
<サムライ中高一貫校>

special thanks to六鬼様
やっつけ企画「サムライ中高一貫校」バレンタイン
(2)
3−2教室・中
手の傷を見る金髪慧眼の少女、その下に厳重に包装されたチョコがある。
はぁ、と深い溜息
シャルロット「ついに、三年目の正直………!
一年目は、気づかれずに置いていかれてしまった挙句、3組の金髪男の飼い犬に食われてしまった。
二年目は、火加減誤ってボヤ起こした挙句、やはり金髪男の飼い犬に食われてしまった。
今日こそは、今日こそは、今日こそは!奴に………!」
静「コルデ先輩」
シャル「ぬわっ!?な、二年の脇坂さん、ど、どうして」
静「先輩もチョコ作ったんですか」
シャル「え、あ、あぁ」
静「私も作ったんですよ」
シャル「へぇ、な、なかなか上手そうじゃないか。誰にあげるんだい?」
静「秘密ですよ〜」
シャル「聞きたいな」
静「えー、じゃあ、秘密ですよ。覇王丸先輩」
ぶっ、と吐く。
静「本当は渡しに来たんだけど何処行ってるんだろう?コルデ先輩、分かります?」
シャル「い、い、いや………わか、らん」
静「ところでコルデ先輩は誰に渡すんですか?橘先輩ですか?
それとも、風間の、あ、蒼月の方!風間先輩ですか」
シャル「い、いや、それ以外で………」
静「えー、いましたっけぇ、他に。
けど、帰国子女のコルデ先輩と釣り合う人なんてそんなに……」
シャル「………おい、覇王丸には、何で」
静「ああ、近所なんですよ。ずっと同じ学校で。知りませんでした」
シャル「(ま、まさかこのような所に障害があるとは、不覚!)
で、そ、それは………義理なんだろ?」
静、笑う。引きつって笑うシャル
静「本命です」
シャル「………」
(3)
3−1教室
風間蒼月の前に群がる女子たち、集まるチョコ
蒼月「別に貰えるものは貰いますが、全てに返事をするとは限りませんよ」
鳴るチャイム、しかし混乱の教室。
突然、剥がれ落ちる黒板横のポスター、現れる人影
半蔵「授業である。席につかれよ」
生徒「うわっ、出た!服部先生の忍法・雲隠れ!」
生徒「一体いつになったら扉から入ってくるんですか」
半蔵「風間、席につかれよ。授業なり」
蒼月「分かってますよ」
出席を取る半蔵
半蔵「お主らも若い。チョコなどで一喜一憂しおって」
生徒「服部先生はどうですか、チョコ」
生徒「奥さんから貰ったりするんですか」
半蔵「拙者、六道四生を順逆に生きる。
お主らの成績上がらねば、チョコなどと言っておれん」
突如開く教室扉
服部楓「あなた、お弁当忘れたから持ってきちゃった」
半蔵「…………」
生徒「先生の奥さん」
生徒「やべ、美人じゃーん」
蒼月「やるじゃないですか、服部先生」
楓「はい、お弁当。あ、あとこれチョコ」
半蔵「………」
楓「本命よ!頑張ってね」
口笛が鳴り響く中、赤面する半蔵、葉っぱ一つ残し消える。
生徒「うわ、先生逃げた!忍法霧隠れ!」
生徒「よっしゃぁ、今日は自習だ!」
蒼月「若いですねぇ、服部先生」
(4)
街を走る原付。違法承知で三人乗りの少女たち。
ナコルル「もっと急いでよ!レラ!」
レラ「無茶言いなさんな、大体朝までかかってチョコ作ってたあんたらが悪い」
リムルル「レラ姉さん、前!前!」
前のトラックの横を通り抜ける原付
ナコ「レラは作ったの?」
レラ「今好きな男いないから、義理を買い漁ったわ。
金ありそうなのに配ってホワイトデーで数倍に回収よ。
名づけて愛の絨毯爆撃」
リム「ひどーい!」
ナコ「夢も希望もないわ!」
レラ「所詮この世は弱肉強食よ」
(5)
二人の男女が演劇部の部室にいる。
阿国「たかがチョコ一つ二つで、人間の心はこうも躍るか」
狂死郎「いや、そういう些細なことにこそ人は心躍らせるものぞ。おや、あれは?」
窓外、廊下に映る、黒髪の、男子の制服を着た者。
狂死郎「学園七不思議ではないか」
阿国「何だ、それは」
狂死郎「黒河内夢路、果たしてそれは男?女?
