Language : Japanese


《折々想うこと11》

楽器入手にまつわる噂話 1



 私はVielle(Hurdy-gurdy : HG)というマイナーな楽器のHPを開いているのですが、マイナーなりにも楽器入手の相談を受けたり、楽器入手にまつわる噂話を聞いたりします。その間に、つらつら想ったことを書いてみます。
 尚、これから書くことは、私の広くもない個人的見聞とそれに基づく偏向した意見ですので、その点を考慮してお読みください。


◆ 日本国内でのHG入手はとっても難しい
 私の知る限りでは、日本国内にプロのHG製作者はいません。つまり、安定した楽器の供給および修繕ができないということで、現状のままでは日本でのHGの普及は望み薄でしょう。
 さて、このような状況でどのように楽器を入手するか。

1. 自作
 根性のある人向き。ただし、努力が報われるとは限らない。

2. 日本の楽器店で購入
 お金のある人向き。ただし、売っている店はごく限られ、選択肢も少なく、値段もHG普及地域(欧米)の数倍と高価。高い金を払って、しょうもない楽器を購入する可能性も。

3. HG普及地域へ出かけて購入
 旅費はかかるけれど、これが一番確実。現物を見て選べる。都会の民族楽器店にはそこそこ品揃えもあるようだし、フランスのSaint Chartierなどのフェスに行けば各地からHGビルダーが集まってきている。
名の通ったビルダーなら、あらかじめ注文しておいて受け取りに行くというのもよさそう。

4. 通信販売で日本へ取り寄せ
 手間と費用を考えれば、一番現実的な選択。
欧米のビルダー・楽器店の通販については下記を参照のこと。
日本語サイトの代理店(楽器は欧米のもの)もある。いずれも楽器の現物を前にしているわけではないし、選択に際してはそれなりの予備知識も必要。よく選ばないとやりたい音楽に合わない楽器を注文してしまう怖れあり。


 では、上記の参考までにいくつか関連サイトを挙げておきます。

○自作派向き
HOW TO MAKE A HURDY GURDY FOR UNDER $20
 中古ギターから廉価でHGを作るというサイト。

A Tale of Two Gurdies
 アマチュア製作者によるHG製作記録。

○日本の楽器店で買いたい派向き
ギタルラ社
 東京のギタルラ社に輸入HGあり。ここ以外でHGを置いている店は見たことがないのですが...。他には、弦楽器フェアに出物があることもあり、とのこと。

○通販(日本語サイト)
工房ミネハラ
 アメリカのメーカーのHG(のようなもの)を置いています。ただし、トラッドをやりたいなら、ここのは向きません。教則本も売っているけど、ここの楽器にはリズムファンクションが付いていないのに、リズムの出し方の載った教則本を売ってどうするんだろ?

Early Music Shop
 イギリスの古楽器メーカーの日本代理店。トラッドをやりたければ、古楽器タイプより、フレンチトラッドの楽器がいいでしょう。でも、フレンチのは高め。特にリュートバックなんか結構なお値段。ただ、トラッドやってる人からは、ここのHGの話はあまり聞かないんだけど..。どうなんでしょう。

○通販(外国サイト)
 入門モデルが、送料+若干のオプションで20万円前後というところをいくつか挙げます。ここに書いた値段・待ち時間は2000年末〜2001年始め時点のものです。また、注文に際しては、オプションの指示ができる程度の語学力、楽器に関する知識が必要です。
 HGビルダーというのは職人で、ネットなぞで宣伝しなくてもそれなりに注文はあるものです。また、HGはオーダーメイド色の強い楽器で、基本的に通販には馴染まないと思います。それでもネットで注文を受けているというのは結構奇特なビルダーと言えるでしょう。
 注文から入手までの待ち時間ですが、私が最初のHGを入手した1980年頃で、名の通ったビルダーだと、普通1年以上、3年待ちなんてのもありました。(ということで、私は名も知れぬビルダーから1ヶ月待ちで買った)今でも同じか、もっと難しくなっているかもしれません。下記ビルダーはネットで世界中から注文を受け付けていることを考えれば、待ち時間も短く思えます。

Alden and Cali Hackmann's Hurdy-gurdy Site
 アメリカのビルダー。アメリカ産のHGは、ヨーロッパのように伝統に縛られていない分、よく言えば独創的、悪く言えばゲテモノやチャチなおもちゃを時々見かけるけど、ここのは正統的。
AldenとCaliの夫婦でやっているビルダーだけれど、二人とももう結構トシなので、今は製作は若いのにまかせて、作業監督をしているみたい。機能的にはしっかりしたHGで、評判は上々。入門モデルのMinstrelは1年半〜2年待ち。
 ところで、この間の新聞(2001年6月)で見かけた記事で、最近野球のイチロー人気で、シアトルは日本人観光客が急増なんてあったけど、このビルダーもシアトルにあります。他にもシアトルにはHGアソシエーションや楽器店"Lark In The Morning"の店舗もあったり、HGには結構関係のある所です。イチローを見に行ったついでにHG探しというのも手かも。でも、野球ファンとHGは重ならないかな。


Helmut Gotschy
 ドイツのビルダー。入門モデルのPhoenixはHPには2ヶ月待ちと書いてありましたね。でも、知り合いがメールで尋ねたら1年待ちという返事が来たと聞いたような気もします。
 HG奏者の間でGotschy HGの評判はいいようです。HPの楽器スペックを見るとこの値段でよくできるなと言うお得なHGです。始めは、もしかしたら手を抜いているんじゃないかと思ったくらい。噂では、コンピューター制御の工作機械を使っているから、省力化できて安いのだとのこと。本当か?


Wolfgang Weichselbaumer
 オーストリアのビルダー。入門モデルのPicoは半年待ち。ここもスペックから見ればお得な値段です。
 このビルダーはエレクトリック化などの新しい試みに意欲的に取り組んでいるそうです。この間(2001年6月)日本に来たHG奏者のMatthias Loibnerもこのビルダーの楽器を使っています。

 この項、続く。 楽器入手にまつわる噂話 2

July,2001


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