UNITED NATIONS (中文) 国際連合(日本語訳)  

 

 このサイトは、国連憲章を今一度確認し、また、加盟国の分担金等についての資料を得てそれらについて若干記載したものです。

国連の名称


 

 「国連憲章には、常任理事国の言語である中国語、フランス語、ロシア語、英語に加え、スペイン語の本文をひとしく正文とし、・・・」とあり、United Nnations は、中国語の漢字、中文では「合国」(つまり、連合国)であり、日本語訳では「国際連合」である。
 この名称は、第二次世界大戦の最中に、戦後の世界の安定に向けた機構についての構想が練られ、当初は、世界機構としての名称が与えられることも提案されたが、アメリカ合衆国のルーズベルト大統領が提唱した呼称がそのまま用いられることとなった。


国連の組織


 

 国連は、6つの主要機関(総会、安全保障理事会、経済社会理事会、国際司法裁判所、信託統治理事会、事務局)から構成されており、その下に専門機関や多くの付属機関が存在する。


 専門機関:
  • 国際労働機関(ILO)
  • 国連食糧農業機関(FAO)
  • 国連教育科学文化機関(UNESCO)
  • 世界保健機関(WHO)
  • 世界銀行グループ国際復興開発銀行(IBRD)
  • 国際開発協会(IDA)
  • 国際金融公社(IFC)
  • 多国間投資保障機関(MIGA)
  • 国際投資紛争解決センター(ICSID)}
  • 国際通貨基金(IMF)
  • 国際民間航空機関(ICAO)
  • 万国郵便連合(UPU)
  • 国際電気通信連合(ITU)
  • 世界気象機関(WMO)
  • 国際海事機関(IMO)
  • 世界知的所有権機関(WIPO)
  • 国際農業開発基金(IFAD)
  • 国連工業開発機関(UNIDO)

 このほかの国連関係の組織として、世界貿易機関(WTO)、国際原子力機関(IAEA)および付属の組織として、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)などの機関、国連児童基金(UNICEF)などの基金、世界食糧計画(WFP)などの計画、そのた、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)などの事務所があります。


国連の役割


 

 国連の目的として、国連憲章には、次の4つの目的の説明があります。

  • 全世界の平和を守ること
  • 各国の間に友好関係を作り上げること
  • 貧しい人々の生活条件を向上させ、飢えと病気と読み書きのできない状態を克服し、お互いの権利と自由の尊重を働きかけるように、共同で努力すること
  • 各国がこれらの目的を達成するのを助けるための話し合いの場となること

(国連広報センター資料より)

 国連の役割は、手短にいうと、上記目標を達成するために、独立した加盟国がそれぞれの問題を提議し、それらについて協議し、国連憲章を規範として、どのような解決策を講じるか、行動や援助を行うかについて調整を行うことを担っている機関である。
 国連は、国際間の平和及び安全の維持を危うくする状況で安全保障理事会で決議された国際的強制行動をとる場合を除き、加盟各国の主権や各国の憲法その他を左右する超国家的権限を行使するものではない。
 国連は、種々の国連機関、付属の組織を通じて機能するシステムである。それぞれの組織の活動内容は省略する。


国連の財政


 

 国連の財源は、国連総会で定められた加盟国への割り当て負担額による。
 加盟国の負担額は、通常予算の負担額と平和維持活動(PKO)の負担額からなっており、このほか、割り当て額以外に、加盟国からの自主的拠出金があるとされている。

 2006年の通常予算は、約17億6000万(US$)、PKO予算(筆者による2005年推定値)は、約32億(US$)と推定される。国連加盟国の国連通常予算分担率および通常予算分担額の表に示す。資料作成に参考としたのは、Global Policy Forumの資料および国連広報センターの資料の財政欄です。

 国連の財政の予算額と各国の防衛費を比較すると、国連としての活動に対してあまり過度の期待はできないことが実感できます。参考として、世界の推定国防費総額は、国連のPKO費を除く通常予算額の約600倍にもなります。国連加盟国の国連通常予算分担額の表に国防費も記載した。各国の推定防衛費(国防費)の表には、CIAのデータ及び日本の外務省のデータを記載した。
 ただし、国連の関連下部組織が多いことと、いくつかの組織では、立場を利用した特権的な仕事の進め方による種々の資金の不正疑惑が報告されたこともあり、下部組織の付属機関等による予算の適正利用のチェックの厳格化が望まれるところです。これらは、世界の一般の人間にはわからない状況です。この現象は、国連に限ったことではなく、国内の行政に対しても同様に当てはまることだといえます。