水泳は病気だと言って欠席、体育は誰よりも早く着替え終える。
素性のつかめん奴よ」
阿国「男ではないか?」
狂死郎「見る目がないのぉ、ワシは女と見るぞ」
阿国「どうでもいいが………」
チョコを差し出す阿国
狂死郎「おや、チョコではないか。何だかんだいいつつ、お主も人と変わらんではないか」
阿国「所詮は義理だ。気にするな」
狂死郎「一つしか買わんチョコも義理かね?」
(6)
廊下で出会う二人
小田桐圭「あ………黒河内さん」
黒河内夢路「あ、小田桐さん」
学生服の夢路と女子の制服の圭
夢路「ど、どちらへ行かれるんですか」
圭「屋上に。橘先輩、屋上が好きですから」
夢路「そ、そうなんですか」
圭「黒河内さんはもう、チョコ貰ったんですか」
夢路「い、いやそれが……」
圭「黒河内さん格好良いから、沢山貰えますよ」
夢路「………」
圭「じゃあ、行きますね」
去る圭。懐から小さいチョコを取り出す夢路。
走り、先回りしようと屋上への階段を上がっていく。
(7)
屋上、先回りした夢路
夢路「橘先輩!………あれ?」
いたのは、脇坂静のみ。
静「あ、黒河内くん。覇王丸先輩知りません?」
夢路「え………いえ。橘先輩見ませんでした?」
静「見なかったけど」
現れる金髪の少女
シャル「は、覇王ま!………」
静「あれ、コルデ先輩、どうしたんですか?」
シャル「いや、その、何だ。今日は天気が良いだろ?空気を吸いに」
静「へぇ、そうなんですか」
現れる小田桐圭
圭「あら、皆さんお揃いで。あれ、黒河内さんどうしたんですか?」
夢路「い、いや……!空気を吸いに………」
手すりより校庭を見る静
静「あ、あそこですよ!」
野球が行われている校庭
(8)
マウンドに上がる何か熱血した男。
炎を纏った球に生徒らは空振りの山
火月「どうだ!俺の魔球・焦熱魂はそうやすやすと撃てまい!」
覇王丸「なら、俺が打ってやろうじゃないか」
生徒「出た!魔球破りの覇王丸!」
火月「ついに来たか覇王丸先輩。今日こそ空振りにしてやるぜ!」
覇王丸「お前ともども場外ホームランにしてやるぜ。この俺の斬鉄閃によってな!」
ホームラン予告で掲げるバット
生徒「出た!ホームラン予告!」
生徒「風間、負けるな!今日こそ三振にしたれ!」
火月「当ったり前だ!食らえ!災炎マックス付き焦熱魂!」
かっきぃいいい、と鳴り響く快音。
生徒「出た、斬鉄閃!」
生徒「鉄を斬り、鋼を断ち、球を撃つ!」
火月「そんな、馬鹿な………!」
覇王丸「悪いが、精進が足りないぜ、風間ぁ」
しかし、職員室の窓を思い切り砕くボール。
覇王丸「………まぁ、そういうことだ諸君!」
逃げ出す覇王丸、それを目で追う右京。
火月「くそっ、橘先輩!」
右京「………?」
火月「覇王丸先輩に敗れても、あんたのツバメ返し!破ってみせるぜ!」
生徒「やめとけ風間、ツバメ返しは斬鉄閃以上に打率が高いんだぜ」
火月「うっせえ!やってみなきゃ分からないだろう!」
右京「………」
かっきぃいいい、と鳴り響く快音
がちゃん、と窓が砕け散る。
右京「………御免………」
くそっ、と拳を地に叩き付ける火月
火月「何故勝てねえ、畜生!」
何故か駆けつけるシャルと夢路
