☆ 医療問題を注視しる!特別編 ☆
大野病院訴訟、無罪!


 「8月20日、福島地裁にて、大野病院事件の刑事訴訟に無罪判決が出ました!

 「そして検察は控訴の断念を発表。控訴の期限(2週間)も過ぎ、正式に判決が確定しました!

 「控訴しなかったわねー。」

 「もともと控訴はかなり難しいんじゃないか、とは言われていましたからね。
判決要旨を読むと、かなり明快に医師の過失を否定しています・・・正確には、検察が「過失だ!」と主張した件は机上の理屈に過ぎない、実際に検察が示したような対応が出来るのならば証拠を見せなさい・・・と言っています。控訴するとして、一審でここまでの判断をされていながら、それを覆すだけのことが検察に出来るのかというとかなり難しそうなので、控訴される可能性は低いんじゃないか、とは言われていました。」



 「ほかにも、舛添厚労相は大野事件の判決を受けてコメントを発表しています。」



 「なるほど。舛添大臣って、失礼だけど、けっこう真摯に勉強しているようにも見えるし、少なくとも大臣の理想どおりの医療政策が出来ればそれなりに良くなりそうな期待をしてもよさそうには思うんだけどねぇ。」

 「まあ・・・財政諮問会議が邪魔をしなければ、と言う条件付きですけどね。」

 「それがむちゃくちゃきびしい条件なのよね〜。」

 「それともう一つ、警察庁長官が異例と言えるコメントを出しています。」



 「異例ってことは、何か深い意味があるのかしらね。」

 「すぐ思いつくのは、「福島県警、なにしとんねん!?」って感じでしょうか。」

 「このコンテンツでは医療事故調を、もし成立したとしても警察が事故調無視してタイーホなんてしちゃうなら意味ないよと説明したけど、そんなことしないし、今後もしない方がいいよ、事故調の判断は尊重しますよと言ってるようにも感じるわね。」

 「まあ、そうだとしてもきっちり成文化してほしいのも人情ですが・・・。ま、今言ってもしょうがない話でしょうね。まあ警察や検察への批判は公判中からほとんど出尽くしていると思いますから、今後の行動を期待しつつ見守ると言うことで、新しく批判しなおさなくても良いでしょう。」

 「なるほどね・・・ところで今回の件で、また一部のマスコミが酷いわね。」

 「なんと言いますか・・・判決そのものを無視しているというか、どうしても、加藤医師が何か罪を犯したことにしたいような記事もありましたね。」

 「判決が出る前は、この件で報道の態度も少しは変わるかも!?って淡い期待を抱いてたんだけどねぇ。」

 「全然変わらなかったですね。まあ、全部がそうだった訳じゃないんですけど・・・。」

 「ご遺族を「被害者」といって紹介してるものは酷く感じたわ〜。」

 「被害者かどうかといえば、被害者と言えるでしょうし、ご遺族が複雑な感情を抱くのは無理からぬことだと思いますよ。ご遺族を批判することはできませんね。
ただし、じゃあ医師は加害者なのかというと、決してそうじゃないんですよね。なぜ医師を加害者にしたがるのか意味が分かりません。」

 「亡くなられた妊婦はいわば、病気の被害を受けたのであって、医師はそれを治そうとしたのよね。」

 「そうです。荒唐無稽な話ですが、検察が仮に癒着胎盤そのものを起訴したんだとしたら、無罪を主張する医師なんてきっと一人もいませんよ。で、こんな理屈をご遺族の感情が受け入れられないのはしょうがないとしても、マスコミがそれではいけませんね。」

 「ご遺族の意見を全く取り上げないのもおかしいと思うけど、それしか取り上げないとか、それがほとんどメインになるような報道は変よね。そもそもご遺族が原告になったわけでもないしね。」

 「まあ・・・マスコミ批判なんて不毛だからやめましょう。結局、毎日は毎日だったってことです。あ、産経もですけど。」

 「ふ〜む、じゃあそっちはまた別にやるとして、号外としてはこんなものかしら?」

 「そうですね・・・一応の一区切りはついたと言う感じでしょうか。あとは警察や検察、マスコミ業界は先に言ったとおりですが、そのほか医療関係者や一般の人たちがこの事件を今後にどう活かしていくかですね。」

