Language : Japanese
First upload : Dec. 2001
Last update : Dec. 2001


Hurdy-gurdy いろいろ
==楽器の見分け方==


Hurdy-gurdy(HG)の写真、現物を見かけたが、これはどんなタイプのHG?
HGを買いたいが、楽器のスペック説明がよく分からない。
といった疑問にお答えします。

※ 矢印の色ですが、青矢は本サイトの演奏法・メンテナンス関連記述の対象楽器、緑矢は若干異なるが応用可、赤矢は対象外です。


【Check 1】
● これは本物のHGだろうか? それとも類似品?
==Hurdy-gurdy or not?==
Blue arrow
Yes
HGs この写真のような楽器がHurdy-gurdy(Vielle)です。弦楽器ですから弦があります。形はさまざまでギター型、リュート型などがあります。楽器の胴の上の鍵盤とお尻のクランクハンドルが目立ちますね。
Red arrow
No
Barrel organ HGは、欧米ではときに「手回しオルガン」と混同されることがあるようです。共通点は共にクランクハンドルがあるというくらいで、両者は全然別の楽器です。
もう少し知りたい方はこちらをどうぞ。
Red arrow
No
Symphonie 左の楽器もHGと呼ばれることがありますが、微妙なところですね。この箱型の楽器はシンフォニーと呼ばれ、中世音楽などで使われます。私は、この楽器はHGと親戚関係にあるとはいえ、狭義のHGとはとらえていません。本サイトでは主にトラッドHGを扱っていますので、シンフォニーには触れません。シンフォニーに興味のある方は、すみませんが他をあたってみてください。


【Check 2】
● HGには色々な形の楽器がある。
==Shapes of HGs==
Blue arrow
French Traditional
フランス伝統タイプ
Blue small arrow
丸底
Luteback リュート型HG。リュートバック、ラウンドバックなどとも呼ばれる形で、フランス中央部に伝統的に見られます。フランスではHurdy-gurdyではなく、Vielleと呼ばれます。
(写真の楽器はBernard KERBOEUF作)
Blue small arrow
平底
Luteback ギター型HG。上のリュートバックと比べるとやや小ぶり。バロック期の楽器はギター型が多い。また民俗楽器としてはフランスの中央部以外で見られます。
(写真の楽器はBernard KERBOEUF作)
Green arrow
Hungarian Traditional
ハンガリー伝統タイプ
Tekero フランスと共に現代までHGの伝統が生き残っていたのがハンガリー。ハンガリーではこの楽器はTekeroと呼ばれています。楽器の構造、調弦、演奏法ともフレンチHG(Vielle)とは若干異なります。
(写真の楽器はNAGY Balazs作)
Green arrow
Early HG
古楽器タイプ
Bosch ルネサンス期の楽器など、博物館所蔵の楽器や絵画に描かれた楽器を復元したもの。ただし、外見は古楽器ですが機能的にはフレンチHGに準じます。ボッシュの絵画を元にした左の楽器や、ヘンリー3世タイプと呼ばれるとがり頭の楽器をよく目にします。
(写真の楽器はHelmut Gotschy作)
Blue arrow
Teardrop HG
丸胴平底型
Teardrop HG 平底のリュート型というか、くびれのないギター型というか。この形は高級器にもエコノミー器にも見られますが、廉価版の楽器は美的追求の結果というより、作業の手間を省くためといった感じ。底板の角が丸めてないと、楽器を構えたとき角があたって痛いかも。
(写真の楽器はHelmut Gotschy作)
Blue arrow
Modern HG
モダン HG
Modern HG 伝統的な色・形から一歩進んで、現代的なセンスでアレンジされたHG。機能的にも先進的な試みがなされている楽器が多い。エレクトリック仕様の物には樹脂などのソリッドボディーHGが製作されていますが、あくまで実験的楽器で、エレキギターのように樹脂ボディーは普及していません。
(写真の楽器はDenis SHIORAT作)
Red arrow
Others
HGのような物
 例えばDulsi-gurdyというのがあります。これはDulsimerとHGを合体させたもので、製作者の創意には敬意を表するけれど、まあよくわからないもんですね。
 その他、製作者が遊び心で作ったものには、変わりHGとしておもしろいものもあります。
 しかし、廉価版のHGには、機能を削りすぎて本来のHGとしての演奏ができないものもあります。楽器としての制約を承知の上で買うのならいいけれど、勘違いして買うと悲しいですね。

▽インターネット上のHG画像リンク(準備中)


 というところで、一般的な話はここまでにしまして、このあとはもう少し話題をしぼっていきます。
 私はフレンチトラッドの人間ですので、以降フランス伝統楽器について見て行きましょう。
 私見ですが、世界のHG界ではフレンチタイプが一番普及しているように思います。尚、ハンガリアンHG、古楽器HGとは若干異なります。

 では、まずフレンチHGの基本スペックです。HGの基本構造をご存知ない方はまずこちらをご覧ください。

【フレンチHG基本スペック】

 色々な楽器製作者・メーカーが様々なバリエーションのHGを作っています。これは、形状だけでなく、機能面でも同様です。
マイクを埋め込む、弦の本数を増やす等、機能を付け加える場合もありますし、逆に、弦の数を減らす、鍵盤のキーの数を減らす等、機能をそぎ落としてシンプルにする場合もあります。
 HGを弾く人がどのような音楽を目指しているかによって、楽器の選択も変わってきます。楽器の機能・向き不向きについて納得して買うならいいのですが、買ってからこんなはずではなかった、とならないように事前によく調べましょう。
 以下、パーツ別に注意点を見てゆきます。この後は、購入希望の方にも、ビルダーの楽器スペック表が理解できるように書くつもりですので、少し細かくなります。



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