難所まで避難する行動をとってもらうためには、避難を呼びかけるアナウンスに津波の予想高さとともに、地震のマグニチュードを合わせて伝え、規模が大きな津波であることなどがわかる避難指示を行うことが重要であると思います。
 筆者は、過去の災害資料のいくつかの事例を見て、概ね、マグニチュード7.5以上の地震津波が発生した場合には、津波襲来が予想される地域の人々は、とにかく、規模の大きな大津波として捉え、必要な高さの避難所まで急いで逃げる習慣を身につけるのみであると、訴えたい。




■ 津波災害からの三陸海岸地域の復興について


 ■ 防潮堤では津波阻止の構造施設にならない

 三陸津波の被害の後で、住宅の高所への移転ではなく、防潮堤の嵩上げを行い、津波に対処することを決めた村がある。 一部の移転は可能であるが、全戸を移転する高台が付近にはない。 そこで、村が打ち出した案は防潮堤をめぐらすことであった。 その村は旧田老村である。 昭和の三陸津波の後から工事を始め、戦争による中断はあったが、その後継続して、延長工事が進められ、現在までに海面よりの高さ{ 約10m、総延長2433m(津波てんでんこ 山下文男著)}の巨大な防潮堤の城壁が完成していた。
 しかし、2011年3月11日の東北沖地震に伴う津波では、人的及び構造物の被害を阻止することはできなかったのです。

 日本列島の被害地震のうち、三陸海岸についての被害を調べると、三陸海岸に関る津波を引き起こす主要な原因となっている、三陸沖の日本海溝の海底岩盤プレートと震央の位置の関係、過去の津波地震の発生間隔データ、津波被害の波の高さや津波の陸地内への到達区域のデータ、地震後に津波が海岸に到達するまでの時間データなどから判断して、2011年3月の壊滅的な災害を被った市町村を、単純に災害前の状況に復旧することは、もはや現実的な意味を有しないと考えられます。
 日本海溝の海底の岩盤プレートの沈み込みの挙動は停止することなく継続しており、そのプレートの沈み込みによって、歪エネルギーが蓄積され、そのプレートの上部、下部で、ズレが生じる。 地盤が沈んだ区域の海水が一気に引下げられ、あるいは、地盤が押し上げられた区域の海水が一気に引上げられ、そのため、この区域の上部の莫大な海水が一気に挙動することになる。 この様な状態は、ある長期の時間的間隔で発生することが認められる。 つまり、繰り返されていることがわかる。
 津波は、高潮のエネルギーと比べて、その規模は比較できないほど大きすぎるのです。 このため、高潮対策堤防を既往の津波波高まで嵩上げしたと仮定して、堰きとめられた津波が逃げ場が無く、背後から押し寄せる莫大なボリュームの津波で更に堰上げられて堤防を越えてしまうことが想定されます。 結局、低平地の奥地まで津波が押し寄せ、住人は高台への避難を余儀なくされることになるであろう。 津波阻止の堤防の嵩上げを考えるならば、20m〜30m高の堤防を施工しない限り、低平地の住宅地への大津波による被害を防ぐことはできません。 よって、津波を阻止する堤防に工事費をかけずに、2011年3月の東北沖地震の津波の高さ以上への避難所の整備を行い、また、津波が到達した最遠点付近に地盤を高くした造成地を整備し、この付近に住宅地を建設する再建計画を検討すべきです。 