 「えっ医療関係者についてってどういうこと?」

 「なんでも、ご遺族などを手酷く批判した発言も一部にあったようなんですね。けど原理的に言って、今回の件であっても、医療側の責任が全くのゼロなんてことはありえないと思うんですよ。もし責任が皆無だとしたら、理屈から言ってそもそも訴訟になるはずがありませんからね。」

 「ちょっとちょっと・・・無罪は当然とか、さんざん言ってきたじゃないの。」

 「もちろん大野事件そのものは当然無罪・・・というか無実だと思いますよ。けど大野病院事件や、それを取り囲んであった環境などを眺めて、反省なり改善なりできる部分を検討して今後に活かすことは絶対に必要ですよね。無実でも訴えられる第2の大野事件を繰り返さないためには、医学以外の部分の検討が大事なのでしょう。」

 「それが医療事故調とか?」

 「まあそのほかにもいろいろありますけど・・・もっともこんなこと私が言うまでもなく、判決後はもちろん判決前からさんざん検討されていたことですけどね。「大野事件以後は」ってくくりが通用するくらい、本当にいろいろ変わりましたし。」

 「それとまあ、私たち一般の人たちがこの件をどう受け止めて、消化するかよね。」

 「もちろんです。そういう意味でも、大野病院事件に関するメディアの取り上げ方が不十分だったのが惜しまれます。
この事件は、これだけを詳しく検討するだけで、今の医療問題のかなりの部分が理解できるような、格好の素材だと思います。それを単に、遺族感情で残念だったとしてしまうのは本当につまらないですね。」

 「そうね、医療の不確実性の問題、医師不足の問題、医療訴訟の問題、マスコミ対応の問題・・・ほとんど揃ってるわね。」

 「当然、マスコミに頼らず自分で情報を探して勉強しろ!ってことも言えるんですけどね。だからマスコミ批判ばかりしてもしょうがないところはあるんですが・・・。
最近、大事な情報はどこからともなく教えてもらえて当然だ!みたいな風潮を感じることはあります。食品業界でも、情報公開をもっと進めろとか・・・実際のところは農薬関係なんて、ものすごく情報公開されてるんですが、みんな農水省のサイトなんて読まないままに言ってるんですよね。」

 「医療側の事情を全然知ろうともしないままに、医師や病院に文句を言う人がいるから、医療業界は疲弊しているのよね。」

 「私は個人的には、医療業界についてもちゃんと知った上で医師を攻撃するなら、それはそれでいいと思うんですけど、癒着胎盤と言うのがどんな疾患なのか知らないままに「それでも人が一人死んでるんだぞ!」とか言うのはフェアじゃないですよね。
それと、もっと困るのは、全く無関心な人ですね。」

 「あ〜確かにそうかも。けど無関心な人に問題を伝えるのってすごく大変よね。」

 「けどそれは誰でもない、私たち患者予備軍の仕事でしょうね。医療問題に対して積極的に活動しているのは今でも医師たちが中心ですが、他のところにも書いたように日本医療が崩壊してより困るのは医師以外の人ですから、本来は私たちがもっと頑張らないといけませんね。大野病院事件についても加藤医師を支援する活動はほとんど医師たちの呼びかけで始まってますし・・・。」

 「一部には、「医療崩壊したら困るのは患者だぞ」ってのは医師たちの脅しだ、なんていう人がいるけど。」

 「馬鹿じゃないですかね。けどその意見に意義を見出すとしたら、やはり医師の側からその言葉を出させてはいけないんですよ。私たち自身が困るんだから何とかしよう、と自分で言わないと。自分自身が言う分には脅しなんて言われる筈がありませんからね。」

 「まっ個人的には、コンテンツを早く更新しよう、ってとこかしらね。」

 「次回の更新はいつになることやら・・・。」


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