 現在、国連は財政危機にあると言われています。加盟国の負担額に未払いがあるため、負債を抱えているのです。財政を支えているのは、経済大国からの拠出金によるわけですが、国連による援助の先は、発展途上国であり、発展途上国は国連に加盟して一般的に恩恵を受ける側になっています。
大国の通常予算の分担割合は、アメリカ、日本、ドイツで総額の1/2を占め、上位10箇国で3/4を占めている。この分担金負担割合についての反発があり、調整案を提示するなどの動きがあります。

 国連総会での評決においては各国平等であり、ひとつの表決権を有しており、新しく独立した発展途上国が世界の大多数を占めている状況では、国連総会の議題に関わる事項がこれらの発展途上国の態度に左右されてしまうという現象が生じることになり、必ずしも経済大国から発展途上国への経済援助に対して、発展途上国からの外交面でのリターン・メリットが少ないこと等も原因して、多額の分担金を拠出することに消極的になり、未払い問題が生まれていると言われている。

 主要国の分担率と通常予算の2006年の分担金額を以下に示す。予算の表現に単年数値表現のものや2箇年数値の予算額を表現したものがあります。
 PKO予算の内訳が載せてある資料が見当たりませんが、PKOの合計金額が通常予算の約2倍であることから、各加盟国の拠出総合計金額は、通常予算の表に示された金額の約3倍であろうと推察されます。更に、加盟国の自発的な援助金があることを考慮すると、加盟国の拠出金額は必ずしもこの分担率で示される割合程度で表されるかどうか、筆者には資料がありません。

 

資料は、Global Policy Forum の「 Chronology of the UN Financial Crisis: July-December, 2005 」を基に作成したもの


国際連合の表決方法


 

1.総会の表決:

 総会の各構成国は、1つの投票権を有する。重要問題に関する決定は、出席し且つ投票する構成国の3分の2の投票数をもって行われる。その他の問題に関する決定は、出席し且つ投票する加盟国の過半数によって行われる。(詳細略)


2.安全保障理事会の表決:

2.1.安全保障理事会のメンバー構成:

 安全保障理事会は国連の15のメンバーから構成される。5箇国の常任理事国、中華民国(中国国民党が築いた中華民国政府が台湾に移って後、中国共産党が築いた中華人民共和国が承認される)、フランス共和国、ソビエト社会主義連邦共和国(ソ連崩壊後、ロシア連邦が承認される)、グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国およびアメリカ合衆国および10箇国の非常任理事国から構成される。非常任理事国は、任期は2年間で、総会は、第一に国際の平和及び安全の維持とこの機構のその他の目的とに対する国際連合加盟国の貢献と、更に衡平な地理的分配に特に考慮を払って、安全保障理事会の非常任理事国となる他の10の国際連合加盟国が選任される。 退任理事国は、引き続いて再選される資格はない。


2.2.安全保障理事会の表決:

 安全保障理事会の各理事国は、1つの投票権を有する。 手続事項に関する安全保障理事会の決定は、9理事国の賛成投票によって行われる。 その他のすべての事項に関する安全保障理事会の決定は、常任理事国の一致した賛成投票を含む9理事国の賛成投票によって行われる。(但し、紛争当事国は投票を棄権しなければならない場合の条項がある。)。


2.3.安全保障理事会の表決について国際連合加盟国の義務に関して記述した条項(筆者が適当にタイトル表現したもの):

国際間の平和と安全を脅かす事柄に対する安全保障理事会への決定権の委譲や決定事項の履行に関して定められている条項です。つまり、制裁決議が表決されたなら、すべての国連加盟国は、この決議による制裁事項を、各国の憲法に従い、法に準じた手続きを踏み、批准して制裁の行動を起こすことになるのです。

任務及び権限

第24条
 国際連合の迅速且つ有効な行動を確保するために、国際連合加盟国は、国際の平和及び安全の維持に関する主要な責任を安全保障理事会に負わせるものとし、且つ、安全保障理事会がこの責任に基く義務を果すに当って加盟国に代って行動することに同意する。 前記の義務を果すに当たっては、安全保障理事会は、国際連合の目的及び原則に従って行動しなければならない。この義務を果たすために安全保障理事会に与えられる特定の権限は、第6章、第7章、第8章及び第12章で定める。 安全保障理事会は、年次報告を、また、必要があるときは特別報告を総会に審議のため提出しなければならない。

第25条
 国際連合加盟国は、安全保障理事会の決定をこの憲章に従って受諾し且つ履行することに同意する。


       (参考) 国際連盟(ベルサイユ条約)の表決
          総会または理事会の決定は会合の参加したメンバー全員の一致が必要である。



常任理事国の制度が廃止されることになると・・・


 

