Ostuni  オストゥーニ/イタリア・プーリア州

  

ostuni1.jpg

   オストゥーニはイタリア南部のプーリア州に所在する中世の丘上都市です。アドリア海の海岸線沿いにローカル線の駅があり、そこから車で2kmほど進むと、見渡す限りのオリーブ畑が連なる平地の中に、真っ白な建造物が密集したオストゥーニの丘の威容が姿を現します。遠景からの眺めは圧巻で、無数の建築物が立体的に重なり合いながら、丘の斜面に密集しており、丘状の地形と建物が一体化して街全体がひとつの巨大な構造物のようになっています。 周囲は見渡す限りのオリーブ畑の平地で、背景にはアドリア海が見えており、まさに、オリーブ畑の海に浮かぶ白亜の要塞といった眺めとなっています。

 私がオストゥーニのことを初めて知ったのは、大学生の頃(1980年代)です。当時、バイトをしていた設計事務所の本棚にあった専門書の中でオストゥーニの図版と写真が紹介されており、その街並みの威容と迷宮空間の魅力に衝撃を受け、それ以来、いつか、ここに行きたいと思っていました。実際に行くことができたのは、30年後の2002年でしたが、大学生の頃にバイト先の設計事務所にあった専門書はすでに絶版になっていたので、現地に行く前に、神田の古本屋を探し回って、ようやくその専門書を見つけ、街の空間構造を頭に入れてから現地に行きました。

 街の起源は中世初期の10世紀ごろに遡るのですが、アドリア海を挟んでバルカン半島と対峙しており、常に、海賊などの外部からの侵略の危険にさらされていたため、このような街の構造になった経緯があります。南部のプーリア州は強い日差しに対抗するため、外壁に白い石灰を塗るのが特徴で、真っ白な街並みになっていますが、街の中に入ると、建物,通路,階段が立体的に交錯する迷宮空間が広がっており、イタリア・ヒルタウンの典型的な都市構造が読み取れます。丘の南側のふもとに広場があり,そこからS字型に曲がったメインストリートが頂上の教会に通じており、また,メインストリートに直交し,丘の周囲を取り囲むように複数の環状道路が設置され,さらに,これらの環状道路を縦方向に結ぶバイパスとして,階段路地が配置されています。

 

 ■街の中の様子

ostuni9.jpg

ostuni5.jpg

ostuni14.jpg

ostuni10.jpg

ostuni12.jpg

ostuni13.jpg

ostuni3.jpg

の周囲を取り囲みながら、環状道路が渦巻状に上昇していく構造になっている。また、環状道路を縦方向に結ぶ階段状のバイパス路地がいたるところに設けられており、迷路のように複雑な道路パターンを作っている。

狭い環状道路を歩いていくと、ところどころで、中庭状の広場にぶつかる。

ostuni6.jpg

ostuni7.jpg

ostuni11.jpg

ostuni13.jpg

ostuni8.jpg 

  環状道路、階段道路、建物を貫通するトンネル道路、中庭的に設けられた広場、住戸と一体化した外階段等のデザインが、複雑に絡み合って、迷宮空間を作っており、歩いているうちに、巨大な生物の体内にいるような不思議な感覚になる。

 

■ 現地で撮影した街歩きの動画 

FLASH MOVIE

「遠景からみたオストゥーニの昼と夜」

遠景から見たオストゥー二の昼と夜の全景の動画です。クリックするとスタートします。

osutuni_title0.jpg

FLASH MOVIE  

「オストゥーニの街歩き」

オストゥー二の街を構成する路地の迷宮空間を歩く動画です。クリックするとスタートします。

ostuni_title1.jpg

 「遠景からオストゥーニの昼と夜」では、明け方に近い時間帯に撮影した動画も掲載しており、街の中に点在する街灯のオレンジ色の光によって、街のあちこちがやわらかく照らされて、幻想的な雰囲気になっている様子を収録しています。

 「オストゥーニの待ち歩き」は、ビデオカメラを持って歩きながら撮影した映像で、街の中心となる入り口から入り、環状道路や階段道路などを通って街の中を周回しながら、頂上に到着し、そこからアドリア海を眺望する様子を収録しています。

 街の中は、まさに立体迷路のような複雑な空間になっており、住宅に混じって、レストランや店舗なども点在していますが、道端に観葉植物などが飾られており、手入れの行き届いた美しい街並みとなっています。

 街の中で、英語を話す外国人を2人ほど見かけたましたが、あとは、すべてイタリア人であり、英語はまったく通じず、会話もレストランのメニューもイタリア語のみでした。街のてっぺんに教会と広場があり、広場に面して、アイスクリーム屋さん、みやげもの屋さん、レストランなどがありますが、ここのレストランは、豆とトマトのスープやオレキエッテなどの素朴な地元料理が絶品でした。アイスクリーム屋さんには、滞在中に何回か立ち寄り、エスプレッソを注文して、休んだりトイレに行ったりと、中継ポイント的に利用させていただきました。

 

→ 「イタリアの街きょろきょろ歩き」 のTOPページに戻る

→ 「studio.wad」 のTOPページに戻る