シャル「覇王丸は!」
夢路「橘さんは!」
火月「知るか!どっか行ったよ!」
夢路「ダディヤーナザァーン!!」
火月「それより勝負だ!俺の魔球、暴爆火炎弾、受けてみろ!!」
生徒「やめとけ風間!黒河内の雪風巻に、コルデ先輩の回転浴びせ蹴りに叶う奴は!」
火月「うるせえっ!!俺の魔球が真っ赤に燃えるぅ!!勝利を掴めとぉお!!」
バットで打ち返す夢路に、浴びせ蹴りで場外へ飛ばすシャル
火月「んなぜだぁ!!ってか何で蹴りに負ける!!」
夢路「こわっぱですね」
シャル「恋する乙女の進撃、貴様に止める術はない!!」
マウンドに項垂れる火月に、駆け寄るマネージャー風の少女
葉月「まぁ、がっかりしないで兄さん。はい、チョコ」
火月「は、葉月ぃいいい!!俺にはお前がついて!」
葉月「けどごめんね、これ義理なんだ。本命は別に」
火月「俺の知らぬ間に男だとっ!どういうことだっ、葉月ぃいい!!」
葉月(冗談なのに………)
職員室、教師が一人、血まみれで倒れている。
教師「やっ、柳生先生!!?しっかりして下さい!!」
(9)
下駄箱を開ける右京、どかどかとチョコが出てくる。
右京「…………」
同じく向かい、下駄箱からチョコが出てくる風間蒼月
蒼月「もてる男はつらいですねえ、橘くん」
右京「…………」
蒼月「俳句やってますよね、何か一句できますか」
右京「本命より 貰えぬチョコの 悲しさよ 右京」
蒼月「は………?」
その裏の下駄箱、気配に気づく男子の格好。
夢路「この声、橘先輩………?橘せんぱ」
リム「あ!黒河内先輩!」
レラ「あら、黒河内じゃん。とりあえずこれチョコ本命。お礼ヨロシク」
リム「ちょっと、レラ姉さん!あ、これ、義理になっちゃうけど、みんなにあげてるんです。
おいしいですよ!北海道の生クリーム使ったホワイトチョコ!」
夢路「いや、今は………」
レラ「何よ、慌てて」
リム「あーっ、もしかして本命チョコ貰ったな!」
夢路「も、貰ってない!(というかあげる方で)」
レラ「怪しいわね、白状なさい。じゃなきゃホワイトデーは三倍返しよ。いいわね?」
夢路「今はそれどころではっ!」
出て行くが、すでに姿のない右京。
夢路「ダディヤーナザァーン!!」
走り去る夢路の身体から落ちるチョコ。
リム「あっ、黒河内先輩!落し物―――行っちゃった」
レラ「都合いいわ。丁度弾丸足りなかったのよ。愛の絨毯爆撃
しかし、妙に凝った作りのチョコね。こんなの誰が作るのかしら」
リム「で、誰にあげるの?」
レラ「そうねえ、金なさそうだけど橘先輩にでも唾つけとくか」
(10)
学校傍の公園。
いそいそと歩く、少女のような少年。
閑丸「うー、トイレトイレ」
公園のトイレに入ろうとして、ふと二対になったベンチに座る、
つなぎ服を着た男二人を見る。
スネ男みたいな髪型の男と、もろ肌脱ぎの男
幻十郎「小僧」
慶寅「惚れたぜ」
閑丸「こ、こわいよぉおおおっ!!」
逃げ出す閑丸
幻十郎「阿呆が、何故寄らん。このマンガだと、ウホッ、となって……」
慶寅「ところで今日はバレンタインかぁ、あんたはどうだい」
幻十郎「準備万端さ。ところでこのチョコレートを見てくれ。
こいつをどう思う?」
