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エクセルのグラフで学ぶ気象学0044


状態曲線を描く

 ラジオゾンデ等による高層気象観測から得られた気圧、気温、露点温度の値をエマグラムに記入して折れ線で結んだものを状態曲線という。これによって、高層観測地点上空の大気の鉛直構造が分かる。

 簡易エマグラムを作成したシートに観測データーを追加し、それを「データーの選択」によって追加することによって、状態曲線は容易に描くことができる。

ThermoDiagram15.jpg"

 上に示したデーターは、4月14日午前9時の館野における気温と湿数の測定値から露点温度を計算した表である。計算式は「露点温度」=「気温」−「湿数」である。この表の値を以前作成した簡易エマグラムのグラフに追加するには、グラフの上でマウスの右クリックして現れる選択ボックスから「データーの選択」を選び、「追加」を選ぶ。「系列名」に「気温」系列Xの値に気温の列でデータが入力された部分を選び、「系列Yの値」に気圧の列の900 hPaから360 hPaの部分を選択して「OK」を選ぶと、気温の測定結果がエマグラムに追加される。同様にして「露点温度」も追加できる。

 データー系列の書式設定で、気温は黒い実線、露点温度は黒い破線を選んで完成した状態曲線を以下に示す。

ThermoDiagram16.jpg"

 館野の気温は、650 hPa付近までは湿潤断熱線の傾斜とほぼ並行で、それより上空では湿潤断熱線と乾燥断熱線の中間の傾斜で温度が低下している。また、館野の上空は乾燥していることが分かる。

 まったく同様の手続きで、その他の地点の状態曲線を描くこともできる。例として、札幌の状態曲線を茶色の線で追加した図を下に示す。

ThermoDiagram17.jpg"

 札幌の上空の850 hPaから790 hPa付近に逆転層があることが分かる。札幌上空の湿度は館野の上空の湿度よりかなり高い。ただ、今日は9時以降晴天が続いた。

 全国的に好天だった14日だったが、翌日になると西日本から天気が崩れた。同様の方法で15日の福岡の状態曲線を描いた。福岡は曇りである。

ThermoDiagram18.jpg"

 15日の名瀬は雨である。地上から600 hPaを超える高度まで、気温と露点温度がほぼ一致し、この間の相対湿度が100 %となっている。名瀬の上空の温度は、ほぼ湿潤断熱線に沿って低下している。

ThermoDiagram19.jpg"

(2011.4.14) (2011.4.15)


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