 ■ 三陸海岸の湾内の低平地部への街の再建復興は疑問視される

 低平地に震災前と同じような住宅を再建復興して、生活再建を行い、失われた人口を数十年後に戻しつつあっても、恐らく、30、40年から80年、更にもう少し長い時間間隔かもしれませんが、このような時間間隔で発生する巨大津波により、また、壊滅的な被害を受け、町のほとんどが破壊される悲惨な事態となるでしょう。 単に、「歴史は繰り返す、天災だから仕方がない」では、もう済まされない。 現代においては、同じことを繰り返すことが予想されることに対しては、最大限の対策を講じて安全の確保と生活再建計画を実行しなければなりません。 このような不幸な事態を避けなければなりません。 破壊されては再構築を行い、また、破壊されては再構築を繰り返すという、日本人に対する耐えることを強いる試練ではありません。 今後、津波被害で失われる人的被害を無くすことを目指して、時間をかけても、様々な対策を合わせて組み込んだ計画を立案しなければなりません。
 このため、同じ状態で、リアス式海岸の低平地の地盤上に、津波を受ける前と同じ町を再建設する考えを改め、これを棄てなければなりません。 
 基本的には、この区域には住まないことを選択するしかありません。 そして、背後の丘陵地を造成するなどで対応するしかありません。
 岩手県、宮城県への津波の到達時間は、最も早い箇所で、20分から30分で到達している過去のデータから、避難の余裕はこの時間しかありません。 津波被害を軽減するためには、根本的には、住居を高所に建設するしかありませんが、仮に、津波に対しては、建築物を犠牲にすることも止むを得ないとし、これを前提とする場合も議論すべき事項である。 勿論、この場合でも、地震に対しては耐震能力を有する形態とするが、建設コストを抑えた構造物で対応し、高所の避難施設、スペースを整備・充実させて、多くの住人の避難を可能にする避難計画を確立する方法もひとつの選択です。 住民が納得できる、高台となる避難場所の整備と多くの避難手段を伴った避難計画をたてる。 これが、三陸地域に求められる津波対策の計画方法であると考えられます。
 津波被害に対しての安全計画を検討する津波規模は、現段階では、今回(2011年3月)の津波規模に基づいたプランを立てることが必要であると訴えます。


 ■ 地震津波に対する避難計画は、既往の津波襲来時の津波到達時間の最小値を考慮すべし
   住民避難を可能にする総合的な町、人の支援づくりが求められる

 過去の津波被害について、津波の襲来時の状況と避難行動の課題を把握し、被害が生じると見られる規模の地震津波が発生する震源位置は、概ね、日本周辺の海底の岩盤プレートの境界面付近に沿ったある程度の区域に集中してくるのです。
 過去の記録から海岸地域への最短での到達時間及び津波の波高を調査し、これらをもとに、街の再建時の避難場所の必要な避難所の高さ、避難施設となる構造物の構造の強度を定めるとともに、津波の流れに抵抗しない形状・構造についても採り入れる必要があります。 津波襲来前に、街の中にいる災害弱者である歩行に不安がある老人、身動きが容易でない住民、乳幼児を抱えた母親などを、その避難施設・場所への避難を支援する仕組みを確立することが必要です。 
 将来、必ず起きると予想される、悲惨な同じ状態に至ることを如何に防止するかを合わせて議論して定める必要があります。 例えば、市町村の公共施設、市場、工場、商店、集合住宅などが一体となった5階建て以上(地域によっては4階建て以上)の構造物であり、屋上に大規模な避難場所を確保した強固な構造物を築造する案や、山の中に避難スペースを計画し、そのアクセス路を整備すること、合わせて、緊急避難時における住民支援・救助の手助けの手順と方法を定めて準備しておき、総合的な防災都市の機能を有した街づくりが求められます。 例えば、小学校については、津波高以上の標高に移転させる。あるいは、学校の位置が高所でない場合には、学校の直ぐ背後に高所の丘陵地があり、そこに避難センターを建設し、その避難場所に10分程で容易に全員避難できるような防災計画を作り、防災計画と一体的に、町づくり、学校などの計画を行う。 また、一般の避難路として、街の中のあちこちから丘陵地に上れる道路を整備するなどの工夫が必要と考えます。勿論、この道路の整備に当たっては、地震時に地すべりなどを発生させないように配慮することや、防犯面への配慮が必要となります。 夜間や停電時でも住民が避難できるように防災上のアナウンスや手段を整えねばなりません。 それになにより、マグニチュード7.5以上の地震津波は、本当に特別な大津波になることを住民の意識させ、津波襲来前に避難を終えることができる準備を行わねばなりません。 筆者は、これらが、津波襲来地域に求められる都市防災・避難計画であると考えます。
 建築物をコンクリート構造にすれば安全というわけではありません。 実際、コンクリート構造物でも大津波で横倒しになっている被害の実態があることに注意すべきです。 津波の襲来による被害が深刻と見なされる地域において、避難施設として機能する構造や形状、形態で施設規模を設定するに際しては、それを必要として補助を行う制度を国や県の政策、制度に求めます。



 ■ 災害復興計画について


 今回の広範囲に及ぶ津波大被害に関しては、将来への禍根を残さないためにも、今まで行ってきた災害復旧の計画や法律に基づくことなく、津波防災に特化した新たな法律、補助制度、都市計画の整備が必要となります。 地元住民の命を守り、安全で、安心して生活できるように街が復興できるように、行政による東日本大災害特別措置法の設置が求められます。 この法律のもとに、既存の他の法令にかかわる適用の除外を定めなければなりません。
 大きな市、町の平野部から小さな村の谷津部の集落にいたるまで、それらが位置する地形状況、生活基盤の産業、被害の実態、住宅状態などの実態が、広範囲にすべて網羅できる資料をもとに、個別に対応ができる内容にしなければならないと考えます。