慶寅「すごい、大きいです………」
手に入念に折られたリボン付きのチョコ
慶寅「けど、男があげてどうすんだい?」
幻十郎「阿呆が、貴様は分かっていない。
慶寅「さて、俺はそろそろ彼女の家でも行くか」
幻十郎「六股か、貴様も中々やる、というかやらないか」
慶寅「あんたほどじゃないさ。目当ては来るのかい?」
幻十郎「必ず来る。奴は体育の授業以外を打率三割二分五厘で休む。
そして今日は晴天、確率上八割で奴はここに来る。目当ては原っぱで昼寝だ。
襲うならば寝込みに限る。奴の命(“たま”)は頂きだ」
慶寅「おい!たま、ってき……ま、精々がんばんな。って何で俺までつなぎ服着てんだ?」
去る慶寅
幻十郎「俺の愛は国境を越えるぞ、覇王丸………!」
近寄る、沖縄からの転校生
ミナ「あ、あのー」
幻十郎「何様のつもりだ」
ミナ「こ、こここここここここれ!う、受け取ってくだ………」
乱雑に取り中を開け、ちんすこう風味チョコを一気に食べる幻十郎。
ミナ「あ………食べてくれた………」
幻十郎「うむ、中々美味いな。………で?」
赤面して去っていくミナ
幻十郎「………小娘が。俺のチョコより美味いなどと!殺ス!!」
(11)
廊下を走る帰国子女
シャル「覇王丸!覇王丸!貴様は一体どこに!」
突然止まる足。目の前に3−6.
犬が一匹、廊下に。
シャル「貴様………金髪男の………!ここで会ったが百年目!その命、
貰い受ける!!」
駆ける両者、交錯する噛みつきと浴びせ蹴り。
蹴りを避け、あっさりチョコを奪う犬
シャル「しまった!!」
チョコの紐を解こうとする犬に襲い掛かるシャル。
シャル「私の恋路を邪魔するかぁあっ!!」
と、教室の扉を叩く少女。
ナコ「あのー、ウェラー先輩いませんか?」
瞬間、飛び出すパピー、ナコのチョコを奪い食べてしまう。
ナコ「ああっ!私のチョコが!!」
ガルフォード「こ、こらっ!パピー!何度言ったら分かるんだ!」
ナコ「私のチョコ………」
シャル(許せ、お前の尊い犠牲と共に私のチョコは救われたのだ……)
泣き出すナコをそっと抱き寄せるガル
ガル「おお、ソーリー、ナコルル。君の気持ちも知らずに………」
ナコ「ウェラー先輩………」
去っていくシャル、顔が悲壮
シャル「こんな、こんな悲しいのなら、愛などいらぬ!!
覇王丸の飼い犬!!今すぐ私のチョコを食え!すぐにだっ!!」
(12)
ない、を連呼する男子学生風の七不思議
夢路「ない!ない!そんな、どうして!!
思い出せ!思い出すんだ黒河内夢路………
どっかで落とした?いや、そんな馬鹿な!!」
だめだ、と蹲る夢路
夢路「やっぱり思い出せない………くそっ、橘先輩は卒業したら
青森の林檎畑へ行ってしまうというのに………!」
同刻、学校傍公園
シャル「いない!いない!いない!いない!」
あたりを探すシャルロット
幻十郎「何を喚いている、女」
シャル「構うな、人を探しているだけだ!」
幻十郎「俺はノンケでも腐女子でも何でも食っちまう男なんだぜ」
シャル「やかましい!ベンチの下に、いるわけないか」
幻十郎「やらないか?」
シャル「やらん!」
(13)
斜陽のかかる屋上、
覇王丸「あ〜、よく寝たぜ〜、って夕方かよ!おい起きろ!