 現在の国連の憲章の安全保障理事会の条項は、第二次世界大戦の戦勝国の利害を損なわないことを保障した内容であることは誰の目にも明らかです。でもこれを改正できない。なぜなら、常任理事国に備わっている特権を放棄することを容認することについてすべての常任理事国の同意を得られないからです。つまり、常任理事国のための安全保障理事会であるからです。しかし、国際間では、その常任理事国間の利害を異にする状況であるため、結局、安全保障理事会は、何も決まらないか、あるいは文章の言葉選びをする会議で終わり、特別な制裁措置をとることもしないで、加盟国全員にこれを受容させるためのものなのです。

 この不平等な論理を正当化する憲章に支配された連合国としての集合組織に加盟しているから止むを得ないのです。

 1991年にソ連が崩壊する以前、東西の冷戦構造が維持されている時代には、この安全保障会議の議案に関わる表決処理が常任理事国の表決の一致が見られないことによって、常任理事国が脱退せずに、国連が継続できてきたのかもしれません。 その意味では、このシステムが有効に機能したのかもしれません。これを活用することを考えると、常任理事国の数を更に増やせばよいことになる。常任理事国が多いほど理事国間の利害調整が困難になり、平和が脅かされる脅威の議案に対して、会議で強い制裁措置の行動への採択ができなくなる可能性が益々大きくなると想像できます。

 今の常任理事国のシステムでも、常任理事国の利害関係を悪くしない事案である場合、あるいは利害を異にする一方の常任理事国が安全保障会議の出席を行わないで表決を棄権する場合等においては、過去、現在の地域紛争に国連の介入が行われ、制裁措置が行使されるとか、積極的に平和維持活動が実施されるとかの実例があります。

 国連は、国内問題への不干渉原則が最優先されることを理由に、国内の種族間の対立には介入を行わない傾向でしたが、人道的立場から人権侵害に対して国連の介入が求められる場合には安全保障理事会で討議し積極的に介入を採択しています。また、地域の不安定さが平和への重大な危機を生じる場合や紛争終結後弱体化した国内状況を支援する場合には、積極的な平和維持および平和構築活動に取り組んでいる多くの実績があります。国際連合広報センターのサイトで一覧がわかります。国連平和維持活動の50年 UNITED NATIONS PEACE KEEPING 1948-2001 です。



 では、仮に常任理事国、非常任理事国が無くなり、表決の手続きが総会と同一に改正されたなら、国際連合は、国際連盟と同じ歴史をたどることになるのでしょうか? 国際連盟当時にも常任理事国は存在していましたが、主要国が日・独・伊が脱退し、ソ連が除名され、その他の国々の脱退が続き、連盟は機能しなくなった。国連も同様になるのだろうか?

 国連の資金源は、加盟国からの強制的な拠出金であり、経済大国からの拠出金がなければ国連は活動できないのが現実なのです。常任理事国5箇国からの分担金の割合は約40%にもなり、これらの国々が仮に国連から脱退すると、国連活動は実質停滞してしまうことは明らかです。このため、国連の活動は縮小され、実質的な成果はなくなりますが、発展途上国が世界の大多数を占めること、グローバルな経済の観点より、発展途上国も地球環境資源、食料資源、鉱物資源、エネルギー資源を経済大国に対して有効な武器にすることが出来る現代です。更に地球上の国々は、様々な病原菌が地球上の国境を越えて広がる可能性がある危機に対し、協同して対処しなければならない現実があるのです。ですから、経済大国も国連を見捨て国連から脱退することが容易なことではないのです。


 常任理事国の制度が廃止される様になるための確実な道筋は、ひとつは、発展途上国の大半が今の経済大国に肩を並べるほどに社会経済の発展と安定が得られた国に発展すること。ひとつは、大多数の発展途上国が今の軍事大国と同じような軍事大国になりあがってしまうこと。あるいは、人類が地球から宇宙へ出て行ける基盤が築けるようになること。恐らくこのような状況下になって対等なパワーを行使できる時に初めて、地球連合機関としての新たな安全保障理事会の憲章の条項を作成し、新たな安全保障理事会が発足させることができるようになると思えるのです。

 現在の大国の力の論理でもって現在の軍事大国の既得権のみは容認し、後発の軍事技術開発の新興国の兵器について制限を課し、強力な兵器の保持を抑制する国連のシステムでは、地球上の大多数の国が軍事大国、世界の脅威となることはないであろう。
 しかし、国の独立や独裁体制からの開放においては、大多数の民主主義国家が、民主主義を主張しているのに対し、ここでは、その精神の基本に反する不平等な評決のありかたが続いているのではないでしょうか。


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