 壊滅した被災地の復興には、新たに都市計画が必要となり、用途地域の設定の変更や指定が柔軟に扱える特別措置、避難所となる安全な公共施設の規模を計画する特別措置なども考えるべきである。 復興再建にあたって、土地所有者の了解を得なければならないが、関係者が死亡していたり、行方不明であったり、了解に時間を有したりと、調整・合意の手続きが困難となることが予想されます。 時間が掛かりすぎることは、地元に留まる住人が徐々に減少してしまい、再建計画自体の意味が薄れてしまいます。 ある程度義務化した強制力を用いるが、しかし、補償などについては継続して誠意を持って臨めるように位置づけるのです。 これらは、国の行政、政治の為せる業です。

 また、将来に、再度発生することが確実視される地震津波被害への対策として、住民が短時間で避難できる安全な場所を付近に建設し、その避難場所への避難が可能となるルート、手段を整備する。 避難対象者となる災害弱者の内訳と彼らを避難させるきめ細かなサポート態勢を整え、住民の多くが定住できる環境を整え、これらを打ち出すことで、復興地における住民の呼び込み、地域の活性化を図っていくことが重要です。
 しかし、再建計画において、将来の津波に対しての防災対策上、行政が安全な対策措置が容易に講じられない地区については、その関係住民に移転を促すようにし、代替地確保による生活再建計画を進められるなどの制度も考える必要があると考えます。

 被災者に対して、生活支援のための低金利の貸付制度の利用を準備しているといっても、本当の生活支援にはなりません。 若者なら、長期の視点でこの制度を活用して、立ち直り、再出発が可能となると想像されますが、高齢者については、低金利の貸付を受けても、返済に不安が生じるのは一般的ではないかと予想されます。 住居や職の提供について、自治体が提供できるように補助を行わなければ人口が戻らず、小規模な町村は消滅することになってしまうでしょう。 
 壊滅した地元の産業の工場の代替として、協同組合方式などで運営する工場のプランをつくり、地元の雇用と一体となった工場の建設を無償で提供する措置や漁業で生計をたてていた人々の生活を早急に立て直す必要から、当面は共同運航で漁を行う漁船を地元の意向に沿って無償で提供する措置などの政策も検討すべきであると考えます。

 いずれにしても、先ずは東日本大災害特別措置法の骨格を示すことが早急に求められ、これに基づき、安全な街、都市の姿を計画することが第一です。 そのために、避難住民、被災自治体の行政担当者、学識者、都市計画専門家などとの意見交換を交えて、地元の合意形成を行い、この地元の意向を反映した街づくり、防災の安全面を考慮した街づくり、及び、避難の仕組みづくり、生活再建の行程のプランなどを、1.2年間ほどで策定しなければなりません。
 生活再建には、長期間を要します。 しかし、強い意志を持って、生かされた命を有効に使うこと、そして、前進すること、そして、人生を全うしましょう。

 

4.原子力発電所の安全見直し:津波波高、非常時の装置、構造形態そのものを再検討する必要がある

  万一、深刻な原子力事故が発生しても外部に危険な放射性物質を放出させない多重の安全構造とは、危険な放射性物質を外部に放出させない構造形態及び機能を有することが絶対条件

  いとも容易に原発周辺に大量の放射性物質を放出させる構造そのものが欠陥構造であり、現在の原発の安全性は確保できておらず、欠陥構造である。 欠陥がある航空機や鉄道など運行が認められないのと同じで、欠陥原発は改造が為されない限り稼動して運用するなど決してできないのです



■ 現原子力発電所の緊急時の発電系統について、津波災害に対する設計対象津波の規模を見直し、津波による地盤の浸水においても非常用発電が確実に稼動する安全性が確保できるようにレベルアップすること。万が一、この非常時用のディゼル発電エンジンが機能しなくなった場合でも、別の手段により確実に電源が補充でき、原発の安全性が維持できることが絶対条件である。 これができない場合には、原発の運転はできず、原発は将来、廃炉とすべし。

