俺はついついそのへんなおじさん臭い顔を見てフっと笑ってしまうと今度はかわいく顔をしかめっ面。 そろそろ開けてあげないといじけてしまうから後ろのドアの鍵を開けた。 大野くんは「さみーなぁー」と言うとストンと車に乗り車は軽く揺れた。 俺は荷物は後ろに積んどいてと後ろを向くと彼は何も持って来ていない 今度は俺がしかめっ面になり「荷物は?」と聞くと彼はニコニコして 「ここ。」と腰に指を指した。 その指の先には腰に巻かれたウェストポーチ。 いや、ポシェットがあった。 「ふははっ」 俺は思わず笑った。すると大野くんも顔をクシャクシャにして笑った。 笑顔を交し合う事なんていままでは全然普通のことだったけど今はとても幸せを感じる。 ガチャ。 次に来たのは寝癖がとても激しいニノだった。 彼は何も言わず無言で車に乗りこむと何も言わなくても荷物の場所を見つけ後ろにポーンと持ってきた荷物を投げると 懐からスマーフのシールが可愛く貼ってあるゲームを出すと サッサとスイッチを入れてゲームを始めた。 「おはよ」 そう俺が言うとチラっとバックミラーに写った俺を見て「おはようございます」とモゴモゴと返事をした。 きっと彼が1番この旅行の意味を考え、俺をどう勇気付けようか考えた人だろう。 数分して大野君が寝始めてしまったころ・・ バンバンバン! 窓ガラスが割れてしまうくらいの強さで窓を叩いたのが相葉ちゃん。 「早くあけて〜〜〜!!」と大きなハスキー声でキャッキャとはしゃぎながら俺に訴えてきた。 するとニノが「鍵あいてるんだから自分であけなさいよ」と言うと相葉ちゃんは直ぐにドアを開け飛び込むように乗車すると 素早くドアを閉めた。 彼に関しては大野くんよりも荷物を持っていない。と言うより手ぶら≠セ。 相葉ちゃんはひゃっひゃっひゃと腹を抱えて笑いながら窓の外を見ていた。 そんな相葉ちゃんの目線を辿って見ると 「ふざけんなよー」 そう文句をブーブー言いながらも大きな口をニカっとさせて笑う辛そうな顔が・・・。 大量の荷物を持ちフラフラ状態の小走りでこっちに向かってくるのは松潤だった。 車にやっと辿り着くとやっと着いたーと言っているような顔で後ろのドアを開けた。 が、しかし、ニノ、相葉ちゃん、そして大野くんが既に座っていて後ろの席はもう満員。 それを見るとまたも「おいふざけんなよー」と笑い相葉ちゃんの荷物も一緒に一番後ろの荷物置き場に置くと車をグルーっと回り やっとこ助手席に座った。 「おはよう」と俺の目を真っ直ぐと見てあいさつをする松潤。 手には箱根までのマップブックが何冊か丸めて握られていて・・・彼には色々と世話になったなぁ、なんて思い出す。 「みんなおはよっ!おはよっおはよっおはよー!!」 大きな声で相葉ちゃんがメンバー一人一人にうるさく挨拶をするとゲームに集中していたニノがあっ!!と叫んだ。 車内に虚しく響くゲームオーバーの音楽。 「あ〜あ〜・・相葉ちゃんのせいだぁ〜」と大野くんがポツリと言うと 「お前どんだけウザイんだよー」とニノが相葉ちゃんの頭をクシャクシャっとした。相葉ちゃんは構って貰えたことがとても嬉しいらしく また大きな声で笑った。 嵐が全員そろい車内が賑やかになったところで車は発車した。 空は透き通るような青空。 朝方だからまだ寒い。 俺たちは最初で最後の嵐5人の箱根旅行へ・・・