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トスカ



【作   曲】
【初   演】
 
【台   本】
 
【原   作】
【演奏時間】
 
 
 
【時と 場所】 
ジャコモ・プッチーニ
1900年
ローマ、コスタンツィ劇場
ルイージ・イッリカ、ジュゼッペ・ジャコーザ
                  (イタリア語)
ヴィクトリアン・サルドゥの戯曲『ラ・トスカ』
第1幕 45分
第2幕 40分
第3幕 25分  合計 約1時間50分
 
1800年6月17日、ローマ
【登場人物】
 
 
 
 
トスカ(S)
カヴァラドッシ(T)
スカルピア(Br)
アンジェロッティ(Bs)
ほか
 =歌手
 =トスカの恋人、画家
 =ローマの警視総監
 =政治犯、共和主義者
 



【第1幕】
 時は1800年6月、舞台はローマ。このときローマは共和制が崩壊していて、王制のもとで恐怖政治が行われていました。王制側の警視総監スカルピアは、共和主義者を次々と投獄していましたが、そのひとりアンジェロッティは脱獄に成功して、聖アンドレア・デッラ・ヴァッレ教会に身を隠します。そこで出会ったのが、この教会でマリアの絵を描いていた画家で、共和主義の同志だったカヴァラドッシです。カヴァラドッシは、脱獄してきたアンジェロッティを自分の隠れ家に案内します。
 一方、アンジェロッティを追ってきて教会を捜索していた警視総監スカルピアは、そこでローマの歌姫トスカを見つけます。彼は、トスカが恋人カヴァラドッシの家に行くようにうまく仕向けて、その後を手下に尾行させることにしました。
 このときスカルピアには、王制側の軍が共和制を掲げるナポレオン軍を破ったという知らせが入っていました。
 
【第2幕】
 その夜、ファルネーゼ宮殿の自室にいたスカルピアは、手下からアンジェロッティは見つからなかったが、カヴァラドッシを連れてきたと聞き、彼を拷問にかけて居場所を聞き出そうとします。彼が口を割らないので、スカルピアはトスカを呼びつけ、恋人が拷問されているのを見せます。トスカはそれに耐えられず隠れ家の場所を教えてしまいました。
 ちょうどそのときです。王制側の軍が勝ったというのは間違いで、ナポレオン軍が勝利したという一報が入ります。王制による恐怖政治はこれでおしまいだと喜ぶカヴァラドッシを、怒ったスカルピアは死刑にすることとしました。
 トスカは彼の命を助けてほしいとスカルピアに頼みます。スカルピアはトスカが体を自分に捧げるなら助けてやると約束します。そして、スカルピアが彼女の体に手を触れようとした瞬間、トスカはそこにあったナイフでスカルピアを刺し殺してしまいました。
 
【第3幕】
 トスカはその足で、サン・タンジェロ城の牢屋に捕らわれているカヴァラドッシのもとに駆けつけます。彼女は一部始終を彼に話して、銃殺刑は空砲で見せかけのもので、その後いっしょに逃げられることを伝えます。
 しかし、処刑が執行されて、トスカがカヴァラドッシに近寄ってみると、彼は死んでいます。スカルピアとの約束が嘘だったことにトスカは初めて気が付きました。ちょうどスカルピア殺害を発見した兵士が追ってきたとき、トスカは城壁から身を投げて自らの命を絶ったのでした。



【1】 アリアの宝庫
 
 このオペラには、第1幕にカヴァラドッシのアリア「妙なる調和」、第2幕にトスカのアリア「歌に生き、愛に生き」、第3幕にカヴァラドッシのアリア「星は光りぬ」という3つのアリアがあります。そのどれもが名曲で、とても人気があります。
 オペラは長くて退屈だと思う人でも、この『トスカ』なら、飽きずに最後まで観ることができるのではないでしょうか。
 
 
【2】 悪役スカルピアの最期
 
 ヒーローとヒロインにはとっておきのアリアが用意されていて、それでは悪役スカルピアには?……スカルピアは第2幕で大活躍をします。これぞ悪役と言わんばかりの言動は、第2幕の最後でトスカにナイフで刺されて殺されるまでエスカレートしていきます。
 このトスカとの二重唱の場面は、数あるオペラの中でも最も迫力のある場面のひとつです。
 
 
【3】 実在する舞台
 
 『トスカ』のお話は作り話ですが、その舞台となった場所はローマに実在しています。
 第1幕の聖アンドレア・デッラ・ヴァッレ教会は、今でも中に入ることができます。第2幕のファルネーゼ宮殿は、フランス大使館として利用されています。そして、第3幕のサン・タンジェロ城は、ローマのシンボル的な建造物として観光名所となっています。



【CD】
  カラヤン指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、
ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団
リッチャレッリ(S) カレーラス(T)
ライモンディ(Br)
(録音1979年、Deutsche Grammophon)
 カラヤンがこのオペラのドラマ性を最大限に引き出しています。
 トスカ役のリッチャレッリの声はとても美しいですし、正義を貫くカヴァラドッシ役のカレーラスも当たり役でしょう。
 そして、スカルピア役には、この役を得意としているライモンディが歌っていて、完璧な布陣となっています。
 
 
【CD】
  メータ指揮
フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団、合唱団
チェドリンス(S) ボチェッリ(T)
グエルフィ(Br)
(録音2003年、DECCA)
 盲目のテノール、ボチェッリをカヴァラドッシ役に据えて、まわりを現在活躍中のイタリア人歌手で固めています。トスカ役のチェドリンスの声は、しっかりとしていて安定感があり、スカルピア役のグエルフィもうまく歌っています。
 
 
【DVD】
  バルトレッティ指揮、デ・ボシオ演出
ニュー・フィルハーモニア管弦楽団、
アンブロジアン・シンガーズ
カバイヴァンスカ(S) ドミンゴ(T)
ミルンズ(Br)
(録音1976年、DECCA)
 このDVDは、なんとローマに実在する舞台(例えば、第1幕は聖アンドレア・デッラ・ヴァッレ教会で、など)を使って収録してあります。オペラハウスの公演の録画ではなくて、オペラを映画のように撮影しているのです。作った舞台ではなく、本物の場所で歌うのですから、ローマの雰囲気がそのまま伝わってきます。





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