 日本の産業、都市施設、電気車輌の交通機関、これらの現代及び将来の姿を考えると、その電力需要に対する発電量を確保できることがのぞましい。 そのための発電量を得る手段をどうするかが課題であるが、CO2削減は、全地球的、今日的課題ですから、CO2が発生する手段をできるだけ避ける方向で考慮せざるを得ません。
 筆者は、このような社会情勢の中では、原子力発電を否定するつもりはないです。 しかし、津波被害による福島原発の危機的な事故が発生した事実より判断して、原発施設の地震のみによる構造の安全性については、信頼できるものであっても、非常時の発電装置の安定稼動が確保されず、炉心の冷却システムの維持ができない状況が発生した事実がある限り、必要な安全性が確保されているとは言えないと捉えるべきでしょう。
 原子力発電所の格納装置の耐震に関する安全性が確保されているとして、核燃料を入れる圧力容器の冷却水用ポンプ(循環用、揚水用)や通常電源の通電が停止し、更に非常用発電装置が故障、あるいは、損壊した場合、バックアップシステムを一般的に見て数時間〜半日以内で構築できなければ、核燃料物質を収める鞘管が高温になり溶融損壊し、核物質の溶融、冷却水漏れ、蒸気の放出などにより、圧力が危険なほど高まり、人為的操作あるいは爆発などにより放射性物質の拡散が発生する経過をたどることが予想され、この結果、高濃度の放射性物質により土壌の汚染、下水路、溜池、河川、海洋などの水域への汚染、大気の汚染などが広範囲に発生し、周辺生物、周辺住民生活、農林業、漁業、工業生産活動などすべてに深刻な影響をもたらすことになるのです。 周辺住民は避難を余儀なくされ、また、これらの影響は、原発の放射能漏れの事態を封じた後も長期間に及ぶことが懸念されています。
 福島原発において、これら種々危機的な状況に陥ることが実証されたのであるから、日本全国の原子力発電所同士で、福島原発事故で発生してきている事態に対応できる予備装置を整える必要があると言えます。 使用済み核燃料の冷却プールのバックアップ施設及び非常時の冷却用ポンプや非常時の発電装置の更なるバックアップを準備しておくことが、原子力発電所建設の安全基準上組み込まれるべき設計要件となることはいうまでもありません。

 日本の電力確保の発電方法として、原子力発電を採択するための施設の安全度の基準や故障時のバック態勢の計画の扱いについては、企業の建設コストと行政の指導基準との兼ね合いをどのように位置づけるかが課題です。 冷却システムがすべて機能停止に陥った場合には、危機的状況になることは容易に予想されるが、学識者も当時は更なるバックアップ体制などについては考慮しておらず、原発は安全ですと謳っているだけであったと想像できます。 
 原発の設計条件や現在の原発の安全性について再度見直し、この2011年3月の東北沖津波規模に対しても、停電時の非常用電源装置が稼動できないような事態に決して至ってはならないのです。 この安全性を確保するように構造・形態を見直すことを定めた原子力施設設計基準や指針などを作成しなければならないと考えます。
 建設当時、建設コストを抑えたなかで、必要な安全度を確保しているはずであった。 恐らく、全部の機能が停止することは起こらないとしていた。 筆者には、そういう事態が起こることを考えることを避けていたと思えます。 恐らく、稼動条件の想定外のことが起こらないことを祈るだけであったろうと思います。
 しかし、現実に想定外のことは起こるものであり、更なる建設コストの増加、及び、電力使用者への料金負担増が生じたとしても、原子力発電施設の設計の安全性の必要条件として、現在の設備に、更なるバックアップの付加条件が求められます。 また、揚水ポンプや冷却水循環用ポンプの位置、高さ、津波防御構造の見直し、及び、これらのポンプの機能停止に際し、即時に機能を代替できるポンプの設置の義務付けが求められます。 

 原発事故の現実を受けて、現在の沸騰水型原子力発電においては、現在の非常用発電装置に加え、更なる非常用発電のバックアップ発電装置、及びポンプ、停電時でも格納施設内の状況をモニターできる装備、無人ロボットによる監視装備、放射能に汚染された水を貯水するために、更なる貯水タンクの増設などが求められます。  
 できうれば、使用済み核燃料の保存用冷却施設(冷却プール)への冷却水の供給系統は、素早く別系統で対応できるように装置の整備が望ましいと考えます。