右京さん!」
右京「…………」
夕日の差し掛かる3−2教室
無人の教室に入る二人
覇王丸「おっ、流石だねえ、右京さん。机山積みだよ」
右京「………」
チョコの山を探り、溜息をつく右京。
覇王丸「………えっ、半分くれんのかい?いいのかよ」
右京「全部は………」
覇王丸「食えないってか。ま、そうだろうなぁ。おっしゃ、貰うぜ。
あ、こりゃなんだ?ホワイトデーにお返し三倍返しって。名前が分からんが、俺はいいや」
随分丁寧にリボンを張ったチョコを見る右京
覇王丸「んじゃっ、俺は帰るぜ!」
去る覇王丸、教室に残る右京、佇む。
圭「………あっ」
振り返る右京、圭がドア越しに立っている。
圭「良かった。まだいたんですね、先輩」
右京「………」
圭「これ、良ければ………」
がらっと開くドア。
夢路「あの橘先輩、実は―――」
右京にチョコを渡す圭に気づく夢路
夢路「す、すいません。お邪魔、しました………」
右京「………黒河内くん」
夢路「え」
右京「よければ、一緒に食べないか。………食べきれない………」
(14)
夕方の駐輪場、待ちわびる人影
静「おーす、ハオちゃん」
覇王丸「おい、幼馴染でも言っていいことと悪いことあるぜ。覇王丸先輩!」
静「いいじゃん、私とハオちゃんの仲だし。ところで今回凄いね、チョコ」
覇王丸「ああ、橘がくれたんだよ」
静「それよりさ、自転車後ろいい?」
覇王丸「はぁ?」
静「お金なくて、帰りのバス代ないんだ」
街中を駆ける自転車
静「はい、これ」
覇王丸「何だよ。ん、これもチョコ?」
静「何処行ってたのよ、探したんだから」
覇王丸「そいつはすまんね、有難う」
静「フリーター日本めぐりは一年?二年?」
覇王丸「さぁ、分からねえ」
静「必ず帰ってきてね」
覇王丸「まぁ、そうするさ」
と、後ろから覇王丸、と呼ぶ声
覇王丸「何だ?」
爆走する自転車にある、シャルロット
シャル「覇王丸!!」
静「コルデ先輩?」
覇王丸「競争か!受けて立つぜ!」
シャル「違―う!!」
何故か自転車レースになる二人。
シャル「私は、お前に、チョコを!」
覇王丸「あぁ?何?貴様は俺の?ジェリド・メサかよ!?」(※Zガンダム)
シャル「違うわぁ!!」
突然後方から現れるハーレー
幻十郎「覇王!」
覇王丸「幻さん!?」
幻十郎「俺の愛の結晶!受け取れ!」
中央分離帯にぶつかり木っ端微塵に吹っ飛ぶハーレー
幻十郎「貴様などに屈するとは!!」
シャル「覇王!これが!三年目の正直だ!」
投げ渡すや、叢に突っ込むシャル
籠に収まるチョコ
シャル「日本を飛び出し、世界へ飛び立て!そしてフランスへ来い!そうすれば!」
笑みのシャルロット
静「コルデ先輩、ハオちゃんのこと………」
覇王丸「え、何だって?ってか中開けてみるか………
何じゃ、この特製どでかい五円チョコは」
静「ご縁があるようにってことじゃない?」
覇王丸「変わった奴だなあ」
(15)
夕方の教室に集まる三人
間にはチョコの置かれた机
夢路「色んなチョコがあるんですね」
圭「そうですね、知りませんでした」
右京「…………」
圭「あ、次そのチョコいきましょうか」
はっとする夢路
夢路「あ、そのチョコは………」
右京「………?」
夢路「橘先輩が、最初に………」
右京、包みを破り、ひどく丁寧に作られたチョコを食べる。
じっと凝視の夢路
右京「………おいしい」
夢路「本当ですか」
右京「うん、一番………」
夢路「それは、小田桐さんのよりおいしいですか?」
やや困惑し、微笑する右京
右京「………小田桐さんのも、おいしいし、これも………」
夢路「それは、良かった………」
凄い喜色の夢路に不思議そうな右京
通学路、別れる圭
圭「じゃあ橘先輩。また。卒業しても連絡くださいね」
手を振る右京と夢路、歩く
首をかしげる右京
夢路「どうしたんですか」
右京「いや、さっきの、うまかったから………」
笑みの夢路
夢路「駅前のますらお亭、というケーキ屋がおいしいですよ。
僕もそこでバイトしています」
右京「そうなのか………今度、行くか………」
夢路(鈍感だなあ)
夢路と右京、歩く。空には満天の星空
とりあえずサムライ学園中高部「バレンタイン」終
やっつけでごみん