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メリー・ウィドウ






オペラ・データ

【作曲】
フランツ・レハール(1905年)

【初演】
1905年12月30日 ウィーン、アン・デア・ウィーン劇場

【台本】
ヴィクトール・レオン、レオ・シュタイン(ドイツ語)

【原作】
アンリ・メイヤックの戯曲『大使館員』

【演奏時間】
第1幕 40分
第2幕 50分
第3幕 20分  合計 約1時間50分



あらすじ

【時と場所】 
1905年当時、フランス・パリ

【登場人物】
ダニロ(T、Br): 公使館の書記官
ハンナ(S): 老富豪の未亡人(ウィドウ)
ツェータ男爵(Br): パリ駐在のポンテヴェドロ公使
ヴァランシエンヌ(S): ツェータ男爵の妻
カミーユ(T): パリの色男
ほか

【第1幕】
時は1905年当時、舞台はパリ。パリにあるポンテヴェドロ(仮想の小国)公使館では、公使のツェータ男爵が悩みを抱えていました。それは、老富豪と結婚後わずか8日で未亡人となったハンナが、パリに居住を移したこと。もしハンナがパリの男と結婚したら、莫大な遺産が母国ポンテヴェドロから失われることとなり、国の存亡に関わるのです。
そこでツェータ男爵は、公使館の書記官ダニロを彼女と結婚させて、遺産が他国に流出するのを食い止めようとします。実はダニロは、ハンナと過去に愛し合っていた仲でしたが、身分の違いから彼の親族が反対したため、結婚できなかったという経緯がありました。彼は、大金持ちとなったハンナに、いまさら結婚したいと言い出せません。ハンナとしても意地があるわけで、素直になることはできません。
 
【第2幕】
翌日、ハンナ邸で開かれた夜会で、ツェータ男爵の妻ヴァランシエンヌが、パリの色男カミーユに口説かれていました。ヴァランシエンヌは自らの扇子に「私は貞淑な人妻です」と書いて誘いを断ります。けれど、ヴァランシエンヌはとうとうカミーユの誘いを振り切れず、庭の小屋で二人きりになります。それに気付いたのが夫のツェータ男爵。怒って現場を押さえようとすると、小屋から出てきたのはカミーユとハンナでした。ヴァランシエンヌを救うためにハンナがうまく入れ替わったのです。そして成り行きでハンナは、カミーユとの婚約を発表します。それを聞いて驚いたのはダニロ。彼は心の中の動揺が隠せません。彼の動揺する姿から、ハンナは自分への愛を確かめることができました。
 
【第3幕】
祖国存亡の名目もあり、ダニロは、ハンナとカミーユの結婚を阻止しようと、ハンナを説得します。カミーユとの結婚は無しとなり、ダニロとハンナは和解しましたが、それでもダニロは結婚を申し込もうとしません。
このときハンナは、亡夫の遺言に「再婚するなら、彼女は全財産を失う」とあることを明らかにします。それを聞いて喜んだダニロは、即座に求婚しました。ハンナは喜んでこの申し出を受けて、遺言の続きを明らかにします。そこには「彼女の失った全財産は、再婚した相手に与える」とあったのでした。
ところで、ハンナ邸の庭の小屋にヴァランシエンヌの扇子が落ちていたことから、カミーユとの一件が、ツェータ男爵の知るところとなります。ツェータ男爵がヴァランシエンヌに離婚を告げると、彼女は扇子を開くように言います。そこにはもちろん「私は貞淑な人妻です」と書かれており、ツェータ男爵は妻に許しを求めたのでした。



解説(ポイント)

【1】 黄金時代から白銀時代へ
 
オペレッタと言えば、有名なのはJ.シュトラウスの『こうもり』。J.シュトラウスの活躍した時代、ウィーンのオペレッタは「黄金時代」とされています。その後、20世紀に入って、この『メリー・ウィドウ』の大成功により、ウィーンのオペレッタ第2期として「白銀時代」が始まります。このオペレッタ『メリー・ウィドウ』は、作曲者のレハール自身の指揮によって初演され、連続500回以上も上演されたほど人気作品となりました。
 
【2】 恋の駆け引きはオペレッタならでは
 
このオペレッタの人気はウィーンだけでは収まらず、世界中に広まりました。当初、タイトルは、ドイツ語の Die lustige Witwe でしたが、英語名の The Merry Widow で親しまれています。人気の秘密は、ダニロとハンナの恋の駆け引きにあるのではないでしょうか。お互いが、お互いのことを愛しているのに、愛してるとは言わない。そして、最後になってついにダニロが Hanna, ich liebe dich!(イッヒ・リーベ・ディッヒ(英語の I love you のこと))と口にするのです。このオペレッタは映画化もされたそうです。
 
【3】 メリー・ウィドウ・ワルツ
 
そして、このオペレッタはなんといってもレハールが作曲した音楽がすばらしい。メリー・ウィドウ・ワルツは、誰もが口ずさみたくなる美しいメロディーです。そうです、レハールは特にメロディーが親しみやすいのです。メリー・ウィドウ・ワルツのほかにも、ハンナの「ヴィリアの歌」や、ダニロの「王子と王女の歌」など、美しいメロディーの中に、登場人物の心の内が描かれています。



おすすめディスク

【CD】
ガーディナー指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、モンテヴェルディ合唱団
スコウフス(Br) ステューダー(S) ターフェル(Br) ボニー(S) トロースト(T)
(録音1994年、Deutsche Grammophon)
 
ガーディナーがオペレッタを?と、最初は違和感があったものの、この頃はこのオペレッタの定盤として、レコード店に並んでいます。特に歌手陣が適材適所で充実しているのが魅力的です。







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