 原子力発電業者を指導する機関は、福島第一原発と同じ放射能漏れ状態に陥らないように、原子力発電を稼動させる電力会社に対し、福島第一原発と同様な機能不全に陥った条件において安全に冷却機能をバックアップさせることを指導しなければなりません。 
 水冷循環機能が完全に停止した場合を想定し、プールに貯留されている使用済み燃料が発する発熱量値がどれくらいであるかを国民に知らせること。 保存してある燃料棒の数量はどれくらいあるか。 使用済み燃料、緊急停止した燃料が炉心溶融に至るまでの時間はどれくらいなのか。 揚水ポンプが機能しなくなった場合のバックアップに要する時間、非常用発電機がすべて破壊した場合のバックアップへの交換接続に要する時間、循環水用ポンプが故障した場合のバックアップポンプへの切り替えに要する時間はどれくらいかなどを国民に知らせるべきです。
 もし、溶融の時間までに対応できないことが判明した場合には、常時、別系統の冷却システムを当初の建設時から装備させておく必要が生じるのです。 建屋の水素爆発を回避する対策も講じなければなりません。


 原発から放射性物質を外部に放出させない多重防護の構造とすべきであり、ベントを通じて深刻な事態を発生させる危険な放射性物質を含んだガスを放出させるという設計自体が異常であり、欠陥構造である。 即ち、原発が安全な構造であるためには、商業用の採算のために安全を軽んじて建設コストを抑える単純な構造では対応不可能であり、安全な原発の建設コストは安くないというのが事実なのです。 たとえ通常電源が長時間停止しても、非常用電源のすべてが機能しなくなることがなく、長時間にわたって原子炉の安全を確保できることが絶対条件である。 更に、万が一、この非常用電源もすべて機能不全に陥った場合においても、外部からの移動用電源等を連続して投入でき、長時間にわたって原子炉の安全が維持される対応処置が絶対的に保証されることが原発稼動の最低限の条件です。 短時間用の電源のみでは不十分です。
 これを原子力発電建設のための安全基準としなければなりません。
 もし、この考えを採り入れられない場合には、原発は廃炉とすべし。 これが国民が求める見直しです。

 そして更に次のことが必要です。 それは、原発の安全は100%に近いが、100%絶対に安全であるとは言えないと筆者は考えます。 深刻な事故は起こってはならないし、起こしてはならないが、想定外であっても可能性は否定できない。 福島第一原発事故で明らかなように、原発災害による被害とその影響の大きさを考えると、国は各原発設置箇所において原発事故に関る非常事態を想定して、原発からの放射能漏れによる長期間に及ぶ住民の避難計画、移転計画、補償関係の算出、原発事故災害特別法などが整備できるように危機管理対応の準備を行っておくべき必要性と責務が明らかになったのです。

 原発立地箇所の自治体及び周辺自治体の住民が、今後も引き続いて原発を受け入れる時には、ここに書いた原発の危機的状況発生時における対処の作業内容や避難命令発動時において避難までの猶予時間、災害発生時の影響の範囲と影響の期間などのリスク情報のすべてについて詳細な説明を受けて、準備や覚悟をしておくことが前提となるのです。
 そして、このことは、国の政策により、原発を日本国民全体が受け入れたことになり、原発を受け入れることは、即ち、これらの情報内容を理解し、危険性を容認し、日本国民全体が受忍義務を了承したこととなるのです。 
 これは、国民全員の責任に関る重要事項であるため、もし、行政、電力事業者、原子力に関る学者などが情報を隠蔽したり、適切な措置をとらなかった場合には、法的措置がとられる仕組みが求められます。

 現在の欠陥状態の原発のままの稼動はできないことになります。 これは、欠陥のある航空機の運用については、取り締まるべき役所がその機体の運用を容認できないのと同じです。 



