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ドン・ジョヴァンニ
【作 曲】
【初 演】
【台 本】
【原 作】
【演奏時間】
【時と 場所】
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
(1787年)
1787年10月29日 プラハ、国民劇場
ロレンツォ・ダ・ポンテ(イタリア語)
スペインのドン・ファン伝説による
第1幕 90分
第2幕 90分 合計 約3時間
17世紀、スペイン
【登場人物】
ドン・ジョヴァンニ(Br)
レポレッロ(Bs)
ドンナ・アンナ(S)
ドン・オッターヴィオ(T)
ドンナ・エルヴィラ(S)
ツェルリーナ(S)
マゼット(Bs)
騎士長(Bs)
ほか
=スペインの貴族
(ドン・ファン)
=ドン・ジョヴァンニの従者
=オッターヴィオの婚約者
=ドン・ジョヴァンニの友人
=ドン・ジョヴァンニの
かつての恋人
=農民の娘
=ツェルリーナの婚約者
=ドンナ・アンナの父
【第1幕】
時は17世紀、舞台はスペイン。伝説のドン・ファンことドン・ジョヴァンニは、女であれば誰でも口説き、そして裏切ります。今夜も従者のレポレッロに見張りをさせて、ドンナ・アンナの寝室に忍び込みますが、失敗し騒がれます。ドンナ・アンナの父、騎士長が駆けつけましたが、ドン・ジョヴァンニは彼を刺し殺し、レポレッロとともに逃げ失せました。
こんなことでは懲りないドン・ジョヴァンニは、街で別の女性に声をかけます。しかし、その女はかつて3日間だけ恋人だったドンナ・エルヴィラでした。捨てられたことを怒る彼女を従者レポレッロに押しつけて、ここもうまく逃げ出します。
次の標的は、ある村で農夫マゼットと結婚式を挙げていた娘ツェルリーナ。ドン・ジョヴァンニは村人全員を自分の邸宅に招待して豪華な宴会を催し、その上で、ツェルリーナをこっそり頂こうという手筈を整えます。しかし、あと一歩でツェルリーナをものにできるというところへ、ドンナ・アンナ、その婚約者ドン・オッターヴィオ、そしてドンナ・エルヴィラの3人が現れ、彼の悪行を暴露します。ドン・ジョヴァンニと従者レポレッロは、その絶体絶命の窮地を何とか切り抜け、逃げ去ったのでした。
【第2幕】
それでもまったく意に介さないドン・ジョヴァンニは、レポレッロと服を交換した上で、また女性を誘惑しに出かけてしまいます。一方、ドン・ジョヴァンニの服を着せられたレポレッロは、本人と勘違いされて、またもやドンナ・アンナ達に取り囲まれてしまいました。
やっとの思いで逃げ出したレポレッロは、墓場でドン・ジョヴァンニと落ち合います。その墓場にはあの騎士長の石像が立っていました。ドン・ジョヴァンニが反省せずに女遊びのことをレポレッロに話していると、なんと石像が口を開き、彼に悔い改めよと語りかけたのです。しかしドン・ジョヴァンニは動ぜず、不敵にもその石像を夕食に招待するのでした。
その晩、ドン・ジョヴァンニが豪勢な食事をしていると、信じられないことに騎士長の石像が訪ねてきます。ドン・ジョヴァンニが「私は何も悪いことはしていない」と言うと、石像は彼の手をつかんで、地獄に引きずり落としたのでした。
【1】 ドン・ファン伝説
※このオペラの原作は、ヨーロッパで広く言い伝えられてきた「ドン・ファン伝説」です。スペインで1003人の恋人を持ったと言われるドン・ファンは、このオペラでも「ドン・ジョヴァンニ」という名で活躍します。オペラでは、貴族の娘ドンナ・アンナ、元恋人ドンナ・エルヴィラ、村娘ツェルリーナという性格・出生の異なった3人の女性が出てきますが、それぞれの役を、歌手がどう歌い、どう演じて、そしてドン・ジョヴァンニとどのようにかけ合うのか、注目です。
【2】 モーツァルトの傑作
※前作『フィガロの結婚』が、プラハで大ヒットして、プラハの聴衆はモーツァルトのオペラに熱狂していました。こうした状況下でプラハ国民劇場の支配人は、モーツァルトに新しいオペラを書くように依頼します。こうして出来上がったのが『ドン・ジョヴァンニ』です。モーツァルトは、はたして新作がまたプラハの聴衆に受け入れられるのか心配していましたが、結果は前作同様、大成功を収めました。
【3】 壮絶なラストシーン
※『フィガロの結婚』と同じく、登場人物が生き生きと活躍して、従者レポレッロなどの存在はモーツァルトらしい「笑い」に包まれます。しかし、ストーリーは『フィガロの結婚』とは少し違って、最初からドン・ジョヴァンニと騎士長が決闘するなどシリアスな場面があります。圧巻はラストシーンでドン・ジョヴァンニが地獄に引きずり落とされるところ。この作品が作曲された時代では考えられないようなその劇的な音楽は、モーツァルトのオペラの中でも最も優れたシーンの一つとなっています。
【C D】
アバド指揮
ヨーロッパ室内オーケストラ、フェラーラ楽友協会合唱団
キーンリーサイド(Br) ターフェル(Br) レミージョ(S)
ハイルマン(T) イソコスキ(S) パーチェ(S) ダルカンジェロ(Bs)
サルミネン(Bs)
(録音1997年、Deutsche Grammophon)
※まず第一におすすめなのが、このアバド盤。アバドはこのディスクでスマートな演奏を実現していて、なおかつ音楽的な力を感じます。ドン・ジョヴァンニ役のキーンリーサイドも当たり役。ターフェルは、ドン・ジョヴァンニを歌っているディスクもありますが、こちらのレポレッロ役の方が適役でしょうか。
【C D】
アーノンクール指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、オランダ・オペラ合唱団
ハンプソン(Br) ポルガル(Br) グルベローヴァ(S)
ブロホヴィッツ(T) アレクサンダー(S) ボニー(S)
シャリンガー(Bs) ホル(Bs)
(録音1988年、TELDEC)
※こちらは、アーノンクールの指揮による個性的な演奏……、と言っても奇抜なことはなく理にかなった音楽となっています。貴族を彷彿とさせるドン・ジョヴァンニ役のハンプソンを始め、女声陣にグルベローヴァ、ボニーなど人気歌手を配置しています。レポレッロ役のポルガルもとてもいい声です。
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