■ 原子力安全委員会の会見者の発言に対して、住民側に対する配慮が欠けると強く感じた

 福島第一原子力発電所からの放射能汚染状態を調査することを目的として、原発の周辺箇所で放射能の測定を行っている。
 国際原子力機関(IAEA )は独自に調査を実施していて、周辺地域の土壌と大気から測定した放射線量を発表したなかで、原発から北西方向に40km 離れた飯館村のヨウ素131が土壌1平方メートル当たり約2000万ベクレルであり、IAEAの避難基準の約2倍に相当するということが発表されたことが、報道機関から伝えられた。
 これに対し、原子力安全委員会の記者会見で、安全委員会は、IAEAの測定方法と安全委員会の測定方法と評価の仕方が異なることを説明し、IAEAは草の上に落ちている表面の濃度であり、自分達の評価結果のほうが人体に対する影響を正確にあらわしている。 住民の国内退避の対象ではないという内容であった。
 ニュース番組では、視聴者に記者会見の一部のみを伝えるだけであったので、視聴者は詳細を知ることができませんでしたが、安全委員会の発言は住民の立場に立っておらず、その地点の住民に対しての配慮が足りない発言であったと感じました。
 筆者は、日本の評価とIAEAの評価が異なっていることや、避難への配慮の検討には至らないと断言することは問題視しないのですが、その測定が実施された場所や状況、土地をどのように利用しているのかわかりませんが、40kmの距離で、何ら規制がない場所で、住民がその土地の土や草、畑なら野菜の利用などを行っていたり、家畜のための利用に供していたりするなどの可能性も想像され、一概に、安全委員会の影響評価で片付けられることではないと言うことが容易に推察できます。 これは、対象住民と現地状況に対する言及が行われておらず、全く住民への配慮が欠けていると言えるのです。
 この場合、安全委員会は、IAEAが測定した場所や状況を聞き取り、この結果を受けて、安全委員会は、この測定箇所の周辺地点を追加し、詳細に継続して調査すること、及びその調査結果を評価して住民へ情報を正確に連絡すること、もし必要なら住民に適切に指導することなどに言及すればよいのです。

 筆者は、原子力安全委員会とは、単に原子力発電を推進するために、政府寄りの発言を行う識者などで構成され、原子力発電所の施設の安全性に関して、建設コストが有利性に関して、原子力発電利用を推進できるように評価する団体ではないかと疑いたくなります。
 政府の原子力発電所を管理・指示する部署は、広範囲に細かなメッシュで、あらゆる地点・箇所(大気、土壌、地下水、ため池の水や底泥、原発の海岸線の地下水、海洋水、近海の海底のカレイなどの魚類が生息する海底の土、陸上(鳥類、昆虫など含む)及び海洋の生物)において、詳細に汚染物質の測定調査を実施し((注意) チェルブイリの例では、放射能汚染のホットスポットとして、周辺のある家の木製ベンチから周辺の数百倍の放射能汚染の数値を測定機器が表示した例があったと記述されている取材の記述あり )、その詳細について国民にすべてを公表すること。 原発の時々刻々のデータの詳細について国民にすべてを公表すること。 東電、政府機関のデータの隠蔽は許されません。





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l 日本の集団的自衛権の行使:国民は容認しない。国会議員:戦争認識の欠如、原発の廃止と使用済み核燃料の安全確保の認識欠如 l
l 靖国神社に閣僚が又参拝 2012年10月18日。政府高官として資質を欠く下地大臣、羽田大臣。大臣職を辞して参拝すればよい。 l 日本の調査捕鯨 鯨肉販売の副産物収益が過大 l
l 原子力規制委員会 原発の過酷事故を想定した放射性物質の拡散予測の試算結果概要を公表 2012年10月24日 しかし、最大放出規模の避難区域ではない l
l 日本が核兵器を非合法化する努力を強める国連会議(2012年10月22日)の共同声明への参加を断る l  
l 第46回衆議院総選挙 自民勝利。自民党議員 正義はない。イラク戦争 小泉及び安倍元総理・航空自衛隊の殺人幇助等の刑法に抵触する犯罪。 l  
l 福島第一原発事故の教訓 原発の新安全基準 多重防御の対策 原発事故の補償 再稼動問題 l  
l 参議院議員選挙2013年 自民党憲法96条問題 日本の真の主権回復 戦後レジームからの脱却 日米安全保障条約の解約 l  
l 福島第一原発事故 放出された放射性物質、その循環 放射性物質のホットスポットなど l  
l 昭和天皇とマッカーサーと日米安全保障条約 l  
l 日本の集団的自衛権の行使、2013年現行憲法が有効下、認められない。政府が集団的自衛権を行使した戦闘に参戦した場合、国民は政府の独裁化及び自衛隊の暴動と見做す。 l  
l 日本国憲法改正。天皇制の廃止は必然。国民の人権が蹂躙される根源は昭和天皇。 l  
l 昭和天皇万歳、民主主義国家ドイツのヒトラー万歳、安倍総理万歳、ナチ党万歳、自民党万歳、習近平万歳、金正恩万歳、核抑止力? それでも、日本は平和外交に徹すべし。  l  
l 安倍政権の憲法改正の真の目的。9条改正ではない。(2016年) l  

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